「スターフォックス」チームのリーダーとして登場する、キツネの姿をしたキャラクター。
キツネの姿で描かれているのは
「ありきたりなSFのデザインにしたくないので、動物のキャラクターにしたい」
という宮本茂の提案によるものと、任天堂本社から近い場所に位置する伏見稲荷大社にちなんだものとなっており
神社と関連付けたのは戦闘機でゲートを潜るシーンから鳥居を連想したためである[1][2][3]。
名前の「フォックス (Fox) 」は英語でキツネを意味するが
伏見稲荷大社の近くにある少年野球チーム「稲荷フォックス」が名前のモデルである[2]。
姓の「マクラウド (McCloud) 」は
今村孝矢からフォックスの姓の案を依頼されたイギリス人プログラマーのディラン・カスバート(シリーズ第1作目の制作に参加。
後にキュー・ゲームスの代表取締役としてシリーズに関わる)が語呂から決めた。[3](なお、マクラウドは英語圏に実在する姓である)
作品ごとによって顔つきや毛の質感などが異なるが、基本的には緑色(SFC版では黄土色)をした上下一体型のパイロットスーツの上に
白地のジャケット、頭に通信用のヘルメット、そして首にスカーフという、戦闘機のパイロットを思わせる服装をしている。
性格の描写がされていないSFC版を除いたシリーズを通しての性格は
正義感が強く非常に真面目で仲間思いであり曲がった事が大嫌いといった典型的な
主人公タイプである。
少々融通が利かないという短所も持ち合わせているため、それが災いして時折仲間と衝突する事もあるようだ。
そういった生真面目さを持つために危険な任務では単独で引き受ける場合もあり、メンバーからもその事をたしなめられる事がある。
『アドベンチャー』ではフォックス以外のメンバーが諸事情から全員バックアップに回っていたためにその事がわかり辛い節があったが
64版や『アサルト』ではその一面が強く強調されている。
こうした性格のためか、キャットやクリスタルといった女性キャラクターの扱いを苦手としているようで
彼女たちにペースを取られたり反感を買ったりしている。
家族については、いずれの作品でも父親(64版以降におけるジェームズ)がアンドルフとの戦いで
消息不明(フォックスを含めた登場人物はみな戦死したと扱っている)となったことのみが劇中で語られている。
なお、シリーズを通して一度も母親に関する話題が出たことがないが、今村孝矢の話によれば64版以降のストーリーでは
母親は惑星パペトゥーンに健在であるが、危険な遊撃隊稼業をフォックスが継ぐのに反対し、以後は疎遠になってしまったとのことである[3]。
シリーズを通して戦闘機「アーウィン」に乗って戦っているが
64版以降では戦車「ランドマスター」や潜水艦「ブルーマリン」といった戦闘機以外のメカの操縦もこなしており
『アドベンチャー』や『アサルト』、漫画『さらば愛しの
ファルコ』では白兵戦もこなしている。
白兵戦時は主にブラスターを手に戦うが、『アドベンチャー』ではクリスタルスタッフという魔法の棒を使って棒術で戦ったり
シャープクロウ族が使用しているホバーバイクを使って雪山などを疾走したりするなど、多方面で器用さがうかがえる。
また、『アドベンチャー』で棒術と蹴り技を組み合わせたコンボを使用していた事や
『さらば愛しのファルコ』でシールズ大佐一味に跳び蹴りを喰らわせていた事から格闘戦もこなせるようだ。