森ノ宮「……あんなに雑に入院させられて、雑に退院させられて……何だこれ?俺は呪われてんのか……?心当たりが腐るほどあっちまうのがアレなんだが…(ショッピングモールの二階、ベンチで缶コーヒーを飲みながら座っている)……しっかしまあ、味覚が変わったなこれ……この缶コーヒー甘くて飲めたもんじゃなかったのに前のブラックが飲めねえや 」
笠間「まあまあ、そうやって一人で黄昏てないで……服買いに行きましょうねえ(ニチャァ)(森ノ宮の背後からスッと現れ)……お名前折角だし別名で呼びます?森野都子とかで 」
森ノ宮「正気か? 」
笠間「割とノリノリだった難波さんとかもヤバい奴扱いになっちゃうっすよそれ、まああの人割とハジケるタイプなんすけど……まあまあ、どっちにしろ私のお下がりのふっるい奴ばっかりって訳にも行かないっしょ、とりあえずこう……スポーツショップならマシなんじゃないすか、本当はバリバリのスカートとか履かせたいっすけど(森ノ宮の手を強引に引きながら) 」
庚「—————いいじゃないですか、『森野都子』。相変わらず顔が広いようですから往来であまり実名を口にするのも憚れますし(すっと遮断していた気配を自由にし、ベンチ横の壁に背を預け二人の会話に割って入る)それとも適当に見繕ってきましょうか。芥川龍之介とアガサクリスティから『芥川クリスティ』なんて如何です? ガリ(皮肉めいた笑みを得意げに浮かべ、おもむろにポケットから取り出した角砂糖を口に含む) 」
森ノ宮→森野「(ヌッと現れた庚に反応し)おい!変わる前提で話を……あっ!変わってる!!(あっ根に持ってんなこいつ……意外と分かりやすいんだよな…) いやスカートはねえだろ…常識的に考えて……でもなあ……子供服とか分かんねえよ俺… 」
金髪の少女「……… (早く来すぎたかな…)(腕時計を見ながら柱にもたれかかっている) 」
庚「公安部にツテがありますし身分証明書の発行でも依頼しましょうか。はははは……いや名義変更仕事早いですね(あらぬ方を見上げ笑みが引きつる) まあ幸い外見年齢が子供である以上無理に"らしく"振る舞う必要はないんじゃないですか。童心を思い出して、ほらあの辺り(それとなくサッカー少年が身につけてそうな動きやすい子供服コーナーを指差す) 」
緑髪の少女「…(エスカレーターで下から上がってきてあたりを見渡す)確か、この辺りで待ち合わせだったはずだけど…いるかな…? 」
笠間「まあでも意外と普通にいいアイデアっすよこれ、ぱっと見分かんないし……それもかわいいピンク頭なんか、ねえ…?普通結び付きませんって(抵抗する森ノ宮をグイグイ引っ張りながら)ほら待ち合わせしてる娘も居ますよ!こういう所なんすから!!ホラア!!! あっいいっすねああいう感じの、多分この感じ何着ても似合いそうですし 」
森野「公安部へのツテをそういう方向で活かすんじゃねえ!!厄介な知り合いが居るの知ってんだろ!!!(引き摺られながら)"らしい"振る舞いなんかした所で不審でしかねえだろ、丸々の堅気の振りしたことはあってもこの…こんなんはねえよ……(子供服コーナーを指差され)うん……シンプルに抵抗があるな……子供服コーナー…… 」
金髪の少女「…(元気そうな人たちだなぁ…お父さんと姉妹かな?)(笠間達を見て)…あっ、ララ!(緑髪の少女を見て声をかける) 」
緑髪の少女「…(やっぱ、家族連れが多いなぁ…賑やかというかなんというか…ん?)あれは…(笠間と森野を見て)…あ、大鳳ちゃん!(声をかけてきた金髪の少女に) 」
庚「まあその容姿だと危ういには危ういのですが……彼的にこういう手合いのはストライクなんでしょうかね。知りたくもありませんが(ケタケタと笑い)まあまあ、仮に子供服といってもピンからキリまで。ほら、こういうフォーマルなアクセントもいけるんじゃないですか(おもむろに赤い蝶ネクタイを取り出し意味ありげに口元の高さまで持っていく) 」
笠間「なんか姉妹みたいっすねえ、実際は置いといて……お?抵抗しても無駄っすよ?元々私の方が腕力あるんすよ?お?(ぐっ、と森野を持ち上げ、見せ付ける様にララ、大鳳に向かって手を振り)んじゃあ行きましょうか、子供服コーナー……(そのまま堂々と子供服コーナーに足を踏み入れる) 」
森野「今俺が一番会いたくねえ相手の話をするんじゃねえ……マジで……いや探偵で状況がアレとはいえそれはダメだろ……色々と…(蝶ネクタイからぐっと顔を逸らし) 」
緑髪の少女→楽々「…な、なんか見せつけられてる!?…あの、確かこの前……!(笠間に声をかける) 」
金髪の少女→タイシプラット大鳳「…すっごい腕力…なのかな?あの子が軽いだけかもしれないし…(笠間が森野を持ち上げたのを見て)…ん、知り合い?(楽々に) 」
庚「変声マイクは付いてないので大丈夫でしょう。いやあ冗談みたいな状況が続き過ぎて僕自身真面目に取り組めばいいのか投げやりになっていいん
だかって感じで……いやすみませんね、これでも結構楽しんでますが正常な判断ができないようで、はははは(言葉の通り気の抜けた笑いを発しながら、至って無難な少年然とした色合いの服を手に取りつつ)(子供に対して上司へのそれ染みた口調というのもどうなんだろう……いやしかし中身が中身だから安易にらしく振る舞うのもなぁ)チラ チラ 」
森野「(笠間に持ち上げられたまま)……ナイフでも用意するか……いや、普通にこうされると対抗手段がねえ……あと頼むから勘弁してくれ… ん……?ああ……この前の……いやあ心配かけて申し訳ない、あの後無事だったか?(楽々へ) んまあ、こっちだって何もかも投げ出したい気分なんだが……如何せん厄介事に巻き込まれたのはマジらしくてな、術者を探せって話になり、その術者はどうも厄介な組織のアレで何かしら企んでるだの……訳が分かんねえよ本当に……やり辛いなら別に拘らなくたって良いんじゃないか、俺ぁ少なくともとっくにお前の上司じゃあなくなってんだから 」
庚「そう分不相応にデカイ器を見せつけられると尚更辛いところですね……(苦し紛れに肩をすくめ)いやしかしやれやれ、黒の組織まで同伴とは。いよいよ本格的になってきますね(それとなくジャポネっとかよ学習帳のノートと筆箱もカゴに入れながら溜息をひとつ)警察沙汰にはとっくになってますが、軍部絡みにまで発展しないでしょうね 」
森野「そういう所で肩ひじ張り過ぎなんだって……持たねえぞ本当に…… 黒の組織ってのは…言い得て妙かもなあ…警察はまあ、俺が会いたくない奴にも話は行ってる以上確実に動くだろ。実際追い掛けてはいたみたいだし……軍部ってのは微妙だなあ、"本職"を抱えてた……軍が動かないってのは希望的観測だな……流石に大っぴらに部隊単位で出ては来ないだろうと思うが おい!胡桃!いい加減降ろせ!! 」
楽々「なんとか無事でした。この前の方達は来なかったし…(森野に)…あぁ、この前…いろいろあって…(大鳳に) 」
笠間「(森野を降ろし、足早に子供服を漁り)あー!これとかかわいいっすよ!あっこれもこれも……難波さん連れて来ればよかったなあ、でもあの人普段着ないけど崩した感じの方が好きっぽいし……(何着か雑に抱えて森野の方に戻り)さあ着ましょうか、シリアスな話が続いてますけども 」
庚「あの辺の方達とは"いろいろ"ありましたから出来れば合同調査なんて最悪な展開にならないといいんですけどね。いやほんとに(苦々しげに口をへの字に曲げ項垂れる)ああそうだそうだ、仕事以外の話しましょ。いたいげな未成年のお知り合いもいらっしゃるようですし。ああお着替えの方は任せましたよ胡桃さん。自分現役なので 」
森野「そうか、良かった……まあ、一応気を付けてな。あんなガキ二人だ、もしもの事があっても俺だけ狙われて終わりで済んでくれるんだろうが…… お前がそりが合わないのは知ってるが、まあ向こうも賢く出張ってくれるなら下手はこかねえだろ、多分な……(笠間が持って来た子供服が目に映り)いやちょい、ちょい待て、やっぱり着るのは……あっこういうパーカーくらいならまあ…まだマシか……? 」
笠間「(強引に森野を拉致するように試着室に連れ込み、手早く着替えさせる)ホラァ!!!力で!!私に!!抵抗できないんですから!!!あっサイズ分かった、よし…! ……ッスー……参ったな、元がアレだからアレだけど……いいっすね……("動きやすい女児服"を無理やり着せられた森野を試着室から引きずり出しながら) 」
タイシプラット大鳳「…あぁ、大変なことがあったって言ってたあれ!(楽々の言葉を聞き)…(やけに大人びた喋り方だなぁ)(森野を見て) 」
庚「まーまー、子供服なんて皆通る道でしょ。その頃の服なんて大概男女ともに変わらないんだから。かさまs…… あっ (あやべ、人選ミスだった)……。…………スーーー……(おもっくそ気まずそうに目をそらす) 」
楽々「…あ、あなたが狙われたってだけで終わりってわけにはいきませんよ!子供相手にあんな…あんな…(元に戻った時の姿を思い浮かべ)…えっと…まぁ、私もいざというときは戦えるんで…(返す言葉に困ったように眉が下がる)あ、うん。それそれ…(どこまで話してたっけ…?) 」
タイシプラット大鳳「……めっちゃ嫌がってるけど!?(笠間に引き摺り出される森野を見て) 」
森野「………(死んだ目で立ち竦んでいる)分かった、サイズは分かった、俺が今度自分で買いに来るから……いや待て…この見てくれで一人になるのか……? 」
笠間「あっもしもし難波さん聞こえます?サイズですけど……〇〇の○○で……あっ、はい、そんな感じで、はい(しれっと携帯電話で難波と連絡を取っている) いや似合いますよ!これ!ッヒィー!!他のも着ましょうねぇ…… 」
庚「 ( >>死ぬなよ<< )(顔にドシリアスな影を落とし黙したまま足早にその場を去るッ!!) 」
森野「庚!!待て!!俺を置いて行くな!!!畜生、畜生……!頼む、頼むからこう……ジャージとかにしてくれ…!!(去って行く庚に手を伸ばしながら) 」
←————To be continued
最終更新:2021年05月22日 11:58