Scar of Braingeyser
Psychatog Madness!
最終更新:
braingeyser
Psychatog Madness!
- 原文
- Psychatog Madness!
- 著者
- Mike Krzywicki
- 訳者
- 34
- 投稿日
- 2002-01-24
- 更新
- 2003-05-18
さてオデッセイがリリースされて数ヶ月。現環境のスタンダードに興味があるなら(数ヶ月後には地区予選が始まるわけだし)、マスターズ・サンディエゴのメタゲームはしっかりと見ておくべきだ。なんといってもマスターズは世界中から選りすぐられた32人のトッププレイヤー達によって、環境でベストと思えるデッキを使って争われた大会だったのだから。
そしてその大会で半数のプレイヤーが使ったのが、青黒の《Psychatog(OD)/サイカトグ》コントロール。もちろん様々な違い、《Shadowmage Infiltrator(OD)/影魔道士の浸透者》が入っていたり、《Upheaval(OD)/激動》が入っていたり、同型用にか《Probe(IN)/調査》が入っていたりとかはあった。
がしかし、定番の《Counterspell/対抗呪文》と《Fact or Fiction(IN)/嘘か真か》と並んで、《サイカトグ》も全員が使っていたのだ。さらに言うなら、優勝者Ryan Fullerを含めてTop4のうち3人が《サイカトグ》をプレイしていたのだ。
今や《サイカトグ》はプロマジック界では禁止とはいかないまでも定番中の定番とも言うべき存在であり、今後数ヶ月は相手し続けなければならないだろう。そう、様々なタイプの《サイカトグ》デッキへの知識と、それへの対策が必要なのだ。
さて、様々なデッキのバージョンを知る前に、まずはなぜ《サイカトグ》が勝利手段として選ばれたのかをチェックしてみよう。
- まず単純に黒い。
- ただ黒いというだけで黒い除去(《Dark Banishing/闇への放逐》とか)をかわせてしまう。
- パンプアップが可能
- 焼きへの耐性もバッチリだ。
- コストが軽い
- 1ターンで相手を殺すほどの打撃力を叩き出せるくせに、中盤で軽々出せてしまえる。 これが他のコントロールクリーチャー、《Rakavolver(A)/ラッカボルヴァー》《Spiritmonger(AP)/魂売り》《Mahamoti Djinn/マハモティ・ジン》より優れている点だ。
- 《嘘か真か》と相性が良い
- 《嘘か真か》を一発撃つだけで最低+6/+6。これは面白すぎる。
- San Diego Masters, Champion
- Ryan Fuller
-
- Land
-
- 4 Cephalid Coliseum
- 4 Underground River
- 4 Salt Marsh
- 9 Island
- 2 Swamp
- Creature
-
- 4 Psychatog
- Spell
-
- 4 Counterspell
- 4 Memory Lapse
- 4 Fact or Fiction
- 4 Peek
- 4 Predict
- 4 AEther Burst
- 3 Undermine
- 3 Repulse
- 2 Force Spike
- 1 Gainsay
- SIDEBOARD
-
- 4 Slay
- 3 Hibernation
- 3 Disrupt
- 2 Lobotomy
- 1 Force Spike
- 1 Gainsay
- 1 Divert
Fullerのバージョンは、(メイン《Gainsay(PS)/反論》も数えるなら)14枚のカウンターを装備。《蝕み》が4枚フルで入っていないのは、それ以外のよりデッキに合ったカードを入れたかったからだろう。つまり、クリーチャーの少ないこのデッキにおいては、早いターンでのビートダウンに耐えるために《魔力の乱れ》や《記憶の欠落》が必要であり、《蝕み》を4枚も入れるスロットはなかったのだろう。
また、7枚のバウンスカードが早いゲームでのテンポを失わせない要素になっている。ここで興味深いのは、通常4枚投入されるであろう《Replace(IN)/排撃》は当然として、バウンスが全部で7枚と、普通のコントロールのより多めに投入されている点。
通常、バウンスは根本的な対策にはならないので、このスペースにはカウンター呪文やパーマネント除去を入れるものだ。だがFullerのデックにとってはそんな問題は《サイカトグ》さえ出してしまえば大抵解決するものだし、そういった意味では何体も戻せる《霊気の噴出》は実に役に立つカードだ。さらにバウンスは《Call of the Herd(OD)/獣群の呼び声》や《Beast Attack(OD)/獣の襲撃》といった環境にポピュラーなカードとマッチしている。
Fullerは、ドローカードも他のマスターズ参加者とは一味違っていた。もちろん全員使っている《嘘か真か》は当然使っていたが、追加でオデッセイのアンコモン《予報》を使っていたのだ。このカードは《記憶の欠落》とコンボで相手のカードを落としてドローすることができるし、自分に使って墓地を肥やすこともできる。
《のぞき見》をドローカードに分類するのはちょっと違うかもしれない。だがこれを使えばいつ《サイカトグ》でフィニッシュを狙うかといったタイミングを確実に捉えることができる。
カードアドバンテージを失ってしまう《セファリッドの円形競技場》を使うのには疑問を持たれるかもしれないが、《サイカトグ》が勝利手段ということを考えてもらいたい。たっぷりのキャントリップと《サイカトグ》の能力を使えばスレッショルドに達成するのは簡単なものだし、一度達してしまえば1枚につき2ダメージ追加するカードになる。3枚目4枚目の《霊気の噴出》を探してくるのにも使え、コントロールデッキとの対戦では強力なサーチカードにもなる。このメリットに較べたら序盤でのダメージも微々たるものだろう。
- San Diego Masters, Finalist
- David Humphreys
-
- Land
-
- 4 Underground River
- 4 Salt Marsh
- 3 Sulfur Vent
- 2 Ancient Spring
- 2 Darkwater Catacombs
- 8 Island
- 2 Swamp
- Creature
-
- 4 Psychatog
- 4 Shadowmage Infiltrator
- 4 Nighstcape Familiar
- Spell
-
- 4 Counterspell
- 4 Syncopate
- 4 Fact or Fiction
- 4 Repulse
- 3 Lobotomy
- 3 Upheaval
- 1 Recoil
- SIDEBOARD
-
- 4 Duress
- 4 Gainsay
- 3 Slay
- 2 Vodalian Zombie
- 1 Execute
- 1 Dark Banishing
Fullerのデッキは多くのパーミッションカードで《サイカトグ》をサポートする形だったが、Humphreysは《激動》によって場のパーマネントを《サイカトグ》だけにしてしまうように作られている。
さてこのデッキ、注意深い人ならば昨年のState Championshipsで人気だった《激動》+《Zombie Infestation(OD)/ゾンビの横行》デッキから《ゾンビの横行》を《サイカトグ》に換えた形だということに気付くかもしれない。つまり、《ゾンビの横行》のままだと《激動》を引かない限り充分に相手を抑えきれないのだ。《ゴブリンの太守スクィー》や《Krovikan Horror(AL)》《Ashen Ghoul(IA)》があるエクステンドとは違い、現在の環境ではすぐに手札が尽きてしまうだろう。その点《サイカトグ》は充分ブロッカーとして働くし、もちろん《激動》との相性も抜群だ。
この戦略を徹底するために、HumphreysのデッキはFullerのと較べて土地自体が2枚多くなっているし、さらに5枚はインベィションのサクリファイス土地になっている。この土地と《夜景学院の使い魔》により、赤緑ビートダウン相手には最速4ターン目に《激動》を撃てるし、コントロール相手にはカウンター合戦用のマナを残すこともできる。
メインに3枚入っている《ロボトミー》はヘビーパーミッション対策で、エンド時の《嘘か真か》をカウンターされた時や、《対抗呪文》のサポートが得られる時などに狙っていける。
《影魔道士の浸透者》も同様で、一度動き出したら相手が対策カードを引くまでしたい放題だ。
《嘘か真か》はマスターズ出場者のほとんどが4枚使っていたほどであり、デッキに《島》が入っているならとりあえず使っとけとしか言い様がないほどのカードだ。
《排撃》は当然として、Humphreysは追加のバウンスとして、テンポの《霊気の噴出》ではなく万能の《はね返り》を使っている。早いターンでのダメージよりも、クリーチャー以外のパーマネントに備えたのだろう。
この様に、この2つのデッキは似ているようでいて、実は《サイカトグ》・《嘘か真か》・《対抗呪文》・《排撃》、そして基本的な土地ぐらいしか同じカードは入っていない。その土地にしてもFullerはスムーズに出るが、Humphreysのはタップインが多い。
少なくともマスターズのようにこのデッキが環境を支配するなら、Fullerのバージョンの方が、カウンターやドローカード枚数が多く、そして《のぞき見》により有利にゲームを進められそうである。
しかしそれでは、このデッキを使いたくないプレイヤーはどうすれば良いのか?
いくつかは現実的な対策が考えられる。
まずはスタンダードでもっとも原始的な赤緑のビートダウンを使うこと。序盤は軽いカードで押し、《サイカトグ》には《Flametongue Kavu(PS)/火炎舌のカヴー》を合わせてやればゲームを有利に進められるだろう。
Humphreysのバージョン相手には、《サイカトグ》以外のクリーチャーを《Firebolt(OD)/炎の稲妻》や《Volcanic Hammer/火山の鎚》で焼いてやれば良いし、Fullerには本体に撃ってやれば良い。たしかに《サイカトグ》は強力なブロッカーとなるが、それでも火力を浴びせ続ければいつかは手札と墓地を消耗し尽くしてしまうはずだ。
赤緑がお好みでないなら、他にも手段はある。《Terminate(PS)/終止》や《Wrath of God/神の怒り》は定番だが、これは相手の《排撃》に注意せねばならない。さらに先ほど述べたように、Fullerのバージョンには《はね返り》がなく、よってクリーチャー以外のパーマネントに弱いという面がある。
ここですぐに思いつくのが《Circles of Protection/防御円》。しかしこれは《はね返り》が入ったり、そもそも《激動》が入っていてはまったくの無駄となる。そこで登場するのが7版のほとんど使われてないレア、《Equilibrium/釣り合い》だ。たった3マナと軽く、クリーチャー召喚時に1マナ追加するだけで全てのクリーチャーが《Man-o'-War(VI)/大クラゲ》に。これでアタッカーを通せば良いのだ。
最低8枚カウンターが入っている相手には、肝心のポイントでクリーチャーが通せないのでは? と思われるかもしれないが、このカードは《大クラゲ》とは違い『あなたがクリーチャー呪文をプレイしたとき、あなたは(1)を支払うことで、対象のクリーチャー1体をそのオーナーの手札に戻すことができる。』と書かれており、つまりカウンターされてもマナさえ払っておけば戻すことができるのだ。
問題はこれが入るデッキがあるかという事だが、Brian KiblerとTony Tsaiが昨年State Championshipsで使って勝った青緑赤デッキや、《Meddling Mage(PS)/詠唱する魔道士》や《Spectral Lynx(AP)/幽体オオヤマネコ》、《影魔道士の浸透者》が入っているクリーチャーベースの青白黒で使うのが良いだろう。
とにかく今のスタンダードでの《釣り合い》はパワーカードだ。《火炎舌のカヴー》を場に出して相手のクリーチャーを殺し、ついでに自分の《火炎舌》や《Mystic Snake(AP)/神秘の蛇》を戻したり、トップデックした《Birds of Paradise /極楽鳥》で《群獣の呼び声》や《獣の襲撃》のトークンを破壊したり相手のブロッカーを排除したりするのだ。
サンディエゴの結果を見るに、現在のスタンダードはまだまだ様々なデッキが存在するようだ。3月1日のトーメント解禁まで活躍するのは《サイカトグ》だけではない。赤緑や白青緑の《Mystic Enforcer(OD)/神秘の処罰者》、《Balancing Act(OD)/平等化》デッキ、青緑スレッショルドと、デッキは豊富だ。
この環境に『黒い』セットはどのような影響を与えるのだろうか?
《Grim Lavamancer》のような強力な赤のレアや、《Mutilate》といった黒い《神の怒り》に期待しよう。
当ページは、2ちゃんねるの卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426([email protected])がまとめたものです。