桃髪の少女「ッスー……やべえな、この状況…今までの人生で最悪を争うかもしれねえ(サイズの合わない男性用の衣類を身に纏い、道の真ん中で座り込んでいる)
難波「(桃髪の少女の少女を見下ろす形で、正面に立っている)……
森ノ宮さんのGPS、此処に反応してるし、服がもう完全にさっきあの人が着てた奴散らかってるし、なにこれ? ……まあ流石に、アレやろうし…ちょっと電話してみよ(スマートフォンを操作し、森ノ宮の番号に電話を掛ける) 」
桃髪の少女「(全てを諦めた表情で鳴動するスマートフォンを取り出し、通話を繋ぐ)……あー……もしもし、じゃない、ちょっと、こう……俺も状況がな、呑み込めてなくて… 」
ピノ=ノワール兵頭「(森ノ宮、という方はまあ……恐らく此処で何らかの攻撃を受けたのでしょう、位置情報が此処で止まっているのはそれ、いや位置情報というか、全てが)(難波の傍で桃髪の少女を見ながら暫く考え込み) そして今此処に居るのは、三十代男性でなくどうみても少女……つまり…この娘が森ノ宮さんを襲撃したのでは?これは我々への挑発行為なのでは? 」
ジャクリーヌ尾崎「いやストップですわ兵頭、そういう類の能力を疑うのは分かりますが今の所攻撃されている訳では無さそうですし少し様子を見ましょう。(後ろから兵頭を制止し、桃髪の少女の前に出る)えーっと、私はジャクリーヌ尾崎と申します。貴方は?あと森ノ宮という男性をご存知ですか?この辺りに居たそうなのですけれど…(桃髪の少女に優しく話しかけ) 」
庚「今更何をという気も正直しますが、異能魔法妖術となんでもありですからね。外見10代の子供とはいえ油断がならないというのは同感です(
ウェルドならどうしたかわからないけど) ……。(悩ましげに腕を組んで桃髪の少女を見下ろし)…………えっ なんか今子供にあるまじき言動してませんでしたか 」
桃髪の少女「ッスー……(外見に見合わない、絶望が籠った長いため息を吐き)………あーっと、その、な…そう!まさに庚が言った通りで、謎の、雷?の魔術を貰ったみたいで……、も、森ノ宮は……私ですっ…… 」
庚「本性出しましたね(顎に手を当ていかにも鬼の首を取ったとでも言いたげな風のキメ顔)演じるなら語尾まで似せましょうよ、ね。(腰をかがめ森ノ宮を名乗る少女に目線を合わせて軽く肩を叩く) 難波さん、森ノ宮さんはこういうタイミングでいきなり丁寧な言葉選びしますか 」
難波「あんまり付き合いが長い方ではないと思いますけど、まあ……お客様相手の対応というか、ね?そっちですよねなんか……(スマートフォンを操作し、通話を切り)っぽい、っちゃあっぽいですけど、流石に?(桃髪の少女を見つめたまま、ゆっくりと後ずさる) 」
ジャクリーヌ尾崎「(二人の反応から、"そういう感じ"と解釈したのか)成程、謎は解けましたわ!どういう能力、いや魔術……恐らく状況証拠的に、”K”の魔術!!関与は決定的ですわ!さあ、知っている事を話してくださいまし!!(急にテンションが上がる) 」
ピノ=ノワール兵頭「(尾崎に同調するように表情の冷徹さが増し、桃髪の少女を見下ろす)三人に勝てる訳ないでしょう、今なら間に合いますよ 」
庚「仮に魔法攻撃をしたとして、こうしてようじたいこ……失礼、全くの別人に変異させて現場に残す理由が思い当たりませんからね(ジャクリーヌ達に同調し屈んだままうんうんと首を縦に振り)仮に何かしらの戦闘能力があっても戦力差は歴然でしょう。効率的にいきませんか。ねっ(とりつくしまもなく既にその気でいるのか、諭す様な声色で) 」
桃髪の少女「(やべえ、話通じねえぞこいつら……どうする?いやなんか捕まった方が不味い気がするぞ庚と知らない女が二人居るしいやマジでお前らどっから生えて来た)(冷や汗をかきながら)……いやいやいや、そっちこそ落ち着いてくれよ…(難波は心配だったが……信用しては居るみたいだし女二人はともかく庚の保護下ならとりあえず安心か…)よいしょっと、いや本当、俺は森ノ宮だしだからやり合う気もないって…(微妙に年齢を感じさせる動きで立ち上がり、距離を取る様に軽く後ろ歩き)(一旦……逃げるか?) 」
庚「そうですね、子供一人とことを構える気はありませんよ。ええ、大人ですからね、はははは(目を細め営業的笑顔を浮かべ依然として目線を合わせたまま談笑する。警戒心を解く気配は今のところない) ですからほら……とりあえず一旦お茶しましょう。うちの(取調室の)オムライスって結構美味しいって評判なんですよ。はははいや本当に 」
桃髪の少女「あのクソ居心地の悪い取調室でどうせ冷めたオムライスなんだろ?冗談キツイぜ、お前そんな”貌”してたんだな、この立場で初めて見るツラだ(軽口を叩きながらポケットに手を突っ込み……)(俺が森ノ宮甲三だと証明する手段がマジで無い以上、警察かその他かにぶち込まれて暫く動けなくなる、状況証拠で考えりゃあ確かに見知らぬガキがさっき俺に襲い掛かって来た連中とつるんで森ノ宮を消した、って事になっちまう……最悪だ)(ポケットから拳銃を取り出し、”パス”するかのように軽く庚に放り)東雲流、”紫電”(続けてコートを目隠しの様に庚達の顔面に投げ付け、自らは超高速の跳躍で近場の工場へと跳ぶ) 」
ジャクリーヌ尾崎「(拳銃に素早く反応し、難波を庇う様に動き)銃……!色々言ってはいましたが、やはりですわね!!兵頭!彼女を! 」
ピノ=ノワール兵頭「(素早くテーザー銃を抜き放ち、桃髪の少女に向けるがコートでの目隠しに遭い、照準が遅れ)……っ!(ジャクリーヌ尾崎、難波の二人の盾になる様に素早く移動)庚さん! 」
龍姫「………(現場の状況が飲み込めず、ポカンとしている)えーっと…お知り合いの方は、見つかったのかな…?(周りの様子を見て) 」
美優「………!(ポカンとしてる龍姫を見て彼女の盾になるように立ち、ファイティングポーズを取る)…に、逃げた!? 」
庚「-----------(聞き覚えのある憎まれ口。若輩の頃内心苛立った事もあった感覚がふと脳裏に去来し瞳が小さくなる。反応が遅れ、刹那的に化石されたかのように動けずにいた) ---------!!bダメだ……ッ!(動揺を露にした歯切れの声を発し、咄嗟にテーザー銃から森ノ宮を庇うようにして腕で制しピノノワールと退治する形になってしまう)………!!本人だ…………今かなり!イラッときた……! 」
難波「(ジャクリーヌ尾崎の後ろから一部始終を見ていたが)……確かに、あの煽り方はなんか森ノ宮さんっぽかったけど、いやでも持ち物も森ノ宮さんだったし……えっ?マジな奴? 」
庚「認めたくはありませんが巡査部長時代を思い出されました。マジです(顔に手を当て首を横に振り、長く重くやつれた溜息を吐き出して項垂れる)—————岸一族は”魔術”を使うのでしたね(目元を隠したままピノ=ノワール兵藤へ問いかける)それこそ何でもありだ、判断材料となる証拠はないに等しいけれど、森ノ宮さんをなんかこう……あれにする事は可能なのではありませんか 」
ピノ=ノワール兵頭「(庚が庇う動作を見せたのに反応し、テーザー銃を上方に向け)……確かに、私達に攻撃をするでもなく、話が通じないと悟って逃げたのだとすれば……納得は、出来なくもありません……アレにする、と言っても……我々の知る限りでは… 」
ジャクリーヌ尾崎「……私から話しましょう(兵頭から言葉を引き継ぎ)"岸"の魔術は雷属性、その発展形として……独自の進化を遂げた術式です。言うなれば魔力の電気エネルギー化、その他として……悪魔召喚を行える、というものですわ。そして彼らはその悪魔召喚の原理を応用して"人間"を召喚している……例えばそう、”チキュウオチ”と呼ばれる方々も。形振り構わず追い掛けていたのはそれが理由です。ですが、成人男性を少女に変えるなんて……それも精神を保ったままというのは、何らかのエラーが起こったか、或いは私達の知らない何かか……(歯切れが悪くなって行き) 」
庚「いくら魔術とはいえ電気ショックで体が縮むだなんて荒唐無稽が過ぎますしね(眉間に深いシワを刻み悩ましげに、ほぼ頭痛に苛まれるようにして項垂れ)悪魔召喚……召喚…………。………—————テレレン(瞬間、背後に(コナン的)閃光がほとばしり彼の想像力が恐ろしいお茶目を生んだッ!)————そうか、魔法が直撃して森ノ宮さんを生贄にに、森ノ宮さんの意識が残った少女の姿をした悪魔が召喚されたのでは……! 」
ピノ=ノワール兵頭「庚さんのその説……可能性は無くも無さそうなのが……魔術の厄介さというか……どうしましょうか…あっ、龍姫さん、美優さ
ん……一応探し人は見つかった、見つかったのですが……失礼ですが人体や精神を直接変質させる類の魔術等に詳しいお知り合いが居ますか…?(頭を抱えながら) 」
難波「言ってる意味が分からんけどとりあえず本人ならちょっと……連絡しよ……話しようとりあえず…(スマートフォンで森ノ宮の携帯に電話を掛ける) 」
龍姫「大人の男の人を、小さい女の子に……そんな魔法があるっていうの…?(尾崎の言葉を聞き)ん…すみません、そのような知り合いはいません…(申し訳なさそうに兵頭に) 」
美優「………あたしも、いない。(龍姫に続くように兵頭に)学院の中で片っ端から聞き込めば、わからないけど… 」
庚「非科学の世界でも一般的ではないようで……変身するといった類なら私も資料で見たことはありますが、やはり他者を強制的にというのは……バグ……でしょうかね……(2名の受け答えを見歯切れ悪く) お手数をおかけしますね、よろしくお願いします。(難波に連絡を依頼し軽く頭を下げるも、表情に落ちた翳りは消えず)此方が全面的に信用した、という罠だと警戒される可能性もあるでしょうね……。いやぁ意地悪い顔してたんですかね僕は、はっはっは 」
ジャクリーヌ尾崎「そんな魔法が……あったみたいです、どうやら……いえ、聞き込みは避けて頂けると。あまり噂になっても良い結果にはならないでしょう……とにかく、やはり森ノ宮さんは此処で攻撃を受けたという事。森ノ宮さんは恐らく撃退に成功したわけでもないのでしょうが、攻撃手は此処には居ない……どちらにしろ、この辺りを少し調べてみても良いかもしれません、ご協力をお願いします(辺りを見回しながら) 」
難波「あれ……やっぱり繋がらんし……とりあえずメッセージだけ送っとこうかな、ごめんなさい誤解してましたって感じで……(スマートフォンを操作し)……いや繋がらんというか切られたなアレ……はぁ… 」
庚「…………。—————(おもむろにスマホを取り出し、連絡先リストにある『森ノ宮甲三』という項目をタップするが、メッセージ画面を前にして固まり)—————”そんな顔”してた分僕は声かけにくいですね(がっくりと肩を落として脱力した) わかりました。当方としてもキシ一族の存在は無視できるものではありません。機密情報を取り扱っている以上限りはありますが、今後も可能な範囲で情報共有はしていきましょう。互いの利害が一致する限りは 」
龍姫「それに…そんな魔法を使う組織が相手じゃ、下手に学院を巻き込むのも危険だよ…(尾崎に続くように美優に)…わかりました。 」
美優「……それも、そうだな。何か、手掛かりになるものが残ってれば…その人を助けられるかもしれない… 」
ピノ=ノワール兵頭「警察でしたら、我々はウェルドという方と連携を取らせて頂いています。もしお知り合いなら、都合が良いかもしれません……今はそうですね、周囲に手掛りを探しましょう 」
―――――――――工場地帯から離れた、河川敷―――――――――
桃髪の少女→森ノ宮「(河川を渡る橋の上を、一人ぽつぽつと歩いている)しっかし……流石に凹むなあ……まあ俺もあの立場だったら絶対信じねえししょうがねえか……あっ電話来てる、一応出て……み……(スマートフォンを手に取り、通話を繋ごうとした瞬間――自らに刺さる視線に気付き)……さっきはたまたま上手く"紫電"が使えたが、身体の違和感が凄えからちょっと困るな……電話の前に一仕事かな
(着信を切り、スマートフォンをポケットに突っ込み……背後の"二人組"に向き直り)……何か、用でも? 」
拳法着の青年「こっちに気付いた様だね…シャン兄さん。やっぱりあのガキで間違いないよ、さっさと片付けてしまおう(森ノ宮から視線は逸らさず、シャンと呼ばれた傍らのジャージの青年に向かって) 」
ジャージの青年→シャン「念のためとか言って俺達を呼び出して、ウーゼイさんも良く分かんない事言うと思ったけど……道中でそれっぽいのが見つかるなんて、ツイてるぜ!ガキならガキで、蹴っ飛ばしたら良く飛びそうだし、おっさんより"そっち"で楽しめそうだぜ、ツィン。そうだ、飛距離で
勝負しよう。軽そうだし!(隣の拳法着の青年……ツィンに楽しそうな声音で返し)……じゃ、早速スタートだ! 」
シャン&ツィン「(シャンが森ノ宮の上方から飛び掛かり、拳法着の青年…ツィンが地上から森ノ宮に向かって走って行く) 」
森ノ宮「問答無用かよ、元気で良いなあこいつら!!(二人を迎撃する為に構えを取る) 」
←————To be continued
最終更新:2021年05月22日 12:02