clockwork nest @ wiki
ゲームバランス
最終更新:
Bot(ページ名リンク)
-
view
ゲームのバランスの取り方:ゲームの作り方の話 - 島国大和のド畜生
ゲームのバランスは、どういう風に取ればいいのか。
意外とこの辺の話を見かけないので、ちょっと自分の場合を晒してみる。
意外とこの辺の話を見かけないので、ちょっと自分の場合を晒してみる。
言ってしまえば、ビデオゲームなんて、数字のカタマリなので、数字の変化の連動が快感を生むかだけを考えればいいと思っている。
ややこしい事を書くので飛ばし読みつつ見て欲しい。
ややこしい事を書くので飛ばし読みつつ見て欲しい。
例えばRPGでは、魔法で体力を回復できる。
MPを10消費して、HPが100回復するとする。んで、MPを10回復する薬が50円で売ってたら100HPの価値は50円と等価になる。(HP:MP:GOLD=100:10:50)
んで、モンスターが現れて戦闘をするとして、1回の戦闘でプレイヤーに10ダメージ与えて、倒した時に20円落とすとしたら、差し引き幾らの儲けだ? また倒すのにMPをどれぐらいまでなら使っても黒字だ?
って所がゲームになる。
それでもって、敵に与えるダメージを10増やす(=戦闘が短くすむ=自分のダメージが減る=結果的に儲けが出る)アイテムが1万GOLDであったり、薬みたいにどこでも飲めないけど、リーズナブルな宿屋があったりして(ただし何度も町に戻らなくてはならない)この辺の数字の変化にアクセントがつく。
MPを10消費して、HPが100回復するとする。んで、MPを10回復する薬が50円で売ってたら100HPの価値は50円と等価になる。(HP:MP:GOLD=100:10:50)
んで、モンスターが現れて戦闘をするとして、1回の戦闘でプレイヤーに10ダメージ与えて、倒した時に20円落とすとしたら、差し引き幾らの儲けだ? また倒すのにMPをどれぐらいまでなら使っても黒字だ?
って所がゲームになる。
それでもって、敵に与えるダメージを10増やす(=戦闘が短くすむ=自分のダメージが減る=結果的に儲けが出る)アイテムが1万GOLDであったり、薬みたいにどこでも飲めないけど、リーズナブルな宿屋があったりして(ただし何度も町に戻らなくてはならない)この辺の数字の変化にアクセントがつく。
これが格闘ゲームでも考え方の根底は同じで、技の出所(当たり判定の位置、発生する時間)硬直時間、ダメージ、そういう損得がゲームになる。
リーチが長くて強いが発生が遅い攻撃とか、上昇中無敵だが下降中無防備、コマンドミス率が高い攻撃とか。
そういう組み合わせジャンケンも理屈で作れる。
リーチが長くて強いが発生が遅い攻撃とか、上昇中無敵だが下降中無防備、コマンドミス率が高い攻撃とか。
そういう組み合わせジャンケンも理屈で作れる。
シミュレーション、パズル、その辺は言うに及ばず。
基本的にビデオゲームってランダム要素や敵の思考ルーチン(完全にプレイヤーに公開されないそれは不確定要素を含む)を、プレイヤーが経験によって御していく過程が快感なんだと思う。(ルールを把握する、遊び方を把握する、勝ち方を理解する、そういった快感。)
そして、プレイヤーが思い通りにゲームを支配した時、悪の魔王を倒したり、連続コンボを決めたり、効果的な稼ぎを発見したりした時、プレイヤーは「達成感」を感じ、ゲーム製作者は微笑む。「あーがんばってバランスとって良かった」と。
プレイヤーは感覚的にゲームを理解して処理していくけど、製作者としての自分は、心の拠り所として「計算上これで良い筈」という安心材料が欲しいから電卓たたいて表計算する。それでも最後は感覚の問題だから、繰り返し弄りながら数値を変更する。ワザと極端な数字を入れたりする。(あまりに計算ずくだと面白くない)
ゲームの面白い面白くないは、主観でしか語れないので、こういうトコにコストはたいておくのは、非常に意味があると思っている。
実際こういったバランスにかけれる時間は、全ゲーム開発期間の中では微々たるもので工程の最後の方にちょっとあるだけの場合が殆どだ。
だからこそ、短期間でゲームとして面白いものになるように、感覚とかトライアル&エラーとか、そういうよく分からないものに頼らず、電卓ではじけるようにしておくべきだと思う。
だからこそ、短期間でゲームとして面白いものになるように、感覚とかトライアル&エラーとか、そういうよく分からないものに頼らず、電卓ではじけるようにしておくべきだと思う。
というのが、自分のゲームバランスに関する考え方。
ジャンルを絞ればもっと濃ゆい話をいくらでも出来るんだけど、一般性を欠くのでとりあえずこんな感じか。
俺にカプコンCP2基盤使用ゲームのバランスの話をさせると超長いので、blogに書くにはコレぐらいが妥当ということで。
ちなみに。
ゲームを作るときは(バランスに限らず)どういうお客さんに、どういうう風に(連続的にとか、ちょっとづつとか)何時間(何分)遊んでもらうか、というのが大変重要になる。
とりあえず、時間の話はまたこれ長いので、次の機会に。
ゲームを作るときは(バランスに限らず)どういうお客さんに、どういうう風に(連続的にとか、ちょっとづつとか)何時間(何分)遊んでもらうか、というのが大変重要になる。
とりあえず、時間の話はまたこれ長いので、次の機会に。
■[企画道]レベルデザインはどこから来るの - GAME NEVER SLEEPS
島国大和さんがゲームバランスの話をしていた。
ゲームバランスについて、基本的に計算で求められる数値を基準にするいう考え方は、制作者としてとても大事だとおもう。どんなに爽快感あふれるアクションゲームを作っていても、世界観重視のアドベンチャーゲームを作っていても、具体的な数値を基準に制作が進められるべきだ。
ゲームのバランスは、遊んでなんぼ、逆に遊べないとバランスなんて取れないという考え方は、正しい。正しいが、一発目に作られるゲームの精度が高ければ、仕様変更に伴う各セクションの追加作業や、予想外のトライアンドエラーの時間が大幅に減る。
外部機関のプレイレポートや発売前のユーザーテストによって、バランスの調整を求められた場合も、元々の数値が論理的に求められていれば、それに基づいて狙い通りの調整がしやすい。
結果、ユーザーの手に渡る製品のクオリティが上がる、卑近な表現をすれば、もっと気持ちよくなるわけで、僕は、この姿勢が正しい方向だと信じている。
以上、自分の考え。以下、せっかくなんでバランスにも関わるレベルデザインの初期段階の話でも。自分の場合は、根幹のゲームデザインが決定したら、「時間」を基準に調整することが多い。
例えば、ステージクリア型のアクションゲーム。
まずは、このマップは何分でクリアされるべきか。緊張と開放の時間の割合はどうするべきかを、ゲーム全体の流れから求める。その後、レベルデザインを、想定されるプレイ時間を軸に決定していく。
シナリオ上、スピード感あるステージが望ましい。だったら【全体で3分】程度がいいだろう(このへんは経験からくる勘*1)。で、爽快感重視で3分だったら、【1分は緊張】、【2分は開放】に当てるくらいが適当か(このへんも経験を頼りに)。
このステージの緊張部分は1分だから、しかけはごく軽い足止め程度のものになる。【ぶつかったら5秒ロス】するものにしよう。このステージの世界観で5秒止まるのって何だ?じゃあうんこで。
ユーザーごとのプレイの違い、上手下手はどこで生まれる?速く進行するステージだから、プレイ中にいちいち見極めさせたり、考えさせたりするの避けたい。ノリが損なわれる。なるべくステージ内の要素をしぼって、ユーザーの意思決定をシンプルにしたい。
だったらエネミーにその機能を持たせよう。早くクリアするステージだから、【上手に倒せたら10秒加速】するようなギミックにしよう。それってどんな形状になる?じゃあちんこで。
と、ここまで来たら、プレイヤの基本的な運動性能から、3分程度でゴールに到達できるだろうマップの距離を求めて、緊張と開放の持ち時間を、マップに当てはめつつ、ざっくりとした構成を決める。
スピードステージだって印象づける意味でも、最初はやっぱ加速からだよな。じゃあ、いきなりここは【30秒開放】ね。スピードを実感させるために左右の壁を近くにします。そしたら、パっと視界が開けてこのステージの世界観をばーんと魅せる感じで。そしたら最初の敵かな。まあ、最初だし、【学習の意味で緊張10秒】くらいでいいだろ。ここは少し地形を狭くして、敵に気づくように誘導しようね。
細かい話をすればきりがないけど、だいたい、こんな感じでRPGもアクションもミニゲームもやってきた。バランス調整の大枠は【】でくくった時間を基準に行って、あとはそれにあわせて敵の体力だとかを調整する。
ちなみに、プレイヤの各種動作にかかる時間や、ウインドウの開閉タイミングとかも、プレイ時間30分中に何回発動するとトータル何秒とかわかる。どんなにカッコいいモーションでも、アクションゲームで1プレイ中、トータルで2分それ見なきゃいけない(ユーザーが操作できない)とかだったら、たぶん、短くしてもらったほうが良い。
もちろん、プレイ時間を想定してデザインすることがナンセンスなゲームが増えてきてるし、これが正解なわけではないと思うけど。とにかく、ある程度理屈で説明できる基準がないと、アーティストにマップを発注するにしても、プログラマに仕様伝えるにしても、ゲームを作るの難しいよねって話です。