麒麟立志伝⑧
エルセリア暦X55年,KIRIN17歳。
傭兵団の一員として王国の自警任務にあたっている間、
これまでまともに出すことのできなかった、故郷への仕送りを初めて出したが、まもなくその必要がなくなった。
母の訃報が届いたのである。
さらに、喪主には弟の名前が書かれていた。
考えてみてば、まったく便りの一つも出さないまま3年が過ぎていた。
もしかしたら、自分の事もとっくに死んだものと勘違いされたのかもしれない。
弟家族も、早々に畑を売り払い事業家の道を歩んだようだった。
これまでまともに出すことのできなかった、故郷への仕送りを初めて出したが、まもなくその必要がなくなった。
母の訃報が届いたのである。
さらに、喪主には弟の名前が書かれていた。
考えてみてば、まったく便りの一つも出さないまま3年が過ぎていた。
もしかしたら、自分の事もとっくに死んだものと勘違いされたのかもしれない。
弟家族も、早々に畑を売り払い事業家の道を歩んだようだった。
エルセリア暦X55年,夏。
半年の自警任務を終えた傭兵団は、続けて王国から次の任務を受ける。
場所は大陸南部、ブルーコースト。
場所は大陸南部、ブルーコースト。
港を制圧した王国軍は、進路を北へ向けていた。
そこからさらに数マイル先、王国軍の陣旗が揺れている。
そこからさらに数マイル先、王国軍の陣旗が揺れている。
その陣の最前線、その右端に、KIRINの姿があった。
近くは所属する傭兵団。その向こう側に、兵士たちがパイクを持ち、その時を待っていた。
遠くに見える赤い旗には、"飛竜"の紋章が描かれている。
近くは所属する傭兵団。その向こう側に、兵士たちがパイクを持ち、その時を待っていた。
遠くに見える赤い旗には、"飛竜"の紋章が描かれている。
帝国軍だ。
KIRINは、剣を握りしめた手の震えを抑えられずにいた。
団長が見かねた様子で、声をかける。
団長が見かねた様子で、声をかける。
「おいKIRIN君、確か従軍経験があったよな?なぜそこまで不安げなんだ。」
「いや、ですから兵士の経験はなくて……。」
「ふむ……しかし、剣の振るい方ぐらいは知っているだろう?」
「剣での脅し方なら知ってますけど……。」
そうこうしている内にラッパの音が戦場に鳴り響く。
兵士たちは、隊列を乱さず歩き始める。
後方では、魔導士たちが円陣を組み、訳の分からない言葉をぶつぶつと発している。
騎兵隊も少数いるようだが、彼らは沈黙を保っている。
兵士たちは、隊列を乱さず歩き始める。
後方では、魔導士たちが円陣を組み、訳の分からない言葉をぶつぶつと発している。
騎兵隊も少数いるようだが、彼らは沈黙を保っている。
彼らは、帝国に新設された銃士隊と、正面から戦わねばならなかった。
麒麟立志伝⑧ (5/14 21:36)
文章:KIRIN(Nyarlathotep)
文章:KIRIN(Nyarlathotep)