アットウィキロゴ
.



 天梨はいい子だね。ねえ、天梨は、お母さんとお父さんのどっちが好き?
 そんな風に、問いかけられたことがある。

 彼女は天使だ。多分きっと、物心ついた頃から。
 みんなのお手本。誰もが認める、教科書通りのヒロイン。
 微笑みは絶やすことなく。手は差し伸べる相手を選ばない。
 彼女がいるだけで、世界は自然と華やいでいく。

 ソレは偶像。人の期待と憧れを一身に背負い翔び立つモノ。
 彼女の心は誰にも分からない。だから、一点の汚れすら万死に値う罪となる。
 川魚の水槽に塩を注ぐように、衆生は尊いモノの穢(きたな)さに堪えられないから。

 天梨ちゃんを見習いなさい。どうしてあなたはあの子みたいになれないの?
 意地悪をしちゃいけません。天梨ちゃんはそんなことしないでしょ?
 調子に乗るな。天梨がいなければ、お前となんてとっくに別れてるんだ。
 天梨さん。あなたには、アイドルの才能があります。

 天使降臨は自然の摂理。されどそこに神話を見出したのは弱い人々の勝手。
 よって彼女の悲劇も、先星達のソレと然程大差はない。

 信仰とは美しきモノ。しかし同じ人間へ向けるなら、あらゆる祈りは呪いと化す。
 異物に塗れた翼は自重に耐えかねてひしゃげ、清らかな飛行は遥かのゲヘナへ墜落していく。
 激突の瞬間に撒き散らされる聖性の断末魔が、どんな結果を生むのかも知らぬまま。
 人々は今日までのびのび間違え続けた。応報の時は刻一刻と迫っている。

 翼が黒なら化けの花。
 翼が白ならスイートハート。

 では。



 もしも、そのどちらでもなかったら?



◇◇


 最初に覚えたのは吐き気だった。
 臭い。穢い。腥い。全身がこの空間を拒絶している。
 それは雪村鉄志の背景や価値観とは関係なく、ごく一般的な反応と言ってよかった。
 地獄というものがもし本当に存在するのなら、これこそまさにそうであるに違いない。

「は……そりゃ特務隊の手に余るわけだぜ」

 零したのは皮肉か、はたまた自嘲か。両方だろう。
 今にして思えば、不幸の連続や上層部からの圧力なんて穏当もいいところだった。

 藪の中に潜むニシキヘビは、その気になれば自分達などすぐにでも一族郎党皆殺しにできたのだ。
 いやそれどころか、日本そのものさえ単騎で破壊できたとしてもおかしくあるまい。
 己は――公安機動特務隊は、奴(蛇)に弄ばれていた。
 八つ裂きにしても飽き足らない怨敵にとことんまで転がされていた事実に、鉄志は脳が沸騰しそうな憤激を覚える。

 だが頭の中は冷静そのもの。
 念願成就を目の前にした思考はかつてなく冴え渡り、短慮に走る暇さえ与えない。

「えと……雪村さん、でしたよね」
「ああ――悪いな、ちょっと感慨深くてよ。
 話すと長くなるんだが、このクソッタレな地獄の家主とは因縁があってな」

 因縁。否、そんなものではない。
 此処にいるのは己だけでなく、数多の悲劇の太源だ。

「俺はそいつを必ずぶっ飛ばさなきゃならん。そして奴を退かさない限り、お前らにも未来はない。都合の良いことを言うようだが事実だ」

 神寂縁。〈この世界の神〉と同じ姓(ルーツ)を持つ、蛇の魔性。
 言葉にはしないが、鉄志はそれを討つためなら自分の命でも喜んで差し出すだろう。
 逮捕して牢獄にぶち込み、贖罪の余生を過ごさせるなんて綺麗事を並べるつもりは毛頭ない。
 この水子界を見れば、誰であれ理解できることだ。こんな醜悪な世界を作り出せる人間に、改心など期待できるわけもないのだから。
 とうに警察を辞した身だ。言うなれば秩序の外側を彷徨うアウトロー、その辺りの理屈に煩悶する段階は過ぎている。

「どうだかね。二枚舌は和人の得意技だ」
「そう言うなよ。おたくだって分かってんだろ?
 俺はしがない"魔術使い"だが、そんな俺にも分かることだ。
 英霊様の眼でなら、もっとはっきりこの現実が見えてんじゃねえのか」
「舐めた口利くなよ抜け殻が」

 マキナの警戒の視線を物ともせず、シャクシャインは舌打ちをして、広がる腐敗色の穹を睥睨した。
 彼は復讐者だ。日本という国、ひいてはそこに住まう和人の末裔達に一切鏖殺の殺意を燃やすエリミネーター。
 この堕英雄が未だひとりの命も奪っていないのは、輪堂天梨という最美の偶像に歪んだ情欲を向けているから。要するに気まぐれに過ぎない。

「心配しなくても、まず殺すのは君がご執心の変態野郎だ。俺につまらんモノを見せやがったんだ、言われずとも八つ裂きにしてやるよ」

 そんなシャクシャインをして、放り込まれた蛇腔領域に対しての感想はひとつ。
 ――これを流れ出させているモノは、何処の誰であろうが素っ首刎ね落とすべきだ。
 尊いものをあらん限り踏み躙り、魂の髄まで啜って嘲笑うことに無二の愉悦を感じる下衆。
 非業の最期を遂げた英雄の地雷を踏み抜くことにかけて、凡百の和人共など比較にもならない。

 だからこそ今のシャクシャインは、これでも鉄志達に対する殺意を自制していた。
 屑は屑。されど腐臭の強弱は存在する。
 この地獄を顕現させている蛇こそ何より優先して取るべき首で、目の前の和人と走狗は二の次に過ぎない。

「そいつは助かる。俺も正直、この状況で内輪揉めなんてしたくねえ」

 などと口では言いながらも、不安げな顔の天梨ににっと微笑みかける辺りが鉄志らしい。
 輪堂天梨。その名は知っていた、主に悪い意味で。
 ただ実際に会って、もとい助けてみて、彼女に対する懸念は霧消した。

 職業柄、善い者も悪い者も山ほど見てきた身だ。
 この少女は限りなく善良で、むしろそこに危うさを感じる。
 故にニシキヘビとの相性は考え得る限り最悪だろう。
 蛇への復讐に人生を捧げた身ではあるものの、罪もない少女を見捨てるほど極端にはなれない。

「安心してくれ。俺もマキナも、お前のことは護れるように尽力する。おっかない兄さんのお墨付きも得られたことだしな」
「あはは……うん、ありがとうございます。お世話になります」
「それに、嬢ちゃんに何かあったら悪魔の嬢ちゃんに泣かれちまうよ。
 おっさんってのは立場が弱いんでね、いたいけなアイドルを泣かせたなんて触れ回られた日にはもう表を歩けねえ」

 冗談めかして言う鉄志のおかげで少し緊張が解れたのか、天梨もくすくすと笑ってくれる。
 悪人に手錠をかけるのももちろん大事だが、警察の一番の仕事は市民に安心を提供することだ。
 辞めて暫く経つものの、染み付いた習慣はこんな時でも消えないらしい。

「その。私にもできることがあったら、何でも言ってください」
「そうだな。じゃあまず、さっきみたいな無茶はなるべくやめてくれ」
「う……」
「護るとは言ったが、自分から死地に飛び込まれたら流石にカバーしきれないからよ」

 とはいえ、言うべきことは言わねばならない。
 先の一部始終すべてを見ていたわけではないが、そこに関しては灸を据えておかねばいけなかった。今後のためにもだ。

「ちょっと厳しいことを言うぞ。こういう場で、身の丈に合わない善意ってのは自殺と同じなんだ」

 それは、鉄志が天梨に対して"危うい"という感想を抱いた理由でもある。
 水子界を漂う赤子、蛇の犠牲者。
 その手に触れられ、恐怖より先に同情が出るなどどう考えても普通の思考回路ではない。
 少なくともあの時、あの場で、最悪の事態を招いた一端は天梨の慈悲(ゆがみ)にあった。

「たまたま俺達がいて助けられたからいいが、そうじゃなかったら、嬢ちゃん一人の犠牲じゃ済まなかったかもしれない。
 それとも輪堂。お前はダチを道連れにしてまで、見ず知らずの赤ん坊に寄り添いたかったのか?」
「それ、は……っ」
「違うだろ? だったら優先順位はちゃんと付けとけ。自分の無能で大事なモノを失うのは堪えるぞ」

 ぐうの音も出ない、とはまさにこのことである。
 娘ほどの齢の少女が据わり悪そうに項垂れている様は鉄志としても気まずいものがあったが、こればかりは必要な説教だ。

 輪堂天梨は、この手の戦いに向いてなさすぎる。
 ナシロや満天も大概だったが、彼女の場合は更に一段と度を過ぎていた。
 ナシロ以上の博愛主義。いや、そういう在り方に縛られているのか。兎角そんな印象を受ける。

 この手の悪癖は早い内に叩いておかないと取り返しの付かないことになる。
 そう踏んで心を鬼にしたわけだが、後は届いてくれることを祈る他なかった。

「……まあ、まだ疲れてるだろ。俺は一服してくるから、もう少しそこで休んどきな」

 言い残して去っていく背中に何か言おうとした天梨だが、結局何も言えずじまいで終わる。
 此処は蛇の腹の中。復讐鬼さえ唾棄する、この世で最も優しさと縁遠い無間地獄。
 天の妖星すら、今はその闇を照らしてくれない。そんな世界で天使の少女はひとり、己と向き合わねばならないのだ。



◇◇



 雪村さんの言葉は、たぶん全部正しいと思う。
 この状況を作り出した張本人は輪堂天梨(わたし)だ。
 私のわがままのせいで、みんなに迷惑をかけてしまった。

 こんな時に、ふと思い出したことがある。
 小学生の頃、クラスのレクリエーションで七夕の短冊を書くことになった。
 私が書いたお願いごとは、ごくごくつまらない、ありふれたものだった筈だ。

 『世界中のみんなが幸せでありますように』。
 差別も戦争も、理不尽な不幸もない、そんな優しい世界で誰もが暮らせる未来がやってきたなら最高だと。
 偽りなくそう願って書いたのだけど、周りの子達はみんな流行りの玩具が欲しいとか、芸能人に会いたいとか、そんなお願いごとばっかりで。

 みんなが幸せになってほしい。男の人も女の人も、大人も子供ももちろんお年寄りも。
 誰もが平等に満たされて、ふとした時に幸せを噛み締めて笑えるような。
 そんな素朴な優しさで満ちた世界が現実になってくれたらいいなって、思いを込めてしたためた短冊。

 周りの大人や友達はさすが天梨ちゃん、いい子だねって褒めてくれたけど、少し寂しかったのを覚えてる。
 私ってちょっと人とズレてるんだって、暗に突きつけられた気分だったからだ。
 今思えば、あんなことになったのもひとえにそれが原因なのだと思う。
 だって一緒に頑張ってきた仲間から口々にあることないこと喧伝されるとか、よっぽど嫌われてないとあり得ない。それくらいは馬鹿な私にも分かる。

 私は、世界は善くあってほしいと願っている。
 他人に優しくしていれば、いつか自分にも返ってくるんだと、今でもまだ信じたがってる。
 だけど私以外の"みんな"は、必ずしもそういうわけじゃないらしい。
 そんな普通の人達からしたら、綺麗事の理想論しか喋らない私はとてもうざく見えるのだろう。

 情けなくて人には言えないけれど、私はそれを理不尽だと思っていた。
 どうしてみんなの笑顔を祈ってはいけないのか。誰かの不幸に胸を痛めたらいけないのか。
 なんでみんなそんなにも、より善い世界を拒むのだろう――。

 ……その問いの答えを、この一日で嫌というほど思い知った気がする。
 さっきのなんてほんの一部だ。今日だけで私は何度、誰かの足枷になっただろう?

 善いことは正しい。優しいことは美しい。
 でも、その我を何が何でも貫こうとするなら、どんなに綺麗な志でもただのわがままと変わらない。
 だから私はすごく悪い子。子どもじみた理想論を振り翳してみんなを危険に晒す疫病神。
 雪村さんは善い人だ。だってあの人が言ってくれなかったら、たぶん私はこのことに気付きもしてないんだから。

 驕り高ぶるつもりはないけれど、天使と呼んでもらえることは好きだ。
 みんなの心を照らして癒せる、痛みも哀しみも抱き締められる、そういう光(ひと)であり続けたい。

 けれどこの世界じゃ、そうあらんとすること自体が誰かを傷つけてしまうし。
 かと言って翼を畳んだら、もう頭の中に渦巻く黒い感情に耐えられない。
 要するに丁度いい塩梅を探せばいい話だけど、そんな簡単なこともできない私はやっぱりひどい馬鹿なんだろう。

 辛いなぁ。生きてくのって。
 なんだか無性にやるせなくって、へらりと笑って頭を上げた。
 その時だ。私の間近にとっても可愛いお顔があって、心臓が止まりそうになる。

「っひゃあ!?」
「わぅっ……!?」

 びっくりした。敵地の真ん中だってのに、思わずすっとんきょうな声をあげてしまった。
 驚いたのはあっちも同じだったみたいで、胸を抑えながらまんまるいおめめをぱちくりさせてる。かわいい。

「す、すみません。驚かせるつもりはなかったのですが……」
「こ、こここっちこそごめんね……! 今、ちょっと考えごとしてたから……」

 この子は――確か、マキナちゃん、だっけ。
 雪村さんのサーヴァント。クラスは、あるたーえご……? だった筈だ。
 流石にほむっちほどじゃないけど、小学生くらいに見えるちっちゃな子だった。
 こんな子でさえ私よりずっと強いんだと思うと、なんだか不思議な気分になってくる。

「それで、えと……どうかした?」
「ますたーのこと、悪く思わないでくださると嬉しいです」

 問いかけた私に、マキナちゃんはぺこりと頭を下げた。

「その、悪気はないのです。天梨さんのことが心配だから、危険な目に遭わせないように少し強い言い方をしただけで――」
「大丈夫大丈夫! わかってるから! 頭なんか下げないで、ね?」

 反感なんてまったく持ってないし、雪村さんの真意はちゃんと伝わってる。
 私がやらかしたから叱ってくれたってだけの話で、恨んだりするようなことじゃ絶対にない。
 だから私は慌てて、申し訳なさそうに眉を下げる目の前の女の子を必死に宥めた。

 あわあわと冷や汗をかく私を、視界端のアヴェンジャーが冷めた目で見つめていた。
 そんな風に見ないでほしい。ただでさえ消沈モードだったのに、情けなさもプラスされて本当に穴に入りたくなってくる。

「……りょ。またまたすみません、早合点をしてしまったみたいです」
「うん、私はぜんぜん大丈夫だから……。それに、ガツンと言ってもらえてよかったよ。マキナちゃんのマスターさんは、かっこいい人だね」
「はい。それについては大いに同意します。えへん」

 口調は丁寧なのに、心底鼻が高そうに胸を張るマキナちゃん。
 かわいい。癒やされる。私も思わず、さっきまでの落ち込みも忘れて笑顔になってしまった。

「ふふ。後で私からも、ちゃんと謝んないとだ」
「ん……」

 わしゃわしゃと頭を撫でながらそう呟く。
 いきなりは失礼かなと思ったけど、意外と満更でもなさそうだ。
 しかしやがて我に返ったのか、わかりやすく「はっ!」と声をあげて「ばっ!」と後ろに退いた。

「こほ、こほん。子ども扱いはやめていただけると。どこぞのおチビ悪魔とは違うので」
「えへへ、ごめんね」

 背伸びしたいお年頃なのかもしれない。
 ちなみに私は歴史も弱いので、"マキナ"なんて呼び名から真名の見当をつけるのはもちろん無理だった。
 ただなんとなく、全体的にメカっぽい感じがあるので、そういう系統の英霊さんなのだろうか。
 何にせよ、今日会った中には居なかったタイプの子だから新鮮だ。

「でも、ありがと。マキナちゃんのおかげでちょっと落ち着いたよ」
「それは何よりです。時に――その礼を求めるわけではありませんが、ひとつ質問してもよろしいですか?」
「いいよ。私が答えられそうなことならなんでも聞いて?」

 目線を合わせて屈もうとして、やめた。
 子ども扱いされるのは嫌みたいだから、ちゃんと立って相対する。

 そんな私の顔を見上げて、マキナちゃんはぎゅっと胸元を握り。

「――――あなたは、お星さまですか?」
「……、えっ?」

 予想外の質問を、投げかけてきた。

「それ、って……」
「勘違いでしたら謝ります。ですが天梨さんからは、この"声"の主と似たものを感じましたので」

 恒星の資格者。
 ほむっちから何度も聞かされたその単語が脳裏に蘇り、私は一瞬で現実に引き戻される。

「もちろん、悪い意味ではありません。
 渋谷の神は間違っています。少なくとも、当機の思想とは方向性を異にするものです」
「……ごめんね、話がぜんぜん見えないんだけど」
「あなたは美しい。うまく言えないのですが、非凡な輝きを感じるのです」

 どう答えるべきか、とても悩んだ。
 周りは持て囃してくれるけど、私は今以ってその呼び名にさっぱり自覚を持てていない。
 完成した恒星。それが、今も頭の中に声を流し込んでくるこの女神(ひと)のような生き物を指すのなら。
 私みたいな人間が、軽々しくそんな肩書きを名乗っていいかは極めて微妙だろう。

 でも、答えを求めるマキナちゃんの顔はやっぱり子どもみたいに純粋で。
 だから、誤魔化すなんてできるわけもなかった。

「……うん。そう呼んでくれる人は、いるよ」
「そうですか。やはり」

 私が恒星(ほし)になることを望んでる、ほむっち。
 逆に私がそっちの道へ行くことを嫌がってた、アンジェさん。
 どっちが正しいのか、私には分からない。今はまだ。

 だけどマキナちゃんは、たぶんほむっちと同じ……とは言わないけど、星の称号に特別な意味を感じてるんだろう。
 こくりと何かを確かめるように頷きながら、少しだけ、その大きな瞳を輝かせていた。

「――――では、もうひとつ。どうか問わせてください、輪堂天梨さん」

 そのどこか遠いところを夢見るような輝きは。
 それこそ、夜空に広がる星の絨毯を思わせて。



「あなたは恒星(カミ)として、どんな世界を望みますか?」



◇◇





 問。
 あなたは神様です。あなたは、いかなる地平を望みますか?





◇◇



「当機は、神となることを目指し創造された機体です。
 機体銘、Deus Ex Machina Mk-Ⅴ。
 我が父の渇望した理想地図を現実のものとする、その使命の下に活動しています」

 先に言わせるのは失礼だと、気を利かせてくれたのかもしれない。
 マキナちゃんは戸惑う私の前で、自分のことを語り始めてくれた。
 機体銘というのは、要するに真名のことだろうか。
 どう考えても気軽に打ち明けるものじゃないと思うけど、これも彼女なりの礼儀なのだと思うことにした。

 デウス・エクス・マキナ。
 その銘を聞いたアヴェンジャーが、怪訝な顔をするのが見えた。
 私だって名前くらいは聞いたことある。どう驚くべきことなのかまでは分からないけど。

「当機の見据える最終目標は、あまねく悲劇の終着点。
 完成された救済装置として、無謬無窮の平和を築き上げること。
 未だ発達途上ではありますが、必ずやその境地に辿り着くべく、日々邁進しているのです」
「えーーっと……つまりマキナちゃんは、世界を平和にしたくて頑張ってるってこと?」
「間違いではありません。ですが、当機が目指すのは更に一歩先の未来です」

 なんとなく、此処にほむっちがいなくてよかったと思った。
 別れる原因を作ったのは私なんだから不謹慎な気もするけど、絶対に水と油だろうと確信できたからだ。

「ヒトは千差万別。人種、貧富、宗教、或いはもっとどうしようもない個々人の運命。
 あらゆるものが絡み合って社会を形成している以上、そこから哀しみを取り除くことはできません。
 ヒトの目線でできることは限られすぎている。よって、神がメスを入れなければならない」
「……、……」
「そも、悲劇が起きてから救済(すく)うのでは対症療法に過ぎないのです。
 転んだ後を見越して救急箱を用意するのでなく、転ばない方法を考える必要がある。
 我が父はその思想に基づいて当機を製造し、当機はその理念を継承しています」

 それは分かる。嫌というほど、見せられてきた。
 人間は争うことをやめられないし、蹴落とし合うことも然りだ。
 誰かの笑顔の裏には、時に誰かの涙がある。
 自分が泣かされる側になって、そのことがよく分かった。
 この世の中は綺麗事で回っていない。とても哀しいことだけど、それが私達の宇宙の現実なのだ。

「じゃあマキナちゃんは、どうやって悲劇をなくすつもりなの?」
「その総てを、生まれる前に撃滅します」

 此処でようやくパズルのピースが噛み合った。
 絆創膏や包帯を用意して満足するんじゃなくて、そもそも怪我をしない方法を考える。

「当機が目指す真の機神が目を開き続ける限り、誰であろうと涙は流させません」

 涙が流れる前に。嘆きが生まれる前に。
 神様が手を差し伸べて、その原因を除去してしまえばいい。
 道が悪いのなら均す。貧富が確執を生むなら平等に金貨を与える。
 争うふたつの国があったなら、もう争わないようにその種火自体をなくしてしまう。

 それは究極の理想論。
 確かに、ヒトはその境地に到れないだろう。
 思い付きはしても、実際叶えるなんて不可能だ。
 そんなことが可能なら、世界はこうも哀しみで溢れていない。

「旧式の神が誰ひとり叶えられなかった、一切の涙なき幸福の地平を。
 光年の果てまでも、余すところなく笑顔で溢れ返った理想の世界を。
 完全なる救済を三千世界に約束する最新の神――それが、当機の最終到達点(デウス・エクス・マキナ)」

 だけどマキナちゃんは、本気でそのユメを追いかけていて。

「……長々と捲し立ててしまいましたが、要するに、ですね」

 私にその星光(かがやき)を、凛と示してくれた。

「誰もが平等に、いつまでも安心して笑い合える……優しい世界を新造したいのです。それが当機の『創神論』だから」

 そこでなんとなく、理解ってしまう。
 この子は私に、あなたは星かと問うたけど。
 違う。私だけじゃない。
 きっとこの子もまた、ほむっちが言うところの恒星資格者。
 神様になる資格を持って生まれた、星の卵なんだと理解する。

「例えばそう。こんな風に、気休めの麻薬(ことば)で安心させるのではなく――」

 語るマキナちゃんの声音には、同族に対する嫌悪がありありと滲んでいた。

「誰もが自分の未来を確と見据え、その上で微塵の不安も抱かずに済む世界を。だってそこには、もう悲劇なんてありはしないのですから」

 渋谷に降臨した神様のさきがけ。そんな風に救うのではなく、もっと生産的に、かつ恒久的に人類(わたしたち)を救済する。
 悲劇がないが故に、誰も運命なんて不確かなものに翻弄されることがない世界。
 これが彼女の創神論。聞かされた地図の概略は、本当に夢みたいな内容だった。

 澄み渡りながら燃え上がる、人類(わたしたち)への無垢な愛情。すなわち人類愛。
 マキナちゃんが神様になったなら、世界はうんと優しくなるだろう。
 私もきっとハッピーだ。またステージの上に、大手を振って戻れるかもしれない。
 私を陥れた子達とも膝を突き合わせて話し合ってもっかいやり直せる、そんな未来を彼女は約束してくれるだろう。

 それはまさに、私がいつかの七夕に希った"優しい世界"で。
 自分の脳みその中を覗いたみたいにぴたりと言い当てられた過日の理想を想い、私は――



 そんな必要あるのかなぁ、と、思ってしまった。 



「……マキナちゃんは、みんなのことが大好きなんだね」

 人間はとても勝手だ。
 自分の身に降りかかった悲劇には、もちろん誰もが涙を流して悲しむだろう。

 でも、対岸の向こうで起きた惨劇ならエンターテインメントだ。
 『この作品はフィクションです』の注意書きがない生の映画。
 だから思い思いに嗤って、囃し立てて、時に自ら石を投げつける。
 なんで分かるんだって? 分かるでしょ。私はずっとそこにいたんだから。

 自分の幸福を脅かすような悲劇は起こらないでほしい。
 だけど何のゆかりもないいけ好かない奴は色とりどりの悲劇に囲まれてほしい。
 名誉を焦がす炎の中で私が知ったのは、そんなおぞましい思考で動いてる生き物が如何に多いのかってこと。

 私は馬鹿だ。頭の中にお花畑が広がってる、声に出して怒られないと分からない、救いようのない馬鹿だ。
 周りの人達がどう思ってるかなんて想像もせず綺麗事を並べ立てて、足並み合わせてもらってご満悦。そんな、醜い生き物。
 だから私がそういう人達に目を付けられ、消費の対象として選ばれたのは、まあ仕方のないことかもしれない。

「天梨さん?」

 でも。
 じゃあさ。
 あの子は、関係なくない?

 ずっとずっとひた向きに頑張ってきた、誰よりもまっすぐな女の子。
 頑張って頑張って人気を勝ち取ったあの子を、なんで私みたいに汚す必要があるの?
 人並みに怒って、人並みに泣いて、人並みに怖がるあの子は、貴方達の大嫌いな私とは違うでしょ?
 がむしゃらにもがいて、でも誰かを思いやることを忘れず一歩ずつ前に進んできたあの子のこと、貴方達は本当にちゃんと見てた?

 うん、知ってるよ。
 見てなんかないんだよね。
 玩具の中身がどうやって出来てるかなんてどうでもいいんだもんね。知ってる知ってる、だってずぅっと見てきたもん。
 大事なのは蹴っ飛ばした時にどんな愉快な声をあげるか。それ以外どうでもいいんでしょ?

「当機の話は終わりです。ついては、貴女のご意見を伺いたいのですが……」

 マキナちゃんは言った。
 優しい世界が欲しい、と。
 それを造るために、自分は生まれたのだと。

 やっぱりこの子は、すごくいい子なんだと思う。
 だって私は――"いい子"でいたかっただけの醜い生き物は――もう、心の底からそうは願えないから。

 私をいじめるこの世界が嫌い。
 私の大事な友達を侮辱するこの世界が嫌い。
 私はもう、あの頃みたいにこの世界を愛せない。

 でも、天使でいたいという願いだけは残ってて。
 その矛盾した願望が、目の前の無垢な創神論に照らされていく。
 眩しい。見たくない。誰だって、問題は先送りにしたいものだから。
 だけど私は、このちいさな星に自分の弱さを照らされてしまった。

 問いはひとつ。あなたは、いかなる地平(セカイ)を望みますか。

「あの……」
「あ」

 自分でも驚きだったのだけど。
 その答えは、すぐに出てきた。

「そっか。私……」

 "みんな"を愛せない、黒点を抱えた今の天使(わたし)が望む未来。
 こんな弱くて情けない私が、本当に星になんてなれるのかは今も疑問だったけど。
 でもこの瞬間に輪堂天梨は、確かな自分の理想を自覚したのだ。

 数多の想いが絡まり合って歪んだ世界。
 だけども、確かに美しいものは残ってる。
 知っている。私は今日、それを見たじゃないか。

 ねえ、満天ちゃん。
 あなたはいつも、いちばん辛い時に助けてくれるね。
 私が壊れそうな時、負けそうな時、あなたはどこからともなく現れていちばん欲しい言葉をくれるんだ。

 あなたはまさしく、私の恒星。
 一面の闇の中でさえ高らかに輝く宵の星。
 あなたは綺麗。きっと、私が見る世界の誰よりも。

 なら、私の描きたい設計図は?


「あなたの泣いてる世界は、嫌なんだ」


 たとえ世界のすべてが、私を嘲り呪ったとしても。
 その苦しみに転げ回るよりも、あなたの涙を見たくない。

 あなたのような優しい人が、絶対に報われる世界を造りたい。
 この世のどんな悪意にも苛まれることなく、笑顔のまま輝き続けられる、そんな地平を描けたなら。
 それは私にとって、どんな理想にも勝る喜びだった。
 これが私の創神論。私だけの宇宙論。ほむっち風に言うなら、自分自身の再定義。

 天使(わたし)の翼が、光の種別を変えていく。
 白いままに、けどより暖かく、私の偶像を守れるように。

 もう、中途半端にぷらぷらなんてしない。
 私のせいで誰かを、大事な人達を泣かせるなんてまっぴら。
 この輝きが今の私だ。地獄の炎に耐えながら、黒い衝動を噛み殺してはためかせる天の翼だ。
 擦り切れかけた心を燃やして、照らしたい誰かを照らし続ける白夜の太陽。

『すぐに行くよ! 絶対に行くから!』
『絶対に、助けに行くからッ!』

 満天ちゃん。
 私、あなたに出会えて本当によかった。
 生きてていいんだよって、そう言ってもらえた気持ちだった。

 ――私は、あなたにずっと笑っていてほしい。

 もしもこの身が恒星/神さまになれるなら。
 その時は優しい世界を創ろう。あなたみたいな人が二度と泣かずに済む世界を。
 あなたの影を私が祓う。すべての闇を私が浄(ころ)す。

「マキナちゃん」

 あなたの生きるこの星のすべてを、綺麗な光(わたし)で覆ってみせる。

「私ね――」

 飲んだことはないけど、お酒で酔ったみたいな高揚感。
 思わずくるくると踊り出したい心地になりながら、大切なことに気付かせてくれたちいさな神さまへと口を開いた。
 待たせてごめんね。今私の創神を教えてあげる。そう、絶対の自信を込めて喉を動かそうとして。


「黙って聞いてれば、随分と救えねえ理想を騙りやがる」

 冷水を浴びせられたように、その脈動を断ち切られた。

「悲劇を根絶する? 涙の種を生まれる前に撃滅する? 油臭え神様の慈悲で三千世界に完全なる救済を誓う?
 ああ、まったく傑作だね。奸計の類は聞き飽きてるが、こんなに質の悪い法螺話は聞いたことがねえ」

 どけ、と、片手で押しのけられる。
 代わってマキナちゃんと対峙するのはアヴェンジャー。
 何するの、やめて、と声を荒げることは出来なかった。
 正確にはそれどころじゃなかった。私は、理解不能の混乱に駆られていたから。

 大切な友達が、二度と泣かない世界がほしい。
 そう願ったことまでは覚えてる。だけどその後、私は何を思いついたの?
 分からない。影に覆われたみたいに思い出せないし、思い出しちゃいけない気がする。

「……なんですか、貴方は。不愉快です。当機は天梨さんと話しているのですが」
「何だ、機械仕掛けの神様は狭量だな。まぁでもそりゃそうか。モノを知らねえ莫迦に垂れてる分には、説法の破綻を指摘されることもない」

 遅れて、今とてもまずいことが起こってると気付いた。
 咄嗟に身を起こし、アヴェンジャーに念話を送る。
 返事はない。ただ、彼がとても怒ってることは伝わってきた。

「総てを救うなんて宣う野郎には二種類しかいない。
 どうしようもない莫迦か、救いようのないロクでなしだよ」

 まずい。だめだ。こうなったアヴェンジャーには話なんて通じない。

「君の理想(ユメ)は最初の段階で間違ってる。
 だから矯正の仕様もない。似合わない言葉な自覚はあるが、これも慈悲だ」

 このままじゃアヴェンジャーは、マキナちゃんを、殺してしまう。

「では問いましょう、復讐者の英霊。
 貴方は何を以って、当機の――我が父の理念を欠陥と謗るのですか」
「……、……」

 はあ、と、肺の底から出るような深い嘆息を吐き出して。
 腰に佩いた妖刀に触れながら、アヴェンジャーは言った。
 本当に彼らしくない、ひどく呆れたような、それこそ小さい子の計算間違いを指摘するみたいな口振りで。

「独り善がりな神界(カムイモシリ)の実例を見て、何も学んでねえところだよ」
「アヴェンジャー……!」

 令呪の縛りは、出会ったばかりの彼女にも有効なのか。
 もしそうでないのなら、もう一画使ってでも止めないと。じゃないと、取り返しのつかないことになる。
 私がそう思って、行動しようとした瞬間だった。

「おい。何してやがる、テメェ」

 警戒心を隠そうともしない、雪村さんの声がした。
 ボールペンを拳に握り込んで、青筋を立てながらアヴェンジャーを睥睨している。

「内輪揉めは本懐じゃないって伝えた筈だぜ。狂犬なのは構わねえが、誰彼構わず涎を引っ掛けてんじゃねえよ」
「……君、雪村って言ったっけ?」

 一触即発。修羅場。
 誰が見てもそう分かる状況だったけど、アヴェンジャーの反応は意外なものだった。
 抜きかけた妖刀の柄から手を離して、気怠げな顔で雪村さんへ振り向く。
 違和感。すぐに正体に気付く。彼が日本人に対し、こんなに起伏のない声を出しているのは初めて見た。

「君は、和人共の中では多少マシに見える。
 まあ臭いの強弱の話でしかないが、とにかくだ」
「何が言いてえんだよ」
「だから忠告してやるよ。
 そのガキは早めに切り捨てな。そいつは君の手に負える英霊じゃない」

 アヴェンジャーが日本人に向けて助言みたいなことを言うなんて、空から槍が降ってきてもおかしくない。
 雪村さんの顔に浮かんだのは困惑と、少しの動揺。

「――――いつか君のすべてを灼き尽くす、悍ましい"悪(ウェンカムイ)"だよ」

 呆気に取られる私と雪村さん、そして眉根を寄せて言葉を失っているマキナちゃんの三人。
 悪態も暴言もいつものことだけれど、何故か今のをただの癇癪と切って捨てるのは憚られた。

 そして私の場合は、その理由に心当たりがある。
 彼女と交わした会話を通じて、なんとなく感じ取れたからだ。
 クラス・アルターエゴ。デウス・エクス・マキナ。
 彼女はきっと、私や満天ちゃん、渋谷の神様と同じ"資格者"だと。

(あ……そっか、今のアヴェンジャーって……)

 脳裏に浮かんだのは、出会ったばかりの私のために、あれこれ世話を焼いてくれた優しい女の人の顔。


(なんか……アンジェさんみたいだったんだ)



◇◇



 アヴェンジャー・シャクシャインは星と競っている。
 彼が目指すのは天使の堕天。慈愛に溢れた白き翼が反転し、地獄へと墜落する光景。
 だから彼は星の影響を受けながら盲いることなく、あるがままにその獰猛を撒き散らしてきた。

 そんな彼だからあの瞬間、ただひとり気付くことが出来たのだ。
 人造機神との対話を経て、己が宿敵の何かが変わっていく気配に。
 天使が邪に染まることを望む彼だが、その引き金を引くのは自分以外の誰にも許さない。
 要は地獄に堕ちれば何でもいいというわけではなく、もしそうだったなら彼はとっくにホムンクルスと手を取り合っていただろう。

 先ほど起こった出来事は、シャクシャインにとってまさに最悪の事態。
 マキナとの創神問答をきっかけに、天使が照らす相手を選ぶことを覚えてしまった。
 星と星の共鳴。そう呼ぶのは簡単である。しかし、悲劇によって生まれた復讐者が救世神の星に憶えた感情はこれまでで最も深刻だった。

 ――違う。あのマキナとかいう人形は、そういう以前の問題だ。
 恒星云々はそういう舞台に呼ばれたからたまさか見つかった副産物であって、歪みの根源は遙か先。
 澄み渡りながら燃え上がる、無垢で無邪気な人類愛。
 それは美しいが、だからこそ付ける薬がない。
 もしも彼女の設計図が最初から"そう"成ることを念頭に編まれたものだったなら、これは人類史上最悪の計画的犯罪だ。

 人を愛する神に人は救えない。
 その愛がいつか必ず道を阻む。
 では、もしも間違えたまま、"そこ"に辿り着けてしまったら?

 決まっている。角の王冠を戴いて、蛹を破りまろび出るのだ。

「――――それ、は。どういう……」

 コトだ、と、鉄志が言おうとした時。

 腐敗色の空の西側に、突然、光の帯が打ち上がった。
 全員の視線が其方へ集中する。
 その方向から戦闘らしき魔力反応がすることは皆認識していたが、この時彼は露骨に顔色を変えた。

「琴峯……!」

 彼が琴峯ナシロと交わしていた個人的な契約。
 見紛う筈もない。打ち上げられた信号弾の意味は、自分に対するSOS。

「雪村さん……!?」
「すまん。話は後だ。俺はあそこに行かなくちゃならん」

 蛇の狩場、その内側で発信されたアラート。
 言うまでもなく危険度最上の救難信号であり、他の選択肢などあろう筈もない。
 追跡者の直感が告げているのだ。今、あそこに己の求めるすべてがある。

「神寂縁がそこにいる。俺の仲間が、危険に曝されてる――!」

 水面に投げ込まれた、悪意ならざる一石。
 生まれた波紋冷めやらぬままに、運命は手前勝手に彼らを浚っていく。

 因縁の収斂。
 邂逅の瞬間は、一筋の光と共にやって来た。



◇◇






/■■■ point ε:『De■ou■m■n■』





 めでたしめでたし。






◇◇



【月光夢幻神界〈渋谷〉・水子界内部/二日目・午前】

【輪堂天梨】
[状態]:疲労(中)、左手指・甲骨折、全身にダメージ(中)、自己嫌悪(ちょっと落ち着いた)、頭痛(小)、不明な高揚感?
[令呪]:残り二画
[装備]:なし
[道具]:なし
[所持金]:たくさん(体質の恩恵でお仕事が順調)
[思考・状況]
基本方針:〈天使〉のままでいたい。
0:雪村さんと一緒に行動する。
1:ほむっちのことは……うん、守らないと。
2:……私も負けないよ、満天ちゃん。
3:アヴェンジャーのことは無視できない。私は、彼のマスターなんだから。
4:アンジェさんを信用。誰かに怒られたのって、結構久しぶりかも。
5:マキナちゃんのことが心配だったり、アヴェンジャーの妙な態度が気になったり、……いっぱいいっぱい。
6:もしも神さまになったなら。私は、あの子の泣かない世界を創りたい。
[備考]
※以降に仕事が入っているかどうかは後のリレーにお任せします。
※魔術回路の開き方を覚え、"自身が友好的と判断する相手に人間・英霊を問わず強化を与える魔術"(【感光/応答(Call and Response)】)を行使できるようになりました。
 持続時間、今後の成長如何については後の書き手さんにお任せします。
※自分の無自覚に行使している魔術について知りました。
※煌星満天との対決を通じて能力が向上しています(程度は後続に委ねます)。
 →魅了魔術の出力が向上しています。NPC程度であれば、だいたい言うことを聞かせられるようです。
※煌星満天と個人間の同盟を結びました。対談イベントについては後続に委ねます。
※一時的な堕天に至りました。
 その産物として、対象を絞る代わりに規格外の強化を授けられる【受胎告知(First Light)】を体得しました。この魔術による強化の時間制限の有無は後続に委ねます。

※アルターエゴ(デウス・エクス・マキナ)が恒星資格者であると直感しました。

【アヴェンジャー(シャクシャイン)】
[状態]:半身に火傷、疲労(大)、マキナへの警戒
[装備]:「血啜喰牙」
[道具]:弓矢などの武装
[所持金]:なし
[思考・状況]
基本方針:死に絶えろ、“和人”ども。
0:殺す。
1:憐れみは要らない。厄災として、全てを喰らい尽くす。
2:愉しもうぜ、輪堂天梨。堕ちていく時まで。
3:以下の連中は機会があれば必ず殺す:青き騎兵(カスター)、煌星満天、赤坂亜切、雪原の女神(スカディ)、囁き女(にーと)。また増えるかも
4:ホムンクルスも殺してぇ……
5:このクソ喧しい声を今すぐ止めろ
6:アルターエゴ(デウス・エクス・マキナ)に対する警戒。こいつの星は、恐らく完成させてはならない。
7:糞みたいな固有結界の主を現状最優先の標的に据える。醜悪な捕食者気取りが。
[備考]
※マスターである天梨から殺人を禁じられています。
 最後の“楽しみ”のために敢えて受け入れています。

※令呪『私の大事な人達を傷つけないで』
 現在の対象範囲:ホムンクルス36号/ミロクと煌星満天、およびその契約サーヴァント。またアヴェンジャー本人もこれの対象。
 対象が若干漠然としているために効力は完全ではないが、広すぎもしないためそれなりに重く作用している。

【雪村鉄志】
[状態]:疲労(小)、覚悟、高揚と動揺
[令呪]:残り二画
[装備]:『杖』
[道具]:探偵として必要な各種小道具、ノートPC
[所持金]:社会人として考えるとあまり多くはない。良い服を買って更に減った。
[思考・状況]
基本方針:ニシキヘビを追い詰める。
0:信号弾の方へ向かう。琴峯ナシロを救援する。
1:水子界を調査する。
2:今後はひとまず単独行動。ニシキヘビの調査と、状況への介入で聖杯戦争を進める。
3:同盟を利用し、状況の変化に介入する。
4:〈一回目〉の参加者とこの世界の成り立ちを調査する。
5:マキナとの連携を強化する。
6:高乃河二と琴峯ナシロの〈事件〉についても、余裕があれば調べておく。
7:神寂祓葉についても静観はできない。調べておくべきだろうな。
8:復讐を終えた後のこと――、か。
9:アヴェンジャーの発言に対する反感と疑問。
[備考]
※赤坂亜切から、〈はじまりの六人〉の特に『蛇杖堂寂句』、『ホムンクルス36号』、『ノクト・サムスタンプ』の情報を重点的に得ています。
※高乃河二達から追加連絡を受け取りました。それ経由で、神寂祓葉の情報も受け取っています。
※アーチャー(天津甕星)の真名を知りました。
※高乃河二経由でレミュリンのメールを読み、蛇の本名を知りました。

【アルターエゴ(デウス・エクス・マキナ)】
[状態]:疲労(小)、動揺
[装備]:スキルにより変動
[道具]:なし
[所持金]:なし
[思考・状況]
基本方針:マスターと共に聖杯戦争を戦う。
0:当機は――
1:マスターとの連携を強化する。
2:目指す神の在り方について、スカディに返すべき答えを考える。
3:信仰というものの在り方について、琴峯ナシロを観察して学習する。
4:おとうさま……
5:必要なことは実戦で学び、経験を積む。……あい・こぴー。
6:天梨さんはたぶん、当機とおんなじ。
[備考]
※紺色のワンピース(長袖)と諸々の私服を買ってもらいました。わーい。
※輪堂天梨が渋谷の神(天枷仁杜)と同類、つまり恒星資格者であると直感しました。煌星満天に対してどうかはおまかせします。


前の話(時系列順)


次の話(時系列順)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2026年06月02日 01:27