後ほねっこ男爵領

保育園

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atohone

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保育園


        

 皆が口をそろえて言う。
 子供は大切だ。子供は守らなければならない。慈しみ、育て、愛さなければならない。
 だから、私は問いかける。
 何故、子供は大切なのですか? 何故、子供は守らなければならないのですか?
 慈しみ、育て、愛さなければならないのは、何故なのですか?

 理由などないという人がいる。
 そも理由を問う事自体間違っているという人もいる。
 子供を愛するというのは、呼吸するのと同じくらい当たり前のことで、それを意識する
ことなどないのだと。

 理屈屋の私としては、そう断言出来てしまう人を少々恐ろしいと感じることがある。
 それは裏を返せば確固たる理由がないという事だ。
 理由のない行動原理を、私は信用することが出来ない。
 些細な逆風で切り捨てられてしまいそうだからでもあるし、逆に柔軟性を失って徒に硬
直化をしそうだからでもある。


 早くも秋の気配を漂わせる空の中、夏の名残りか、ただ太陽だけは燦爛と輝き、昼下が
りの室内の影を、陽光が窓の形に切り抜いている。
 風の通る様に開け放たれた窓の向こうから、子供たちが遊ぶ声が聞こえる。
 時折混ざる大人の声は、子供たちが怪我をしないように見て回っている保母さんのもの
だろう。

「というわけで、先輩。何故だと思いますか?」

 ここは、つい先頃設立された藩立保育園の一室。
 問いかける相手は、古馴染みの先輩。
 数少ない、私の友人と言える相手だ。

「お前、保育園で働いてる人間に聞いてくるたぁ良い度胸だな」

 先輩は、多少口は悪いが気のいい人物で、藩庁でも将来を嘱望されていたと聞く。
 保育園勤務を志願したと聞いた時は、正直、耳を疑ったものだ。

「いえ、準備段階から保育園設立のために精力的に走り回り、設立後も現場で働きたいと
保育園に残った先輩からなら、良い答えが聞けそうな気がして」

「こいつ……まあ、藩国としてなら、答えは明確だな」

 それまでペンを走らせていた書類を脇に置くと、先輩は改めてこちらに顔を向けた。
 常と変らず砕けた口調だが、その眼差しは真摯な光を宿している。

「というと?」

「子供はいつか大人になるからさ」

「大人に、ですか」

「そうだ。大人になって、掛けたコスト以上のベネフィットを藩国にもたらすと考えるか
らだ。
 だから、国は子供たちを愛する。子供たちが大人になった時、国を愛してくれるように
な。
 先行投資と言っても良い。子供たちの明日に期待してるわけだ」

「はぁ……それが利益になるから、ですか」

「俗な答えだな、って顔に出てるぜ。
 だがな、コストとベネフィットのバランスは、藩国という単位で動く以上、絶対に考慮
しなくちゃいけない要素だ。
 自己犠牲や、損得抜きというのは、個人としてなら立派な考えさ、だが……」

「国としては下の下。
 何故なら、国がこうむる損は回り回って民がかぶることになるから、ですか」

「その通り。分かってるじゃないか。
 藩国が独立して存在する単体としてではなく、藩国民の集合として存在する以上、その
行動は常に藩全体の利益となることを目指したものでなければならん。
 最大多数の国民の幸福を最大化するためにこそ国家は存在するし、その意義もある。そ
れが真っ当な国家ってもんだ」

「むーん」

「うちが児童教育の分野に目を向けられるようになったのも、最近ようやく余裕が出来た
からだしな。
 足場が固まって、やっとこれから先、どう発展していくかを考えることが出来るように
なったわけだ」

「じゃあ、先輩個人としてはどうなんですか?
 子供が好きだからこの仕事を選んだんですよね?」

「個人の信条にまで理屈を求めるお前さんの思考は、正直ちょっと度し難いと思うぞ。
 そんなことだから付き合い辛いとか言われるんだよ」

「すみません……」

「まあ、その性格を知った上で長年付き合ってるんだから、今更直せとは言わんがな
 ……そうだな。運動場を見ろ。あそこで何が走り回ってる?」

 窓の外に視線を向ける。
 そこには、ごく当たり前の保育園の風景がある。
 ……先輩には、違うものが見えるのだろうか?

「子供です」

「いや、違う。あそこで走っているのは、未来だ」

「未来……」

「そうさ。一日一日と形になりつつある未来だ。
 守るとか愛するとか、そんな御大層な事を、俺も考えてねぇよ。
 俺はな、まだどうなるとも分からないあやふやな未来が、少しずつ育っていくのを間近
で見るのが好きなんだ。
 で、少しでもその手助けが出来るなら、最高だと思ってる」

「……」

「親になったら、また違うのかもしれないけどな。
 でも、ま、今のところ、それが血の繋がってない子供たちの世話をする、一番大きな理
由さ。
 あの未来に影を落とす奴がいたら、俺は許す事が出来ないし、それを排除するためにな
ら、命を賭けることもできる」

 ここまで聞いて、やはり理屈ではないのかもしれない、とそう思った。
 何故なら……。

「先輩は、本当に子供が好きなんですね」

「あん?」

「凄く優しい顔してますよ」

「バカヤロ」

 先輩はそっぽを向いて黙り込んでしまう。
 きっと照れて赤くなった顔を見られたくないのだろう。昔から、そういう人だ。
 真っ赤に染まったその耳から、ついと視線を外す。

 保育園の運動場では、照り輝く北国の太陽の下、まだ見ぬ明日の向こうへ、未来たちが
走り抜けていく。

王犬・じょり丸陛下のご訪問


     

おまけ

     

BALLSのぬいぐるみや手製の木製パズルは藩王とその臣下たちが作成して
保育園が完成したときに譲渡されました。
以下は作成の様子です。

/*/

深夜:「っ……また刺した。こういうの苦手なんですよね……工場でこう、どーっと作っちゃだめなんでしょうか?」

瑛の南天:「工場だとお金かかるし!それに、手作りっていいじゃないですか。きっと喜んでもらえますよ」

とりあえず材料の端切れを抱えて藩王に渡しますよ!
ユーラ:「藩王、とりあえずこれが第一陣です」(どさり)
火足水極:「おう、了解。なんだねー、指先使うと頭が空っぽになって良いねー」

ユーラ:「端切れをつなぎ合わせるのはみんなが手分けしてやってくれてますから藩王はサクサクと縫ってください。ええ」

瑛の南天:「ようし、黄色の端切れで黄金BALLSー!(ちくちく)」
火足水極:「ちくちくちく。あ、糸はミシン糸のままで良いよね?」
いも子:「愛情を込めないとですからねー…うぅー、ここをこうして…私も苦手です…藩王さまふぁいと!」
火足水極:「なんか、自分でもこういう作業がここまで性に合うとは思わなかったなー。手芸かー、プラモデルとかとはまたちがうなー(ちくちくちく)」
たらすじ:「うーん。いまいち縫い目が揃わないなぁ……意外に、藩王こういう作業うまいですねー」

深夜:「むう……確かに上手い。何か大切なことで負けた気分です……」
火足水極:「ふふふ、深夜。この手の縫い目には性格がでるのだぞよ」
ユーラ:「よし、じゃあ私はぬいぐるみの綿詰めを……」<縫わんのかい!

ちび丸:(飛んでくる綿で鼻がむずむずしている)

じょり丸: (出来上がったぬいぐるみを前脚でつんつんしている)

瑛の南天:「陛下はボールお好きですものね(苦笑)これが終わったら、アヤトラもつれて遊びに行きましょう」
火足水極:「(没頭中)」
瑛の南天:「さあ、パズルも切り分けますよ。問題集も製本テープでしっかり作りましょ」


後ほねっこ男爵領の保育園


ある日の会話

ユーラ:「藩王ー、報告といいますか、現在ベビーブームに備えて保育園の建設を最優先で進めてますー」
火足水極:「うう、切実だ」
火足水極:「リアルでも保育園の情報探してるよ」
ユーラ:「働いている親御さんにとっては重要です。私も行ってました保育園」
火足水極:「子供預けると言うことを考えると、少しでもいい所、って考えるけど、そもそも数が少ないと、って話に」
ユーラ:「そうですねえ……」
火足水極:「共働きじゃないと辛いところはあるからなー」
ユーラ:「そのあたりは予算当てて十分な保育環境用意しましょう」
火足水極:「そだね」

/*/

保育園の役割の第一は、多忙な家庭における育児負担の軽減である。

農家が多い後ほねっこ男爵領では、繁忙期には家族総出で農作業をしなければいけないこともあり、
そういったときにまだ幼い子どもがいる家庭では、子どもをおんぶしたままの農作業であったり、
あるいは近所の人に預かってもらったりと、色々と負担が大きいという問題があった。
そのため、かねてから保育園の建設を求める声は、政府内からも上がっていた。

それが今回、ようやく実現に結びついたのである。

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保育園の食事

後ほねっこ男爵領の保育園では、原則として給食制を採用しています。
当初は弁当制、給食・弁当並立制も考えられましたが、
やはり仕事で忙しい家庭ではお弁当を作る負担も大きいだろうという意見が賛同され、
また、栄養管理のしやすさからも給食制が良いだろうということになりました。
給食は、市民病院で栄養管理をしている職員を中心に、
栄養バランスと子どもの苦手な味をどうフォローするかという点が考慮されたメニューとなっています。

保育園の活動

保育園では、食事等の身の回りの世話といった基本的な保育に加え、
子どもを預かっている時間を活用して、簡単な学習補助も行っています。
読み書き、簡単な計算のほか、お絵かきや工作、お遊戯、合唱などを遊びの中で教えていきます。
また、保育園内には園内菜園が設けられ、子どもたち自身が花や野菜を育てる試みがされています。
園内菜園で物を育てる経験を通して、生き物の尊さや、みんなで協力して何かを作ることの大変さと大切さを、
自然に学んでもらいたいという願いから行われています。

保育園の設備

保育園内には庭があり、園内菜園のほか、遊具も設置されています。
遊具は木製にこだわり、さらに釘を使わないで作られたものを採用しています。
木製遊具は風雪により傷みやすい欠点がありますが、老朽化した場合には新しい遊具に取り換え、
古い遊具は(釘などを使っていないため)そのまま砕いて薪やチップ材として再利用しようという方針に基づいています。
それに鉄製よりも木製の方が温かみがあっていいじゃないですか、という摂政の発言も。
雨や雪の日には庭で遊ぶことができず、ついでにほねっこの冬は積雪も多いため、
保育園内には屋内でも遊べるように多目的スペースとして大きな部屋が作られています。
その部屋は、走り回ってぶつかったり転んだりしたときの安全対策として、床や壁にクッション材が貼り付けられています。
安全性と、ぶつかったときにある程度痛くないと注意しないから柔らかすぎないように、
という注文に対し、素材選びと衝突実験を何度も繰り返して現在の状態に落ち着きました。

保育園の行事

保育園では時節の催事も行われています。
子どもたちが描いた絵や、作った工作物、育てた花や野菜を家族に見てもらう発表会や、
スポーツ大会、近くの農家に協力してもらってのイモ掘り、職員による人形劇などの他、
ほねっこの郷土軍による慰問、飛行場や列車の見学なども予定されています。

保育士の育成

保育園で働く保育士の育成は、国の予算を充てて行うとともに、
顧問や非常勤といった形で、子育て経験の豊富なおばあちゃんたちに協力してもらっています。
また、保育園には定期的に医師に立ち寄ってもらい、
子どもたちの日々の健康に気を配ってもらえる態勢を整えています。

保育料の補助

保育園に子ども預けたいが、保育料の負担が大きいという家庭に対しては、
国からの補助金が用意されており、各家庭の経済状態や、仕事の忙しさ、立地や環境などを複合的に判断し、
保育料の全額または一部の補助、および、無利子での保育料貸与が行われています。

第二保育園

後ほねっこ男爵領では他の藩国に見られない特徴として、
地下に城塞都市が存在することがあげられます。
そのため、地上に存在する施設と同一またはそれに代わる施設が地下にも存在することとなります。
もちろん保育園も例外ではなく、地下にも藩国立の保育園が建設されています。
これにより、城塞都市で生活する場合でも子どもを預けることができるように配慮されています。


保育園の行事等


ここでは、保育園の年中行事などを説明します。
写真は昨日までに行われた託児イベントのものを使用しています。

     

  • スポーツ大会
心身の健全な育成に、体を動かすことは必要です。
BALLS柄のボールを使ったサッカーが主流ですが、ほかにも様々な からだ遊びを行っています。

     

  • もじ・かずの教室
文字・数を教える教室です。
手製の木製パズルを使った【かず遊び】が人気です。

     

  • お芋ほり
秋の収穫祭にあわせて、保育園の畑で取れたジャガイモを
寮のメードさんたちに調理してもらって皆で食べます。

     

  • 劇鑑賞会
先生達があやつる、人形劇を鑑賞します。
内容は絵本から脚本に起しています。

     

  • 予防接種、身体測定、健康診断
特定の疾病からの予防接種を行います。
身体測定なども同時に行われます。

     

  • 歌の会
オルガンの音にあわせて、皆で歌を歌います。

     

  • 工作教室
絵を描いたり、粘土をこねたり、積み木をしたりします。
絵の具や粘土は、口に入っても害のない食品由来の成分を使用したものを採用しています。

     

  • 教材作り
ここから先生方のお仕事です。
写真は劇で使う小道具を作っています。

     

  • 説明会
PTA説明会や、保育士への就職希望説明会など
年1回ほど行われています。



○保育園のBALLSについて
http://cwtg.jp/qabbs/bbs2.cgi?action=article&id=3454

Q1:保育園の周辺環境のBALLSですが、現在の後ほねっこ男爵領にはテックレベル的に存在するのが不自然ではないかと考えております。
   ですので、はーとくらふとで端切れのぬいぐるみ(BALLS)をつくり、ぬいぐるみがあるだけとして、設定した場合
   BALLSを存在させないことにするには有効でしょうか?

ええ。

/*/

より、ぬいぐるみで表現しております。
要点チェック通過後、ぬいぐるみを設置いたします。

文章:深夜 イラスト:いも子、瑛の南天

一般性能開示

L:保育園 = {
 t:名称 = 保育園(施設)
 t:要点 = 子供たち,保育園,保母さん
 t:周辺環境 = BALLS
 t:評価 = 住みやすさ0
 t:特殊 = {
  *保育園の施設カテゴリ = ,,国家施設。
  *保育園の位置づけ = ,,{建築物,教育施設,生産施設}。
  *保育園の面積 = ,,500m2。
  *保育園の授業付与 = ,,<保育園>を設置する藩国が保有する全職業アイドレスに<保育園の授業>を付与する。
  *保育園の犬士・猫士増加 = ,,(生産フェイズごとに){犬士または猫士}+1機、食料-1万t。
 }
 t:→次のアイドレス = 小学校(施設),花嫁養成学校(施設),お料理教室(施設)
}

L:保育園の授業 = {
 t:名称 = 保育園の授業(定義)
 t:評価 = なし
 t:特殊 = {
  *保育園の授業の定義カテゴリ = ,,能力補正。
  *保育園の授業の知識補正 = ,,知識、評価+2。
 }
}

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