───ある日、家族が死んだ。

 この『世界』ではよくあることだ。魔術なんて世界に浸かっている人間には、特に。
 霧の都、ロンドン。そんな格好つけた名前の都市に、私たちは住んでいた。金色の綺麗な髪がお姉ちゃんで、色素の薄い金色の髪がわたしだ。
 わたしはこの十六の歳になるまで、魔術のまの字も知らなかった。そういうものは、お姉ちゃんの担当だったから。
 基本、魔術というものは一子相伝、一人の子のみに伝えられるらしい。わたしは普通の子として育ち、普通の学校に通い、お姉ちゃんは痛みに耐えながら魔術刻印というものを刻まれていた。
 お姉ちゃんは優しかった。自慢の姉だった。いつも影で何かの練習をしていたのは知っていたけれど、『影で何かをしているということは知られたくないことなのだろう』と、気にしないふりをしていた。
 影ながら努力ができる。そういうところも、誇りの一つだった。父も母の熱の入りようも、期待の裏返しだと思っていた。

 ある日。十四の春。学校から帰って、テストの点を見せびらかし、お姉ちゃんや父と母に思いっきり褒めて貰おうと、帰ってきたその日だった。
 握られた97点のテスト。部屋の中に並べられ、炭化した三人の遺体。部屋には焦げ模様一つないというのに。
 かなしいね。わたしの人生は、これからどれだけ加点されても、三が減った97点が確定した。

 しばらくして、大勢の大人の人が自宅に訪れた。その人たちが、『魔術協会』と呼ばれる組織の人たちだと知るのは、もう少し後だ。
 家にあるものを運び出して、何処かへと持っていってしまった。私の知らないもの。知るべきではないもの。
 首を挟むべきではない『世界』のもの。
 わたしの家族は、私の知らない『世界』の人たちに殺されて、私の知らない『世界』に後始末をされている。
 組織の人たちが去った後。私には、『何が無くなったのか』さえわからなかった。
 それが少し、寂しかった。

 十六の冬の終わり。わたしは、親の遺産で学校に通っている。
 学校にと貯めてくれていたお金は、遠慮なく使わせてもらっている。
 ふと、ロンドンの遠くを見つめる。聳え立つ建物。ある人は、それを時計塔と呼んだ。
 五年くらい昔の、色褪せるには早い記憶。

『お姉ちゃんはね、あの時計塔で勉強してるのよ!』
『とけいとう?』
『そう! 時計塔! こーんな眉間に皺を寄せた長ーい髪の男の人のところで勉強してるのよ』
『ほほー…凄い! 私もお姉ちゃんの歳になったら行けるかな?』
『んー…やめときなさい。あんたは普通の学校に行って、好きなことをしなさい。ほら、あんたパン好きでしょ? パン屋さんとかどう?』
『パン屋さん…! できたらお姉ちゃんも宣伝してくれる?』
『うん、もっちろんよ! かわいい妹のパンなんていくらでも食べていくらでも勧めまくっちゃうわ!
 …うん────うん。だから、あんたは私のことは気にせずに、好きなことをしなさい』

 その、何処か陰りのある諦めた瞳と優しい笑みに、わたしはなんて言っただろうか。
 その後に頭を撫でられたのが嬉しくて、そんなこと忘れてしまった。




○ ○ ○


かちゃり、と。音を立ててドアが開く。
 二階建ての奥の部屋。お姉ちゃん───『ジュリン・ウェルブレイシス・スタール』───の部屋。
 色素の薄い金髪と、サイズに余裕のある服を纏いながら、少女が入る。昔と変わらず。お姉ちゃんが炭になったその日から、この部屋は時間が経っていないかのようだった。ジュリンお姉ちゃんの部屋は、今も昔も、マゼンタの小物が多い。マゼンタは、お姉ちゃんの好きな色。
 ───小さい頃から沢山遊んだ、この部屋。
 お母さんに怒られた時に隠れたベッドの下。おもちゃをひっくり返して遊んだ床。宿題すら見せてもらえなかった机の上。なんとなく『手を出してはいけない』と理解していた、本棚。
 そして、ふと気づいた、本棚の中の一つ。シアンの色が混ぜ込んである、革で表紙を仕上げられた本。

「…?」

 マゼンタはお姉ちゃんの好きな色。ピンクとちょっと違うところがかわいいと、お気に入りだった。
 ───シアンはお姉ちゃんの嫌いな色。昔飲んだ苦い薬が、この色によく似ていたそう。何の薬かは、教えてくれなかったけれど。
 だから。この部屋に、シアンがあるはずがないのだ。

 ゆっくりと、手を伸ばす。
 シアンの革に、指をかける。

『勝手に入っちゃダメって言ったでしょ』

 ビクリ、と身体が跳ねる。
 開いたシアンの本に書かれている文字が、あまりにも自分に言われているように思ってしまったからだ。

『多分、この本を読んでるってことは私はいないんだと思う。お父さんはいるのかな。お母さんはいるのかな。
 二人が生きてたら───きっと、レミュリンは大変だよね』

 レミュリン。レミュリン・ウェルブレイシス・スタール
 そこには、まるでお姉ちゃんが語りかけているかのような、文章が綴られていた。

『わたしもどうなるかわからない。今隣にいてあげられているのかも、わからない。
 だから。
 どうしても辛かったら、これを使って。願い事を叶える、チャンスをくれる』

 次のページを開くと、分厚い本の中央をくり抜いたスペースに。
 錆色の、古びた懐中時計が納められていた。
 それに向かって、手を伸ばす。

 どうしても辛かったら?
 ───辛いよ。みんな焦げちゃって、わたし一人。
 願い事を叶えるチャンス?
 ───欲しいよ。欲しいに決まってるじゃん。

 だって。
 だって。

「もう一人は、いやだよ…!」

 カチリ、と古びた懐中時計が鳴った。
 さあ、会場への扉は開いた。
 願いを叶えたくば。失ったものを取り返したくば。
 汝、此処に最強を証明せよ。


○ ○ ○



「───さて、今日は新入生もいる。まず基本の魔術回路を学ぼうか。
 魔術回路、と言っても身体中に張り巡らされている訳ではない。人体には『核』が存在し、そこからシナプスや神経のように身体中に伸びていく…厳密には、その『核』が魔術回路と呼ばれるものだ。
 回路、という名から勘違いされがちだが、この基本をイメージ、及び知ることで効率は大きく変わる。生命活動が主に必要なものが多いが」
「はい! はーい! 先生! ゲーム機のカセットみたいなものですか!」
「…質問はまだ受け付けていないはずだが。しかし、間違っていない。基本的な基盤(ハード)があり、魔術(ソフト)がある。
ゲームでわかりにくい者は手短なスマートフォンをイメージするといい。
 現代魔術科の者なら持っている者も多いと思うが…電源が切れても中の電子マネーは使えたりするだろう?
 基本的に電力がなければ動かないスマートフォンだが、電力が切れても利用できる───基本的に魔術回路は生命活動が必要だが、生命活動が切れても動いているものが稀にある」

 ついでに言うが、この例えは外では使わないように、と付け加え。
 時計塔のとある教室で。
 あだ名の多い長髪の教師が、教鞭を振るっている。

「しかし基盤、とは言い得て妙でね。魔術回路は言わば臓器だ。心臓が一人でに二つに増えないように、魔術回路も生まれた頃から数が決まっている。一度開いてしまえば、オンオフは可能なのだが…この開く行為が危険でね。
 言ってしまえば、自殺行為に等しい。まあ、この場にいる者は全員が既に経験しているだろうが」

 カツ、カツと靴音を鳴らし、黒板の前を歩く。教室内にはその動きを目線で追うフードの少女もいれば、知ってるけどと言わんばかりのツインテールの少女も存在する。

「オンオフの仕方が特徴的でね。一番多い者は、性的興奮によって魔術回路を励起させる者は多い。その手の輩はドラッグを主に使用するが…残念だが、私はそれを推奨しない。
 ある一定のイメージ…例えば水面に水滴を落としたり、自らの腕に傷をつけるなど、はっきりとした『変わるイメージ』を思い浮かべ、それでオンにする方法を薦める。
 魔術の類いを使うのにドラッグ中毒になっては意味がない。普段の生活に影響が出ては魔術どころではないだろう」
「先生。わたしの知り合いにはこう…撃鉄を落とすイメージをする者もいますけど…こう言ったものは先天性なものですか? それとも後天性なものなのですか?
 その知り合いはその…危なっかしくて。性格ではなく、行動が」

 赤がよく似合う黒髪の少女が手を挙げて質問すると、長髪の教師は視線をそちらへ向ける。
 そして少し考える素振りを見せた後、告げる。

「それは…そうだな。本人の在り方…一説には起源に由来しているという考え方もあれば、人生で起きたショックな出来事が強く脳に残り、オンオフのトリガーになっていることもある」
「つまり?」
「例えばだが。…こういう例はあまり出したくないものだな…」

 ガシガシ、と長髪の男は頭を掻き。

「人による、ということだ
 ───炎や銃に縁があるものが、熱や撃鉄のトラウマで魔術回路を開く可能性も、無いとは言い切れないということだな」




○ ○ ○


「ず、ぅっ…!?」

 吐き気がする。腕が痙攣する。肘から先が、知らない玩具になったみたい。いきなり周囲が森の中になったとか、ここはどことか、そういった疑問が全て脳の外に飛び出した。視界に映るのは炎ばかり。『森は焼けていないのに、視界が焼け焦げている』。
 腕の中に知らない生き物が入ったかのように、ビクビクと跳ねる。鮮魚のモノマネだと言われれば、笑ってしまいそうだ。おかしくなりそうなくらいに。

「ぃ、た。い…っ!」

 痛みに耐えながらも跳ねる腕を止め。しかし痙攣は腕を上り首にまで登ってくる。
 死を覚悟した。否、覚悟なんて、する余裕すらなかった。

 ───ああ、チャンスなんてなかったじゃん。

 激痛に目を伏せようとした、直後。

「ラッキーだったな、嬢ちゃん。おう、これはラッキーだぜ」

 私の二倍はあろうかと言う大男が、痙攣する私の腕を掴む。優しく、枯れ枝を折らぬよう。
 すると、みるみると痛みが減っていった。痙攣も治り、荒かった息も落ち着きを取り戻していく。

「こりゃあ…アレだな。魔術回路初めて開いたんだろ。無茶に開かれたもんだから身体がビックリしたんだな。普通のサーヴァントだったら死んでたぞ、嬢ちゃん」

 金の髪を持った、大男。身長は二メートルを越えようかという体躯で、緑のマントを身に纏い、マントには白銀のブローチが輝いている。
 体のラインがよくわかる赤い、ヒーローが着るようなスーツに、絹のチュニックを羽織っている。

「しかし大丈夫。世の中上手く回ってるもんだ。
 俺が此処にいる。もう何も心配いらない」
「…あなたが、サーヴァント?」
「おうさ。あ、いや、言葉が違ったな。
 サーヴァント、ランサー! 召喚に応じ限界した。
 ───君が俺の、マスターか?」
「…多分、そう?」
「おっし、決まりだ! 仲良くしよう、マスター!」

 …助けておいてもらって、何だけど。
 合わないかもしれないなあ、と思うわたし。
 そもそもがそんなテンション高い方じゃないもん、わたし。
 いつもお姉ちゃんが先頭だったから、わたしはその後をついて…と。
 そこで、わたしは気がついた。

「───聖杯戦争?」

 知らない単語が、脳を泳いでーる。
 魔術師とか知らなーい。
 さて、どうしようか。

 そしてかくかくしかじか。
 此処に来た大まかな流れをランサーに話し、脳内を整理する。聖杯戦争。願い。魔術師。
 魔術師ってなんだろう。どこかの国では黒魔女とかが仕事として認められたって聞くけど、その関係だろうか。

「そりゃアレさ嬢ちゃん。君、どうしても叶えたい願いとやらがあるんだろう。
 それがまだ機能してなかった魔術回路とリンクして、マスターに選ばれたってわけだ」
「選ばれたって言われても…わたし、何もしてないよ? その…魔術師? としての力もないし…」
「今はないって話だろう? これからもないって決まった訳じゃない。案外、この場で何かに目覚めるかもだぜ?」

 英霊。サーヴァント。つまり、この目の前のランサーも、何かの英雄なのだろうか。
 どうりで楽観的な訳だ。おおらかで、細かいことを気にしなくて、強そうで、コミックに出てくるヒーローみたい。

「それに。嬢ちゃんから聞いたその…家族の話だ。どう考えても普通の人間の仕業じゃねえ。
 魔術が絡んでる。それほどのやつなら───聖杯戦争に参加してる可能性もある」
「…今更仇を取るって? 無理だよ、顔も姿も見てないんだよ?」
「はっは、気にするな嬢ちゃん。復讐なんて後でいい。もしこの場にいたなら、見つけたら殴る。いないのなら探し出して殴る。その程度の方が、気楽でいいさ」
「…言い出しっぺはランサーじゃん」
「可能性の話さ、可能性」

 はぐらかされた。ちょっとムカつく。
 無自覚に膨らませていた頬を、ランサーが指で突く。ムカついたので指をはたき落としたけど、叩いたわたしの手の方が痛かった。

「…本当に願いが叶うのなら、私は家族を生き返らせたい。でも…」

 願っていいのかな、そんなこと。
 世界のルールから反した、そんなことを───と言いかけた私に、ランサーは笑いながら言いのけた。

「良いんじゃないか? 人間、強欲なくらいが丁度いい!
 欲しがって欲しがって、そうしないと何も手に入らないぜ!」
「……じゃあランサーは、わたしの手伝いしてくれる?」
「応とも! マスターの願いを叶えるのが、一流のサーヴァントってもんだからな!」

 笑顔で答えるランサーに、つられて笑みが溢れる。
 笑ったのなんて、いつぶりだろうか。

「レミュリン。レミュリン・ウェルブレイシス・スタール。わたしの名前。…ランサーは?」
「お? 聞きたいか? マスターに聞かれたからには、名乗らないわけにはいかないな!
 クラスはランサー! 大英雄クー・フーリンを息子に持ち、長腕と称されるこの姿!
 ───名を『ルー・マク・エスリン』!
 安心しろ! 名乗ったからには───君の未来は笑顔で満たす!」

 それは。ちょっぴり気弱な少女と、ヒーローみたいな、英雄のお話。


 【CLASS】
ランサー

【真名】
ルー・マク・エスリン@ケルト神話(アイルランド文学とも混ざっている)

【ステータス】
筋力 A+ 耐久 B 敏捷 A+ 魔力 C 幸運 E 宝具 A

【属性】
中立・善

【クラススキル】

対魔力:A
 A以下の魔術は全てキャンセル。
 事実上、現代の魔術師では○○に傷をつけられない。

【保有スキル】
長腕のルー:B
 様々な逸話があるが、この場では「バロールに投げ矢を投げ、命中させ絶命させた」「勝利し武器を徴収した」という逸話を再現した、ルーの異名とも言えるスキルとなっている。
 短刀や槍、矢をアーチャークラスに匹敵する能力で投擲スキル・原初のルーン・戦闘続行・武芸百般スキルとして発動する、正に神の二つ名に相応しいスキル

幻の啓示:B
 その場に置いて最適な解を示す能力。
 名を与えれば子は英雄に育ち、沼に足を取られれば車輪を使い沼を乾かす。その場において最適な解を出し、実行することで窮地を脱却する。
 現実でも精度の高い直感スキルとしても機能するが、啓示は夢の中や意識を失っている相手の方が未来について知ることができる。

英雄の父:B
今回は「クー・フーリンの父」としての側面が強く現れており、神としての存在よりも此方が優先されている。
故に神性スキルはこのスキルに変化し、「導く者」「英雄の父」としての立ち位置が強い。

神の対価:A
聖杯戦争で神を召喚することはできない。
よってルーは本来召喚されることのない存在であるのだが───その多くの逸話を削られ、物品の徴収能力や様々な伝承を削られたことで、彼はこの場に召喚された。
しかしそれでも神を召喚するには莫大な魔力を必要とするのだが、彼は『幻の啓示』を使い踏み倒して現れた。
全ては、奪われ今にも消えそうな少女のために。
クー・フーリンの父である彼が、英雄らしく在らねばどうするというのか。

デメリットスキル。
彼は、此度の召喚において「英雄として許されない行動」を取ることができない。
もし行った場合、その戦闘一回においてステータスダウンを招く。


【宝具】
『常勝の四秘宝・槍(ランス・フォー・ルー)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:? 最大捕捉:?
 じょうしょうのよんひほう・やり。
 受け継がれてきた力。想い。
 ルーにとって「ルーやその槍を手にした者に対し戦(の優位を)保ちつづけることこれかなわず」と称された槍。言わば近距離の攻めに特化した槍であり、戦闘中常時発動型宝具である。
 相手の防御、地の利を無効化し戦況を己に傾ける槍。
 ルーにおける、『第一の槍』である。

『我は望まん、此の先の心臓を(ゲイ・アッサル)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:5~40 最大捕捉:1~5

 『イヴァル(イチイの樹を意味するIbur)』の呪文で相手に命中し、『アスィヴァル(「再イチイ」を意味する逆呪文 Athibar)』で再召還できる黄金の槍。
 一度血を溢せば誰も逃さず、イヴァルと呼べば決して逸れず、アスィヴァルと呼べば疑うべくもなく主人の元へと帰ってくる。
 必殺必中の槍と呼ばれ、主に投擲で使用する。
 幸運判定+直感スキルのような回避に特化したスキルの判定で着弾位置をずらすことができる。
ルーの『第二の槍』。

『鏖殺せよ、屠殺の槍と(アラドヴァル)」

ランク:A 種別:対都市宝具 レンジ:1000 最大捕捉:不明

穂先が凍りついた槍。氷の刃と貸しており、そのままでも恐ろしいほどの禍々しい魔力を秘めている。
真名解放と共に氷が溶け、穂先が顕になる。
その槍は高温という言葉では言い表せぬ太陽の如き熱を持つ。
発動と同時に槍の熱に耐えきれず周囲の建物は溶け、長時間発動していればその余熱は都市にまで及び、震わずとも都市を溶かすという。
故に、発動できるのは短時間である。
敵味方問わず焼き溶かす、殺戮者、屠殺者の槍である。
ルーにおける、切り札の『第三の槍』である。

【weapon】
  • 基本は『常勝の四秘宝・槍』を主に使用する。
【人物背景】
身長2m25cm。爽やかな金髪大男。
緑のマントを身に纏い、マントには白銀のブローチが胸にし、その純金で赤刺繍した王のような膝まで届く絹チュニクの下に、ヒーローが着るようなスーツを全身に纏っている(イメージとしてはクーフーリンやスカサハのような)。
ルーは医術の神ディアン・ケヒトの孫であり、フォモール族の「邪眼のバロール」の孫。 クーフーリンの父とされている。
若くして邪眼のバロールを殺し、その人生において様々な才能を発揮し、味方がやられれば賠償として相応しき価値のものを勝ち取った。
諸芸の達人サウィルダーナハとも呼ばれ、「戦士から建設、鍵から歌に詩、なんでもござれさ」と名乗り、見事にそれをこなして見せたという。

───ある日、セタンタは影の国へと向かう最中、沼地に足を取られ、闇にもがいていた。
その場は「不幸の野原」。悲しいかな、セタンタは自力で抜け出すことは困難だった。
そこへ一人の男が通りかかる。
『この車輪を使うといい。よく転がして、その後を進むんだ』
セタンタはそのようにすると、車輪は火花を散らし、沼はあっというまに渇き、セタンタは脱出することができたという。

その後も、クーフーリンの眠る時間を確保するため三日間クーフーリンの身代わりにメイヴと戦ったなど、身内に関するエピソードは多い。

彼は今回、それらの側面が強く召喚されている。
導く者。君が自分の力で立ち上がれるように、力を貸そう。
導く者。君がもう一度立ち上がれるまで、私が戦おう。
きっと。この先の君の人生は、光のように輝いているから。
ヒーローのように現れ、ヒーローのように救う。

【サーヴァントとしての願い】
マスターの願いを叶える。
そして、言わずもがな…良い宝具があれば、聖杯で作ってもらってもいいかもしれない。いやほら、戦いの報酬って必要だし…

【マスターへの態度】
どちらかというと保護者目線。
君ならできるよ!?マジで!


【マスター】
レミュリン・ウェルブレイシス・スタール
【マスターとしての願い】
家族を生き返らせる。
復讐は…どうだろ。わかんない。

【能力・技能】
『今は』なし。
魔術は習っていなかったが、魔術の家の生まれのため魔術回路は多く上質。

【身長/体重】165cm/41kg
       一人だとそんな食べないから…とは彼女談。

【容姿・性格】

色素の薄い金色の髪を肩まで伸ばした、少し気弱で平均よりは小さな十六歳の女の子。にへら、と力の抜けた笑いとサイズに余裕のある服が特徴。だが、まだ作中ではあまり笑えていない。
事件のせいで内向的、自信がなく、あまり人と接するのは得意ではない。


【人物背景】
魔術師の家系の生まれ。しかし次女だったため、魔術とは何ら関わらず育った。
十四の春、両親と姉が『家には一切火災の痕跡が無いにも関わらず、焦げた焼死体』として発見された。
魔術協会はこれを魔術関連の殺人と断定し、スタール家の魔術関連の物を押収。しかしレミュリンは魔術のことを知らぬため、何がなくなったのかすらも知らなかった。
そして、二年後。十六の冬に、事件の時から入れなかった姉の部屋に遂に入る。
そこで見つけたのは古びた懐中時計で…?
果たしてこの場に家族の仇はいるのか。
何故姉は魔術協会の目を掻い潜って古びた懐中時計を所持していたのか。
謎は、未だ深い闇の中。
【方針】
聖杯戦争って…叶うのなら、家族を生き返らせる。

【サーヴァントへの態度】
コミックのヒーローみたい。
名前は聞いたけどよく知らない。多分凄い人。

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最終更新:2024年06月03日 23:40