みんなで無念まとめ wiki

クソゲーじゃん

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

クソゲーじゃん ◆3g7ttdMh3Q





――アンタなんて、生まれなければ良かった。







◇ ◇ ◇

「お前はSM調教師瞳……!」
「ジーコサッカーだ」
森に二人のゲームソフトが対峙している。
一人は今年の冬からアニメの第二期が放映される大人気漫画、ジョジョの奇妙な冒険第三部「スターダスト・クルセイダース」の主人公、
空条承太郎の姿をした男――ジョジョの奇妙な冒険である、以後は原作に従ってジョジョと呼ぶことにしよう。
それに対し、もう一人は奇妙というよりは異形にも近い、二人の人間の左半身と右半身を無理やり接合したかのような姿であるのだ。
左半身は男性の姿である、そのモチーフは1994年当時のジーコことアルトゥール・アントゥネス・コインブラ監督だろう。
そして、右半身は女性である、そのモチーフは瞳――SM調教師瞳のヒロインである。
何故、ジーコサッカーとSM調教師瞳が異形の融合を果たしたのか、
そもそもSM調教師瞳というタイトルはアダルトゲームではないのか、参加条件を満たしていないのではないか、
この事情は決してメジャーではないために、少々説明の時間を取らせていただきたい。

まず、ジーコサッカーはクソゲーである。
しかし、こんなゲームでも当時のブーム故に、売れると踏んだどの小売店もこのソフトを大量に仕入れた。
その結果は言うまでもないだろう、このソフトはワゴンに積み重なることとなった。

さて、とある企業がSFCでアダルトゲームを出したいと考えた。
しかし、アダルトゲームには任天堂の認可は降りない、かと言って非公認でロムカートリッジを作れば法律に違反する。

では、既に生産されたロムカートリッジを改造し、販売するのはどうだろう。
任天堂の認可は降りないが、法律には違反しない。

そこにワゴンに積み重なったジーコサッカーがある。


大量のジーコサッカーがSM調教師瞳となった。

「いや……お前、SM調教師瞳だろ」
「そういう君はジョナサン・ジョースター、そう言ってやれば十分か?良いか、二度も言わせるな、俺はジーコサッカーだ。
俺は、サッカーをするために造られたソフトだ、サッカーの神様ジーコに監修されたソフトだ、誰も……例え、創造主であろうとも、それだけは否定させない」
「……オーケー、ジーコサッカー」
「わかってもらえて嬉しいよ」
ジーコサッカーと切っても切り離せぬイメージとして、SM調教師瞳はジーコサッカーの半身として存在している。
しかし、彼女は死んだように眠り、この場で動くのはただ、ジーコサッカーのみだ。
おほん、おほん、とジョジョが咳払いをする。

「で、どうだS……あーっ、と、ジーコサッカー……絶好の機会だろ」
「ああ、リメイク、移植、あるいはVCですらこの機会を逃せば……俺たちにそれはありえない」
そう、彼らはクソゲーである、更に版権も関わっている、好き好んで復活させたがる人間はいないだろう。
故に、これが最初で最後の機会だろう、彼らに続編は与えられなかった、名誉を挽回する機会は与えられなかった、
与えられたのは呪詛の声、その実を知らない動画勢による嘲笑、クソゲーというスティグマ。

「ジョジョ三部はテレビアニメ化した今が絶好の時期ってやつだ……リメイクではちゃんと作ってもらって、
それで、それでな、しっかり遊んでもらいたいんだ、それだけでいい。
売れなくていい、目立たなくていい、たった一言……楽しかった、それだけで俺は報われる。俺も成りたいんだ、三部格ゲーみたいに……ッ!」
ジョジョの顔面に拳が叩き込まれた、何が起こった――把握する間も無く、二撃目、ジーコサッカーの蹴りが、やはりジョジョの顔面に叩き込まれた。

「最新技術でリメイク……どんな機械で作るんだろうな、まぁ関係ないけどな、どうせ叩き壊すからな……貴様の顔面の方をな」
「なッ……ウボァ!」
三撃目、サッカーの神様と呼ばれたジーコ監修のジーコサッカーの蹴りの鋭さはジョジョに死にかけのおじいちゃんの心拍数みたいな声を出す不良よりも遅いスタープラチナを出す隙を与えない。
「無駄なんだよ、ジョジョ……お前、詰んでるんだよ」
「どういうことだジーコサッカーッ!何がしたいッ!何が言いたいッ!なドゥアッ!」
「お前の……シナリオはクソだ、システムも……まぁ、褒められはしないだろう。任天堂主導だ、良心的なリメイクがされるだろう……お前はどうなる?」

「シナリオが改良されて……システムも手直しが入り……ハッ!」
「気づいたか、そうだよ……リメイクに、お前という存在が……お前というクソ要素の塊が入る余地は無いんだよッ!」
「な……だっ、だけど移植があるだろ!!」
「誰が好き好んでお前みたいなクソゲーを遊ぶッ!?言ってみろッ!お前をネタにする奴以外の誰がお前をプレイするッ!誰がお前に楽しいなぞと声を掛けるものかッ!
お前は帰還する、お前のリメイクが生まれるッ!お前のリメイクはお前の望み通り楽しく遊ばれることだろうよッ!より惨めになったお前を残してなッ!」
「あッ……」

肉体的な痛みではない、精神的な痛み故に、ジョジョは膝から崩れ落ちた。
ジョジョのアイデンティティはジョジョ3部のRPGという点にある
例えばドラゴンクエストならば、例えばファイナルファンタジーならば、その他様々なオリジナルのゲームならば、
原型を留めぬほどのリメイクをされても、名前は残る、名前だけは残る。
だが、ジョジョは違う、ジョジョがそのようなリメイクをされれば、ジョジョには――コブラジョジョには何も残らない。

「ジョジョォ……夢を見れて良かったなぁ、自分ではないリメイクが楽しく遊ばれることだろうなぁ……あの世でなッ!!」
ジーコサッカーの止めの蹴りに対し、ジョジョがその声のクオリティに非常に悪い意味で度肝を抜いてくれたスタープラチナを出す気力は残されていなかった。

スタンド: 『スタープラチナ』

 本体: ジョジョの奇妙な冒険 ━ 再起不能 (リタイア)

【スタープラチナ 死亡】

◇ ◇ ◇

SM調教師瞳の影に隠れ、ジーコサッカーというソフトそのものが語られる機会はあまりにも少なかった。
故に、同じクソゲーでありながら、ジョジョというコンテンツが続く限り永遠に忘れられることのないであろうジョジョの奇妙な冒険のことを羨んでいたのかもしれない。
だが、それはもうどうでもいいこと、ジョジョの奇妙な冒険は死んだのだ。

「復讐だ……ッ!」
誰に言うでもなく、いや自分に言い聞かせるようにジーコサッカーは呟いた。

ジーコサッカーは許さない、そのゲーム性故にSM調教師瞳の土台となることしか出来なかった己の弱さを、
良くも悪くもこれからも忘れられること無く語り継がれていくであろう他のゲームソフトを、
特にウイニングイレブンを、
無駄に大量に仕入れることでワゴンに積み腐りやがった小売店を、
ワゴンに積まれていた己を買わなかった消費者を、
己にSM調教師瞳を植えつけた某企業を、
SM調教師瞳になったら手のひら返して買いだした消費者を、
そして、SM調教師瞳の販売を差し止めなかった任天堂を。

「今更救いの手を差し伸べてもらう必要なぞ無い……全てのゲームソフトの再起の芽を摘み、
そして、己も死のう……そうだ、今更何も求めん、ただ思い出させてやるッ!俺という存在をッ!」

「我が名はジーコサッカー!!!!!!」





























「私は瞳……SM調教師瞳」




【E-5 森】

【ジーコサッカー】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式x2、不明支給品x2
【思考】
1:皆殺し
※外見は左半身が1994年当時のジーコ、右半身がSM調教師瞳の瞳です。
※SM調教師瞳は今は眠っています。


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
ウィキ募集バナー