1話 デッドマンズチェスト
黒と白の身体に金髪を持った竜人の少年、
白峰守矢は自殺を考えた。
神社の社の中で殺し合いをスタートさせた彼はどうせ生き残れる筈が無いと絶望し、
他人に殺されるのは嫌だから自分で死のうと考えたのである。
支給品を漁ると、大型のナイフとピアノ線が出てきた。
「大きなナイフだなぁ……これで刺されたら痛いだろうな」
ナイフの刃を見ながら呟く守矢。
意を決してナイフの刃を首筋に当てる。
頚動脈を切れば血が噴き出して死ぬのは小学生の彼でも分かっていた。
「ちょっと、怖いなぁ……あっ、遺書書かないと……」
ナイフを床に置いて守矢はデイパックから筆記用具であるメモ帳と鉛筆を取り出そうとした。
暗かったので懐中電灯を取り出し点ける。
そしてメモ帳に遺書を書き始める。
「……これで良いや」
文を書き終え、ナイフを手に取ろうとする、が。
「……死ぬ前に一度だけオナニーしよ」
半ズボンとパンツを脱ごうと手を掛けたその時。
「誰かいる?」
「へ?」
社の外から女性の声が聞こえた。
「だ、誰!?」
「待って、ごめんなさい。私は殺し合う気は無いから……入っても良い?」
「い、良いよ」
警戒しつつも守矢は許可を出してしまう。
入ってきたのは守矢より少し年上ぐらいの人間の少女。
露出の高いビキニアーマーを着ていた
「私は
レオノーレ、あなたは」
「白峰守矢……僕も殺し合う気は無いけど……今から死のうと思ってる」
「ええっ、どうしてそんな……」
「僕なんかが生き残れる訳ないもの。だから最後にオナニーしてから、ナイフで首を切って死のうと思ってたんだ」
「ちょっと待って! 死んじゃったら気持ち良い事だってもう出来ないよ」
「それは……」
レオノーレに言われ守矢が考える。
確かに彼女の言う通り死んでしまったらもう気持ち良い事も出来ない。
「私殺し合い潰そうと思ってるんだけど、仲間にならない?」
「良いの?」
「うん」
「……じゃあ、宜しくお願いします」
「決まりね」
守矢はレオノーレの申し出を受け入れた。
単純に一人きりじゃ寂しいと言うのもあったが下心があった。
「レオノーレさん、エッチな格好だね」
「え? まあねぇ、動きやすさを求めた格好だからね……もしかしてエッチな気分になる?」
「なるよそれは、今だってちょっと鼻血出そう」
「可愛いねぇ。それじゃあ安全そうな所に行ったらしちゃおうか?」
「なっ」
思わぬ申し出に、守矢の思考回路が熱暴走しそうになる。
冗談だと思っていたが、レオノーレは別に構わないと言って、守矢はすっかり自殺する気が失せた。
「レオノーレさんとエッチするまで僕死なない」
「エッチしてからも死んじゃ駄目だよ」
「うん分かった」
「それじゃ森の方通って病院の方行こうか……ライトの光で誰か来るかもしれないし」
深夜に守矢は懐中電灯を灯したため目立つ事となっていた。
光を目指して誰か来るかもしれない、神社は元々落ち着ける場所でも無い。
レオノーレは見晴らしの良い道路を避け森を抜けて西にある病院に向かう事を提案し守矢もそれを受け入れる。
懐中電灯を消し荷物を纏め格好を正し、守矢はレオノーレと共に神社の社の外へ出た。
「おい」
「! 誰!?」
「うわっ」
しかし早速やる気になっている参加者と遭遇してしまう。
人型のグリフォンと言った感じの魔獣で、拳銃らしき物を持っていた。
「いきなりで悪いが死んで貰う」
そう言うとグリフォンは右手で拳銃を構え二人に銃口を向けた。
「走って!」
「ひっ!」
守矢の手を引いてレオノーレが駆け出す。
二人に向けてグリフォンは拳銃――コルトガバメントを発砲する。
ダァン! ダァン!
二発撃ったが二人は止まらず森の奥へ消えて行った。
「逃げられたか、残念だ……こだわる事も無いけども」
グリフォン獣人――樊欽、字を公脩は追跡を諦める。
暗い森の中を闇雲に追っていっても追いつけるかどうかは分からないし自分も危険になると判断したためだ。
無理にあの二人にこだわる必要も無い、他にも参加者はいるのだし他にもやる気になっている参加者はいるであろうから。
「俺はこんな所で死なないぞ……絶対に生きて帰る」
決意を呟き樊欽は神社を後にした。
森の中に逃げ込んだレオノーレと守矢の二人。
月明かりのおかげで真っ暗と言う程では無いが、歩くのにはやはり難儀する。
だが懐中電灯はやる気になっている参加者に発見される恐れがあるため使いたくなかった。
月明かりで地図とコンパスを何とか見ながら進む。
「暗いけど我慢してね」
「はい……いてっ」
「大丈夫?」
「大丈夫です」
木の根に躓いたり枝に顔をぶつけたりしながら二人は夜の森を進んで行った。
【深夜/A-3/神社西の森】
【白峰守矢】
[状態]健康
[装備]サバイバルナイフ
[持物]基本支給品一式、ピアノ線
[思考]1:レオノーレさんと行動する。死ぬ気は今の所失せた。
2:森を抜けて病院へ向かう。
[備考]※樊欽の外見のみ記憶しました。
【レオノーレ】
[状態]健康
[装備]???
[持物]基本支給品一式、???(1~2)
[思考]1:守矢君と行動する。安全そうな場所を見付けたら守矢君にさせてあげよう。
2:森を抜けて病院へ向かう。
[備考]※樊欽の外見のみ記憶しました。
【深夜/A-3/神社】
【樊欽】
[状態]健康
[装備]コルト ガバメント(5/7)
[持物]基本支給品一式、コルト ガバメントの弾倉(3)
[思考]1:優勝して帰還する。
[備考]※白峰守矢、レオノーレの外見のみ記憶しました。
《参加者紹介》
【名前】白峰守矢(しらみね もりや)
【年齢】12歳
【性別】男
【職業】小学生
【性格】優しく大人しいが、マゾ
【身体的特徴】黒と白の身体に金髪の竜人。巨根
【服装】青いYシャツに緑の半ズボン、白い靴下にスニーカー
【趣味】自慰、自傷行為、前立腺弄り
【特技】怪我の治りが早い、手先が器用
【経歴】9歳の時近所の男に誘拐監禁され強姦もされたのを切欠にマゾに目覚めた。
ちなみに犯人の男は刑務所内で自殺
【備考】EX俺オリロワ2ndに登場した久木山凌河の友人の一人でもある。
凌河の行為仲間で彼も凌河やその父忠則と行為を楽しんでいた。
死に対する恐怖心が希薄で、怪我をしそうな無茶な事を平気でやったりする。
小学生ながら22センチ、直径4センチの巨根。
自分の尻尾を使った前立腺弄りに最近ハマっている
【名前】レオノーレ
【年齢】15歳
【性別】女
【職業】冒険者
【性格】快活
【身体的特徴】金髪の美少女。ロリ巨乳
【服装】ビキニアーマー。ビキニ部分がすぐに脱げる設計
【趣味】読書
【特技】剣術、槍術、瞬発力
【経歴】13歳の時に冒険に出る
【備考】苗字不明。最近性に興味が出てるがまだ処女。
野良狼と行為をしようとも思ったが思いとどまった。
それなりに接近戦では強い
【名前】樊欽(はん きん)
【年齢】24歳
【性別】♂
【職業】裏カジノ用心棒
【性格】利己主義
【身体的特徴】グリフォンを二足歩行にした外見。獣足
【服装】無し
【趣味】ツーリング、風俗通い
【特技】体術
【経歴】詳細は不明だが幼少時は貧しい暮らしだったらしい
【備考】字は「公脩(こうしゅう)」。樊公脩と名乗る事もある。
中国風国家出身で、中国語が母国語だが日本語と英語にも通じている。
基本的に他人を信じない
最終更新:2013年07月17日 12:46