第一回戦第五試合 沢木惣右衛門直保
試合内容
茶色と緑の何かを身にまとった小さな男が現れたのは開始から数分後だった。
「どうもッス。」
そういえば、菌を使った探索能力があるんだった。
どうする?どうやって逃げよう…
「あ、話だけ聞いてくれると嬉しいスね。」
話?
「まだ、夜渡の位置把握してないスよね?」
してない。
「彼?いや、彼女?あぁ、どっちでもいいスね。と、20分…正確には16分後に戦います。」
「そこで貴女の能力で夜渡を殺して下さい。十中八九、自分の血が付いた武器を周りに仕込んでいるはずっスから…。貴女なら操作して串刺しにすることくらいできるッスよね?」
ん?えーと…
「断っても構いませんが、その場合はここでリタイアです。」
ハハ…提案じゃなく脅しね
「夜渡を殺しさえにすればOKッス。簡単ですよね?武器の半分が俺に向かってきても構いませんよ。不可能ですけどね。」
対策済み?まさか…ハッタリじゃないのか?
「まぁ、頑張って考えて下さい。貴女のイメージ通り戦って、俺が死ねば貴女の勝ち、生きてたら俺の勝ちです。」
…。なんだコイツの余裕っぷりは…。
「あ、良かったらカビ生やします?うずくまると苔が生えた岩にしか見えないようになりますよ。」
小麦粉を見せながらニヤニヤしてる。
確かに景色と同化してるように見えなくもない。
だけど、いや、ちょっと…それは…
「そうスか…。では、ゾンビと夜渡との遭遇には気をつけて下さい。では…、15分後に」
沢木は消えていった。
ゾンビを避けつつ考える。
夜渡と沢木を同士討ちさせる方法を
沢木には自信があるのだろう…操られても死なない自信が
どちらが掌の上で踊るか…これは、そういう戦い
つまり、自分の土俵だ!
ふと周りを見るとゾンビが減ってる
あんな化け物がいるのか…
3~4mくらいの蛇みたいなやつがゾンビを貪り喰ってる
あれは沢木の仕業?そう考えた方が良いだろう
農大には普通では考えられない生き物がいると聞く
存在を確認できたのはラッキーだ
ふふ…逆に私が…
〔勝利へのイメージ〕
①夜渡の血が付いた武器が沢木と夜渡に突き刺さり、両方とも死ぬ
②夜渡が持っていたナイフで沢木を刺し殺し、その後夜渡はナイフで切腹し死ぬ
③夜渡が自分の手首を噛み切り大量の血を沢木に浴びせる。その後100mくらい沢木を上空に持ち上げ自由落下させる。
④(①が不発した場合を考えて)①を再試行
⑤夜渡は度重なる血の使用により出血多量死する
⑥あの蛇のような化け物に沢木と夜渡は喰われる
どれかが決まれば、私の勝ちだ
~試合開始から20分経過~
「どもッス。」
「あ~ら、“また”会ったわね~。さっきは姿は見えなかったけど~。逃げるの上手いんだから~。」
「ガチンコで貴方とやっても勝てる気がしないんスよね…」
20分経過してから戦う、それだけ伝えていた
「ここからは半オートで戦いは進むッスよ。」
「ふぅ、そうね~。小波ちゃんも貴方も見つからなかったもんね~。どんな相談してたのかしらー?怖い怖い、逃げちゃおっかな~?」
「もう出会っちゃってるから無理ッスよ。」
夜渡はアフロの中を弄った。その瞬間、剛掌波。弾け飛ぶナイフ。
「ダメですよ。そんな殺傷力高い武器を持ってちゃ…。自殺したいんスか?」
「あ~ら、私としたことが…」
沢木と小波、彼らは完全に仲間って訳でもなさそうだ
ナイフで殺されることを沢木が警戒してることから分かる
「そういえば、武器が飛んで来ないスね」
「私も殺されたくないからね。今回はなし!」
いや、武器は作って隠してある。
ただ、20分経過することを考えて血は付けてない。
いつでも付けれる場所にはあるが…
たぶん、これは沢木の作戦のうち。
20分後に戦うと宣言すれば、いきなり武器が飛んでくることはないと読んだのだろう
小賢しいガキだ
【①と②はキャンセル】
沢木が間合いを詰めてきた
下腹部に向けて拳を伸ばす
強烈に襲う排便感…腹、腹が…
「なんだっていうのよー!!コノヤロー!」
うんこを漏らしながら、夜渡は手首を噛み切る。
大量の血が懐にいる沢木に降りかかる
そして、手を振り回し周りに隠してある武器に血を…
そのまま沢木を持ち上げた
50cm、1m、3m…
“ドスン…”
あ、あれ?
もっと高いとこから落とす予定…
「イテェ…。遅いスよ。」
誰への文句?
「あ、もう貴方の血液じゃないスよ。カビにかもされたので、彼らの代謝物になりました。」
良く見ると、沢木を覆う茶色と緑のフワフワが増えている。
「周りに飛ばした血液も既にかもされたんじゃないスかねぇ?」
【③と④もキャンセル】
「クッソォー!ぶっ殺してやる!」
さらに夜渡は両手首を抉る
「オ・カ・マの気合いィー」
気合いを入れた、鮮血が飛び散る両腕を上に突き上げると、夜渡は飛翔した。
血とうんこの入り混じったモノが地上に降り注ぐ
ゆっくりと、そして確実に上昇していく…
血を吹き出しながら
約20m…私は気合いが入ってるから、こんな高さへーき、
だけど、小賢しいアンタは無理ね
何をしたか知らないけど、糞で沈むのはアンタだよ
うんこに塗れ凶器と化した尻が沢木を襲う
渾身のヒップアタック
「ヒーハァー!!死・ね♪」
必死で避けようとする沢木の足下に血塗れのうんこが移動してくる
うんこをかもさなかった沢木の油断、滑り体勢が崩れる。
そのまま尻が後頭部に直撃した
ピクリとも動かない
「か、勝っ…た。があ、がはは、ぐ…じびれ」
あまりに血を流しすぎた。意識が遠のく
「ち、血が…ピューー!」
【⑤完了、夜渡脱落】
夜渡は脱落した。
物陰で小波は観戦している
まだ試合が終わってないのをみると、沢木は死んでないのだろう
だが、これからあの化け物に喰われてしまいだ
予定通り茂みからあの蛇みたいなのが現れる。
また成長しているのか、7m以上はあるようだ
そういえばゾンビが全然いない
すーっと、近づいていき沢木を丸呑みした
「勝った…。」
あまりにも呆気ない幕切れ
あれ?まだ試合が終わらない
お腹の中で生きてるのかな?まだ、消化されてないのかも…
そうこうしているうちに、あの蛇みたいのが迫ってきた。
ひぃいいいい
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\/ / ハ. l\ ゝ、 \ ヽ ', ゙く
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/ | / / \. \ \ゝ、\ .ヽノ| | | ちょっま……来ないで!
i l\ // ><\ \ゝ-\--─一'| | | |
l | _>=ニニ<´ \\ ,ィチ示-ミ气> | | | キャー、やめてー!
| | | lく r'"/´ ̄`ヽ\ \ヽ 〃f。 f i .} jノ| | / |
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⊂××××つ キンクリはいつも良い子の味方さ!!
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| { ! ヾ, {弋{じfj`| {じfj ノ/ ! ./ ノ、
ヾ! i \rっヾ='' `='っ//ノ__/ )
} ハ ノヽ/// 、 /// シ/>''´ ―/
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/ / } ヾヽ>‐=‐< }////ア > あともう少し中にいたら、
\!、 ri、 ハゝ--} i{`个´ ! iっ!、 / / /
`ー! i`ーi::: i | }. i | // /_/ヽ やばかった・・・です。
>| | `>レ't-'^>、_//-゚7 i i\
`L,, レー \ i>=ァi/,ァ / .!ーi>
>、 .\`ー' '> / b/ i ハ
テ´{、 \ ̄ / {ty、/ ',
| }、 ヽ⌒)ー--''6フ }
i }トー―'' )/ヽ ノノ !
| {ふひ-tナフ{ 丁セ>ト''. !
} ヽ丁{て_(ト!'{_!/_r'´ /
/ i ヽ!` } /ー 、
/ ri ,' / ヽ、 }
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/ ヽ、_,,>''
「貴女も喰われちゃったんですね?」
沢木だ・・。クソ・・あの蛇の正体があんなのなんて・・
「あれ、農大ミミズっていうんです。あの刺激がなければ俺も気を失ったままでしたね。」
「貴女の能力から逃れられなくて、どうしようもなくなったらミミズの中に飛び込もうと思って持ってきたんですけど・・。はは・・。」
「で、今試合開始から34分です。出来れば棄権してもらいたいッスね。一方的に女の子を痛めつけたくない。」
といって、時計を見せてきた。14時30分過ぎ・・試合開始はちょうど14時だった。」
く・・、正直立ち上がるのも億劫なほど辱めを受けた。もう・・どうでもいい気分だ。
6分逃げ回る気力もない。
「分かった。降参・・します。」
【勝者、沢木惣右衛門直保】
空間が解け、控え室に戻る。
ふと時計に目をやる・・。
“14:56”
!?
「一足早くミミズから出たんで、慌てて時計を巻きもどしたんスよ。」
はめられた。こんな単純な罠に・・
「マジで、ドッキドキでした。それにしてもミミズから出てきた小波さん可愛かったなー。」」
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i|:::::/ノ _,,!;;;;;;;;ヽ;;;;_,,..,,_ヾ:::::!:::::j
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ヾ ト、k"" ー‐ ""イ´ノ
ヾトri>ーr-‐‐i''´ノノュ、
r'´>ヾ ,ィoニ´ ノ r'´`ヽ
/ く //ノ|iヾ 、 r' i !
/ r' ((,イ|iト='ノ く ! !
おしまい
最終更新:2011年11月02日 02:17