SF百科図鑑

アイザック・アシモフ『聖者の行進』創元SF文庫

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2000年

10/18

河出文庫から年代別海外SFアンソロジー全6巻が出るらしい。ちゃんと未訳作品を入れてくれるのかな? 邦訳ありの採録でないことを祈る。そうでないと意味がない。しかし、すぐに絶版になるのは目にみえているので、きっちり全巻即買いせねば。

次はアシモフ「聖者の行進」とマーティン「ナイトフライヤー」に入る。並行してザンジバー。

10/20
アシモフ「聖者の行進」面白くない! 枯れてる。古臭い。我慢して「女の直観」読んだが、つまらない。★★1/2。ここまで退屈な小説は滅多にない。ハインラインの方がましかも。誰が読むんだ、こんな本。
我慢できず、受賞作「バイセンテニアル」だけ先に読んで、捨てようかと思い、「バイセンテニアル」読み始めようとしたが、またロボットが出てくる話で、結構つらく、読んでも読んでも文章が頭に入ってこずぶん投げる。面白くないし文章も平凡だし、小学生向きだ。地獄の苦しみ。結局後回しにすることになる。やっぱりアシモフの短編はつまらない。

先にヴィンジ「琥珀のひとみ」に入る。こちらもあまり読書欲をそそらない内容だがアシモフよりはまし。旦那に比べると相当退屈そうだが(スペキュレイティヴでなさそうだよなあ、いかにも娯楽作家という感じで)、アシモフよりは多分まし。くり返すが、アシモフの後だからましに読めるだろう。その後がチェリイの「カッサンドラ」。なんか70年代後半はつまらないのばかり残っている(笑)。1編読むのに1週間とかかかりそう(笑)。

電子出版のサイトで受賞短編未入手作品を10ドル出して6編ほど買ったが、データをアクロバットで開いてみてショック! テキストコピーも、プリントアウトもできない。これなら本を買った方がまし。スキャナ読み込みもできないし、電車で持ち運んで読めないというのが何といっても最大の汚点。終わってる。10ドル返せ! 詐欺だ!!! カメラ買ってきて画面を撮影するとか、いろいろ方法を考えているけどいいアイデアが浮かばない。これではいつまでたってもまともに読めないよ。せっかく買ったのに。すげえ腹が立つ。

10/22
菊はエア。トーホウ惜しかった。3着エリブーで2着3着だった。また武にやられた。
トウカイオーザ、シャワーパーティーが条件戦を順当勝ち、今後のG1が楽しみ。トウカイは菊出ていれば勝負になっていたと思う。シャワーは来年の3冠候補。BTではダンツフレームよりも大物感がある。2着ナリブー産駒ディープインサイドは目下のところ楽逃げが好走条件で今一つ奥深さに欠ける。

10/23
アシモフ、次の「ウォータークラップ」は普通の未来都市物のせいか前のよりは面白い(海底都市のネタは意外に書かれておらず、興味をそそられる)。しかし往年のパワーはなく、熱狂はできない。
まあいい、どうせ電車での暇つぶしだから。もっと破壊力のある長編を読みたいのだが、80年代は女性作家が2年連続なので当分期待できない(その次はアシモフだし)。やっぱり、ザンジバーを読めということか。

10/26
アシモフ「聖者の行進」読み終わる。出来不出来の落差が激しい。
「ウォータークラップ」★★★★
なかなかの作品。しかしこのありきたりなオチは余計。
「心にかけられたる者」★★★★1/2
傑作だ。あの低調な「女の直観」に比べると雲泥の差。しかし「われはロボット」とかの最高レベルと比べると大したことはないかも。
「天国の異邦人」★★★★
面白い。しかしオチはもうひとひねり欲しい。素直すぎる。
「マルチバックの生涯とその時代」★★1/2
退屈。アイデアといいストーリーといい凡庸に過ぎる。愚作だろう。
「篩い分け」★★★
凡作。オチも古臭い感じがする。
「バイセンテニアル・マン」★★★★★
大大大傑作。短編の最高傑作かも知れない。アシモフのヒューマニスティックなロボット描写は、失敗すると大愚作になるが、巧くいった作品はこのとおり大傑作になる。極端な話、この本は、この短編だけで出した方が良かったような気がする。他の作品の大半は「読む価値なし」なので。
しかし、このロボット「アンドリュウ」は三原則を守る良いロボットのままだが、こうなるとますますスラデックの悪徳ロボット「チックタック」読みたくなったぞ、もう1回絶版書注文出してみようか。
「聖者の行進」★
ひどすぎる。前半はよかったのだがこのあまりにもくだらない結末部で総てがぶちこわし。間違いなく、集中最低の愚作。あんまりだ。クズ。
「前世紀の遺物」★★★
ミニブラックホールにつかまるというアイデアにはそそられるが、それにしてもこのセンスのないオチ・・・やっぱりアシモフには短編作家に必要な素養が致命的に欠けているのではないか。
「三百年祭事件」★★★1/2
在り来たりな内容だが前半はそれなり。しかしやはりオチにひねりがなく、つまらない。
「発想の誕生」★★
真面目に書いた作品ではないので、真面目な評価はできない。まあ、アメージングの記念号向けのいかにもな内容。短編集に入れるほどのものでもないよなあ・・・。

総じて、「バイセンテニアルマン」以外は、一部ましなものもあるが低レベル。しかも配列も雑然としており、アシモフの紹介文もやかましい。全体評価は大甘でも★★★。悲しい。
なぜこんな本になったかというと、要するに作品数が少ないのに無理に本にまとめようとしたからだ。だから、下らない詩や、落書き同然のものまで入れざるを得なくなる。この本に入ったクズ作品の代わりに、「ゴールド」や他の同様の無思慮寄せ集め短編集中のましな作品を入れてまとめたらもっといい本になるのではと思う。アシモフの筆力が落ちただけのせいではなく、編集する側の問題も大きい。なまじ作者名だけで売れてしまうだけに、ついつい安易になってしまうのはわからんでもないが・・・。

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