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525氏 - (2006/04/21 (金) 23:07:31) のソース

525名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/18(火) 21:26:26.46 ID:RZC6cG2Q0
僕は一人でした。 
いつも一人でした。 

パパは赴任先で若い女と仲良くしてるってママが言ってました。 
だからママもいつも家にいないらしいです。 

学校でも誰も僕には話しかけません。 
先生もです。 
きっと僕は喋ってはいけないんだと思ったので自分から話しかけたり、授業で発言したりもしませんでした。 
同じクラスに虐められてる子がいました。 
不良にお金を取られたりしてました。 
僕は、虐められてる子の事が少しだけ羨ましかったです。 
いつも誰かから話しかけられて触れられて羨ましかったです。 
きっとその子は虐められる事は辛かっただろうけど、寂しくはなかったと思います。 
僕は誰とも喋らないのでいつも寂しかったです。 

527名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/18(火) 21:26:52.31 ID:RZC6cG2Q0
ときどき、自分は幽霊なんじゃないかと思います。 
皆は僕の事が見えないから話しかけないんじゃないかと思います。 
家に誰もいないのも、本当は家族は皆引越していて僕は幽霊だから一緒に新しい家には行けずに一人でいるんじゃないかと思います。 
でも僕は物に触れる事が出来るし、足もあるのて多分幽霊ではないと思います。 

もし、リンカーネーションがあるなら僕は、次はペットショップで売られている子犬になりたいです。 
優しい家庭に買われて、子供と遊んだり、優しく撫でられたりしたいです。 

死にたいと思った事はありました。 
だけど、死ぬのは生きているより怖いので止めました。 
それに僕は背が低いのでロープを天井に結べないし、ロープがどこに売っているかも解りませんでした。 
力も強くないのでロープを結ぶ事も出来ないと思います。 
寂しいけど、死にたくないです。 
797名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/19(水) 18:49:43.16 ID:9foym0OX0
いきなり行くぜー 
 >>527の続き。 


その日、虐められてる子は学校に来ませんでした。 
不良の子達は怒っていましたが、すぐに別の事で楽しそうにしてました。 

その子は虐められている間いつも辛そうな顔をしていました。 
殴られたり、恥ずかしい事をさせられたり、お金を取られたりするのは辛いかも知れませんが、その子が虐められるとクラスの皆は笑うので僕は羨ましいと思っていました。 
もし僕が虐められていたら、子犬のように大喜びするのに何で僕を虐めてくれないのか悔しかったです。 

798名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/19(水) 18:50:08.47 ID:9foym0OX0
教室でその子を裸で立たせて、鋏でその子の髪の毛を切った時、先生は不良の子に「学校で髪を切ってはいけません」と言いました。 
先生が教室を出て行った後、不良の子は「お前のせいで怒られた」とその子を殴って、掃除をさせました。 
クラスの皆はとても楽しそうに笑っていました。 
その子が裸にされた時、女の子は顔を赤くして笑っていました。 
その時が一番羨ましかったです。 
799名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/19(水) 18:50:33.81 ID:9foym0OX0
その子が学校に来なかった日、朝の会で先生は「○○君が昨日から帰っていないそうです。○○君のお父さんとお母さん、それと警察で○○君を探しています。昨日の放課後○○君を見た人が居たら先生に教えて下さい。」と言ってました。 
僕はその子が何処に行ったか知っていたけど、喋っちゃいけないと思ったので先生には言いませんでした。 

先生が教室を出て行った後、その子の次に虐められるのは誰にするかをクラス皆で決めていました。 
やっぱり僕にはなりませんでしたし、誰にするかも聞かれませんでした。 
881名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/19(水) 22:39:12.82 ID:eIjwxrau0
変なタイミングで悪いが、続きを書いてみた。 
ので強引に投下w 





次に虐められる事になったのは女の子でした。 
その女の子は学級委員で、成績が良くて、綺麗な声をした子でした。 
その子は、その日一日青い顔をして授業も上の空でした。 
けれど、学校が終わる午後までは誰もその子を虐めませんでした。 

放課後、不良の子の提案で帰りの会の後、皆で残りました。 
僕は帰ろうと思ったのですが、教室の鍵を閉められてしまい「帰る」と言い出せない(そもそも僕は喋ってはいけないので)で終わるまで教室の端で見ていました。 

882名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/19(水) 22:39:37.80 ID:eIjwxrau0
その子は服を全部脱がされて、不良の子のちんちんを咥えさせられたり、女の子に体を蹴られたりしました。 
やっぱりその子も凄く辛そうな顔をしていて、何で僕を虐めてくれないのかと悲しい気分になりました。 

皆、虐められるその子を見てとても楽しそうに笑っていました。 
特に女の子は本当に嬉しそうでした。 
皆に見られ触れられ笑顔を向けられるその子は確かにその時、その場所に居ました。けれど、誰からも見られず触れられず話しかけられない僕はその時、その場に居ない事と同じだと思いました。 

883名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/19(水) 22:40:03.33 ID:eIjwxrau0
1時間程すると不良の子が「先生に見つかる前に帰る」と言って皆は帰りました。 
なんとなく僕は最後に教室を出た方が良い気がしたので皆が出るのを待ちました。 
虐められていた子は裸のまま床に座って帰ろうとしてくれません。 
僕は、その子より先に帰るべきか待つべきか困りました。 


その時でした 
その子は 
僕を 
見たのです。 

確かに僕の目を見たのです。 


その時、僕はそこに確かに居ました。 
もぉ1年以上も何処にも居なかった僕が、そこに居たのです。 
884名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/19(水) 22:40:27.18 ID:eIjwxrau0
その子はとても怖い顔で僕を見ていましたが、僕は感動の余り言葉を失って、ただ立ち尽くしていました。 
涙が溢れていました。 
心の底から渇望していた物を得られた瞬間でした。 


「・・あんたのせいだ・・・。 

   ・・・あんたが・・・あんたが・・・・○○君を殺したせいだ!」 


その子の言葉でした。 
僕に向けられた言葉でした。 
体中の力が抜けて、膝をついて声を出して泣きました。 
もう二度と手に入れる事はないと思っていた、言葉をかけてもらえた。 
僕の心はその子に満たされました。 

やっぱり、僕のした事は間違えていなかった! 



続くw 

312名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/21(金) 00:52:19.01 ID:HfFDvkvt0
あの日から僕の世界は、これまでの世界とは全く違う物になりました。 
世界が色や温度を帯びて、まるで世界が僕を賛美しているような気させしました。 

世界はこんなにも美しい物だったのか!!ハレルヤ!! 


あの日、僕に甘美な呪詛を唄った女の子、△△さんは僕を殴りも、それ以上罵りもせず静かに服を着、荷物をまとめました。 
△△さんの服も荷物も汚れてしまっていましたが、僕はそんな△△さんをとても綺麗だと思いました。 
そして△△さんは、泣き崩れたままの僕の手を引き立たせ、僕に言いました。 


313名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/21(金) 00:52:45.66 ID:HfFDvkvt0
「○○君をあんたが殺した事をバラされたくなければ私に協力しなさい。」 

僕は○○君の事をバラされてもいいと思いましたが、断りませんでした。断れませんでした。 
△△さんは世界中で唯一人僕を見つけられる人です。 
△△さんとの繋がりが無くなる事は、さっきまでの暗闇の中に戻る事。僕には出来ませんでした。 

△△さんに手を引かれ学校を出ました。手を繋いで歩くのは少し恥ずかしかったけど、△△さんの手は暖かく、とても離す事など出来ませんでした。 
校門を出た所で△△さんは言いました。 

「これからあんたの家に行くわ。案内しなさい。」 

314名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/21(金) 00:53:25.29 ID:HfFDvkvt0
僕に家までの道のりも△△さんは手を繋いだままでした。 
家に着くと△△さんは僕に沢山の質問を浴びせました。 

「へぇ・・大きいお家ね。あんたん家お金持ちなの?」 

        (わかりません・・・・) 

「ご両親は?共働きなのかしら?」 

        (パパもママもほとんど家に帰りません・・・) 

「何よコレ・・汚いわね。掃除してないの?」 

        (リビングと台所と僕の部屋だけしか・・・) 

「ちょっと。お茶ぐらいだしなさいよ。ノロマ。」 

        (ごめんなさい・・・) 

僕は久しぶりに喋ったので上手に喋れず、少しづつしか答えられませんでしたが、△△さんは別に気にしていないようでした。 
△△さんの質問が終わり、僕は大人しく黙っていました。 

315名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/21(金) 00:53:50.00 ID:HfFDvkvt0
すると△△さんはこう言ったんです。 

「何であんた喋らないの?」 

(え・・・・?) 

「何に協力するのか?とか聞かないんだね。」 

(あ・・え・・えっと・・・何に協力すればいいんですか?) 

「はっ・・ほんとに愚図ね・・・あんたで大丈夫なのか不安になってきたわ。」 

(・・あ・・・ぅ・・・ごめんなさい・・・・) 

「いいわ。本題に入りましょう。」 

(・・はい。) 

△△さんの話は要約すると 
 ・不良の子達に復讐したい。 
 ・△△さんに投票(誰を虐めるか決めた時に)した女の子たちにも復讐したい。 
 ・そもそも虐めを見て見ぬふりをしている先生も悪い。先生にも痛い目見せてやりたい。 
といった事でした。 

316名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/21(金) 00:54:21.97 ID:HfFDvkvt0
(で、でも・・僕・・・何もできません・・・) 

「いいのよ。あんたは私の言う通りに動いていればそれでいい。」 

(はい・・・) 

「先ずはその暗い喋り方を何とかしてくれない?気分が悪いわ。」 

(・・ごめんなさい・・・) 

「だからそれが嫌だって言ってるのよ!!」 

(・・・ごめんなさい・・・) 

「言っても無駄みたいね。まぁいいわ。あんたの部屋は?」 

(・・え?) 

「あんたの部屋よ。案内しなさい。」 

(あ・・は、はい・・・) 

僕の部屋は机とベッドしかないので普段は寝る時しか使っていません。 
△△さんが見ても面白い物なんて何もないので△△さんが部屋に行きたがるのが不思議でした。 

317名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします投稿日: 2006/04/21(金) 00:54:46.78 ID:HfFDvkvt0
(あ、あの・・・) 

「ふーん。何もないわね。」 

(・・はい・・・寝る時しか・・使ってません・・・) 

「そう。○○君の死体でも隠してあると思ったんだけど・・・なさそうね。」 

(・・はい・・・○○君は・・そのまま置いてきちゃって・・・) 

「はぁ?見付かったらどうするの!全く・・本当に使えないわね。」 

(・・・ごめんなさい・・でも・・・あの時は別に・・・見付かってもいいと思ってて・・・) 

「ダメよ。見付かってあんたが捕まったら私が困るから。明日にでも処分しに行くわ。」 

(はい・・・。) 

その日、△△さんは家に帰りませんでした。 
家に「■■ちゃんの家で夕飯をご馳走になった。そのまま泊まる。」と電話をし、僕とコンビニで買った弁当を食べ、僕と同じベッドで寝ました。 

732名前: 13 ◆5GBapmFDjc 投稿日: 2006/04/21(金) 23:04:02.56 ID:ol5pTjeQ0
いっくぞー 
内容がどーあれ何食わぬ顔して雑談つづけろよぉ? 
レス止まると不安なんだwwww 




朝、目が覚めると△△さんは居ませんでした。 
昨日までの事は夢だったのかも知れません。 
僕を見る人、僕に話しかける人、僕に触れる人、僕に手を差し伸べる人など、そもそも居るはずもなく絵空事でしかないとしても不思議ではないと思います。 
僕はそうやって生きてきて、これからも生きて行くのが当たり前だと自然に思っていました。 

「いつまでボーっとしてんのよ。さっさと支度しなさい。」 

(・・え、あ・・学校・・・) 

「何よ。行くわよ?学校。」 

(でも・・・また・・・) 

「あんなクズどもに負けるなんて絶対に嫌。はやく支度しなさいよ。」 

(・・はい・・・) 

夢ではありませんでした。 

733名前: 13 ◆5GBapmFDjc 投稿日: 2006/04/21(金) 23:04:28.80 ID:ol5pTjeQ0
△△さんへの虐めは本格的な物になりました。 
朝から不良の子達に囲まれて殴られていました。 
虐められている間、△△さんは僕を睨み続けました。 
でも、△△さんは、僕が○○君を殺した事を恨んではいないと思いました。 
それよりも、僕が愚鈍なせいですぐに計画に移れない事を怒っているんだと思います。 
それでも僕は視線を向けてもらえる事が幸せでした。 
△△さんへの虐めがなくなってしまっては僕はまた誰からも目を向けてもらえない、誰からも話しかけられない、誰からも触れられない時へ戻らなくてはならないかと不安になりました。 
でも、△△さんに協力しないと結局は同じです。 
だから僕は、不良の子に虐めを止めさせずに△△さんに協力しなくてはならないんだと思います。 
凄く難しいと思うけど、頑張ろうと思います。 
こんなにも何かを頑張ろうと思ったのは始めてでした。 
何かを頑張ろうと思うのは、凄く気持ちがいい事なんだと知りました。 


734名前: 13 ◆5GBapmFDjc 投稿日: 2006/04/21(金) 23:04:53.42 ID:ol5pTjeQ0
この日の放課後も△△さんは沢山酷い事をされました。 
不良の子は、裸にさせた△△さんの胸に鉛筆で自分の名前を彫りました。 
血が出てて痛いだろうに我慢する△△さんはとても綺麗だと思いましたが、△△さんの体に不良の子の名前が刻まれた事に腹が立ちました。 
それでも僕は教室の一番後ろで大人しく△△さんに睨まれていました。 

また同じように不良の子の号令で皆は帰りました。 
僕は皆が教室を出るのを待って△△さんに服を差し出しました。 

「・・・あんた・・何、笑ってるのよ・・・」 

(・・え・・ぼ、僕・・笑ってなんか・・・) 

「気付いてないの?・・ふん。最低ね。」 

(・・ごめんなさい・・・) 

昨日より更に汚れた△△さんと、何も出来ない僕は手を繋いで僕の家へ帰りました。 
怒っているはずの△△さんが何故僕と手を繋いでくれるのか不思議でしたが、△△さんの手はとても冷たく、震えていたので僕は聞けませんでした。 


735名前: 13 ◆5GBapmFDjc 投稿日: 2006/04/21(金) 23:05:18.26 ID:ol5pTjeQ0
家に着くと△△さんはお風呂に入りました。 
その間に僕は○○君を片付けに行く支度をしました。 
何を持っていけば良いか解らなかったのでとりあえず懐中電灯とビニール袋を数枚リュックに詰め込みました。 
お風呂から上がった△△さんはドライヤーで髪を乾かしながら僕にノコギリかナタ、それとロープとペンチとトンカチを用意しろと言いました。 
僕は自分が失敗したら△△さんを失ってしまうと思い、必死で荷造りをしていました。 


○○君を片付けた後、△△さんは家に帰りました。 
僕はもっと△△さんと一緒に居たかったけど、帰ってやらなくてはならない事もあったし、△△さんへの虐めを止めさせない為にはどうしたら良いかを考えたかったので△△さんが「帰る」と言った事に少しだけ安堵しました。 

△△さんとの事で気分が高揚していた僕は、久しぶりに料理をして一人でご飯を食べました。 
とても美味しく出来たのでママの分も残しておきました。 
僕が登校した後に少しだけ帰ってくる事があるので食べてもらえるかも知れません。 
ひょっとしたら、美味しかったと褒めてもらえるかも知れません。 
その時僕は、何をやっても上手くいくような気がしていました。 
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