第一回放送
――第一回放送を始めるわ。
街全域に、プレシアの声が響いた。
淡々と告げられる名前は、死者の名だ。
――阿久根高貴。
――静馬夕歩。
――シンシア・ロウ。
――スプレイ。
――南雲総一郎。
――宮永咲。
――以上の六名が、今回の死亡者よ。
――初回としては、まずまずの結果かしら。
――今後も気を抜かず、精々殺し合ってちょうだい。
――それと、言い忘れていたことがあるわ。
――最後の一人に対する褒美の話をしていなかったわね。
――最後の一人には……望むものを一つ、与えるわ。
――生涯遊んで暮らせるだけの富も。
――誰もが敬い慕う名声だろうと。
――絶世の美貌を持つ従順なパートナーでも。
――望むのならば、死者の蘇生でさえも。
――どうかしら。少しはやる気が出てきたかしら。
――それではまた、六時間後に。
ぶつり。
マイクが切られ、街にはまた静寂が訪れた。
そこかしこから微かに聴こえる声に込められた感情は、恐怖か、悲痛か、狂気か。
ただ一つ言えるのは、笑っているのはプレシア一人ということだ。
【残り34人】
最終更新:2011年06月16日 05:54