SF百科図鑑
ケイト・ウィルヘルム「空に落ちた娘」★★★★
最終更新:
匿名ユーザー
2001年
12/10
ケイト・ウィルヘルム「空に落ちた娘」★★★★
ある男が父親にピアノを取りに行かされる。ピアノのある邸宅は一面草原で、付近には谷間の町の焼跡がある。男は20年前にも、父とともにこの家に来たことがあった。そこへこの家の持ち主の姪(若い娘)がたまたまやってくる。二人は出会い、この地にまつわる忌わしい過去が徐々に明らかになる・・・というような話で、内容は完全にファンタジー。最後は結局、「神と悪魔の戦い」で終わってしまいます(笑)。ピアノを取りに息子をやったはずの父親が、なぜか後からやってきて真相を語るなど、相変わらず御都合主義でプロットの弱いウィルヘルムですが。空に落ちた娘という題名は、ラスト間際に姪が神に召還されて空に「落ちて」ゆく場面から取られています。