第3話 - アタシんちの男子 @wiki

03 男子、恋にタメ息

男子、恋にタメ息
話数	第3話
放送日	2009年4月28日
脚本	武藤 将吾
演出	佐藤 源太

• 優が誤認逮捕され、女性恐怖症のことで相当悩んでいる事が判る。
• 『トリックハート城』に智の家庭訪問として、担任の吉田がやって来る。
  『吉田真央』は優の初恋の人でもあり、女性恐怖症になった原因の人物でもあった。
• 風のアパートに新造からの手紙が届く。
• 翔は響子から、96番目の部屋に宝物が隠されていることを聞く。
• 千里は親衛隊の情報で、かつて天才マジシャンともてはやされた智が、両親の脱税事件で芸能界を追われたことを知る。
• 千里は心の声が聞こえる機械だと嘘をついて優に『ハイパワーボイス』を渡し、真央に使ってみるよう勧める。
  そして、優を励ます。
• 優と千里の話を聞いていた智は、再び訪れた真央にいつか学校へ行くことを約束。
• 担任が偽者で、実は空き巣だと判明。
  智の心を踏みにじったことを怒った千里は、みんなと一緒に真央を捕まえる。
  その時に智が始めて外へ出、優が女性＝千里に触る。
• 真央が盗んだ荷物から、新造が96番の部屋に隠した宝物が出て来る。
  中身は翔の息子・力へのバースデープレゼントだった。
• 智が千里に好意を持ち始め、手形を押す。
  優も千里が渡した『ハイパワーボイス』のせいで勘違いし、千里を意識し始める。

Story

『トリックハート城』に四男の優が窃盗の容疑で逮捕されたという知らせが入る。
渋々ながら千里が警察署へ行くと、ただの誤認逮捕だった。
近くで現金50万円が盗まれる事件があり、職務質問を受けた優がたまたま50万円を持っていたため、間違えられたのだ。
警察は何故こんな大金を持っているのか尋ねたが、優は中々話そうとしなかったため、不審に思ったらしい。
実は優は、極度の女性恐怖症を克服するためにカウンセリングを受けようとしていて、50万円はその入会金だったのだ。

優の所持品からカウンセリングのチラシを発見した千里は、みんなに相談する。
翔と明はとりあえずはそっとしておけばいい、と言って行ってしまう。
帰って来た優を見つけた猛は、いきなり、お前の女性恐怖症を治してやるよ、この奇跡を呼ぶ男がな！、と言い放つ。
そして仕切で隔てたマネキン、メイドに女装した智、セーラー服の千里、最後はチャイナの井上さんを用意。
克服作戦を実行しようとした時、智の家庭訪問を知らせるFAXが入り、担任の吉田先生がやって来た。
千里は慌てて迎え入れるが、その先生を見た優は突然叫び声を上げて逃げてしまう。
その先生は優が女性恐怖症になった原因の女性『吉田真央』だというのだ。
猛は真央がタイプらしくて一目惚れしている。

当時小学生だった優は、中学生だった真央に告白してOKの返事をもらった。
しかし偶然、友達に年下の彼氏はどうよ？、と聞かれた真央がからかっただけ、なんかあいつキモイじゃん、と話しているのを聞いてしまう。
それ以来、女性を見ると「あいつ‥キモイ」と陰口を叩かれている気がして怖くなってしまったのだ。

その頃翔は喫茶店で、別れた妻・咲に慰謝料を渡していた。
咲は翔には子育ては無理だというが、翔は力を咲に引き取らせる気は無いようだ。

リビングでは智の三者面談が行われている。
先生は登校拒否を続けている智を心配しているようだ。
鮮やかに手錠を外す様子を見て、千里は、もう一回マジシャン目指したら？、と軽く言ってしまい、智は怒って出て行ってしまった。
先生はトイレを借りるようだが、少し様子が不自然だ。

久しぶりにアパートに戻った風は、郵便物の中に新造からの手紙を見つける。
同じ頃、ホストクラブでは翔が顧問弁護士の響子から、トリックハート城の96番の部屋に宝が隠されていることを教えられる。

『恐怖時計の部屋』の時計の大音量のせいで寝不足の千里はネットカフェに避難する。
そこで親衛隊の西郷たちから智の情報を聞く。
智はかつて天才マジシャンとしてもてはやされていたのだが、両親が脱税事件を起こし、バッシングを受けて芸能界を追われたらしい。
千里は、もう一度マジシャンを目指して稼げばいい、なんて簡単に言ってしまったことを後悔した。

翌日も寝不足の千里がフラフラしてリビングへ行くと、すっかり落ち込んで藁人形を作っている優がいた。
悩める優は時田に何故後継者に選ばれたのかを尋ねに行く。
新造は生前、優のことを、もっと自分に自信を持てばいいのに、と言っていたらしい。
千里もサウナで響子からみんなが後継者になった理由を聞いていた。
『トリックハート城』にいる人達は、みんな辛い境遇で育った人間なのだと言う。

部屋に戻った千里は、昨日響子にもらった新造の発明品の中に、『ハイパワーボイス』を見つける。
そこで千里は優を励まそうと、作戦を思いつく。
本当はただのボイスチェンジャーなのだが、こっそり、そんなあなたが大好きです！、と吹き込んだ千里は、この機械は相手に向けてボタンを押すと、1人1回だけ心の声を聞く事が出来る、と優に嘘を教え、真央に試してみたらと言って渡した。
優は適当な事言うな、と反発するが、千里はもっと自分に自信持ちなよ、と励ました。
ドアの外では、智もその言葉を聞いていた。
それに気付いた千里は、智にあんたもね、と言って肩を叩いて去って行く。

託児所に預けられる力は翔に何か言いたそうだが、結局言い出せないようだ。
翔は謎解きに夢中。
96番＝クロック‥つまり今は千里が使っている『恐怖時計の部屋』が宝の隠し場所だと推測する。

真央が再び城にやって来た。
猛が早速アタックしているが、あっさりフラれる。
さっきの会話を聞いていた智は姿を現し、真央に、まだ外に出れなし、すぐには無理だけど、いつかちゃんと学校に行く、と約束した。
こうして先生の用は済んだのだが、真央はまたトイレを借りたいと言い出して、奥へと入っていった。

宝物を探すために、翔が帰って来た。
そして、テラスで猛と優を見つける。
猛はフラれたはらいせに、トイレに罠をしかけたらしく、真央がかかるのを待っているのだ。
しかし翔は、あの先生が優の初恋の『吉田真央』ならありえない、と話す。
『吉田真央』ははっきり言ってブサイクだったらしく、整形でもしない限りあんな美人にはならないらしい。
それに罠にもその子がかかるとはかぎらない、そう言って行ってしまった。
実際、罠にかかったのは井上さんだった。

トイレへ行ったきり中々帰って来ない真央に、いい加減千里も不思議に思い出した頃、智の担任の吉田伊代と言う人が訪ねて来た。
宝を探しに『恐怖時計の部屋』へ行った翔は、物色していた真央と出くわす。
そして落とし物の本を受け取りに交番へ行った明から、手配書に真央が載っていた、と電話が入り、真央の正体が判明する。
彼女は手配中の空き巣だったのだ。

千里は、智がどんな思いで学校に行くって言ったか分かる？、と怒って真央を追い掛ける。
真央は、知らねーよ、引きこもりの気持ちなんて！、と言い放って、盗んだ荷物を背負って逃げようとしたので、千里の怒りが爆発する。
「私はあんたを許さない！！」
そう怒鳴った千里の姿を見た智は、ついに2階の窓から飛び出し、真央の前に立ちはだかった。
が、足が痛くてうずくまる。
優も勇気を出すが、やっぱり無理なよう。
膝蹴りをされそうになった翔が捕まえたところを、千里が智を踏み台にして飛び蹴り。
バランスを崩した千里を受け止めたのは、女性恐怖症のはずの優だった。
こうして井上さんに手錠をはめられ、空き巣は逮捕された。

真央が盗んだ荷物の中には宝箱のようなものが。
中にはプレゼントと『お誕生日おめでとう　5月1日』と書かれたバースデーカードが入っていた。
5月1日は翔の息子・力の誕生日だ。
翔は自分が忘れていた息子の誕生日を新造が覚えていたこと、堕ろせと言ったくせにずっと気にかけていたことに動揺し、ふざけんな、今頃！、と怒って出て行ってしまう。
そんな翔に託児所から、力がいなくなったと連絡が入る。

その頃風は、時田に会っていた。

リビングでは、猛に続いて智の手形も飾られている。
猛は、千里を好きになったのかと智をからかうが、どうやら図星のようだ。
後ろで優がこっそり千里に向けて『ハイパワーボイス』のボタンを押していた。
「そんなあなたが大好きです！」
心の声が聞こえると思っている優は激しく動揺する。
そこへ千里に時田から電話が入る。
「大変申し訳ないのですが、今すぐ１億円返してもらわねばならなくなりました」
突然そう言われた千里は‥。

セリフ集

苦難を味わった人間こそ逆境を乗り越えられる。
それは強い意志となって目に宿る。
　- 大蔵新造

きっとどれも間違ってないと思うんだよね。
辛い過去に思い悩むのも、新しい自分を見つけようともがくのも。
だからさ、もっと好きになってあげてもいいんじゃない？
今の自分。
過去は塗りかえられないけど未来はまだ真っ白なんだし、
自分次第でどうにでもなるんじゃないかな。
もっと自分に自信持ちなよ。
俺、イケてる！って。
　- 峯田千里

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