左近関連用語辞典

作中に登場した用語、元ネタ(いづれも独断と偏見による選抜)に関する適当解説辞典。五十音順に配置。
・~は出典元の章名、その横にある()内は原作・アニメ・小説のいづれか限定で登場した事を示す。
尚、演目・地名に関しては架空のものも存在するので注意。



【青山(あおやま)】

  • 共通/地名
東京の地名の一つ。閑静な住宅街の中に、緑に囲まれた橘左衛門の邸宅がある。

【秋月(あきづき)】

  • 『信州百狐血雨地獄』/家名
信州信濃の旧家にして村の資産家。当主・宗史郎は古典芸能鑑賞・古美術収集を道楽としており、日本刀などの高価な品物を幾つも所有している。
恭一(きょういち)・二葉(ふたば)・三佳(みか)・四帆(しほ)、の四人の子供がいるが、次期当主の長男・恭一は百狐を持ち出し、目下失踪中。

【雨宮(あめみや)】

  • ドラマCDⅡ『外伝 怨恋振袖業火地獄』/家名
いわゆる物持ちの家系で、現在も屋敷を構える程。
しかし、家主である冬季の父は病気を患い入院、手の施しようのない状態にある。
冬季から見て従姉にあたる美春を養女として迎え入れている。
自宅内の土蔵には曰くつきの振袖が保存されている。

【雨宮家の振袖】

  • ドラマCDⅡ『外伝 怨恋振袖業火地獄』
物持ちだった雨宮家に江戸時代から代々伝わる振袖。現在は土蔵に保存されている。
350年前のものらしい。
その振袖には以下の伝承が存在する。
昔、豪商の16歳になる娘が、ある若い男に恋をした。
しかし、それは道ならぬ恋。
現世で結ばれないのならあの世で結ばれようと思った娘は男と心中を図った。
娘は男の家に火を放つも、男はその場から逃げだし、娘一人だけが焼け死んでしまう。
男は娘の振袖を売りさばいたが、心中相手に裏切られ無念の死を遂げた16歳の娘の怨念が取り憑いた。
以来、その振袖は娘から娘へと渡り歩き、振袖を着た娘は怨念に憑かれて恋した男を焼き殺し続けている。
そして、ある娘が男を殺そうと放った火が何万人もの人間を焼き殺した。
⇒【振袖の業火】

【操り人形ごっこ】

  • 『廃校の復讐鬼』(原作)
人形劇クラブ内で流行っていた虐めの一種。「お人形遊び」とも。
虐める者が人形を弄り(人形の服を脱がせる等)、虐められる者がそれに従う事を強制させられるというもの。

【阿波娘御霊恨節幽霊(あわのむすめみたまのうらみぶしのゆうれい)】

  • 『奥飛騨幽霊奇譚』/演目
高山祭の一つ・八幡祭にて、左衛門が特別に上演した演目。
物語の内容は「夫を裏切った女幽霊が夫を呪い殺す」というもの。架空の演目?
※演目名は想像による当て字で正確とは限らない事ので注意。

【一本杉(いっぽんすぎ)】

  • 『夢話悲恋幻想奇譚』/地名
倫助が小さい頃、よくいたずらをしては隠れていた場所。
三代目卯之助が右近を作った場所ともされている。

【命弾(いのちだま)】

  • 『浪速写真師聖書地獄』
藤田は、突然の決定的瞬間を逃さないために、2,3枚撮影可能の状態でフィルムを換装していた。
藤田の父はそのフィルムを「命弾」と呼んでいた模様。

【うさみカメラ】

  • 『浪速写真師聖書地獄』
左近達が藤吉のフィルムを現像した店の名前。
スピード仕上がりをウリにしているらしく、店の看板には「60分現像」と書かれていた。

【夷まわし(えびす-)】

  • 『夕焼空一人遣之章』
一人遣い人形を操る傀儡師が、各地を回り、人々に人形芝居を見せたもの。
「夷」の名は、芝居の中で戎鯛を釣る仕草があった事、あるいは、傀儡師が夷神社で雑用・奉仕をしつつ活動していた事に由来すると言われる。
しかしながら、次第に衰退を見せ、近年ではほぼ廃絶している模様。
本作では、おいちゃんが「人形芝居を見せながら各地を放浪する」という形で活動を行っており、左近もまた彼のように右近と共に全国を旅する事を希望している。

【男女(おとこおんな)】

  • 『信州百狐血雨地獄』/人名
右近による四帆のあだ名。四帆の男のような口調と服装に由来。


【懐中時計(かいちゅうどけい)】

  • 『恋花時雨崎乱舞』
左近の父・流の形見。仏壇に置かれている。

【帰らずの橋(かえらずのはし)】

  • 小説『甲州二ツ国橋梅花地獄』
四富村を流れる広瀬川に架かる橋の名前。
村人が死んで「転人様」になっていく霊界とこの世を結ぶ橋と言われており、昔は「二つ国橋」と呼ばれていた。
橋を渡った林の中には、古くからの墓地がある。
⇒【転人様】

【薫子姉さん(かおるこねえさん)】

  • 共通/人名
橘薫子の呼び名で、左近が用いる。
薫子は左近の叔母にあたるので本来は「薫子叔母さん」が妥当なのだが、左近と年齢が近い事を理由に薫子は「姉さん」と呼ぶよう言っている。
右近が薫子をからかう際に「薫子叔母さん」と呼ぶ事もある。

【髪結い(かみゆい)】

  • 『恋花時雨崎乱舞』/職業
人形浄瑠璃において、使用される人形の髪を指定された形に結ったり整える職業。
時雨崎綾乃がこの職業に就いている。

【勧進帳(かんじんちょう)】

  • 『夕焼空一人遣之章』/演目
橘邸にて、おいちゃんが余興として披露した演目。
源義経が弁慶らを連れ奥州に身を寄せる際のエピソードを描いたもので、能の「安宅」、歌舞伎の「勧進帳」でも同一のテーマを扱っている。
おいちゃんは人形を遣わず、仕草と浄瑠璃だけで演じたが、左近には弁慶の姿が見えた。

【九条(くじょう)】

  • 『薪能薫悲恋情』/家名
作中における能楽の流派の一。現家元は九条秀明。
長男・孝栄、妾の子である次男・英名、内弟子筆頭の直人の他、姪の九条明紀がいる。
蔵には曰くつきの般若面が保管されている。

【繰人村(くりびとむら)】

  • 『夢話悲恋幻想奇譚』/地名
T県南部の山間にある農村。かつては人形師の村であり、村の長を務めていたのはかの小泉卯之助だった。
戦前までは何人か人形師がいたらしいものの、現在は一人もいない模様。
ドラマCDでは既にダムの底に沈んでおり、地図上には存在していない。

【警視庁(けいしちょう)】

一般では「警察」の本部として有名。
薫子はここの捜査一課に警部補として所属している。

【小泉卯之助(こいずみうのすけ)】

  • 共通/人名
名人人形師。繰人村にて人形細工を生業とし、代々村の長を務めていた。
三代目卯之助は明治二年に童人形「右近」を作ったとされているが、繰人村にいた事しか判明しておらず、その子孫が現在何をしているかも不明。
アニメでは文楽人形の他にも様々な種類の人形を作っていたらしい。

【恋花時雨崎乱舞(こいばなしぐれざきらんぶ)】

  • 『恋花時雨崎乱舞』/演目
アニメ最終章のタイトルにして、作中に登場する人情浄瑠璃の演目名。
橘家に代々伝わる演目だが、演目に使われる鬼の人形は呪われており、人形が演者の魂を喰らうという噂がある。
10年前、左近の父・流が演じる予定だったものの、自殺により上演は中止。以降、上演されてこなかった。
演目内容は以下の通り(本編・篠崎の台詞より抜粋)。
昔、相容れない貴族の男女が出会い、恋に落ちた。決して結ばれぬ恋。
忍び、下流にある小さな橋の上で逢引を繰り返すが、やがて、娘を囮に使われ、男の一族は滅ぼされた。
そして、男は恨みの念から悪鬼となりて蘇る。
だが鬼は、娘が知らずに利用された事を知り、魔界に戻っていく。
そして、娘も男の後を追う

【降霊術(こうれいじゅつ)】

犯人を特定、もしくは誘導する時に左近が用いる主な手段。
正確には、被害者の内なる声を読み、右近を通してその声を投影する事による。
この時の右近は声だけでなく、表情まで被害者のものになっているかのように見えている。

【黄金虫(こがねむし)】

  • ドラマCDⅡ『外伝 怨恋振袖業火地獄』/人名
四帆が通っている女子高の生物教諭・渋谷裕子の、生徒達からつけられている俗称。
服装にもこだわりを見せない地味な容姿から、お金を貯めこんでいる(=金持ち)のイメージがついた事に由来。

【御所人形(ごしょにんぎょう)】

  • 小説『甲州二ツ国橋梅花地獄』
娘の嫁入りの時に持たせるため、成人式の時に娘の親が作る、娘をかたどった等身大の人形。
精巧な作りで、ホクロなども忠実に再現されている。

【胡麻塩頭(ごましおあたま)】

  • 小説『甲州二ツ国橋梅花地獄』/人名
薫子による日下部署の刑事・田村のあだ名。

【コンタクトレンズ】

  • 『埃及大王呪術地獄』(アニメ)
高橋佳恵が勤務時に身につけているもの。ちなみに非勤務時は眼鏡を着用している。


【さるぼぼ】

  • 『奥飛騨幽霊奇譚』
飛騨高山の郷土人形。「さるぼぼ」とは「猿の赤ちゃん」という意味。
安産や魔除け、結婚運上昇の御利益があると言われている。



【サンゴヘビ】

  • 『浪速写真師聖書地獄』
アメリカ大陸に分布する毒蛇の総称。
正確には「サンゴヘビ属」であり、分類すると様々な種類が存在する。



【時雨崎(しぐれざき)】

  • 『恋花時雨崎乱舞』/家名
髪結いを生業としている家。時雨崎綾乃は幼少時にここの養女として引き取られ、育てられた。

【四富村(しとみむら)】

  • 小説『甲州二ツ国橋梅花地獄』/地名
山梨県のとある村。薫子の大学時代の親友・峰瑞穂の実家がある。
娘の嫁入りの時に持たせるため、成人式の時に娘の親が娘をかたどった等身大の人形を作るという風習が残っている。
⇒【帰らずの橋】

【白馬岳(しろうまだけ)】

  • 『豆州弐面鬼傀儡地獄』(原作)/地名
飛騨山脈(北アルプス)北部の後立山連峰にある標高2,932mの山で、長野県と富山県とにまたがる。
日本百名山の一つであり、残雪の残り方で馬の姿が浮き出る事で有名。
毎年その形は微妙に変わり、詳しく調べれば、撮影された年度・時期・場所をおおよそ特定する事が可能。



【周防(すおう)】

  • 『恋花時雨崎乱舞』/家名
二十数年前に零落した人形浄瑠璃の家系で、周防流人形歌舞伎の宗家。
一身一体で操るその舞は、人を惑わせる舞とも言われた。
優れた人形遣いを輩出してきた良家だったが、「悪魔の舞」と報じられ、衰退、当主であった周防真羅(しんら)の自殺により家系は廃絶した。
没落の原因はマスコミが煽った事によるものだが、一説では周防真羅は橘左衛門を恨んで自殺したと言われており、彼に原因があったのではとも囁かれている。
実際、当時の記者・高野によると、周防を扱ったニュースを巡っては、ライバル社同士の報道合戦にもなったらしい。
右近のかつての所有者でもあったようだが、没落した事で再び繰人村に返還された模様。
真羅の子供である二人の兄妹の行方は不明。尚、周防家の屋敷は廃家として今も残っている。

【スマイル】

  • 『浪速写真師聖書地獄』
街の若者の間で流行している新種のドラッグ。かなり粗悪な薬で、摂取すると精神に異常をきたす。
既に何人もの若者が精神を蝕まれており、常習者が殺人を起こすなど、深刻な被害を引き起こしている。

【聖書(せいしょ)】

  • 『浪速写真師聖書地獄』
キリスト教及びユダヤ教の教典。作中に登場したのはおそらく後者。
藤田善吉の鞄から「マタイによる福音書」と書かれた聖書の一ページが発見されている。

【セダン】

  • 『信州百狐血雨地獄』(原作)/車名
秋月家の所有する自動車の種類。作中では七曲がり沢に向かう際二葉が運転している。
セダンの具体的説明についてはこちら(wikipedia-セダン)

【曽根崎心中(そねざきしんじゅう)】

  • 『信州百狐血雨地獄』(原作)/演目
冒頭で左近が披露した人形浄瑠璃の演目。
近松門左衛門による心中物で、当時曽根崎で起こった心中をモチーフにして書かれたもの。


【内裏雛(だいりびな)】

  • 『埃及大王呪術地獄』(アニメ)
蘭王博物館の古美術展示室に置かれていた品で、如月一徹が初めて買付をしたもの。
館長・結城麻里によって二体共売却されたが、如月が再び男雛だけ買い戻した。女雛の所在は不明。

【高山祭(たかやままつり)】

  • 『奥飛騨幽霊奇譚』
高山市で毎年催される祭の総称。多くの屋台が曳かれ、中にはからくりを組み入れたものも幾つか存在する。
日枝神社例祭として4月14日~15日に行われる春の山王祭と、櫻山八幡宮例祭として10月9日~10日に行われる秋の八幡祭とがある。
左近達が見に来たのは後者。

【薪能(たきぎのう)】

  • 『薪能薫悲恋情』
野外にて、薪の篝火の中で演じられる能の事。
平安初期に奈良の興福寺で演じられたものがルーツとなっており、現在も全国の市町村で催されている。
他に、蝋燭を照明に用いた「蝋燭能(ろうそくのう)」もある。

【橘(たちばな)】

  • 共通/家名
人形浄瑠璃の家系。左近の生家であり、彼の祖父・橘左衛門は人間国宝で有名。
アニメでは、左近の父・流(ながれ)が左衛門の跡を継ぐ事になっていたが自殺している。
また、周防という没落した家系との間に因縁がある模様。
⇒【周防】

【血の池地獄(ちのいけじごく)】

  • 『奥飛騨幽霊奇譚』/地名
地元にある源泉の通称。ちなみに架空の場所。
硫酸濃度が高い。

【ツタンカーメン】

  • 『埃及大王呪術地獄』/人名
古代エジプトの王の名。王家の谷でカーター卿らにより墓が発掘されたが、発掘者が次々と謎の怪死を遂げた事で有名。
蘭王博物館に送られてきた脅迫状には、彼の墓の入り口に刻まれていた呪いの言葉が記されていた。

【寺尾病院(てらおびょういん)】

  • 『奥飛騨幽霊奇譚』
高山市内にある病院。
院長の寺尾剛造は、左近の祖父・左衛門とも知り合いで、その縁で左近に宿泊場所を提供した。

【テレピン油】

  • 『廃校の復讐鬼』
精油の一種で、美術分野では油絵具の薄め液・画用液として用いられている。
松精油、ターペンタイン、テレビン油とも。
無色透明。油なので火を付けると燃える。

【転人様(てんじんさま)】

  • 小説『甲州二ツ国橋梅花地獄』
死者を意味する言葉。
四富村では、靴がなければ転人様は黄泉がえらないとされ、葬式の際、死者が生前履いていた靴を全て切り裂く事になっている。

【通りゃんせ】

  • 小説『甲州二ツ国橋梅花地獄』
四富村で老婆が口ずさんでいた童謡。
一般に知られる「通りゃんせ」とは歌詞が微妙に異なる。
以下歌詞の抜粋。
+ ...
村の老婆曰く、この歌は橋の袂を渡る際、転人様(死者)の魂を鎮めるためのものらしい。
カタカナ部分の歌詞(「イキはよいよい~」)の解釈は小説本文参照。

通りゃんせ 通りゃんせ
ここは どこの 細道じゃ
テンジン様の 細道じゃ
ちっと通して くだしゃんせ
御用のないもの 通しゃせぬ
あの子の七忌(ななき)の お祈りに
御札をおさめに まいります
イキはよいよい カエリは怖い
怖いながらも
通りゃんせ 通りゃんせ

【とっておきフレンド】

  • 『豆州弐面鬼傀儡地獄』
有名人の故郷を訪ね、旧友と昔を語り明かすという趣旨の人気番組。
アニメでは「とってもフレンド」という番組名に変更されており、プロデューサーの高村曰く、視聴率15%を越える程の人気らしい。

【トムス】

  • ドラマCDⅡ『外伝 怨恋振袖業火地獄』/小ネタ
佐原めぐみが雨宮家を訪れる際に持ってきたケーキの販売店名。
元ネタはアニメ制作を担当した「トムス・エンタテイメント」から。

【ドン亀(どんがめ)】

  • 『豆州弐面鬼傀儡地獄』(アニメ)/人名
「とってもフレンド」のディレクター・高村克彦の部下である亀田浩二のあだ名。
亀田の「亀」と、彼ののんびりした性格に由来。


【七曲がり沢(ななまがりざわ)】

  • 『信州百狐血雨地獄』/地名
秋月邸から4,5㎞先にある沢。秋月恭一がよく釣りをしていた。
沢へ行き着くまでの道のりは一本道だが、名前の通りカーブが多い。

【弐面鬼(にめんき)】

  • 『豆州弐面鬼傀儡地獄』
伊豆の地方に伝わる鬼女。
我が子に乳を与えるため、夜な夜な出没しては人の子を喰らっていたが、源頼光により斬り殺され、魂を弐面鬼像の中に封じられたとされる。
傀儡館には、その弐面鬼像が保管されている。
以下、『豆州鬼草紙』より抜粋。
かの地に鬼女ありし。
我が子に乳を与えんため
夜な夜な出没しては
人の子を喰らふ。
これを弐面鬼といふ。
或る年、或る日、或る嵐の夜。
源頼光公の宝刀「鬼切丸」にて切り殺れむ。
その魂は弐面鬼像に封印されしといふ。
⇒【弐面鬼像】

【弐面鬼像(にめんきぞう)】

  • 『豆州弐面鬼傀儡地獄』
傀儡屋敷が所有、公開している像。伝承通りならば平安末期の作品にして国宝級の逸品。
見る角度により菩薩と鬼女の二つの顔が見え、見る者の心によって顔が異なって見えると言われている。
伝承を重んじる女将の方針により、像の撮影は禁止されている(アニメ)。

【人形浄瑠璃】


【傀儡屋敷(にんぎょうやしき)】

  • 『豆州弐面鬼傀儡地獄』
伊豆のある旅館の通称。古今東西の人形を鑑賞できる旅館で、平安末期の作とされる国宝「弐面鬼像」を所有、一般にも公開している。
アニメでは「傀儡館(にんぎょうかん)」という名に変更されている。
女将は三条静。

【能楽(のうがく)】

  • 『薪能薫悲恋情』
猿楽をルーツとし、室町時代に観阿弥・世阿弥父子によって大成された伝統芸能。
能面と呼ばれる面を掛けた役者(演目や役によっては面をかけない場合もあり)が能舞台の上で謡や囃子に合わせて舞う。
話すと少し長くなるのでこちらを参照。


【般若面(はんにゃめん)】

  • 『薪能薫悲恋情』
能楽で使われる鬼女の面。使用される演目としては、「葵上(あおいのうえ)」「道成寺(どうじょうじ)」などが有名。
九条家には、良くない事の前兆として血の涙を流す般若面が保管されている。
本編では、般若面を被った犯人と思しき不審な人物の通称としても使われている。

【百狐(びゃっこ)】

  • 『信州百狐血雨地獄』
室町時代の天才刀工・村正の打った妖刀。
百匹の狐の血で焼き入れをしたとされ、「百狐」という名はその逸話に由来する。
その狐の怨霊を鎮めるために「百狐神社」なるものが建てられている。
原作では秋月家に代々伝わる刀だが、アニメでは元々百狐神社に奉納されていたもので、それを秋月宗史郎が村から買い取ったものとなっている。
⇒【百狐神社】

【百狐神社(びゃっこじんじゃ)】

  • 『信州百狐血雨地獄』
百狐を造る際、焼き入れのため殺された狐の霊を鎮めるために建立された神社で、百狐が奉納されていた場所。
村の伝承では、狐の呪いで毎年神社の紫陽花が血色に染まるとされており、どの紫陽花にも赤い花が咲いている。
実際は土壌のpH値の変化によるものだが、伝承の不気味さゆえに、誰も気味悪がって近づかない模様。
アニメでは、数年前に宮司の家系が途絶えた事で、保存のため秋月家の所有物となったとされている。

【ファラオの剣(ふぁらおのけん)】

  • 『埃及大王呪術地獄』
王家の墓で発見された古代エジプトの王・ツタンカーメンの墓において、1922年に発掘された宝剣。
発掘リストに載っていながら、途中で紛失(アニメでは第二次大戦における混乱が原因とされている)しており、ヨーロッパの愛好家の間で密かに取引されていた幻の品とされる。蘭王博物館がアンダーグラウンドで買い付け、同博物館で開催される「古代エジプト展」の目玉と目されている。

【深見(ふかみ)】

  • 『左近からくり変化章』/家名
人形細工を営む家で、当主である深見潤一郎は橘左衛門とも知り合い。
速見忠雄・岸川肇・吉田保の三人の弟子を抱えている。
邸宅には蔵を改造した作業場があり、弟子の速見が譲り受け、使用している。

【不二家パーラー(ふじやぱーらー)】

  • 『夢話悲恋幻想奇譚』(小説)
銀座にあるレストラン。
左近は、幼稚園の頃に左衛門に連れられた際に、ここのオムライスを気に入り、銀座に来た時には必ず立ち寄る事にしている。

【藤吉(ふじよし)】

  • 『浪速写真師聖書地獄』/人名
藤田善吉の自称にして愛称。本名の「藤田善吉」を縮めたものに由来する。
原作のみの設定であり、アニメでは「善吉さん」と呼ばれている。

【振袖の業火(ふりそでのごうか)】

  • ドラマCDⅡ『外伝 怨恋振袖業火地獄』
江戸時代、たった2日で数万人を死に追いやったとされる大火。
恋に狂った女が引き起こしたとされ、その女の着ていた振袖は雨宮家の土蔵に保管されている。
⇒【雨宮家の振袖】

【粉塵爆発(ふんじんばくはつ)】

  • 『奥飛騨幽霊奇譚』


【布袋台(ほていだい)】

  • 『奥飛騨幽霊奇譚』
高山祭・秋の八幡祭で使われる屋台の一つ。布袋をモチーフにしたからくりを取り入れている。
現存するものの中でも最古のものの一つであり、保存状態も良好。


【村正(むらまさ)】

  • 『信州百狐血雨地獄』
室町時代の天才刀鍛冶の名にして、彼が造ったとされる刀の総称。
村正を手にした者は血を欲して人斬りを重ねるとされ、後の徳川幕府により所有を禁じられたとされるなど、妖刀伝説として有名。

【物知り兄ちゃん(ものしりにいちゃん)】

  • 『埃及大王呪術地獄』/人名
右近による一色星治の呼び名。
彼が薫子にギリシアの伝承であるスフィンクスのなぞなぞを出した事に由来。


【屋台会館(やたいかいかん)】

  • 『奥飛騨幽霊奇譚』
高山祭で使われる屋台をしまっておく所。
祭の開催期間中以外は、会館内の屋台を一般公開している。
⇒【高山祭】

【幽霊ビル(ゆうれい-)】

  • 『浪速写真師聖書地獄』
藤田善吉が生前撮影していた写真にあった廃墟の事。
別に幽霊の噂がたっていた訳ではなく、写っていた被写体の首が消えていた事に由来する。

【夜のプリンス(よる-)】

  • 『浪速写真師聖書地獄』/人名
伊達一樹の二つ名。
政治家の息子という立場と、自身の頭脳の良さで不良達を手なづけ、ヤクザからも一目置かれる存在にまで成りあがった事に由来。

【四駆(よんく)】

  • 『信州百狐血雨地獄』(原作)
古美術商・沖克己の所有する自動車。屋根にはボードが立てかけてある。


【蘭王博物館(らんおうはくぶつかん)】

  • 『埃及大王呪術地獄』
都心の一等地に立つ博物館。
元は欧州のさる公国の大使館を改築して作られた由緒ある博物館で、周囲を深い緑に囲まれ、古風な雰囲気を醸し出している。
現館長・結城麻里の方針により、落ち付いた外観とは対照的に、内部の展示室にはスモークやライティング等、凝った演出を取り入れている。
しかしながら、マスコミの注目を重視した展覧企画、古参職員の解雇、館長の引き抜きによる人事など、先代館長時代のの方針をことごとく破棄しており、
古参関係者からの反発も根強く、事務局長・如月と館長派との間では対立が起こっている。
尚、館長不在時には、規則により事務局長が副館長に連絡を取るという事になっている(アニメの設定)。

【リリス】

  • 『左近からくり変化章』
深見小夜子の飼っている黒猫の名前。煮干しとチーズが好物。
余談だが、「リリス(Lilith)」とはメソポタミアにおける女の夜の妖怪、あるいはアダムの最初の妻の名。


【若草小学校(わかくさしょうがっこう)】

  • 『廃校の復讐鬼』
船橋葉月達の母校。既に廃校が決まっており、校舎も老朽化している。
山奥にあるため携帯電話が圏外になる。学校と村を結ぶのは一本の吊り橋のみ。

最終更新:2010年02月09日 00:48
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