毎晩のこととて、足を洗っていると
脛に剃刀で斬ったような鮮烈な痛みがある。水を掛けると痛いのだ。掛けないと痛くない。染みているのか。
脛毛に隠れていたのか、小さい点のような
黒い虫が居る。指で摘んでしまった。
ポイ捨てだ。排水溝に流れた。
虫は、、流されまいとして、しがみついたのだろうか、すごい力だ、その水圧では、大きいほど流れたに違いない。小さいから、持ちこたえたのだ。それにしても痛かった。
赤いひとつの点の周りが、ピンクに変色した。毒虫だったら、死んでいただろう。
恐るべき虫のパワーだった。
無視できない痛さだった。