桜場コハル作品エロパロスレ・新保管庫

パジャマパーチー編5

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『お・ま・た・へ♪』

その場で固まっている藤岡をしり目に、カナはヒタヒタと藤岡の方へ歩いてくる…
「ん? …うわっ! お前、本当に水なんてかぶるなよ! 冬だぞ? 風邪ひいちゃうぞ!」
カナは頭から水をかぶる藤岡を見て、慌ててシャワーをお湯に変えた。
「あ…あぁ、ごめん……その、ちょっと悩み事を…。」
藤岡がそう言うと、カナは首をかしげながらシャワーを浴び始めた。

この時藤岡がしていた悩み事は、風呂を覗いた事に関して本当に千秋が怒っていないか……だった。
しかしカナが風呂に入ってきたことによって、悩み事が更に増えてしまう。
まずはカナが風呂に入ってきたことによる場の空気…いったい何を話したらいいのか……。
そしてもう一つの大きな問題が、この現場を万が一にも千秋に見られたら…と言うものだ。
あの嫉妬深い千秋の事だ、そんな事になればひどく怒られる……いや、それどころか別れを切り出されるかもしれない。
藤岡はそんな事にならない為にも、一刻も早く風呂を出ることにした。

「み…南、あの…オレそろそろお風呂をでよ……うわぁ…っ! ご、ごめん!」
藤岡はシャワーを浴びているカナを見て思わず顔を赤くして俯いてしまった。
それを見てカナは鼻で笑いながら藤岡をバカにする…。
「お前、タオルで隠してるのにちょっと過剰に反応しすぎだろ。
 ……もしかしてアレか? 萌えたのか? 思春期真っ盛りなのか?
 ……まぁ確かにタオルを掛けているとは言え、このカナ様のスペシャルでナイスなスタイルを見たんだ、
 藤岡の様な反応が、普通のリアクションなのかもしれないがな。…フッフッフッ♪」
「…えっと……そうだね…。」
そう言いながら自慢げにポーズをとるカナに対して、藤岡は恥ずかしそうにそう答えた。
藤岡には、タオルが濡れて体のラインが見え、胸の先のピンク色の部分まで透けているよ…なんて事は言えなかった…。
ひとしきりポーズを取り終わったカナはようやく湯船につかり、そしてこんな事を言い出した。
「なぁ藤岡、お前さっきお風呂を出るとか言おうとしてなかったか?」

それは藤岡にとって願ったり叶ったりのお風呂をでる大チャンスだ。
藤岡は頭を縦に振り立ち上がろうとした……がしかしまたもや問題が発生した。
先程の一件で、藤岡より先に藤岡の息子さんが先に立ちあがってしまっていた…
コレではタオルで隠しても妙なふくらみが出来てカナに怪しまれるかもしれない。
別にカナに未練がある訳じゃ無い……でも同い年の女の子の「ほぼ」裸を見たんだ、こうなって当たり前である。
「(……か、仮に相手がハルカさんやマコちゃんでもこうなったはず)」……藤岡はそう思っていた。



「えっと…やっぱりもう少ししてから出ようかな……なんて…。あはは…。」
藤岡が力なく笑いながらそう言うと、カナは何やらホッとした顔をしている。
「そうかそうか、それを聞いて安心したよ。…実は私はお前に用があって風呂に来たんだ。」
「……それってお風呂じゃ無いとダメなの?」
藤岡がそう聞くと、カナは人差し指をあごに当てて少し考えている。
「…いや、別に何所でも良かったんだが……大事な話だし…他に二人っきりになれる所が無かったからな。」
藤岡はそれを聞いて少し戸惑っている…
「えっと……二人っきりじゃないとダメなの…?」
そう聞くとカナは軽くうなずき、その後真剣に藤岡の目を見つめだした。
カナのその表情を見て鈍い藤岡でもある事に気づいた。――――――もしかして南…オレの事を……
「なぁ、藤岡。あのさ……こんな事…」
「ちょ、ちょっと待って!」
「…?」

藤岡はそう言って一度大きく深呼吸をした。
「(もちろんカナの事は好きだ。…でもそれは今となっては友達としてで……それに自分には千秋がいる。
 だからこれは絶対に断らなくちゃだめなんだ! …後々わだかまりが残らない様に……上手く断らないと…。)」
そう思いながら藤岡はシャワーで顔をバシャバシャと洗った。
「おーい、藤岡。もう良いかー?」
「…うん。」
藤岡は腹をくくってそう返事をし、カナは再び話を始めた。
「お前さ、千秋と付き合ってんの?」
「ご、ごめん! あの、オレ…南の事は好………へ?」
カナの予想外の質問に藤岡は言葉を理解できずにボーっとしている。そしてカナはもう一度藤岡に訪ねた。
「だ・か・ら! お前は千秋と付き合っているのか? …と聞いているんだ。」
二度目の問いかけでようやく意味を理解した藤岡…
それと同時に先程の自分の妄想がひどく恥ずかしくなり思わず顔を伏せてしまう。
しかし藤岡は千秋に、二人の関係をカナには絶対に言うな…と釘を打たれている。藤岡は慌てて否定しはじめた。

「そそそ、そんなわけ無いだろ! 何言ってるんだよ、千秋ちゃんはまだ小学生だよ? あは…あはは…っ……は。」
藤岡のその慌てすぎの三文芝居をカナはシラーっとした目で見ている。…そしてその後ニヤッと笑いだした。
「そうか、私の勘違いだったのか。……じゃあ今日一緒にお風呂に入った事を千秋に言っても平気だよな?」
その言葉を聞いて藤岡の顔はみるみる真っ青になって行った…。

もちろん千秋との約束を破るのは嫌だ……しかしこれが表ざたになればそんな事も言ってられない。
藤岡はそう思い、しかたなく苦渋の選択をした…。
「…えっと、……本当は付き合ってます…。あ、あのさ! この事は絶対秘密に!」
「分かってるって! …まぁ千秋の事だ『カナには絶対に秘密に~』とか言ってたんだろ?」
「…うぅ……。」
「いや、遊園地に行ってから千秋がますます藤岡藤岡うるさくてさ、99,9%付き合ってんじゃないかと思ってたんだよ。」
「……それってほぼ100%じゃない…。」
藤岡がそう言うとカナは悪い笑顔を浮かべた。
「藤岡…私はバカな女だ……。悪気が無くてもついうっかり今の話を喋ってしまうかもしれん…。
 …しかしだ! 駅前の角の店のあのプリンたった2つで喜びの余り今の話は全て忘れるだろぅ! バカゆえに!!」
「…まさか最初からそのつもりでお風呂に……?」
カナはウインクをしながら親指を立てている…藤岡はため息をつきながら同じように親指を立てた。
それと同時に、プリン2個…つまり300円程で男と一緒に風呂に入るカナの事を恐ろしくも思った。

「南、もっと自分を大切にした方がいいと思うよ。」
藤岡がついうっかり口に出してしまったこの言葉に、カナは首をかしげている。
「その…なんていうか……簡単にその辺の男と風呂に入ったりしない方がいいって言うか…。」
その言葉を聞いて、カナはドンドン藤岡へ近づいてゆく…
「…その辺の男と? ……藤岡、私はお前とだからお風呂に入ったんだぞ…。
 私だって本当はすごく恥ずかしいんだ。」
「……え?」
そう言うとカナは藤岡の右手を掴み、自分の左胸へ胸の形がつぶれる程強く押しつけた。
カナの胸は意外と大きく、藤岡の手には収まりきらず少し持て余すほどだ…。
「お前にはとどいていないのか? ……私の気持ちが…この激しい鼓動が…っ! ……ん…っ」
「み、み…南?! いったい何を…!」
藤岡が慌てるとカナはニヤッと笑い、更に藤岡の耳元へ口を近づけた。
「藤岡…柔らかいか……?」
「だ、だだだ…ダメだって! オレには千秋ちゃんが…っ!」
「…そうだな、……ダメじゃないか、お前には千秋がいるのに…こんなに大きくしちゃ。」
「大きくってナニが……うわっ!」
カナが藤岡の大きくなった部分をチョンと触ると、藤岡は慌ててその部分を両手で押さえた。
するとカナは一歩下がって再び藤岡に親指を立て、裸のまま仁王立ちしている。
「藤岡! お前がこの私に意見するなど100年早いわ! 今の事を黙っていて欲しければプリンを1個追加だ!!」
そんなカナを直視できない藤岡はうつむいたまま軽くうなずき、カナは再び湯船につかった。
プリン3個が約束され上機嫌のカナ……しかし藤岡はプリン+1個で胸を触らせるカナが恐ろしくて仕方無かった。


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