SF百科図鑑

『鎮魂歌』

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June 07, 2004
グレアム・ジョイス『鎮魂歌』


プラチナ・ファンタシイ最新刊。妻を失った男が学校を辞め、エルサレムに赴き遭遇する怪異の数々&&。英国幻想文学賞受賞作。英国ファンタシイの勇ジョイス、初の長編邦訳!!!

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何気なく1章を読み始めたが、面白い。「グラーニャ」が難航しているだけに余計に。主人公の男が暗くていい。パーティで知り合った娘と結婚するが、その妻を失い、勤め先の高校をやめる。この主人公のセリフの一つ一つが屈折していて、すごくいいのだ。感情移入しやすい。

silvering at 04:17 │Comments(3) │TrackBack(0) │読書
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この記事へのコメント
1. Posted by silvering  June 16, 2004 01:55
半分ほどまで来ました。
じわりじわりと雰囲気で読ませるタイプですな。「ジン」とかいう悪魔に取り憑かれた人びとの右往左往。主人公が野島の高校教師はいってて笑える。
話はなかなか進まないが、エルサレムのエキゾチックな雰囲気が出ててなかなかいいね。
2. Posted by silvering  June 17, 2004 18:15
300ページ突破。
あと150。
3. Posted by silvering  June 17, 2004 20:11
読了
怪作としかいいようがない。終盤に入り、ディック的な現実と幻覚の相互浸食が悪夢のように連続した挙句、肩透かしのような普通のオチ。結局、真実の歴史を書き残したマリアの巻物が人々に幻覚を見せ振り回していたということなのか。これが全部トムの妄想でしたというオチが最も私好みだったが、それでは普通のサイコサスペンス過ぎるか。ともあれ、わけがわからないながらも凄かった。相当癖があるしねちっこい作家だが、他人にまねのできない粘着質な個性があり、一度はまると病みつきになる予感がするので、他の作品も訳して欲しい気がする。

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