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書き手ロワ第二十八話

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匿名ユーザー

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「無い。いや、マジでこれは無い」

暗い声を出しながら、誰もいないエリアを歩く男が一人。
彼の名はエド。FFDQロワにてラジオを配信した男だ。

「誰かいればなぁ。あんどれさんとかさ、ネスカさんとかさ……あ、他のラジオの人がいても心強いな」

そんな彼は、突然のバトルロワイアルへの強制参加によって、暗い気分になっていた。
大体一人でどうしろと。っていうか絶対グダグダな死に方するって俺。と、心中で呟く。
だがしかし、そんなことで状況が改善されるはずは無い。

「大体……支給品がこれって、ねぇ?」

彼は呟きながら、既に取り出していた支給品を眺めた。
――そしてそのまま大きくため息をつく。

「いやもうマジでこんなものでどうしろと!?
 デールの使ってたイングラムとか、そういうもの入れろよ!」

そう、彼の支給品は……見事なまでに大外れだった。

「こんなので勝てるわけが無い。絶対死ぬ、確実に。
 もう即効で死亡フラグが立つ。完璧に死ぬってこれ」

彼にここまで弱い考え方をさせる道具。
それが一体どんなものだったのか――皆さんに、こっそりお教えしよう。

まず取り出したるはハリセン。
そう、あの蛇腹折りの紙。パロロワにつき物の外れ支給品である。
続いて取り出したのは黄色いメガホン。そう、応援などに使われるアレだ。
特徴は叩いたら「カポコン」と良い音が鳴る――以上。

そして最後の支給品。これが極めつけであった。
それはラジオでも話題になりまくったものであり、もはや伝説と化したアイテム。

その名は、

官  能  小  説  三  巻  セ  ッ  ト  。




何故これが入っているのか、と虚空に問う。
当然だ。これは詳しく言えば「支給品」でもなんでもない。
我らがFFDQロワ3rdのアルスが”舞台で「現地調達」した”代物だ。
そんなものが何故、無理矢理「支給品」としてねじ込まれているのか。
というより、何故自分の支給品袋に入っていたのか。

ちゃんと読んでいないのでわからないが、内容はアルスの読んだ物に準じているのだろうか。
確かあれは「魔道師×人妻」「騎士×シスター」「青年×ロリ」という濃い内容だったが――。
いや、内容などはどうでも良い。

肝心なのは全支給品の外れっぷりだ。
こんなもので戦闘など出来るはずが無い。「うん、それ無理♪」ってものだ。
確実にどうにかしてこの状況を脱却せねばならない。
そう、その為には……まずは仲間を探さなければならない。
DQだってFFだって、主人公の旅にはそれがつき物だ。
いや、詳しく言えばDQ1は一人旅だったのだが……。

「よし、もう本当仲間を探そう。出来れば俺の支給品を見てドン引きしない、そんな聖人君主を」

今の自分の身の回りには誰も居ない。
むっつり勇者も武器庫な学生もロリコン賢者も殺不(ころせず)マーダーもいない。
暴走した配下もドS王女も黒スーツ皇帝も物真似師もイカもあらくれ仮面も二重人格僧侶もいない。
ステルスジョーカーもへたれ竜騎士もまるでヒロイン男も人妻好き赤魔道師も不幸王も狂気王もいない。
そう、自分の知っている人間はいないのだ。だからこそ今は自分の力で道を探し当てなければならない。

「さて、そうと決まればまずは一歩……か」

と、遂に覚悟を決める。
そんな彼はいつの間にか、いつもの美声を取り戻していた。







さて、その数十メートル後方。
そこから一人の青年がエドの一喜一憂を眺めていた。
年の頃は19歳ほど。正座と血液型は蟹座のB型と言ったところだろうか。
名は◆LXe12sNRSs。そう、あのアニロワの第一線で活躍するカリスマ書き手だ。

「人畜無害そうでは、あるか」

どこかへと向かい、歩き出すエドを観察しながら呟く。
どうにも立ち振る舞いが普通であり、喋っている言葉も聞こえなかったことから判断は難しい。
だがそれでも多くの作品を創ってきた自分ならわかる。恐らく自分の勘は正しいだろう。
しかし問題は支給品だ。見たところ外ればかり。非常に心苦しいはず。
例え何かの殺人術を持っていたとしてもこれでは敵に苦戦するに決まっている。
見れば体つきもマッスルだとかいうわけでもないし、現状では殺意も見えてこない。
それが◆LXe12sNRSsの立てた推測、推理だ。

ならば、今はまだ接触するのはやめておこう。

「もしも今後淘汰されずに残っていたならば、また会おう……」

◆LXe12sNRSsはエドを一瞥し、彼と全く正反対の方向へと歩いていく。
静かに呟く彼のその瞳は、その奥で多くの野望を滾らせていた。



――エドとの接触を是と判断せず、その場を去っていった◆LXe12sNRSs。
彼がその判断を下したのはただの気まぐれではない。そこには彼の真意がある。

『バトルロワイアル……この現状に関しては、僕は所謂”対主催”だ。』

風が彼の髪をなびかせ、果ては空に浮かぶ雲を動かしていく。
だがこの風も偽者。まやかしの世界に作られた模造品だ。

『だが僕には全ての人間を助けることは出来ない。
 暫くの間でもこの偽者の世界は主催者の思うが侭に廻り、人は死んでいくだろう』

辺りは静寂で包まれ、不気味さをも感じさせる。

『だがその中でそれを良しと思わない――僕の様な対主催が他にも現れるはずだ』

今この瞬間生きているということが貴重という世界。
そんな場所に飛ばされる等と、自分を含めた全ての人間は思わなかっただろう。

『しかし主催者はパロロワの集合体とも言うべき空間に存在していた存在だ。
 並大抵ではない……僕一人では考え付かないような策を披露して、必ず彼らの希望を奪う。
 だがそれでは駄目だ。一人でも多く生き残る為にゲームを破壊しなければならない』

だがそんな世界でも同じように――風は雲を動かし、空は新たな世界を造る。

『そうなると……殆どの人間が実行しないような策で迎え撃つしかない。
 選ばれた強者達で力を固め、選ばれた賢者達で策を始動させるしかない。
 だから僕は――その為の土台を作る。その為に、多くの死を呼び込んでみせる』

そう、あの空の様に世界を変化させなければならない。

『まずは僕が他人に取り込み、巨大な戦いを起こす。そしてその中で強者と賢者を呼び出し、生み出す。
 そうすれば弱者は自然に淘汰され、そして残るは……その中で生き残った者、または戦いの中で覚醒した者のみだ。
 その数少ない選ばれし人間が主催者に抗えば、必ず道は開けてくる。この偽者の世界は破壊され、ゲームも幕を閉じるだろう』

自分が、変化させなければならない。

『憎まれ役は僕だけで十分だ……』

戦いを呼び起こさなければならない。

『あのかつての”ホテル”のような巨大な闘争を起こしてみせる。
 そして、選ばれし強者達を集め――このゲームを終わらせる!』




エドと◆LXe12sNRSsが、正反対の方向へと歩いていく。

エドは共に戦ってくれる仲間を期待しながら歩く。
◆LXe12sNRSsは激しい闘争を呼び起こす為に歩く。

一つの光るものをを持っている二人は、何もかもが正反対だった。



【開始数十分後/B-3】

【エド@FFDQロワ3rd】
[状態]:健康。現状をどうにかしたい。どこかへ移動中
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、ハリセン、黄色いメガホン、官能小説三冊セット@FFDQロワ3rd
[思考]
基本:ゲームには乗らない
1:仲間プリーズ
[備考]
能力は不明です(後続にお任せ)


【◆LXe12sNRSs@アニロワ】
[状態]:健康。エドと正反対の方向に移動中。
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、ランダム支給品(1~3?後続にお任せ)
[思考]
基本:主催を打倒する為、憎まれ役になる
1:大小問わず闘争を引き起こし、強者・賢者を発掘する
2:その為にまず戦闘能力の高そうな人間に取り入る
3:淘汰され、残った者達でゲームを破壊させる
[備考]
能力は不明です(後続にお任せ)

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