2008年8月13日 黒い生き様

(くろ)生き様(いきざま)/TBlack vigor》

突如、現れる黒い影。
彼は一体何者なのか……

一人の勇者がいた。
一人の青年でもある。
緑の勇者「リンク」*この時のリンクは『せんべいリンク』を示します

彼と対になる。対照となる人物の生き様

ダークリンク




神といえど、影が失えば消える。
生は影が有ってこそ生るもの。
影が消えれば——。

2008年 8月13日

突如影が現れた。
水が浸された青黒い影が……

黒い生き様


リンクと対になることで最初に恐れられていたのはダークリンク。
名からして、闇の心をもったリンクと思われていた。
しかし、彼は根っからの善人であった。

ダークリンクの体は99%の水で出来ている。
水故に、水にとけ込むことだって出来てしまう。
だから彼の服もある意味水である。

平和が大好きで、何事よりもまず幸せを願っていたのだ。
タンスも大好きだった。帽子からよくタンスを出していたものだ。
何故タンスが好きかは分からない。

彼は他人に感情を見せることがまずない。
何故かは不明。特に笑顔を見せることはまず無かった。
平和が大好きな彼はカオス界に慣れてきた。しかし、ちょっとしたスリルがないと言い

「誰か俺と戦え」


唐突な発言に誰もが驚き、謎めいただろう。
彼がスリルを求め、自らの腕に自信があったことだから…
彼は自らをカオス界で最強になることを目指した。

最初に彼は対である『リンク』と戦った。
「殺しはしない……ただ……戦うだけだ……」
木刀と木刀での勝負で、彼らはお互いの力を交える。

勝敗としては引き分け。お互いの木刀が折れたことから引き分けになった。
彼は戦闘の最中ですら表情を変えなかった。

その後日、またしてもダークリンクは勝負を申し込む。
誰か俺と戦ってくれ……
そういうように彼は常に挑戦者を待った。

戦おうと挑んできたのは『林檎姫』*当時はスマブラアイコン「ピーチ」を使用
正確には、戦う相手が居ないため彼女に頼んだ
彼女は了解と承知し、戦闘開始。

俊敏な林檎姫は双剣
計画性のあるダークリンクはいつも通り木刀。

勝敗としては引き分け。実質、ダークリンクが勝っていたが、わざと林檎姫に仕掛けた水爆弾を爆破させず、勝負終了となった。

その後日、彼はずっと待ち続ける。強者を待ち続けるが、今日はこない。
今日が駄目なら明日。明日も駄目なら明後日。
そして待ちに待った強者が挑んだ。

『レイ・ローゼ・ジェメント』*この時はレイジェ
彼がダークリンクの前に立った。
バットを片手に持ち、タバコの日を消して彼に向かって笑みを浮かべた。

「おまえが戦う理由を知りたいんだが…」
「ただ……戦いに餓えているだけだ……強くなって、ここで一番になる」
「いやー。違うね。俺には別の何かを欲するように見えるけど?」

レイジェはバットの天頂をダークリンクに向け、首を傾げた。
ダークリンクは木刀を取り、構えを取る。
そして……戦闘開始。

彼は一体何を思って彼と戦ったのだろうか。
バットと木刀がぶつかり合う。体を傷つけ合いながらも、レインドは笑っていた。
最後にダークリンクの木刀がレインドのバットによって上空に舞う。

その衝撃で倒れたダークリンクは仰向けになり、首の横にバットが突き刺さる。
地面は深く抉れていた。当たっていれば人たまりもなかったであろう。
例え、彼の体が99%の水分でできていたとしても、この衝撃によって彼の水分は飛び散ってしっていたかもしれない。

「俺のバットは心を砕くぜ?」
彼はバットを抜き、その場に置く。そしてダークリンクに手を差し伸べた。
その時、既にダークリンクは小さく笑っていた。感情を閉じ込めた枠を砕き、多彩な感情が彼の心を癒した様に……。

勝敗はレイジェの勝ち。しかしこの戦いに関しては、まさに『楽しめたからいい』という結果とは違う考えが有った。
そしてその戦いを見ていたピカチュウはこういう
「いやぁ〜。二人とも…輝いてるねー」

その後日。彼は変わらず強者を待った。強者を待ち続けた。
戦いを挑むべき物。ただそれだけを待っていた。
すると、とある日常茶番が彼の目に入る。

ピカチュウと川添珠姫(かわぞえ たまき)と名乗る少女がトランプをしていた。
その光景を見ていたダークリンクは戦闘の為にビシバシしていた体を緩め彼女達に近づいた。
彼の赤い目は、もはや恐怖の目ではなかった。ただの一人の青年としての目。

この日を境に、ダークリンクと珠姫は深く知り合っていった。

とある夏の日。珠姫がピカチュウと遊んでいると、ドナルドが現れて珠姫をさらうトラブルがあった。
ダークリンクはそれを聞いて鞘からダークソードを抜き出そうとするが、鞘までいった手を降した。
木刀を手にとり、さらったドナルドに向かって木刀を向け

「珠姫は俺が守る!」

彼の木刀がドナルドを成敗いたした。
珠姫は彼の胸に飛び込み、涙を見せながら安心したと言い続けた。

それから一週間が経つ。

ダークリンクはカオス界に完璧に馴染んだ。暗いイメージが何故か明るく見える。
そしてとある一言から、彼はおかしくなった。
「嫌いです」

珠姫を演じたドナルドが言った一言により、彼はいきなり全てを拒絶しはじめた。
嫌われた。好きな人から嫌われた。
その感情が彼を押さえつけ、苦しめる。

彼は再び強者を求めた。
しかし待っているのではなく、自ら声をかけたのが
カオスマスター

赤い目はいつも以上に赤くなっている。血の様に真っ赤で、何も見えていない。
カオスマスターはため息を付きながら、彼の戦闘に了承する。
戦闘開始

ダークリンクはダークソードを躊躇無く鞘から取り出した。
その行為に驚いたカオスマスターは冷静を取り戻し、剣を鞘から抜剣。

「私を倒せば、最強ですよ?」
「あぁ……分かった……」

彼等の刃から出てくる覇気は、見ていて恐ろしい物でもあった。
刃が交わり、その瞬間に聞こえる鉄の音。
緊迫したムードが彼等の間で見えていた。

お互いの体力が持たない。
彼等は最後の攻撃をお互いに繰り広げることにした。
ダークリンクとカオスマスターの最後の刃。

彼等は平等な距離から走った。
そして……


刃がお互いを引き裂いた。


勝敗は引き分け。カオスマスターの足に水爆弾をセットした剣を刺したまま、ダークリンクは蒸発しかけていた。
そしてお互いの顔を見つめ合い……
笑い合う。

奇妙な友情が生まれた。彼等二人の間に。
その光景はなんとも言えない……。
最高の友情であった。

彼はその後日。更に強い人物を欲した。次で最後の試合にしよう。
最強の称号はとれなかったが、自分の腕が更に磨かれると考えると、すっとした。
その為に、彼はこの一戦に全てを懸けたのだ。

そしてダークリンクの前に来たのはレイジェだった。

「今のお前なら、戦ってきた理由がわかりそうだ」
「試してみるか?俺の刃」
「いや、試すのはお前の刃じゃなく……お前自身だ」

ダークソードとバットが交わる戦闘が開始された。
何を言おうが、彼はこれを最後の試合にすることに決意した。
これが、最期の試合になるとは思いもしなかった……。

勝敗はレイジェの勝利。やはり彼は強かった。精神的ではなく、肉弾的な面で負けたのだった。
ダークリンクの試合はここで幕を閉じた……。
そして今までの戦闘を閲覧していた珠姫はダークリンクに向け

「好きです」

と発言し、彼は笑みを浮かべ、彼女を抱きしめた。

翌日、彼は強者を待たなかった。
いや、待っていなかった。彼の姿はどこにも見当たらない。
どこにも居なかった……。

翌日、彼の友人がカオス界に顔を出した。
ポケモントレーナーだった。
彼はその場にいた珠姫にこう告げる。

「ダークリンクはもう来ない。あいつ、トラックに轢かれて死にそうなんだ」

その発言に、彼女は顔を青ざめた。

事は進む。その通りだった。
彼は実在した人物。実際に死を迎え、実際にこの世を去った。
彼の中の人は死を選択した。

だが、彼が残した遺書にはこのような言葉が書かれていた。


「神といえど、影が失えば消える
生は影が有ってこそ生るもの
影が消えれば、生もまた消える
しかし、この感情は影が消えようとも
消えはしない。
感情を教えてくれた貴方達に感謝する
俺はお前の影だ 貴方は俺の光だ」

一世一代で、最高の言葉を残した彼。
珠姫はその場で泣きながら、居もしない彼を抱きしめた。

彼の黒い生き様。この世界で披露された。影のように生きる彼の光は我々である。


登場人物
  • ダークリンク
人の影となり、人とは対。リンクとは特に対になった人物。
全体的に黒を纏った肌や服をしている。しかし真っ黒い訳でなく、少々水帯びたぬれたような黒色。
赤い目をしており、目つきが少々悪い。
体は99%の水で出来ており、大半の物理攻撃は不能とされた。
しかし、彼は戦闘好きとしての意地か、何かとその謎の能力を押し込んでいた。
リンクと対になるということで、性格も反転。
かなり暗く、初対面に対しては殆ど話はしない。
マスターソードとは別で、ダークソードを所持する。
名前が有りがちだが、これしか思いつかないと言い、命名はそのまま。


関連ページ

過去ドラマへ戻る


コメント
名前:
コメント:

すべてのコメントを見る

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2021年01月31日 22:53