おれは地上最速だ! どんなロワスレでも30分で完結させることができるんだ。
武器はもたない、召還だ! しかし速筆すぎるってことも辛いもんだぜ。
おれが速筆すぎるばかりに全ロワの奴らから命を狙われているんだ。
だからこんなことになっちまって……。このロワにはいられない、早くこのロワから逃げ出すしかない。
憎い! この俺の速筆が、この俺のおそろしい速筆が!
武器はもたない、召還だ! しかし速筆すぎるってことも辛いもんだぜ。
おれが速筆すぎるばかりに全ロワの奴らから命を狙われているんだ。
だからこんなことになっちまって……。このロワにはいられない、早くこのロワから逃げ出すしかない。
憎い! この俺の速筆が、この俺のおそろしい速筆が!
ということで、大 召 還 さ迷う鎧――っ!!
ロワ完結のための大原則ひとーつ! 容赦なくキャラは殺すこと!
完結のためだ。とにかくどいつもこいつも死んでもらう!
完結のためだ。とにかくどいつもこいつも死んでもらう!
▼ ▼ ▼
「やれやれだぜ……。これだから大人って奴は」
少女は肩をすくめた。
「しかも、『君達は書き手だから今更ルールとか説明する必要もないよね?』とかいって、いきなり開始するってのはどうなんだ?
しかも地図が入ってやしねぇし……」
頭をかきかき
「まあここは一つ、定石だけど支給品の確認ってやつを……」
突如、少女の目が細められた。
「誰だ?」
目をこらす少年の視線の先、現れたのは――。
(鎧ぃ?)
西洋風鎧が歩いて接近してくるというシュールな光景に、少女の心の水面が揺らいだ。
(声をかけてこねーってことは……。マーダーか?)
身構えようとした、その刹那。
少女の瞳に鎧の拳が大写しになった。
少女は肩をすくめた。
「しかも、『君達は書き手だから今更ルールとか説明する必要もないよね?』とかいって、いきなり開始するってのはどうなんだ?
しかも地図が入ってやしねぇし……」
頭をかきかき
「まあここは一つ、定石だけど支給品の確認ってやつを……」
突如、少女の目が細められた。
「誰だ?」
目をこらす少年の視線の先、現れたのは――。
(鎧ぃ?)
西洋風鎧が歩いて接近してくるというシュールな光景に、少女の心の水面が揺らいだ。
(声をかけてこねーってことは……。マーダーか?)
身構えようとした、その刹那。
少女の瞳に鎧の拳が大写しになった。
――速い。
拳をかわせたのは多少運も味方していた。
顔面スレスレを鉄の塊が通り過ぎていく。風圧で少女の赤い髪がふわりと浮きがあった。
少女の唇が釣りあがった。
「そっちがその気なら……。容赦はしねぇ!」
地を蹴って距離を取ると、少女は右の拳を前に突き出した。
「こんな100%重犯罪。どこの国でも死刑です、ってことを企画しちまう奴等だ。
用意周到にバレねーようにしてんだろう。だから警察もきやしねぇ。お前を止める奴は誰もいねぇ
だから……」
虹色の粒子が少年に吹き荒れ始め、それに呼応するかのように少年の周囲の物体が消失していく。
しかしその異様な光景に頓着することなく、鎧は砂煙を上げて少年に殺到。
少年と鎧の距離がみるみるうちに縮まっていく。
顔面スレスレを鉄の塊が通り過ぎていく。風圧で少女の赤い髪がふわりと浮きがあった。
少女の唇が釣りあがった。
「そっちがその気なら……。容赦はしねぇ!」
地を蹴って距離を取ると、少女は右の拳を前に突き出した。
「こんな100%重犯罪。どこの国でも死刑です、ってことを企画しちまう奴等だ。
用意周到にバレねーようにしてんだろう。だから警察もきやしねぇ。お前を止める奴は誰もいねぇ
だから……」
虹色の粒子が少年に吹き荒れ始め、それに呼応するかのように少年の周囲の物体が消失していく。
しかしその異様な光景に頓着することなく、鎧は砂煙を上げて少年に殺到。
少年と鎧の距離がみるみるうちに縮まっていく。
「あたしが裁く」
少女の主文を先に読み上げる裁判官の如き宣告と鎧の拳が振り下ろされたのはほぼ同時だった。
がぎんと異様な音が響いた
鉄の鎧の拳は、少年の腕に止められていた。黄金の装甲を纏った少年の腕に。
無造作な腕の一振りで鎧の拳を跳ね除け、
「はあぁ!」
咆哮と共に、少年の拳が鎧の胴に叩きこまれた。
改心の一撃。
派手に吹き飛ばされた鎧が、ゴロゴロと土と草を巻き上げながら転がっていく。
だが、少女の表情には疑問の皺が刻まれていた。
「……入ってない?」
拳を叩きこんだ瞬間に分かった。
響いた音、拳から伝わった感触からして鎧の中は空洞だ。
その推測を裏付けるように、鎧が立ち上がった。
実に無造作に。
人間が入っていれば、鎧を着ていたところで絶対にあんな風に立ち上がれはしない。
「なるほどなぁ……。一般人ばっかりじゃ派手さにかけるもんなぁ……」
それにしても、本当にこんな超能力に類別される力を持っている書き手など、自分くらいだろうだと思っていたのだが。
(世の中があたしの常識を超えてるのか。それとも『色んな世界から集めてきました』ってパターンなのか……)
そこまで考えて少女は思考を止めた。
「考えるのは後だ! 今は、あれに拳を叩きこむことだけを……」
少女は獣の笑みを浮かべた。
鎧が立ち上がり、砂煙を上げながら突進してくる。
「大したタフさだな……。けどこいつなら、どうだ!?」
少年の両眼がカッと見開かれた。
無造作な腕の一振りで鎧の拳を跳ね除け、
「はあぁ!」
咆哮と共に、少年の拳が鎧の胴に叩きこまれた。
改心の一撃。
派手に吹き飛ばされた鎧が、ゴロゴロと土と草を巻き上げながら転がっていく。
だが、少女の表情には疑問の皺が刻まれていた。
「……入ってない?」
拳を叩きこんだ瞬間に分かった。
響いた音、拳から伝わった感触からして鎧の中は空洞だ。
その推測を裏付けるように、鎧が立ち上がった。
実に無造作に。
人間が入っていれば、鎧を着ていたところで絶対にあんな風に立ち上がれはしない。
「なるほどなぁ……。一般人ばっかりじゃ派手さにかけるもんなぁ……」
それにしても、本当にこんな超能力に類別される力を持っている書き手など、自分くらいだろうだと思っていたのだが。
(世の中があたしの常識を超えてるのか。それとも『色んな世界から集めてきました』ってパターンなのか……)
そこまで考えて少女は思考を止めた。
「考えるのは後だ! 今は、あれに拳を叩きこむことだけを……」
少女は獣の笑みを浮かべた。
鎧が立ち上がり、砂煙を上げながら突進してくる。
「大したタフさだな……。けどこいつなら、どうだ!?」
少年の両眼がカッと見開かれた。
「鉄槌のぉぉ……」
虹の粒子が舞い、乱流となって少年の体に収束していく。
「シェルブリットォォ――――――ッッ!!」
爆発的な推進力が少年の体を前に運び、一個の砲弾となった少年の身体は前方へと打ち出された。
「砕け散れェェェェェ!!」
雄叫びと共に繰り出された拳が鎧の胴に突き刺さり――。
一刹那おいて鎧を木っ端微塵に吹き飛ばした。
一刹那おいて鎧を木っ端微塵に吹き飛ばした。
▼ ▼ ▼
「――姿はみせない、か」
舌打ちして、少女は装甲を解除した。
(ジョジョ風に言うなら、自立型か遠隔操作型ってやつか……。厄介だな)
一応探ってはみたが、周りに人の気配はまったくない。
となるとこの鎧を操っていた人間は。遠く離れた場所にいるということだ。
「やれやれだぜ」
ディパックを背負いなおすと少女は歩を進め始めた。
これだけ派手な戦闘音を出しておいて、この場に留まっているのは流石にまずい
(さて、どうすっかなぁ……)
この力を使えば、優勝を狙うことも可能だろうが――。
「だけどそれじゃ、主催者とやらの思うままってやつだ」
気に入らない。大いに気に入らない。
舌打ちして、少女は装甲を解除した。
(ジョジョ風に言うなら、自立型か遠隔操作型ってやつか……。厄介だな)
一応探ってはみたが、周りに人の気配はまったくない。
となるとこの鎧を操っていた人間は。遠く離れた場所にいるということだ。
「やれやれだぜ」
ディパックを背負いなおすと少女は歩を進め始めた。
これだけ派手な戦闘音を出しておいて、この場に留まっているのは流石にまずい
(さて、どうすっかなぁ……)
この力を使えば、優勝を狙うことも可能だろうが――。
「だけどそれじゃ、主催者とやらの思うままってやつだ」
気に入らない。大いに気に入らない。
「あんたらの腐った思惑に……。反逆する!」
決意を瞳に宿し、少年は拳を握った。
(まずは……。この首輪を何とかできそうな奴を探さないとな。
機械に詳しいやつか、それ系の魔法が使える奴がいればいいだけど……)
そんな都合のいい人間がいるはずがない、と普通なら思うところなのかもしれないが、
少女は確信していた。
(その方が展開に広がりが出るもんな……。誰だってそうする。あたしだってそうする)
一つ苦笑をもらし、少女は歩き始めた。
(まずは……。この首輪を何とかできそうな奴を探さないとな。
機械に詳しいやつか、それ系の魔法が使える奴がいればいいだけど……)
そんな都合のいい人間がいるはずがない、と普通なら思うところなのかもしれないが、
少女は確信していた。
(その方が展開に広がりが出るもんな……。誰だってそうする。あたしだってそうする)
一つ苦笑をもらし、少女は歩き始めた。
▼ ▼ ▼
「くそっ!」
男は大きく舌を打ち鳴らした。
「まったく……。序盤のズガンが少ないと完結が遠くなるばかりだというのに……」
ブツブツと呟きながら、男は鎧を召還した。
(しかしまさか、俺の他にも魔法使いがいるとはな……。書き手というのは化物ばかりなのか?)
これは30分で完結させるのは無理そうだ。
「だが、必ず完結させてみせる!」
男は強く誓った。
男は大きく舌を打ち鳴らした。
「まったく……。序盤のズガンが少ないと完結が遠くなるばかりだというのに……」
ブツブツと呟きながら、男は鎧を召還した。
(しかしまさか、俺の他にも魔法使いがいるとはな……。書き手というのは化物ばかりなのか?)
これは30分で完結させるのは無理そうだ。
「だが、必ず完結させてみせる!」
男は強く誓った。
無論その結末は、自分の優勝エンドだ。
歪んだ笑みを浮かべながら、男は鎧を操作し始めた。
【開始十数分後・A-1 瞬殺の人@学生キャラロワ】
[状態]:精神疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(地図なし)後は不明
[思考]
基本:ロワを完結させる(結末は自分の優勝エンド)
1:皆殺し
[備考]
[状態]:精神疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(地図なし)後は不明
[思考]
基本:ロワを完結させる(結末は自分の優勝エンド)
1:皆殺し
[備考]
- 男の「召還」は鎧(アルフォンスエルリックみたいな感じ)を呼び出すものです。
【開始十数分後・A-2 鉄槌@アニロワ】
[状態]:精神疲労(小) 肉体疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(地図なし)後は不明
[思考]:
1:少し離れたら支給品を再チェック
2:首輪を外せそうな人間を探す
[状態]:精神疲労(小) 肉体疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(地図なし)後は不明
[思考]:
1:少し離れたら支給品を再チェック
2:首輪を外せそうな人間を探す