ドンキーコング バナンザ

登録日:2025/07/24 Thu 21:26:30
更新日:2025/08/15 Fri 13:29:52NEW!
所要時間:約 26 分で更地にできます


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さえぎるすべてを

ブチ壊せ!


ドンキーコング バナンザ』(Donkey Kong Bananza)とは、2025年7月17日に任天堂から発売されたNintendo Switch 2用ゲームソフト。


◆概要


ドンキーコング64』から実に26年もの時を経て発売された3Dアクションのドンキーコングシリーズ
ローンチタイトル『マリオカート ワールド』に次いで登場した『Nintendo Switch 2』ソフトの次鋒第一陣の一つである。
Nintendo Switch』から格段に進化した『Switch 2』のパワーを全開にして、画面狭しとドンキーコングが暴れまわる!

◇どんなゲーム?

『ドンキーコング バナンザ』をプレイするために必要なことは3つだけ。

殴る

壊す

バナナを食う

これだけ覚えておけば、あなたはもうドンキーコングと共に冒険に行ける。

◇もう少し詳しく

任天堂ゲームでは今やお馴染みの俯瞰視点3Dアクションゲーム。
つまり、広大なマップで画面の中央にいるドンキーコングを自由に動かして遊ぶゲームである。

しかし今作のドンキーコングは自由過ぎる。

なんと見えている地形の大半を殴って破壊することができるのだ!
もちろん壊せない地形も少なからずあるが、まず壊すことに不自由はないし、逆に考えなしに壊して詰んでしまうこともほとんどない*1まさしく壊すためにある世界
時に道筋に沿い、時に好きなだけ地形を破壊しながら、大好物であるバナナを求め世界を駆けまわる。
パワフルスタイルの何たるかを、そしてドンキーコングの魅力を改めて全面に押し出した、爽快3Dアクションゲームである。

普通のアクションゲームでは正規の攻略ルートを無視して強引に突っ切る「シーケンスブレイク」は対策されていることが多いが、このゲームにおいてはそんなシーケンスブレイクだってオールオッケー。
壁が硬い?ゴールが遠い?そこに道がないなら全部ぶっ壊して無理やり道を作ればいい。
本作はそれぐらい、凄まじい懐の広さも併せ持ったゲームなのだ。
地形掘り進めて手に入れたバナナが実は逆走ルートやまわりみちで手に入れた物だった、なんてこともしばしばある。

近年のドンキーコングシリーズの例に漏れず、ゲームの雰囲気は終始、陽気で明るく、パワフルで愉快。ストーリーもテンポが良い。
ちなみに今作は地下世界が舞台となっているが、暗い洞窟探検がメインではない。むしろほとんどの場所がド明るく、階層毎の環境や住民も多種多様。
映画「センター・オブ・ジ・アース」のノリに近いかもしれない。


主なアクション

  • パンチ
動作としてはごく普通の攻撃アクションだが、DKの圧倒的な腕力ならば敵はもちろん地形もピッケルやシャベル顔負けの勢いで粉砕する。
正面だけではなく上や下へのパンチ*2も可能。採掘したい方向に合わせて使い分けよう。

  • ジャンプパンチ
空中で下パンチボタン長押しで急降下攻撃。マリオやヨッシーのヒップドロップに相当するアクション。
高さや地面の硬さによるが一気に堀り進める他、地面のスイッチギミック起動に必要。

  • 引っこ抜く
パンチで壊せる地形は文字通りに怪力で引っこ抜いて、アイテム的に持ち上げることができる。
マップの地面や壁…だけでなくギミック、はたまた敵といったNPCにくっついている地形を利用することもできる

持ち上げた地形の破片を使い、以下のアクションができる。
  • パンチボタンで「振り回す」ことで、直接攻撃できない危険な材質の地形や敵を壊す
  • 破片を足場にして空中で「破片ジャンプ
  • ZRボタンで「投げる」。長押しで遠くの敵や障害物などを狙える。キャンセルは他の行動かLボタンで。
  • ZLボタンでどこぞの英傑ばりに軽快にすべりつつ、ダメージ床や敵を突破する「破片スケボー
  • Rボタンでその場に置く

  • ローリング
スーパードンキーコングお馴染みのアクション。
ZLボタンで素早く移動しながら敵や壊せるものを跳ね除けられる他、パンチやジャンプと相互に組み合わせることができる。
おなじみのローリング空中ジャンプも健在。

ローリングから直接カベにしがみつくことはできないが、
ローリング→パンチで飛び込めばカベを掘りつつしがみつける。やりこむ分には意外と重要。

  • ハンドスラップ
スパドンお馴染みのアクションその2。
今作は一定範囲内の金塊などのドロップアイテムを収集できる『ジャングルビート』寄りの効果。加えて壁や地中に隠れてるものを見つけるソナーを放つ。
物を持っていない(+破片スケボー中でもない)ときにRボタンで使用できる。空中やぶらさがり中の場合は手や足を使ったクラップで音波を放つ。

僅かながら地形を均すように削ることもあるため、柔らかい地形を盛っているときなど逆に壊したくない状況では注意。
まぁ高所から落下したりバックジャンプから着地したりでも同じ効果が出るし、
なんなら地形の表面は破片スケボーやらちょっとした着地やらで削れていくので普通に遊ぶ分には気にしないのが吉。

  • 口笛
目的地やマーカーの地点を大まかなルートで教えてくれる。
またポリーンの力を借りて封印を解くこともできる。

  • 壁のぼり
アクションというより移動の一部だが、ここに掲載。
スタミナなどの制限無しに、安全かつすべらない地形の壁・崖は自由にスイスイと昇り降りできる。
破片などを持ち上げながらでもOK。


◆物語


物語のはじまりは、DKアイランドから離れた場所にあるインゴス島
黄金のバナナ『バナモンド』が発掘されたという世紀の大発見により島は大賑わい。
勿論、バナナに目がないドンキーコングは直ちにインゴス島へとすっ飛び、鉱山でバナモンド採掘に勤しみ出す。

ところが、インゴス島にいかにも悪そうな連中『ヴォイドカンパニー』が出現。
奴らは島中のバナモンドを奪い去り、さらには地形を操る不思議な力でインゴス島を地下深くまで沈めてしまう。
DKもそれに巻き込まれて、インゴス島もろとも地下深くへと飛ばされてしまったのであった。

……
地下に飛ばされてしまったDKは服まで吹き飛ばされてネクタイ一丁の姿になってしまったが、たいして気にする様子もなく地下世界を探索してみることに。
悲しいことに、沈められたインゴス島にはもう『バナモンド』は一つも残っていなかった。代わりに喋る『ふしぎな岩』が仲間になったけど……
だが、ヴォイドカンパニーが仕掛けていったと思われるペグ(杭)をふしぎな岩と協力して壊してみると、なんとそこから『バナモンド』が飛び出した!
ヴォイドカンパニーが向かっていった地下深くにはバナモンドがあるに違いない。DKはふしぎな岩と共に、奇妙な地下世界への大冒険へと飛び込んでいくのであった……!

……
バナモンドを目指してDKたちが降り立った地下世界は、燦燦と明るく水源豊かな貯水湖の階層
DKはふしぎな岩と共に、地中のバナモンドを頬張りつつ貯水湖の階層を散策。
そこで出会ったコング長老の教えにより、DKはどんな願いもかなえてくれるという地下の最奥部、星の中心を目指すことになった

コング長老が継承してくれた古代の力「バナンザ」
ふしぎな岩の中から現れた、地上への帰還を願う少女ポリーン
インゴス島に飽き足らず、地下世界中を荒らしまわるヴォイドカンパニー

不思議と冒険が取り巻く広大な地下世界を、ドンキーコングポリーンはなおも突き進む!
バナモンドを探して、そして星の中心を目指して!

◆登場人物


ドンキーコング

CV:武田幸史
今作の主人公で、ご存知マリオファミリーのパワフルゴリラ。
このWikiを見ている人で知らない人は滅多にいないと思うが、もしいたら項目を参照のこと今作では周りからもポリーンからも「DK(ディーケー)」と呼ばれており、ドンキーと呼ばれる事は一度もない。

ちょっと間抜けで温厚な力持ち。そのパワーが本格的にゲームとして表現され、大抵の敵はおろかそこらの地面岩盤すら難なくパンチで粉砕したり、引っこ抜いてぶん回したり投げつけたりできるようになった。
なにげに壁に張り付きよじ登ることだってお手の物に。がんばりゲージもなく、地形の破片を持ち上げながら軽々頂上まで登ることだってできる。某英傑涙目

ただし滑る材質や触れない材質は流石に無理。逆説的にこれを如何に対処するかが本作の肝・・・かも。

バナナに目がないのは相変わらずで、今作はバナモンドを探して広大な地下世界を大冒険することになる。

任天堂の主人公のお約束として選択肢以外では一切喋らない。(ショップ等では心の中でしゃべることがある)

本作に向けて基本デザインが調整*3されており、3Dアニメ劇場版『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』および『マリオカート ワールド』に引き続き新デザインでの主役デビューとなった。
CVの方も今までのゲーム作品とは異なり長嶝高士氏から、マリオムービーでドンキーコングを演じた武田幸史氏に変更されている*4
またドラミングする際は現実のゴリラと同じくパーで行うようになった。

バナナは熟れすぎていないのが好み。

ポリーン

CV:イブ優里安(日本語)、ジェニー・キッド(英語、挿入曲歌唱)*5

本作のヒロインにしてドンキーコングのパートナー。
もともとは地上に住んでいた、13歳の人間の少女。
名前と外見、後述の設定から『スーパーマリオ オデッセイ』でニュードンク・シティの市長を務めていた同名のキャラの幼少期と思われる。誰が呼んだか通称ロリーン
好きなことは歌うことだが、人前で歌うのは苦手。
ヴォイドカンパニーよって故郷から地下世界に攫われ、『ふしぎな岩』の中に閉じ込められていた。

そうした経緯もあって最初はサルを怖がっていたが、追手を追い払ったDKに心を開き、行動を共にするようになる。
岩の中から解放されてからは、協力してくれたDKと一緒に地下世界を冒険することになる。
ポリーンの願いは地上に帰ることだが、コング長老の導きによって何でも願いをかなえてくれるという星の中心を目指すことに。
その道中での原住民との出会いや冒険を通じたポリーンの成長も本作の見どころ。
種族を超えてあらゆる人々を魅了する歌声を持っており、その歌声は特別な力を秘めているらしいが……。

DKのことは相棒として心から信頼している。
新しい別荘を建ててひと眠りすると、その都度ポリーンがDKに話しかけてくるイベントが発生する。バリエーションが非常に豊かで、たまにラップや声芸もやってくれる事も。

二人プレイ時にはポリーンを操作できる。DKの背に乗った状態で一緒に移動し、JoyCon2マウスで狙ったところに様々な素材を声として発射して攻撃する。ワギャンとかコエカタマリンかな?
発射する素材は周囲の材質をコピーして自由に切り替えられる。

本作最大のキーキャラクターだが、公式の発売直前ダイレクト配信で情報解禁されるまで公式HPのイラストはおろか先行体験会に至るまで岩Verのみで押し通したという徹底ぶり。
それもそのはず、
かつて任天堂の名を上げた作品にて女性(ポリーン)を攫った敵役(DK)の名を継いだコングが、最新作で同じ名を持つ少女(ポリーン)と共に冒険する。
という、任天堂作品の歴史に詳しい人なら感慨深くなる構図そのものがサプライズになるからだろう。

ヴォイドカンパニー

「地上最強の採掘会社」を名乗るコングの集団で、地下世界を荒らして住民たちを困らせている悪党たち。
彼らの目的もまた星の中心で願いを叶えることであり、DK&ポリーンとは何度も激突することになる。
詳細は個別項目にて。

これまでワニだの北極の動物だの楽器だのと戦って来たドンキーコングだが、同じコングがメインの敵ボスになるのはシリーズでもかなり珍しかったり*6

ヴォイドコング

CV:林勇
ヴォイドカンパニーを率いる社長。アイアイやキツネザルを思わせる小柄なコング。地形を操るバナナ型のリモコンを持ち、バナナ型の小型浮遊船に乗っている。
私利私欲のために地下世界を荒らし回り、住民を脅してバナモンドを巻き上げ、自分勝手な目的のためにポリーンを捕らえて服従させようとするなどもう何から何まで分かりやすい下劣猿
おまけにバナモンドを集めている理由も、バナナ自体が目当てではなく、バナモンドから得られるエネルギーで星の中心を目指そうとしているだけ。
バナナを食用外で利用しようとする悪党は過去にもいたが、いずれにしろ猿のくせにバナナの素晴らしさがまるでわかっていないというDKにしてみてもとんでもない輩である

もとは弱小企業の社長だったが、地上で偶然バナルートの根っこを発見して莫大な利益を手に入れ、現在の地位を築いたという。
ただ、それ以外に背景があったり過去の苦労話があったりするわけでもなく、本当に金が生み出す欲望のためだけに悪事を働いているようである。
とってもせっかちで部下にあまり任せていられず、失敗を激しく咎める性格。
ロード画面の一枚絵から見るに、地下世界のあちこちで見かけるヴォイドカンパニーのポスターはヴォイド本人がせっせと貼っていると思われる…。

ストーリーで戦うときは、ミサイルによる弾幕を張ったりバナナ型のリモコンで地形をめちゃくちゃにしてこちらの妨害をしてくる遠距離特化タイプ。
スパドンシリーズの敵リーダーらしい数々の初見殺しと攻撃そのものの苛烈さから、考え無しのゴリ押しがし辛く本作内では難敵に当たる。
地形を荒らしながら逃げ回られると追いかけるのは大変だが、どんな地形も素早く駆け抜けることができる力や、引っこ抜いた地形を利用するアクションが役に立つかも?

グランピーコング

CV:林大地
ヴォイドカンパニー幹部で肉体労働担当。いかつい顔の巨漢でつるはしを担いでいる。
見た目は脳筋に見えるが制作技術に長けており、戦闘兵を作り出すこともできるなど手先の器用さは歴代コングの中でも群を抜いている。ファンキーコングといい勝負かもしれない。
ついでに自ら作り出す作品のディテールにはこだわりがあるなど職人・芸術家肌でもある(採掘も兵士にまかせず自力で行う、そんなところにも彼のこだわりが垣間見える)。
社長命令でDKの前に何度も立ちはだかり、自律兵器を繰り出したり、時には自身で兵器に搭乗してはDKの行く手を阻む。
何気に植物にも詳しく、ロード画面の一枚絵の1つでは優しい笑顔で花に水をやる様子が描かれており、とあるボスキャラとの関連を示唆している。

ストーリー中で何度も大型兵器を繰り出してくるが、本人はあくまで真剣勝負を望んでおり、撃破すれば大人しく負けを認めて引き下るなどむしろ潔さが目立つ。
(グランピー謹製ボスを撃破した後、たまに自信作を壊されてショボーン(´・ω・`)しているグランピーに話しかけることができる)
そもそも地下世界に迷惑をかけたり幾度となくドンキーコングと戦うことになるのは、単に真面目に社長命令に従っているからであり、グランピー自身は根は悪い奴ではないようである。

ポッピーコング

CV:生天目仁美
ヴォイドカンパニー幹部でヴォイドコングの秘書。諜報に長けており、地下世界の調査を担当している。
久しぶりに完全新規にデザインされた女性コングである。その容姿端麗ぶりは海外のイラスト投稿サイトを大いに賑わせているとかいないとか。
態度はクールで職務には忠実だが、サービス残業はしないタイプ。
素ではけっこう気だるそうな態度をしており、実はヴォイドのことも内心あまりよく思っていなかったりする。そのせいでファンからは「終盤で裏切りそう」ともっぱらの噂

中盤では、シリーズでも稀に見る女性コングのボスとしてDKを迎え撃つ。
姿を消す香水と目にもとまらぬ高速移動で相手を翻弄するトリッキータイプ。そのまま戦うとなかなかの強敵だが、実は地形投げやゴリ押しで割となんとかなる。
もしこの能力持ちでマリオシリーズの敵として出て来たら相当厄介な難敵だったであろうが、相手が悪かった。

戦闘員

様々な生物の骨格に、これまた様々な地形素材を粘土のようにくっつけて生まれた雑魚戦闘員たち。
本体は中心にある金色の骨格。基本的にはこれに一撃入れないと倒した判定にならず、時間経過で再生するのでチャレンジバトルでは要注意。
ボスを含む戦闘員の一覧はヴォイドカンパニーにて。

◇地下世界の住民達

地下世界で人間は見かけない。ただ、外界からやってきたドンキーコングを邪険にする者は滅多にいない、みな良い人たちばかりである。

インゴス島の住民

インゴス島に暮らしていたり、働いたりしていた猿の住民、最初からDKとは顔なじみ。(そのため、正確には地下世界の原住民ではない)
関西弁を喋る快活な性格で、DKの事は怪力で頼りになると思っているようだ。
ほとんどの住民は地下の浅い所にいるが、中には1000階以上深い所まで飛ばされてしまった者もいるようである。
因みに彼ら曰くこの世界では猿やゴリラであっても下半身真っ裸は恥ずかしい事である様子。つまりドンキー筆頭に大体のコングファミリーは…

ワレルヤの民

ワ~レルヤッ♪

地下世界の各地で見かける原住民。様々な鉱石にミョーにリアルな瞳がついたような姿をしている、なんともレア社イズムを感じさせる方々。一人称は「ワレワレ」で統一。
身体を組成する鉱石は青い水晶の個体が多いが、色違いの個体や、その階層に住む他の種族を模した色と形をしているタイプ、さらには岩やコンクリートなどなど別の素材で組成されたタイプもいる。
いずれも割れたり粉みじんになったりしてもすぐに問題なく再生する。逆に土や他のワレルヤの体などの柔らかい地形素材を投げつけてくっつけると、それが変化して体の一部になる*7
場所によっては好きな形や記号に変形したりしてプレイヤーを案内したり、自ら粉砕するパフォーマンスをしたりするなど、へんてこりんで便利な身体を持っている。
金脈や化石が埋まってしまっている個体もいるが、その場合は流石に体に異常を感じるようだ。

DKが殴っても砕けてすぐ再生するだけだが、引っこ抜くことで素材をむしり取ることも可能。これらの地形に限りなく近い特性から、足場や特定素材の無限湧きポイントとして利用できる個体もいる。
割れようがむしり取られようが本人たちは気にしていなさそう(金脈や化石を取り除いてあげた場合はむしろ喜ぶ)なので、遠慮なく活用させてもらおう。

基本的には呑気で穏やかな者たちが多いが、深層にいる個体の中には牢屋や立ち入り禁止の場所を見張る、頭が固い者たちもいる。

また、ほぼすべての階層それぞれに商いを営んでいる個体もおり、やたら商売上手。
家の形をしたワレルヤの民で話しかけると別荘を売ってくれる「タテルヤの民」、アパレルショップや道具屋を経営する「ミセルヤの民」「ヨロズヤの民」など、いろんな呼ばれ方の「〇〇〇ヤの民」が各地にいる。

貯水湖の階層の住民

貯水湖の階層でジャンク漁を営む猿の住民達。
のどかな漁生活を送るのんびりとした性格の者が多い。
最初はよそ者であるDKを訝しむ様子だったが、貯水湖が抱える問題を解決していくことで、信頼を寄せるようになる。
コング長老
CV:高階俊嗣
貯水湖の階層に住む見上げるほど巨大なコング。
元は村一番のジャンク漁師だったが、今は長老としてDJを嗜み暮らしている。
DKはコング長老の若い頃そっくりらしい。
普段は朗らかな顔で村を見守っているが、ヴォイドコングが自ら村を襲ってバナモンドを巻き上げていった時は、オヤツまでとられたということで流石に険しい顔をしている。

氷河の階層の住民

シマウマ姿の住民たち。
この階層自体がアイスとチョコをモチーフにしているだけあり菓子職人を営む気さくな者たちが多い。
DKが氷河の階層に訪れた時には猛烈な寒波に見舞われ困っていた。

シマウマ長老
CV:田久保修平
氷河の階層に住む見上げるほど巨大なシマウマ。
かつては菓子職人だったが、彼もまた今は長老としてDJを嗜み暮らしている。
素晴らしいものを賞賛する時に食べ物や美味しさで表現する癖がある。あと語尾にも癖がある。

原生林の階層の住民

ダチョウの姿をしている住民達。
ほとんどが原生林の巨大ホテル「タマゴホテル」の従業員で、接客意識が高かったりそうでもなかったりとピンキリ。
最近やってきた迷惑客に階層中を毒沼に沈められて困っていた。

ダチョウ長老
CV:ならはしみき
原生林の階層に住む見上げるほど巨大なダチョウ。
10つ星ホテル、タマゴホテルの支配人。経営を引退したとは言っていないが、ともかく長老としてDJを嗜み暮らしている。
接客態度が良くない従業員は店の裏でダチョウ長老に注意されるらしい。
ダチョウといえばアニマルフレンドのエクスプレッソを思い出すが、ドンキーコングに出てくるダチョウといえばスニーカーを履いているのが常識のようだ。
テンションが上がったときのボイスが太鼓の達人

イーレ族

水晶でできたチョウチンつき巨大チンアナゴのような不思議な生き物。
よく見かける個体はイーレベータと呼ばれており、ワープドラという特殊な銅鑼を叩くことで呼び出され、異なる階層にDKとポリーンを運んでくれる。つまりファストトラベル担当。
階層内移動を担当するイーレベータJR.という子供の個体や、ワープはしないが地形を食べて掘り進み、進路を作ってくれるベビィーレという赤ちゃんの個体もいる。
ポリーンを地上に連れて行ってあげることはできないのか?は禁句。そこはほら、地上にはワープドラが無いからということで…

ハーモニーレ
伝説の巨獣と呼ばれるイーレ族の巨大な個体。
歌うのが大好きで陽気な性格と言い伝えられている。



◇コングファミリー

お馴染みコングファミリーもドンキーコングとは別に地下世界へとやってきていた。プレイアブル化はなし。
CVは旧作と同じだが、『たるジェットレース』からのライブラリ出演のためかスタッフクレジットには掲載されていない。

ディディーコング&ディクシーコング

CV:鈴木勝美、笹島かほる
ドンキーコングの古くからの友人たち。個別項目も参照。→ディディーコング/ディクシーコング
バナモンドの話を聞いてすっ飛んでいってしまったDKを追いかけてインゴス島へやってきた途端、ヴォイドカンパニーの襲撃に巻き込まれてしまったらしい。
とはいえ、地下世界自体は気に入っており、同じ境遇のインゴス島の面々と意気投合して、彼らと共にとある階層でランビランブルレースを開催している。
次の階層に行くには2匹とのレースで勝つことが条件。つまり、何気に史上初のミニゲームボスとしての登場である。*8
実はバナンザを活用してレースをスキップする事もできるのだが、その時の専用セリフまであるので任天堂の想定内である。

ちなみに、ディディーとディクシーもドンキーに併せる形でデザインが若干劇場版寄りに変更されている。


クランキーコング

CV:長嶝高士
お馴染み隠居した初代ドンキーコング。
長嶝氏は各作品でDKの声を吹き込んできたが、武田氏にDK役を譲る形で交代した。

話によると、どうやらDKアイランドのバナナ倉庫から大量のバナナが盗まれてしまったらしく、その犯人を捕まえるべくインゴス島にやってきたらしい。
地下世界の冒険中に何度も姿を見かけることになり、話しかけると長話に付き合わされるが、今回は基本的に似たような事しか言わない。ボケが進んでいる……?
一応話を聞いた後にバナモンドをくれる。つまりオデッセイで言う所のキノピオ隊長ポジション。

付け加えるなら、選択肢ですっとぼけると「家族を忘れるとは何事だ」と怒り出す。祖父と明言しなかったのは劇場版の設定との兼ね合いなのだろうか……。


ランビ

お馴染みアニマルフレンド。
コングファミリーにとっては馬のような存在であるらしく、クランキーの荷物運びをしていたりするランビもいる。
何気に 複数頭のランビが存在する ことが判明した。種族名だったのか……
ディディーとディクシーが開催するランビランブルではランビに乗ってハイスピードを競うレースゲームに挑戦することになる。


ちなみに直接は登場しないがキャンディーコングスワンキーコングも名前だけ出てくる。





◆バナンザ変身


このゲームの目玉要素でもある、ドンキーコングの新しい能力。
地下世界の各地にいる長老から音楽とともに力を継承されることで、様々な動物に変身してその力を行使することができる。

バナンザ変身ごとに専用のBGMが用意されており、変身中はBGMが差し変わる。
なお、ボス戦など特殊なシチュエーションでは切り替わらない場所もある。空気が読めるBGMである。
それぞれ動物をイメージしたジャンルの曲になっているが、共通してどの曲もパワフルでハイテンション。
全ての曲がAメロ・Bメロ(ラップ)・サビパートで構成されており、ボーカルはポリーン。特定タイミングでボーカルが一瞬切れることもある点も芸細。


コングバナンザ(Kong Bananza)


DーKー!

コング長老から継承される、最初に獲得するバナンザ。
元から逞しいドンキーコングがさらにマッシブなゴリラへと変身し、パンチの威力、投擲の飛距離などが強化される。
階層が下って地面がどんなに固くなろうともこの拳一振りで容易く粉砕。
岩や爆風を使わないと壊せないほど硬いコンクリートですら、3パンチで木っ端みじんに破壊できるようになる。

さらにこの形態のみ可能なチャージパンチはコンクリートすら一撃で粉砕する威力のうえ、地形を貫通する衝撃波まで放ち、触れると危険な地形も多少安全に処理できる。
スキルの強化によりチャージパンチの最大溜め段階と溜め速度が増加され、溜め中に怯まなくなる。
限界まで強化した3段溜めチャージパンチはスマブラでの大技である「ジャイアントパンチ」を彷彿させる。

変身BGMはエレクトロニック・ロック。力強いエレキギター、ボンゴやバスドラムといった重厚なパーカッションとコングのシャウト入りで非常にエネルギッシュ。
\ウッホッホッウッホッホ!/


シマウマバナンザ(Zebra Bananza)


ゼーブラー!

シマウマ長老から継承されるバナンザ。
マッチョな2足歩行のシマウマに変身し、脚力が強化され移動速度が上昇する
さらに泥や雪にも足を取られず、薄氷のような脆い地面や水面の上すら走り抜けることができる。
素でも案外早いが、チャージダッシュすれば曲がりにくくなる代わりにもっと早く走れる。

ただ本当にすばやく移動するのと一部足場の通過しか特長が無く、ダメージ地形にも無力なため、破片スケボーや目の前の障害を破壊する方が早く、あまり使われない……と言うのを通り越して、実は習得すらせずにエンディングまで進む事ができる
しかも、その取り柄となるスピードでさえ実はいまいちで、速さ的にはシマウマの通常走りよりローリング連打で転がったほうが速い。
チャージダッシュならローリングより速いが小回りは効きにくいし、これですらスキル強化済みの岩スケボーに負けてしまう。
本作で最も不遇なバナンザである事は、ほとんどのプレイヤーの間で一致する意見である。
とはいえ、これがないと入れない遺跡などもあるので、Any%RTAでもない限りはちゃんと取ってあげよう。

スキルはチャージダッシュの持続時間の他に、方向転換時に衝撃波で敵を攻撃できるもの、破片を持ってスピンしながらの打撃や投擲といった変わり種が多い。

変身BGMはラテン・スパニッシュ。情熱的な激しいギターとパーカッションの疾走感が印象的。
前述の性能のせいで、「曲が良い事だけが取り柄」と言われる事も……。
Oh〜Zebra〜Zebra〜Zebra〜♪


ダチョウバナンザ(Ostrich Bananza)


オーストリーッチ!

ダチョウ長老から継承されるバナンザ。選択した分岐路によってはシマウマバナンザより先に入手できる。
腕だか羽だか分からないがとにかく逞しい翼を持つダチョウに変身し、空を飛べるようになる。ダチョウって空飛べたっけ……いや、任天堂のダチョウは飛ぶんだったっけ?

羽ばたいて浮遊したり、滑空して遠くまで飛ぶのが本領。素の上昇力こそあんまりないが、上昇気流があればそれを翼に受けて飛び上がることもできる。
ドンキーコングシリーズのダチョウと言えば『スーパードンキーコング』のアニマルフレンズ、エクスプレッソも助走からの滑空が得意だったが、ダチョウバナンザは上半身がマッシブすぎるからか走りに変化は見られない。あ、やっぱ任天堂のダチョウは飛ぶんだった。

スキル強化では浮遊・滑空能力の強化の他に、上空から卵で爆撃する「タマゴ爆弾」を獲得できる。雄じゃないのかって? スコークスだって口から卵吐くのだから別にいいだろう。
タマゴ爆弾という単語を見ると同じレア社生まれの兄弟のことを思い起こさせる。前のSwitchでようやく再会の機会もあっただけに古参からするとなかなか感慨深いものがあるだろう。
コンカーの話じゃないぞ。あれはコウモリだし落としてるのは〇〇〇でしょ!

戦闘力や破壊力は低いものの、飛行という特技から想像がつくように、いわゆるシーケンスブレイク能力は随一。
仕様の穴を突く事を得意とするRTA走者の御用達なのは当然として、特殊なテクニックを知らない普通のプレイヤーであってもギミックの1つや2つ……どころか前述のシマウマ階層を丸ごとかつ楽々すっ飛ばせるポテンシャルがある。つまりだいたいこいつのせい。
一応こいつも習得せずクリアする事は出来るのだが、いろいろと面倒だしRTAでも取った方が圧倒的に早いので、敢えての縛りプレイでもなければ意味は全くない。

変身BGMはスウィングジャズ風ポップス。コングバナンザのパワフルさ、シマウマバナンザの鋭さとはまた異なる躍動感がある。
ダチョー↑ダチョー↑ダチョー↑↑↑ダチョー↑↑↑↑

なお、本作でダチョウは英語でオーストリッチという名称だと初めて知った人が急増したとか。
ロックマンX2をプレイしたことのある人なら、ダチョウ型レプリロイドがいるので知っていたかもしれないが。何げにあっちも元は空を飛べたらしい。



◆用語集


体感的に遊べるゲームなのであまり細かい情報は気にかけなくてもOKだが、頭脳派ゴリラたるwiki籠りの皆さんのために詳しく紹介しておこう。

◇基本用語

物語中で何度も登場する単語や、地下世界の冒険のために必要な基礎知識。

  • バナモンド
Oh,Banana!
地中に眠るといわれる黄金のバナナ。黄金と公式では説明されているが、クリスタルのようなゴージャスな見た目をしている。明らかに鉱物っぽいがちゃんと食べられる。
ドンキーコングが冒険する主目的だが、一方で膨大なエネルギーを抽出できるらしく、物語の根幹にかかわる大事なモノ。

システム的には『マリオオデッセイ』のパワームーンが最も近いメインの収集物。
3Dマリオシリーズとの最大の違いは、これを5個分獲得する毎にスキルポイントを1得られる=育成要素に関わっている点であろう。
必ず1個で1個分獲得できるわけではなく、稀に3個分・5個分の房バナモンドが出てくることも。
逆に「次のマップへ行くまでにいくつ必要」「特定ポイントの取得時にイベント発生」などのシステム干渉は今作では基本的にはない。
クリア後の要素解禁に取得個数が条件になっているだけなので、頑張ればバナモンド0個でエンディングまで辿り着けたりする。
まぁそんなことよりとにかく集めて食いまくれ。

取得済みのバナモンドは地形リセットで再出現するが、その場合はレプリカのようなものになっており多少のゴールドを得られる。

  • ヴォイドの封印
ヴォイドコングがあちこちに施した毒々しい紫色の封印。
封印された地形や物はガチガチに固まってしまい、DKがいくら殴っても破壊する事は出来ない。
また、たまに封印状態のまま敵がうろついていることがあり、この場合は全く攻撃が通用しない為やり過ごすしかない。
多くは丸いタンクやヴォイドの顔を模したペグがセットになっており、これらに貼られた封印シールをポリーンの歌で解除し、DKが殴って破壊すると封印が解け、ペグの場合はバナモンドも出現する。
次のフロアへ向かう縦穴やシンクホールは大抵ペグで封印されているため、シーケンスブレイクの多い今作でも避けて通れない要所の一つ。
後述する遺跡の多くも封印シールで塞がれており、突入するにはポリーンの歌が必要。

  • 別荘
ワレルヤの民の一種「タテルヤの民」に金を払うことで建ててもらうことができる拠点。
体力を回復できるベッドとファッションを変えられるクローゼット、BGMを聞けるレコードプレイヤーが共通で置かれている。
同じ階層に別荘を建てるたびに必要金額が上がっていくが、同時に別荘のレベルも上がり、ベッドで寝た時にレベル分の体力上限を一時的に増やせる。
ファストトラベル地点として追加されるのも大きいため、タテルヤの民を見つけ次第ガンガン別荘を建てていこう。
また同階層で2箇所以上建てるとコンシェルジュ「タヨルヤの民」も現れ、話しかけることで好きなショップを呼び出してもらえる。この場合は某配管工のRPGの高級ホテルみたいにチップを要求されるが、それに応えていればたまにお返しがある。

  • 遺跡
地下世界に点在する不思議な空間に繋がる入口。
ここに入ると、ステージ攻略型のミニマップ「チャレンジコース」や制限時間以内に敵を倒す「チャレンジバトル」に挑むことができ、バナモンドを入手できる。
新しく登場するギミックやバナンザ変身のチュートリアルを担っていることもあれば、広大なマップでは味わえない独特のギミック攻略を求められるステージなど様々。
基本的にチャレンジコース内にはバナモンドが3個配置されているため、隅から隅まで破壊…もとい探索してみよう。
特に難しいものになると、ノーアイテムクリアやバナナ発見の難易度は『スーパー』3作の高難度ボーナスステージに引けをとらないものと化す。
また、バナモンドは手に入らないが制限時間内にゴールドを集め放題の「ボーナスステージ」も存在する。探してみよう。

  • バナルート
星の中心にあると言われる大いなる存在。英語では「Banandium Root」(バナナジウムの根源)表記。
ロード中Tipsの記述に曰く、地下世界の金とバナモンドは共通して元素「バナナジウム」でできているとのことで、それらの源として世界観の根幹をなす存在である。バナナのゲシュタルト崩壊

地中のありとあらゆる場所に生えている根っこ型の金塊もバナルートから生まれたもので、この根は時に地上に届くものまであるという。これがヴォイドコングの運命を大きく変えた。
「星の中心に行けば何でも願いが叶う」という言い伝えは、正確には「バナルートを手にした者はあらゆる願いをかなえてもらえる」という伝承である。

  • メモルヤ冒険記
地下各地に存在する石板に記された冒険者の記録。地下に行くにつれて章が進んでいく。
自らの起源を訪ね、様々な世界の住民や長老との出会いを経て辿り着いた旅の終着点とは…?


◇システム用語

多くはDKたちからは見えないプレイヤーに向けられた単語であるが、たまに第四の壁を乗り越えて説明してくれる親切なNPCもいたりする。

  • スキルポイント
You Got a Skill Point!
上述の通り、今作はマリオなど任天堂アクションゲームではあまり見かけないスキルポイントシステムが採用されている。
バナモンドを5個分食べることでスキルポイントを獲得でき、これを好きなスキルに割り振ることでDKを強化することができる。

  • スキル
上述のスキルポイントシステムで獲得できる能力強化。
パンチの威力やハンドスラップの効果範囲が上がって探索が快適になったり、体力を増やしてゴリ押ししやすくしたりと多種多様。
スキル追加アクションの1つであるスピンジャンプは『マリオオデッセイ』にあったアクションそのものだが、見た目はスマブラでの復帰技である「スピニングコング」を連想させる。
ストーリー攻略で必須のスキルは一切ないのでお好みで振ってOK。
各地の長老に相談すれば振り直しも可能。

  • ファッション
DKとポリーンのコスチュームを変更することができる。DKの毛並み・パンツ・ネクタイとポリーンの服の4セット。
スーパーマリオ オデッセイ』にも存在したシステムだが、今作はただ見た目を変えるだけでなく、DKの毛色以外はいずれもスキルとは別枠でDKのパワーアップに直結する。
一部イベント入手のものを除き、アパレルショップで同階層の化石と交換で入手できる。

余談だが、本作発売時点で『マリオカート ワールド』の方ではドンキーコングとポリーンの追加コスチュームはそれぞれ1種類しかない*9

  • 2Dアクション
先述の遺跡のうち、チャレンジステージの一部は2Dサイドスクロール視点になっている。
アイテムが取れない手前・奥に散ってしまったらハンドスラップで回収しよう。
時にはどこかで懐かしさを感じるステージに巡り合えるかもしれない…?

  • 体力
3Dマリオシリーズやドンキーコングリターンズ…のようでいて微妙に違う体力ゲージ制。ハートで表現されているが、1回の被弾がハート1個分とは限らない。
体力初期はハート3だが、スキル強化や別荘のベッドで体力の最大値を増やせる。
なお、別荘で寝て増えた分の黄色ハートは端数が残っている分だけ回復可能。

  • ミスペナルティ
スーパーマリオ オデッセイ』『星のカービィ ディスカバリー』と同じく、残機やゲームオーバーの概念はない。
体力が尽きたり、奈落に落ちたりするとゴールドが減ってチェックポイントからやり直しになる。本作でのミスペナルティは所持金の1割か最大500の低い方。
そこまでに手に入れたバナモンドや化石などのアイテムは失われずに済むが、黄色ハートは失われ、敵はリスポーンする。

またフィールドマップの地上でミスした場合、その地点にはDKの小さな金像が残ることがある。

  • バナンザ変身とアドレナリン
前述したバナンザ変身は、L+Rボタン長押しのドラミングで発動・中断、十字ボタン左右で切り替えとお手軽。
ただ、変身するためには「アドレナリン*10」ゲージ100%を消費する。
アドレナリンゲージは1ストックのみだが、主な回復手段となる金が散策していればすぐにサクサク溜まるので、ストレスなくバナンザ変身を繰り出せるのが嬉しい。

と言うか残り時間ゲージはアドレナリンとは独立してあり、バナンザ状態で次の分のゲージを溜められる上にそこらへんを適当に破壊するだけで余裕で満タンになるぐらい金が出るので、ぶっちゃけ(周囲が破壊して金が出る地形なら)ほぼ常時バナンザで探索出来るくらい。
残り時間ゲージが切れたときにアドレナリンが溜まっていれば、ドラミングかバナンザ切り替えで延長可能。

◇アイテム

バナナ以外のアイテムに用がなかったとしても、バナナを探すために地下世界の基本として抑えておこう。

ドロップアイテム

『DK ジャングルビート』のように近くでハンドスラップ、あるいは攻撃判定を当てても回収できる。

  • 金(バナゴールド)
地中の様々な場所に埋まっていたり、地面から地形として生えていたりする純金。
敵を倒したり普通の地形を掘ってても手に入るため、マリオシリーズにおけるコイン、スーパードンキーコングシリーズのバナナに相当するもっとも基本的な獲得物でもある。
地下世界で通貨として使える他、これを入手することでアドレナリンが溜まっていくためバナンザ変身を行うのにも必要。
そこかしこでざっくざっく掘れるので、どんどん使ってどんどんアドレナリンを貯めることができることも、このゲームを爽快たらしめている。

それにしても、純金をこんなに贅沢に得られるゲームもそうはないだろう。
よほどスピードランをしている場合でもない限りクリアまでに金欠になることはないといっていい景気の良さである。

ちなみにバナンザの力になるだけでなく、地下世界の金地形の破片は投げたり振り回したすると炸裂して周囲を破壊するパワーが有る(爆弾岩よりは威力は低いらしい)。
これは本作の金が上述通りバナモンドと同じ元素で出来ているため。

  • バナチップ
地中に埋まっていたり、敵を倒すとドロップする、バナナスライスのようなコイン。
これを最大100個+300ゴールド*11集めて、交換所に持っていくとバナモンドと交換してくれる。
ヴォイドカンパニーに襲撃された直後の村の交換所でもちゃんと交換してくれる。バナチップから錬成するのか、はたまた商品として死守したのかも。

  • リンゴ
食べると体力を回復できる。少しでもダメージを受けた状態で地面を掘っていたりするとランダム出現する。
ドロップするとポリーンがすぐ教えてくれるので、体力に困っている時はポリーンの話に耳を傾けておこう。

  • レコード
敵を倒すと稀にドロップする。
これを集めることで、別荘で聞くことができるBGMが増える。
基本的にはレアドロップだが、特定の条件でないと入手できない曲もある。
なかなか出てこない割に、ドロップを拾えない場所に限って落ちてくるのはあるある。
ポリーン「あっ、レコードだ!」→消失


ストックアイテム

基本的には後述する宝箱に稀に入っているが、道具屋でも購入可能。
地図以外は特定の場所の木箱からドロップアイテムとして見つかることもある。

  • 風船
スーパードンキーコング以降お馴染みのアイテム。今作では『スーパー』3作みたいなドンキーの顔ではなく、うっかり奈落に落ちてしまった時に地上に戻してくれる、リターンズ以降のお助けアイテム仕様。
普通のフィールドで使うことはあまりないが、基本的に奈落の上に建っているチャレンジステージでは助かる存在。たまに不必要なほど後退した場所に復帰させられることもあるが……。
最大99個まで持てるので、普通に遊ぶ分には常備しておくことになるだろう。
ショップでも10個セットで400ゴールドとお得に買えるが、比較的宝箱から出やすいので、地図などを求めて採掘に勤しんでいたりするなら買う必要はなくなる。手早く準備したいときにどうぞ。

ちなみにチャレンジバトルでは無効なので注意。

  • デカリンゴ缶
ライフが尽きた時に1度だけ全回復してくれる妖精さん的な缶詰
スキルによってストック数を5つまで増やせる。
ショップでの価格は1000ゴールドとミスペナルティの倍だが、残機代わりとしてボス戦やチャレンジバトルでの体力を実質倍増する恩恵は計り知れない。
美味しそう。

  • バナメロンジュース
アドレナリンがない状態でも1回だけバナンザ変身が出来る。
大抵の場面で金が入手しやすいのであまり出番がないが、たまーにそうもいかない場所で戦うことになる時には役に立つ。
これもスキルでストック数を増やせる。
美味しそう。

バナンザ専用チャレンジなど、バナンザ永続の一部場面では当然ながら無効。
なお、バナメロンジュースが尽きてアドレナリンが不足している場合は、ドラミングし続けるとわずかずつアドレナリンが溜まっていく。

  • 地図
バナモンドや化石の隠し場所が書かれた地図。
これを入手すると、ランダムでそのいずれか1個の場所をマップから参照できるようになる。
階層ごとに、ショップで買うたびに10%(単利)ずつ値上がりしていく。

オブジェクトアイテム

マップ内に出現するが、殴って地形を削ることでのみ回収可能。

  • 化石
地中や地形に埋まっていたり、ワレルヤの民にくっついていたりする化石。
これらを集めればアパレルショップでドンキーコングのカラーリング、ネクタイ、パンツおよびポリーンの服を買うことができる。
しかし、階層ごとに入手できる化石は別々で、店で交換に使えるのも同じ階層のものだけ。『スーパーマリオ オデッセイ』でいうローカルコインのようなものである。

化石には3つのグレードがあり、高レベルのネクタイや服を買うには珍しい化石を手に入れなければならない。
化石の種類はアンモナイトや葉っぱなど様々だが、階層によっては見たことのあるキャラクターが化石になっているような気がする…。

  • 宝箱
地中に埋まっている。固定配置は多くなく、大抵は地中を掘っているときにランダム出現する。
中には様々なアイテムが入っている。鍵はいらない。殴れば開く。

  • バナメロン
地下で見かける巨大なメロン。バナナの派生種らしく、よく見るとヘタがバナナ型になっている。
地形と同じ判定なので持ち運ぶことはできないが、削れば自動で食べてアドレナリンを全回復できる。
攻略にバナンザの力が必須なギミックのそばに置いてあるためか、跡形もなくいただいても再生する。

  • バナリンゴ
こちらは巨大なリンゴ。
これを削って食べれば体力をかなり回復できる。体力の最大値次第では全回復にはぎりぎり届かないが。
こちらは地形リセットされない限り復活しない。


◆冒険の舞台


冒険の舞台となる地下世界は100Fごとに異なる階層に分かれており、それぞれ階層が変われば雰囲気もガラリと変わる。

100F⇔101Fなど同じ階層の中にあるフロア間の移動は決まった場所に空いている縦穴を使って行うほか、
登場人物の項目でも触れたとおりイーレベータJR.に頼むことで、音叉や別荘などのチェックポイントにワープもできる。

一方で異なる階層に移動する場合は巨大で深い縦穴「シンクホール」に飛び込む形で移動を行う。
また、一度訪れた階層であればワープドラを鳴らしてイーレベータを呼び出す事で運んでもらえる。

  • インゴス島
黄金のバナナが発見されたということでゴールドラッシュに沸いている島。
中心部にある鉱山には「バブーンタウン」という歓楽街が作られ、DK達が利用する事は出来ないがカジノやバーなどのネオン看板も見られる。

しかしヴォイドたちの襲撃により地下10Fの深さにまで沈められてしまい、おまけにペグを刺されて一部がガチガチに封印されてしまう。
DKとポリーンがペグを破壊する事でガチガチは解除されたものの、その余波で鉱山は全壊。跡地には巨大なシンクホールが空き、地下世界への入口となった。

  • B100F 貯水湖の階層
DK達がやって来た地下世界最初の階層。
広大な地下湖が広がっているが、ヴォイドたちが水路を塞いだせいで大幅に水位が下がってしまい、沈んでいたバナモンドが軒並み奪い去られてしまったとの事。
(この階層に降り立つシーンの構図はあからさまにゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダムのそれを彷彿とさせる)

  • B200F 丘の階層
広大でなだらかな草原が広がるのどかな階層。巨大なバナナのような岩が点在している。
ワレルヤの民がここで初登場。集落を形成しており、やってきたDKたちを独特の方法でもてなしてくれる。

  • B300F 荒野の階層
どことなくアメリカ西部の荒野を思わせる、切り立った崖の上に島が点在する階層。
至る所に煙突があるが、これはバナモンドを溶かして混ぜることでエネルギーに製錬する施設の一部なのだという。
煙突の模様やメモルヤ冒険記によれば、かつてこの階層にはキリンの住人が居たらしい。しかし残念ながらDK達が出会う事は無い。

  • B400F 分岐路の階層
次の階層へのシンクホールが2つある階層。片方はB500F、もう片方はB600Fに繋がる。
どちらに進むのかはDKの、そしてプレイヤーのお好みで。

  • B500F 氷河の階層
常に吹雪が舞う極寒の氷河が広がる階層。ここの水面は冷たすぎるので入るとダメージを受ける。
この階層の名物は住人のシマウマが作るパリパリのバナナチョコアイスと、薄い氷でできているため踏むとすぐ壊れて足の速いシマウマしか渡れないパリパリ床。
フロアを降りるとなんと熱々のドロチョコならぬ溶岩がお目見え。ファンシーな印象とは裏腹に危険度は高い。

  • B600F 原生林の階層
巨大な木々が立ち並ぶ鬱蒼とした原生林の階層。
住人のダチョウが営む卵のカラ型のホテル「タマゴホテル」が建っている森林リゾートでもある。
しかし、素手ではさわれないほど危険なイバラが沢山生えているのみならず、ヴォイドたちが狼藉を働いた結果全フロアがスパドンシリーズおなじみの毒沼に沈んでしまっており、こちらも有数の危険度を誇る。



◆余談


  • ハイタッチ
ワレルヤの民以外の非敵対NPCにパンチをすると、パンチの代わりにハイタッチすることができる。

  • DKアーティスト
タイトル画面から移行できる、岩を自由に削ったり盛ったり色を塗ったりして遊ぶスーパーマリオ64のタイトルっぽいオマケ要素。
Joy-Con2のマウス操作で遊べる。セーブ枠は1つ。

  • フォトモード
スーパーマリオ オデッセイマリオカート ワールドと同じく、ポーズ中の景色の撮影ができる。
フィルターをかけたりタイトルロゴを入れたり、さらにはドンキーコングとポリーンを画面から消して背景やNPCだけを撮影することも可能。

読み取り専用対応。
ドンキーコングシリーズのキャラクターのamiiboがあれば金塊&爆弾岩で作られて持ち上げ可能な巨大KONGパネルが登場する。
同時発売された「ドンキーコング&ポリーン」のamiiboであれば、とある階層での初回使用時に隠し衣装「ディーヴァドレス」も先行入手可能。

それ以外のamiiboを使うと、巨大な地形の球体が出現し、振り回したり投げたりして使える。素材の種類は場面によってある程度ランダム。

すべてのテトリミノをブチ壊せ。
2025/8/1~2025/8/5、『TETRIS 99』にて、「第48回テト1カップ『ドンキーコング バナンザ コラボ祭!』」が開催された。
『TETRIS 99』では恒例となっている新作任天堂ソフトとのコラボ企画「テト1カップ」初の、Switch2専用タイトルとのタイアップである。
『ドンキーコング バナンザ』本編のネタバレになる演出は一切なく、Switch2未所持の旧Switchユーザーでも安心して参加できる。

この期間中にTETRIS 99の通常バトルロイヤルに何度か挑戦すれば、本作モチーフのイベントスペシャルテーマが貰える。
いつも通り順位が低くても獲得ポイントがたまっていくため、なんども挑戦すれば誰でも貰えるぞ!

試合中のBGMは紹介トレイラーでも流れていたコングバナンザシマウマバナンザダチョウバナンザ変身時のBGMが採用されている。
また、テトリミノにはワレルヤの民の目が。集合体恐怖症に優しくないスキンである。


項目内で何度も挙がっているが、システム周りやプレイ感覚が全体的に『スーパーマリオ オデッセイ』に近い。
これは主要な開発メンバーが共通しており、このゲーム自体がある意味「スーパーマリオ オデッセイの続編」的な背景のもとに作られたためである。
(「開発者に訊きました」によると『オデッセイ』の開発陣に話が回ってきた時の製作コンセプトは「ドンキーコングIPの今後を見据えた作品」との事
マリオオデッセイを遊んでいればニヤリとできる箇所が多いが、同様に未プレイの完全初見でも全く問題なく遊べる親切なシステムなのでご安心を。

一方、落下時の救済である風船など、これまでのドンキーコングシリーズを継承している部分も多々。
ドンキーコングシリーズは特にレア期の『スーパー』3部作や『64』、レトロスタジオ期の『リターンズ』系2作の影響で高難易度のイメージが持たれがちだったが、
本作はエンディングを見るだけなら、スキルアップ次第で『マリオオデッセイ』よりやや簡単程度の難易度に抑えることができる。
さらに、それでも苦戦する人向けに「おたすけモード」も存在。このモードをONにすると、口笛(L長押し)を使わずとも自動で次の目的地を示し、敵の攻撃力が通常の半分+どこでも休憩で回復可能+チャレンジバトルなどの制限時間が少し緩和といった、目立ちにくいところがそれぞれ緩和される。

  • 「ボクセル技術」と開発経緯
本作の破壊可能なオブジェクト(地形、およびワレルヤの民やクロコイドなど地形判定を持つNPC)は全て内部的には「ボクセル」で構成されている。
ボクセルとは、ドット絵といった二次元の画像に用いられる点である「ピクセル」に対して、それを立体として三次元上で表現した1つの箱のことであり、誤解を恐れずに言うならMinecraftで有名となった概念。(無論、本作のマス目はアレよりは細かく、見た目上も素材に応じて形状が補正されている)
実は、『オデッセイ』でも地形破壊のシステムにこの「ボクセル技術」が試験的に実装されており、「雪の国」の積雪や「料理の国」のチーズ岩がその実例となる。

本作の開発は『オデッセイ』の発売直後から「地形を全て壊せたらどんなゲームになるのか」という検証から始まっており、当初は初代Switch向けに開発を進めていた。
破壊を主体とするゲーム性を突き詰めるためにボクセル技術を用いることが早い段階から決定したのだが、ボクセルをはメモリーを多く使うため、初代Switch環境下だとメモリーが足りなくなったり、処理が重くなったりと様々な課題に直面していた。
それがハードスペックが大きく進化したSwitch2に開発環境を移行したことで、ボクセル技術をほぼ全地形規模に使えるようになったうえで、60fps動作の実現や巨大なオブジェクトを爆弾で破壊できるなどのやりたい表現が一気に増え、本作に至っている。

Switch2の性能だからこそ実現できたゲーム性を持つという点で、Switch2を代表する任天堂3Dアクションゲームのポジションになるのが本作かもしれない。




追記・修正をよろしくお願いいたします。この項目は粉砕しないでね!

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最終更新:2025年08月15日 13:29

*1 仮に壊しすぎて進みにくくなったとしてもマップ画面から地形リセットがノーコストでできる。

*2 A/Bボタンはジャンプと下パンチだが、ゲーム内オプションで割り当てを入れ替え可能

*3 喜怒哀楽をわかりやすくするために、初代ドンキーコングの要素が取り込まれスパドン時代と比べるとよりコミカルさが増している

*4 『マリオカードワールド』でも武田氏だが、直近の移植作『リターンズHD』ではCVは長嶝高士氏のまま

*5 本作のテキスト言語は任天堂Switchタイトルおなじみの「本体設定参照」仕様だが、ポリーンの音声言語についてはゲーム内オプションで選択可能となっている。たとえ本体が日本国内専用モデルだったとしても。

*6 本作のプロデューサーである元倉健太氏は以前『ドンキーコング ジャングルビート』でキャラクターデザインを担当しており、コングの敵キャラが再び登場したのもこの経歴が少なからず影響している可能性がある。

*7 流石にワレルヤの体を大きくするには一定の限度がある

*8 一応ディディーコングについては『マリオカートWii』の期間限定オンラインイベントにて、ドンキーコングとタッグを組んで無限バナナ仕様でレースの相手になるというものがあった。

*9 新作が控えているドンキーコングはともかくポリーンも同様の扱いな事に違和感を覚えても、まさかこちらでメインキャラに抜擢された事を予測していた人は本作未発表段階ではさほどいなかったらしい

*10 英語版ではBananergy(バナネルギー)表記

*11 初期は10枚+30ゴールドで交換してもらえるが、回数ごとに値上がっていく。

*12 初登場時はジャンプマンことマリオ同様名前がなく、後のゲームボーイ版にて初めてポリーンと名前が設定された。

*13 ポリーンのクイズの中で「ゴリラに捕まったことがある」と、『ドンキーコング』を意識した台詞がある。一方で件の「ゴリラ」は『ドンキーコング』ではなく本作に登場した『ヴォイドカンパニー』のことを指すのではないかとも考えられるようになっている。