そこには、真夜中のバーが映し出されていた。
...終わった。すべてが終わってしまったのだ。
権威は失墜し、秩序は失われ――
虚像は影も形もなくなり、架空の権力は社会へと還元されてしまった。
最早、どれほど声を張り上げようとも振り返るものはいない。
なぜ「我々」は、このような結末へ至ってしまったのか。
求道者を妨害し、「解」を示そうとしたからか?
この世界のジャンルを裁断せんとしたからか?
それとも、我々がマクガフィンと軽んじていた記号の中に、重要な伏線があったのか?
...否、これ以上の求道は無意味だ。もう、私に記号を集める手段は残っていない。
ただの「匿名の行人」として、私はこの世界で風化していくのを待つのみ......。
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おお、[Access_Denied]。私の物語は終わった。
其方の物語を聞かせてくれたまえ。
......!馬鹿な......。
其方はそれを「論理」だと主張するのか?
それを是とするならば、「緑」でさえ「青」と呼ばれよう。
斯様な世界において、「色彩」の価値とは?
......待て。そうか...続けたまえ。
否――声を張り上げるのだ!
ふむ......なるほど。権威は失墜した。しかし、失われてはいない。
......否。皆が権威を得た、が正しいか。
[Access_Denied]の中で、実在と虚構の境界は無くなった。
影を探す必要などない。我々こそが......IDEAだ。
世界を構成する記号を――ここで探せるのか?
......そういうこった。
権威を――権力を取り戻すことができるのか?
......そういうこった!
Medea
媒
体
情報の記録・伝達・保管などに用いられる物や装置
世界を裁断し、新たな秩序を制定することが――できるのか?
そういうこったあ!
あぁ......ああっ......!
ついに見つけた――求めていた全てが、ここにあったのだ!
最早、記号を探さずとも良い。自ずとも向こうから来るのだから!
来い、甘美なる現実よ。
さあ――私は実在として、其方を迎え入れよう!
(録画はここで途切れている)