放送内容変更のお詫びとお知らせ


いつもダンゲロスSSエーデルワイスを応援いただきありがとうございます。

前回予告された『無双勇者『ドデカイザー』VS悪夢の精子軍団2』は都合により放送中止になりました。
放送を楽しみにお待ちいただいていた皆様には、大変ご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。


■代替番組
『エーデルワイス・オブ・ザ・デッド』



ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解いただけますようよろしくお願いいたします。






諏訪理絵は、街へ買い物に出かけていた。
一人が命に狙われているといっても生活はある。
消耗品は補充しなければならない。

山乃端一人はいない。今日は浅葱和泉と一緒にいる。
護衛は彼(あるいは彼女か)に任せている。
浅葱和泉を全面的に信用した、というわけではない。

浅葱和泉を、どこか警戒する自分の感覚を否定できない。
それでも、一人を守るつもりがあるということは疑う余地がない様だ。

一人と離れることに不安がない訳ではないが、四六時中一緒にいることが不可能なのも事実だ。
どれだけ頑張っても、一人では手から零れ落ちてしまうものはある。
かつての自分がそうだったように。

五台山カケルにも協力を求めたかったが、彼は「俺はジャマキナと戦わないといけないんだ、すまねえ」と去ってしまった。
実際、ジャマキナというのは危険な存在だというのはあの時理絵も実感した。
一人のために彼を引き留めるわけにもいかなかった。


できるだけ日常生活を続けさせたいというのが理絵の願いである。
一人も以前のような投げやりな姿はあまり見せなくなったが、いつまた精神的に不安定になるかわからない。
だから日常を崩したくはないと思っている。

「りえー」

明らかに戦力が足りない。
どうしたものか。

「りえ、りえ」

ふと、肩に何か柔らかいものが触れていることに気付いた。
考え事をしていたせいで気づかなかったが、ふと、誰かに声をかけられていたようだ。
誰だろう。

「はい。何か御用でしょうか」

声がした方へ振り向くとそこにいたのは、制服を着たクラゲであった。
ふわふわと漂っている。

「あっやっぱりりえだー。よかったー」

クラゲは梨絵に向かって親しげに触手を振っている。

「クラゲちゃんじゃないですか。お久しぶりです」


暗黒巨大化クラゲちゃんは諏訪梨絵のメイド騎士養成学校の同期である。
暗黒深海帝国崩壊後、野生化したクラゲちゃんは、色々あってメイド騎士学校に流れ着いた。
そこで、クラゲちゃんの才能を見出したメイド騎士学校の学長が入学させたのである。

メイド騎士養成学校、二人は多くの冒険を繰り広げたのだが、ここでは割愛する。

「まったくへんじがないからまちがえてるのかとおもったよ」
「すみません。考え事をしていたので」

二人(?)は積もる話もあるので、近くにあった海鮮料理店で休憩することにした。

ちなみに一般的なクラゲは主にブラインシュリンプという動物性プランクトンを食べている。
クラゲによってはクラゲを食べたりもするらしい。


「じゃあ、まえいってたごしゅじんさまのところではたらいてるんだね。もぐもぐ」

クラゲちゃんは触手でエビを掴むと口の中に放り込んだ。

「はい。もっとも一人は私をメイドだと認めてくれないんですが」

理絵が勝手に押しかけてメイドをしているというのは変わっていない。
一人が狙われている現状、一人が何を言おうと離れる気はないが。

「そっか、たいへんだねー。もぐもぐ」

クラゲちゃんは別のエビを掴むとまた口の中に放り込んだ。

「ですが、私が選んだ道です。悔いはありません。クラゲちゃんは今何をしているんですか?」

「わたし?わたしはごしゅじんさまといっしょにひめしろがくえんっていうところにかよってるんだよ」
「クラゲちゃんも主人を見つけましたか。どういう方なんです?」
「ごしゅじんさまはねー。わたしがのたれじにすんぜんだったときにひろってくれたんだよ。おっきなくらげがたおれてるってあわあわとしながらたすけてくれてね。しゃしんみる?」

クラゲちゃんが制服のポケットの中から器用に触手でスマホを取り出す。
スマホの画面にはクラゲちゃんと並ぶ一人の少女の姿が映し出されていた。

きれいにウェーブのかかった灰色の髪と、一目で目を引く半面形ガスマスクという奇矯な風体が目立つが、綺麗な柘榴石のような深紅の瞳とのギャップで愛嬌を醸し出している。
十分に美少女と言ってもいいだろう。


「この娘がクラゲちゃんの?」
「うんそうだよ。ありさっていうんだよ。とってもやさしいんだよ」

無邪気に自分に生きる場所を与えてくれた主人について話すクラゲちゃんの声はとても弾んでいる。
幸せそうななクラゲちゃんを見ていると理絵もうれしくなってくる。

「クラゲちゃんは今の主人が大好きなんですね」
「うんだいすき!」

力強く断言するクラゲちゃん。

「ただね……」
「どうかしたんですか?」

理絵は急にクラゲちゃんが言葉を言い淀んだことが気になった。
いつも朗らかなクラゲちゃんには珍しいことだ。

「なんかね。むかしいやなことがあったらしくて、ごしゅじんさま、にんげんがにがてなんだって。わたしはくらげだからへいきらしいんだけど」

クラゲちゃん自身も暗黒深海帝国時代のトラウマを引きずっている。主人の気持ちがよくわかるのだ。

「だから、りえにもしょうかいしたいんだけど、あってくれないかも。ごめんね」

心から残念そうにクラゲちゃんが言った。

「いえ。気持ちだけで十分です」

無理強いするようなことでもない。クラゲちゃんが幸せに暮らしているらしいことを確認できだけで十分だろう。

「じゃあ、またね」

二人は食事を終えると会計を済ませて、別れた。





「ヘラッシャ!女子高生だ。女子高生の寿司が女子高生のメイドをげぼふ」

洗脳した寿司職人部分が発狂したとしか思えないセリフを吐きながら襲い掛かってくる、未来探偵紅蠍寿司(浮遊属性)を理絵が箒で殴り倒した。


「これで何人目ですか」
「少なくとも両手で数えられる人数はとっくに超えてるね」

浅葱和泉が答えた。

あひるの被り物をした男、探偵、陰茎をフル勃起させた変質者、作曲家、Youtuber、デーモンスレイヤーを名乗るアフリカ人、自動生成柳生etc.etc.


昨日と今日で襲い掛かってきた襲撃者である。
いくらなんでも多すぎる。

彼らが全員、一つの組織だというならまだ理解できなくもないが、少なくとも機能襲い掛かってきた組は全員繋がりがないことは確認している。
これほど一人の人間を殺すための動機を持った人間が集まってくるものだろうか。

「それは世界の修正力のせいだね」
「!?」

いつの間にか背後の鏡に鏡助の姿が映し出されていた。

「修正力とは?」

「君はファイナルデスティネーションという映画を知っているかな。
死の運命を予知して回避した若者たちが、逃れられない死の運命によって次々と死んでいくという物語だ。
君の主人である山乃端一人も同じような運命の元にいる」

山乃端一人は死ぬ。それが世界に彼女に課した運命である。

「つまり、世界が一人を殺すために刺客を集めていると?」
「そうだね。理解が早くて助かるよ。」


世界そのものが敵とは。わかってはいたつもりだが、改めて厄介なことに巻き込まれていると実感する。

「なんだキミ自信がないのか?」
「そんなはずがないでしょう」

からかうような浅葱和泉の言葉に理絵が反論する。
何があっても一人は守る。
だが、世界など倒しようがない。どうすればいいのか。

「影が出てくるかもしれない」

鏡助が少し考えるそぶりを見せた後、口を開いた。

「影?」

「世界をあるべき姿に戻すための見えざる力の代行者。それが影だ。今回ならそれは山乃端一人を殺すために発揮されるだろう」

曰く、かつて東京の地に刻まれた強者の姿と力を模しているらしい。つまり東京で行われた大会の優勝者や大きな事件の関係者だ。
また、山乃端一人を殺すためだけの存在であるがゆえに、人格はなく説得は通用しない。

「最も脅威なのは山乃端一人を殺すための特攻攻撃を持っている可能性が高いということだね。つまり彼らの攻撃を受ければ山乃端一人は死ぬ」
「理不尽な!!」

理絵が怒声をあげる。

滅茶苦茶だ。
もちろん一人に怪我をさせるつもりはない。
ないが、あまりにもひどすぎる。
一人が何をしたというのか。

「君の気持はわかる。正直この情報は話すべきか迷ったんだ」

心が折れるかもしれない。その心配もあった。

「だが、君たちなら克服してくれると信じている」
「貴方がそういうなら本気でそう思っているんでしょうね」

鏡助は転校生だ。嘘をつくことはできない。
つまりこれは彼の本音だ。
ならば、答えなくてはならない。
他ならぬ一人のためなのだし。






数日後。

浅葱和泉と一緒に勉強会をすることにした山乃端一人は近隣にある図書館に向かうことにした。
最近の襲撃者の増加を心配した理絵も二人についていく。


警戒した理絵が館内を見渡すと、制服を着たクラゲがふよふよと浮いていた。
もちろんクラゲちゃんである。

クラゲちゃんの隣にいるのは半面形ガスマスクを装着した少女。
灰色の髪も以前、クラゲちゃんのスマホの写真の画像と一致している
彼女がクラゲちゃんの主人で間違いないだろう。

理絵がクラゲちゃんに声をかけようか迷っていると、その前にすでに別の人間に声をかけた人間がいた。
山乃端一人である。

「あっ、有紗ちゃーーーん」

突然声をかけられたガスマスクの少女が、驚いたのかビクッとする。
そのまま困惑した様子で、周囲を見渡した後、一人に気付くと急に嬉しそうな顔をする。
人間嫌いだとクラゲちゃんに聞いていたが、どういう知り合いなのだろう。

「有紗ちゃんも図書館に用事?」
「あっ、はい。勉強でもしようかと」
「奇遇だね。私たちもそうなんだ」
「たち?」

有紗は一人の言葉が複数形なのを聞いて、有紗は初めてこちらに気付いたようだ。
どうも一人以外に興味がないらしい

「その人たちは?」
「私の友達だよ。理絵と浅葱さん。幼馴染と学校の先輩かな」

一人が有紗に浅葱和泉と理絵を紹介する。

「安池有紗です。初めまして」

彼女のあいさつは一人に対するものと比べるとどこかよそよそしい。

「ワタシは浅葱和泉。アリサちゃんだね。よろしく」
「諏訪理絵です」

二人も挨拶を返す。

「ねえ二人とも、有紗ちゃんと一緒でもいいかな」
「ワタシはかまわないよ」
「かまいませんが」


有紗から敵意のようなものは感じたが、それは和泉と理絵に対するものだ。
初めて会う二人を警戒しているのだろう。
おそらくはクラゲちゃんが言っていた不幸な過去に起因するものだ。
仮にもクラゲちゃんが主人と認めた人間である。悪い人間ではないだろう。


そのあとは全員で集まってテーブルを囲んだ。

「それにしても、クラゲちゃんの主人が一人の知り合いだったとは」
「すごいぐうぜんだよねー」
「前に落とし物を拾ってあげたんだ。そのあとも何回か会ってて」
「はい」


勉強会は和やかに進んだ。









深い深い暗闇の中、沢山の眼が私を取り囲む。
秘密を抱えた私を非難するように。

その中に山乃端さんの姿も見える。
彼女の眼が恐ろしい。

「私を騙していたのね」

私を糾弾するように山乃端さんが言った。

「あんな化け物の仲間だったとはね」
「そうですね」

諏訪さんや浅葱さんが続けていった。

「こんな化け物は放っておいて行きましょう、一人」
「そうね」
「待って!!山乃端さん」

私の声を無視して、山乃端さんが暗闇の中へ消えていく。
諏訪さんや浅葱さんがそれに続く。

「やだ、追いていかないで」

私は彼女たちに追いすがろうとした。
けれど、声は届かない。
暗闇の中、私は一人取り残される。


「いやあああああああああああああ」


叫びとともに私は目を覚ました。
自分の部屋のベッドだ。


「夢……」

お気に入りのサメのパジャマが汗でぐっしょりと濡れている。
鏡があればきっと真っ青な顔をしていたのだろう。

久しぶりに悪夢を見た。
多分山乃端さんの友人にあったのがきっかけとなったのだろう。

最悪の夢。今私が一番恐れていること。

山乃端さんには仲がいい友人がいて。
だから、彼女には私なんていなくてもよくて。

だから、きっと私なんて捨ててしまうのだ。
あの時、村の人間たちが私を排除したように。

そんなこと考えたくもないのに考えてしまう。


山乃端さんはそんなことをしないと信じたい。
信じたいのに疑ってしまう。
私が育てたアンチューサの花言葉のように。


結局、私は人間が嫌いで、だから自分自身も嫌いなのだ。
だから、私は誰も信じられない。
私も人間だから。






ふと声が聞こえた。
私の頭の中に。
私を導く何かの声が聞こえる。

山乃端さんを殺せばいいって。
山乃端さんを殺せば全て解決するって。


神の声。天啓。神の啓示。


私のかつての友人たち。
この世のものではない何者か。


山乃端さんも彼らの仲間にすれば、私たちは友人になれる。
ずっと友人でいられる。


それは私を誘惑するように私の中で聞こえ続けて。
何度も。
何度も。
何度も。







突然、死体が襲い掛かってきた。
なだれ込んでくる恐るべき死者の群れ。

さらにクラゲちゃんが襲い掛かってきた。

「どういうつもりですか!!クラゲちゃん」
「ごしゅじんさまがね。ひとりをころせって」

「ご主人様って有紗のことですか?」

全く意味が分からない。
この前の図書館では一人に懐いていたように見えたし、殺そうとする動機がないように思える。

「何のためにそんなことを」
「わたしはばかだからよくわかんない。でも、わたしはごしゅじんさまがだいすきだから、ごしゅじんさまのめいれいにしたがうよ」

クラゲちゃんが触手を振り下ろす。
理絵が箒でそれを受け止めた。

「この死体もあの子が?」
「あっ、それはかってにころしあいはじめただけだからだいじょうぶだよ」


何も大丈夫ではないが、少なくとも有紗が殺したわけではないらしい。
まだ、取り返しのつかないことをしたわけではないらしいということに胸をなでおろす。


ちなみに死体は全部、突然有紗の前で殺し合いを始めた自動生成柳生である。

そもそも日本は火葬率が世界的に高く100%に近い。
しかも東京では「墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例施行規則」によって、土葬が禁止されているのだ。
正確には禁止されているわけではないが、該当する土地がないので実質禁止と同じらしい。

その辺から死体に沸いてもらうしかない。

「しかし一体何が」
「私が事情を説明するわ」
「わっ何ですか」

突如幽霊が目の前に現れた。
宵空あかねであった。


有紗が一人を襲う決意をしたとき、偶然、部屋にいたあかねは一人のピンチを救うためにここまで飛んできたのだ。
あかねは有紗の友人でもあったのだ。

「なるほど。そんな事情が」

あかねが有紗の操る死体を焼いていく。
クラゲちゃんの動きはかけつけた浅葱和泉が止めていた。



襲い来る死体たちを打ち破り。
待ち受ける有紗。

その後、激しい戦闘の末、理絵は有紗を倒した。



理絵が有紗を倒すと突如黒い影が集まって人型を作っていく。

殺尽輝の影。

山乃端一人を殺すためだけに世界によって生み出された見えざる力の代行者。
その姿はあまりにも巨大であった。

殺尽輝の影は人の形をしているとはあるが、人間と同じ大きさであるとはどこにも書かれていない。
つまり、暗黒巨大化ビームで巨大化した強敵NPCと同じような巨大存在であってもおかしくはないということだ。


「そんな、どうしたら」

もしかしたらドデカイザーなら勝てるかもしれない。
ドデカイザーはジャマキナの残党を打ち破るために宇宙へと旅立った。
あんな巨大な存在に対抗できる存在は今いないのだ。


クラゲちゃんが主人を守るため決意を固める。


「わたしのこと、わすれないでね!」
「待って!!!クラゲちゃん!!何をする気?」

有紗が止めるのも聞かずに、クラゲちゃんはどこかへ飛んで行ってしまった。


「こんばんは、とくがわいえやすだよ」

巨大な徳川家康が顕現していた。


「あれ、クラゲちゃんなのでは?」

一同は徳川家康を見て、クラゲちゃんだなと思った。



さて、なぜクラゲちゃんが徳川家康として現れたの解説しよう。

そもそも、クラゲちゃんはお使いのため日光東照宮に向かったされる。

徳川家康の遺体は静岡県の久能山東照宮に埋められている。
日光東照宮にはそもそも徳川家康の遺体はないのだ。

ないはずの死体がなぜ復活するのか?

それは何か死体の代わりになるものが用意されているのだ。
そして、くらげちゃんの能力説明には徳川家康を巨大化復活させて戦場まで戻ってくる。と書かれている。
つまり、徳川家康として巨大化して復活したクラゲちゃんが戻ってきたと考えるのが妥当であろう。


そして、なぜ徳川家康なのか?

みなさんはアカクラゲを知っているだろうか?
このクラゲは真田幸村が大坂の陣でこのクラゲを粉にしたものを敵に投げつけたことから、サナダクラゲという俗称で呼ばれている。

真田幸村は豊臣側の武将である。
大坂の陣においては敗者の側についた武将であった。

では大坂の陣における勝者とは?

つまりクラゲちゃんは遺伝子で知っていたのだ。
自分たちクラゲを武器として用いた真田幸村を打ち破った徳川家康こそが最強であると―――







徳川家康はスカイツリーを掴むと、武器として殺尽輝の影に振り回した。

ちなみに筆者はこれでスカイツリーが戦場であると主張するつもりだぞ。
なんてやつだ。

殺尽輝の影がマシンガンを取り出して、徳川家康に反撃する。


「徳川家康だけに任せるわけには」



このまま、ただ見守るだけしかないのか。
自分にもドデカイザーや徳川家康のような力があれば。


その時だった。

梨絵の体が巨大化していく。
山乃端一人を守りたいという意思が奇跡を起こしたのだ。

ここに巨大メイド&巨大徳川家康VS殺尽輝の影が成立した。







☆目撃者は語る。


いやあ凄い戦いだったね。モンスターパニックっていうの。現実で見れると思わなかった。
なにせでかいメイドさんと徳川家康が肩を並べて戦ってるんだ。
スカイツリーを武器にする徳川家康なんてもう二度と見れないよ
でもね。戦ってた黒っぽいフードのやつもすごい。なにせ何もないところからいろんな武器を出してくるんだ。


最終的にどうなったかって?
あんたも知ってるだろ。メイドがフードの頭をを打ち抜いたんだ。

本当にすごい戦いだった。
女房を質に入れても見に行くべきだったよ





「今回は本当にすみませんでした」

有紗が頭を下げる。
今思うと自分でも完全にトチ狂っていたとしか言えない。
どんな償いをしても足りない。

「償いになるとは思いませんが、山乃端さんを守るのに私も協力します」


一人を襲撃する騒動を起こした有紗を仲間にするのも微妙なところだが、猫の手も足りない状況だ。
戦力が足りない。
巨大徳川家康共々協力してもらうしかない。

「よろしくお願いします」

諏訪理絵はあらためて世界に戦いを挑むことを誓った。

第2話終わり
最終更新:2022年03月27日 00:19