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唯「ばくれつ!ユーフォニアム娘!」2

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
平沢家

唯「……あの…憂? これって……」

憂「うん。イナゴの佃煮。珍しいから買ってきちゃった」

唯「うへぇ……」

憂「やっぱり、食べられないよね~…」

唯「なんていうか…タイミングが悪いっていうか…」

憂「じゃあこれは? 蜂の子!」

唯「う、憂~~……」

憂「ごめんねお姉ちゃん、ちょっと悪乗りしすぎちゃったね」

唯「アイスと一緒なら食べられるかも……」

憂「!?」


 ・ ・ ・ ・ ・

唯「あ、そうだ憂~」

憂「なに?お姉ちゃん」

唯「お父さんって仕事なにしてるのかな~?」

  ガッシャ~~~~ン!!!!

唯「憂!? どうしたの!? お皿たくさん割れちゃったよ!!」

憂「お、おねおねお姉ちゃん! なななな、なんで今更そんな事聞くのかなかな!?」

唯「落ち着いて憂!!」

憂「ご、ごめんね。まさかお姉ちゃんがそんな事気にして
  生きてたなんて思ってもみなかったから…」

唯「なんだかさりげなく貶されるような気がしないでもないけど…」

唯「今日、軽音部のみんなに親の仕事知らないなんておかしいって言われたの」

憂「おかしくなんかないよ! 普通だよ普通!!」

唯「え~……でも~……」

憂「…うん、そうだね…」


憂「お父さんはね…普通のサラリーマンだよ」

唯「でも普通のサラリーマンがこんなに海外出張なんてするのかな~」

憂「じゃあ、普通じゃないサラリーマンなんだよ」

唯「……憂」

憂「うっ……(さすがにお姉ちゃんのことバカにしすぎちゃったかな……)」

唯「そっか~。普通じゃないなら仕方ないよね~♪」

憂「へっ?」

唯「よし! 謎は全て解けた~!!」

憂「う、うん。お姉ちゃんよかったね」

唯「でも、ここ3週間ほど帰ってこないよね~。連絡もないし…」

憂「……うん」

唯「前は2週間に一度は必ず帰ってきてたのにね~」

憂「大丈夫だよ、お姉ちゃん。お父さんお母さん、必ず生きて帰ってくるから…」

唯「憂?」

憂「何も…心配いらないよ…」


深夜 公園

DQN1「本当かよそれ?」

DQN2「マジだって。昨日この公園でナイスバデーな女が布1枚でいたんだって」

DQN2「たしか…このすべり台で……いた!!」

DQN1「うぉぉぉwwwwマジだwwwwwしかもすっげータイプwwww」

茜「……」

DQN2「姉ちゃんこんなとこで寝てたら危ないよ~」

DQN1「そうそう俺らみたいな不良にイタズラされちゃうぞwwww」

茜「……」

DQN1「ビビって声も出ないとよwwwwww」

DQN2「都合いいじゃんwwwwあの茂みでやっちまおうぜwwwww」

DQN1「おら!こいよ!!」グイッ!!

茜「……」


DQN1「うぇうぇwwwwあんまり大人しくても盛り上がらねえなwwww」

DQN2「うっせーハゲwwww早く俺にもやらせろよwwwww」

DQN1「待てよwwwwってなんだ?
     おい、姉ちゃんの方から肩に腕回してきやがったぞwwww」

DQN2「うはwwwww淫乱少女キタコレwwwwww」

茜「……」コキッ

DQN1「へっ……?」

DQN2「あ?」

DQN1「い、痛ってぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

DQN1「何しやがったこのアマぁぁぁぁぁ!!!!」

茜「安心して…肩を脱臼させただけだから…」

DQN2「て、てめぇ……!!」

茜「今だったらこれだけで許してあげるけど?」

茜「なんだったら躰の節という節を全て外してあげましょうか?」

茜「それでコンパクトに折り畳めるようにしてあげる」ギン!!

DQN2「ひっ!?(こいつの目ヤベェ……!!)」


DQN「「覚えてやがれ!!」」

 ・
 ・
 ・

茜「ふぅ…」

茜「日本って平和…」

茜「あの国じゃ関節1つじゃなかなか帰ってくれなかった…」

茜「いったい何人殺したかな…」

茜「でも、ここは殺さなくったってわかってくれる…」

茜「……」

茜「本当に…日本って平和…」


翌日 放課後

律「で、茜の楽器は…コレ?」

茜「は、はい……」

澪「これは…予想外だったな…」

紬「管楽器だったなんて…」

梓「入る部、間違えたんじゃない…?」

唯「重そうだから軽音楽じゃないよね~」

澪「いや唯、そういう問題じゃないんだ」

茜「あ…やっぱりご迷惑でしたか…?」ウルッ

澪「いやいやいやいや! 迷惑だなんてそんな!」

紬「そうよ! 素敵よ! ユーフォニアム!!」

律「うんうん! 私たちの音楽の幅が広がるよ!!」

梓「そうだよ! バンドサウンドに新たな風を吹き込もうよ!!」

唯「えっと…えっと…。か、かっこいいよそのラッパ!!」

澪律紬梓(ら、、、ラッパーーーーーーー!!!!!)


 ・ ・ ・ ・ ・

澪「ま、まぁ…軽音楽部じゃなくて吹奏楽部だろってツッコミはなしにして…」

茜「すみません…でも、どうしてもみなさんと一緒にいたいんです…」

律「いいじゃん! 面白そうだし」

梓「そうですよ! バンドと管楽器を一緒にしちゃいけないなんて決め事ありませんよ」

紬「そうね。茜ちゃんはいつからこのユーフォニアムを?」

茜「えっと…これは父の形見で私のものになってから10年くらいになります」

紬「そうなの…お父様の…」

茜「はい…」

澪「そっか…」

梓「大切な…思い出ですね…」


唯「でも、10年もしてたら相当上手いよね?」

律「そうだな、ちょっと演奏聴かせてもらおうか」

紬「ぜひ聴いてみたいわ♪」

澪「うん。私からもお願いするよ」

茜「吹けません」

澪「えっ?」

茜「初心者です」

澪「で、でも…」

茜「初心者なので」

澪「……」

梓(やっぱりちょっとおかしい子なのかな……)

茜「初心者ですが何か?」


軽音部一同「・・・・・」

茜「それでも…こんな私でも、ここに置いてくれますか…?」

律「あ…、え~っと…」

唯「みんな、私も楽器なんて超初心者でこの軽音部に入ったんだよ」

唯「扱う楽器は違えどあの頃の私が今のデビちゃんなんだよ」

唯「私は…私はデビちゃんを応援するよ!!」

茜「平沢…先輩…」

澪「そうだな…唯の言う通りだよ」

紬「ええ。一緒にがんばりましょ」

梓「同じ学年の仲間ができて嬉しいよ、茜」

律「よ~し!軽音部部長である田井中律が三浦茜の入部を許可する!!」

茜「みなさん……」

茜「ありがとうございます!!」


 ・ ・ ・ ・ ・

紬「ごめんなさい、私今日はそろそろ…」

澪「何かあるのか? ムギ」

紬「うん。バイト入らなきゃいけないの…」

梓「まだ、あのバイト続けてたんですか?」

紬「ううん。なんだか人不足らしくって…2、3日入れないかって頼まれちゃったの」

律「お~、ムギも頼りにされてるね~」

紬「ごめんね。それじゃあまた明日」

唯「がんばれ~!ムギちゃん!」

 ・ ・ ・ ・ ・

澪「ムギ…大丈夫かな…」

律「なにが~?」

澪「テロの犯行声明が出されたのつい最近だろ? 帰りも遅くなるだろうし…」

梓「確かに…こんな時期に社長令嬢が夜道を一人歩きだなんて危険ですよね…」

茜「……」


澪「もっと言うなら、ムギの働いてるマックスバーガーも外資系だろ」

澪「あえてこんな時期にバイトのヘルプに呼ぶなんて…」

梓「テロ組織と繋がっているのが、マックスバーガーの親会社…ということですか?」

律「おいおい…考えすぎだって。澪は心配性だな~」

唯「そうだよ! なんだかよくわからないけど…
  いざとなったらアリさんが助けてくれるよ」

律「お前はま~だアリとか言ってるのか…」

澪「うん…そうだな。ムギ専用の護衛がいるから心配することもないか…」

茜「あの…その護衛って、実力はどれくらいのものなんですかね…?」

律「そうだな~…澪が『食べられちゃう!』って勘違いするくらいかな」

澪「お、おい!!」

茜(強いって事か……)

梓「なんでそんな事聞くの?」

茜「私も…琴吹先輩のこと…心配だから…」


 ・ ・ ・ ・ ・

澪「さ~て、それじゃあ私たちは練習を…」

茜「あの…私もそろそろ……」

律「購買に行くの?」

茜「はい」

唯「デビちゃん! 今日は何か余ってるように祈ってるよ!」

茜「ありがとうございます。それじゃ…」

 ・ ・ ・ ・ ・

澪「あの子、いつ練習するんだろ……」

律「しょうがないじゃん。生きるのに精一杯なんだし」

梓「ヘビやカエルが主食ってのもかわいそうですもんね」

澪「うっ…それもそうだな…」


マックスバーガー

紬「……」

ひとみ「い、いらっしゃいませ~…」

「お嬢様、申し訳ありません。コーヒーを1つお願いします」

「お嬢様、照り焼きマックスバーガーをお願いします」

「お嬢様、ポテトも一緒にお願いします」

「お嬢様、こちらのクーポンは使えますでしょうか?」

「お嬢様、どうかこのわたくしにスマイルをお願いします」

「お嬢様、この汚らしい豚めに紬お嬢様の唾液入りコーラをお願いいたします」

「「「「「「お嬢様! お嬢様!」」」」」

客「うわっ!? 何このお店!!」


────
────────
────────────

ひとみ「お疲れ様、琴吹さん。もう時間だから上がってもいいわよ」

紬「今日は…本当に申し訳ありません!」

ひとみ「ああ、いいのいいの。なんだかんだ言ってこの店の売上記録作っちゃったしね」

ひとみ「だから気にしないでね。明日もよろしく」

紬「はい…お疲れ様でした」

 ・ ・ ・ ・ ・

紬「結局バイト中はずっと張り付かれてた…」

紬「クスン…」

紬「私の気なんて知らずに…」

紬「ひとみさんはああ仰ってくれてたけど、きっとご迷惑に違いないわ…」

紬「……」

紬「もう怒ったわ! 黙って裏口から出て一人で帰ってやるんだから!!」


マックスバーガー 従業員出入口前

紬 キョロキョロ…

紬「誰もいなさそうね…」

紬 ソロ~リ

紬「うふふ。なんだか鬼ごっこしてるみたい」

紬「この路地裏沿いに行ったら気付かれずに駅まで行けるわね
  ちょっと暗くてよく見えないけど…」

   グニッ

紬「あらっ? 何か踏んだかしら…?」

紬「!? ひ、人が倒れてる!!」

紬「こ、この服は琴吹家シークレットサービスの!?」

紬「しかも何人もやられてる……」

  ガサッ

紬「だ、誰っ!?」

茜「……」

紬「茜…ちゃん…?」


茜「見られて…しまいましたか…」

紬「い、いったい何をしてるの…?」

茜「生きるためには必要なんです…」

紬「そ、そんな!?」

茜「琴吹先輩も一人でこんなところをうろついて…危ないですよ…」

紬「や、やめて…。お願いだから…その手にあるものを捨てて」

茜「残念ながら…もう止めることはできません」

紬「何があなたをそこまで…」

茜「貧しさ…です…」

紬「お、お願い…考え直して…」

茜「他に…選択肢はありません…」

紬「どうしても……って言うの?」

茜「はい」クワッ!!

紬(ああ……)


平沢家

憂「お姉ちゃんお風呂沸いたよ~」

唯「は~い」

 ・ ・ ・ ・ ・

 ザバ~ン…

憂「今の内に…」

 ピポパポ…prrrrrrr…

『はい、琴吹家諜報部ホットラインサービスです。あなた様のIDとパスコードをご入力ください』

憂「えっと…」ピポパポピ…

『……認証いたしました。ようこそ平沢憂さま。どのようなご要件で?』

憂「父と母の現状報告を…」

『かしこまりました。しばらくお待ちください…』

憂「……」

斎藤『お待たせいたしました。諜報部管轄主任の斎藤でございます』


憂「あの…何か進展はありましたか?」

斎藤『はい、ちょうど先程ご両親の無事が確認されたと連絡が入ったところでした』

憂「本当ですか!?」

斎藤『はい、平沢様は無事にございます』

憂「よかった…」

斎藤『もうすでに、あちらの国を発たれたらしいので明日中には日本にお帰りになられるかと』

憂「本当に…ありがとうございます!」

斎藤『いえ、平沢様にはこちらの方がお世話になりっぱなしでございますゆえ』

唯「うい~~! シャンプーなくなってるよ~!」

憂「は~い! ごめんね~!」

憂「あ、あの。それでは、失礼します」

斎藤『はい、おやすみなさいませ』

憂「おやすみなさい」ガチャ…

唯「うい~~?」

憂「うん、今行くね~! 
  あのねお姉ちゃん、明日お父さんとお母さんが帰ってくるよ♪」


マックスバーガー 従業員出入口前

紬「や、やっぱりだめ~~!!」

茜「……!!」

紬「拾い食いするくらいだったら、私がそこのお店で何か買ってあげるから」

茜「で、でも……」

紬「ダメよ! そんなゴミ箱の中のものなんて!」

茜「結構綺麗ですよ…」

紬「お客さんの食べさしや地面に落ちた物も一緒になって破棄されたやつだから」

紬「だから、ね? お願いだから今手に掴んでいるぐちゃぐちゃのハンバーガーは捨てて!!」

茜「私にとっては…ご馳走なんですけど…」

紬「今日も購買の余り物なかったの?」

茜「はい…。獲物も捕まえられなかったので…」

茜「今日は体育があって特に空腹で…前に目星を付けていた絶好のポイントがココだったので…
  もしかして日本では捨てられた物でも誰かしらの権利が発生するのでしょうか?」

紬「そういう訳じゃないけど…」


紬「それに、このSPを倒したのも…もしかして茜ちゃん?」

茜「はい…私のせっかくの穴場が荒らされてると思って」

茜「でも殺してはいません。少し眠ってもらってるだけ…です」

紬(いったい…この子は何者なの!?)

茜「もしかして…琴吹先輩の護衛の方達でしたか?」

茜「そうだったら…私…なんて謝ればいいのか…」

紬「へっ? あ、ああ。いいのよ。私とこのお店を困らせた罰よ、罰」

紬「むしろ、茜ちゃんはよくやってくれたと思うわ。あははは…」

  ぎゅ~~~ぐるるるる…

茜「あの…これ、食べちゃダメですか?」

紬「そんなにお腹が空いてるのね……。ほら、これで涎も拭いて」

茜「すみません…」

紬「そうだ! せっかくだから私と楽しいことをしましょ♪」

茜「?」


 ・ ・ ・ ・ ・

茜「あの…琴吹先輩…」

紬「どうしたの? 茜ちゃん…」

茜「私、こういうのは初めてで…」

紬「そう…。実は私も初めてなのよ」

茜「ダメです。私…こんな…」

紬「あら。いいの? もう我慢できないんじゃなくて?
  ほらこんなにグチョグチョ…」

茜「ああ……恥ずかしい……です///」

紬「一緒にいってくれる?」

茜「……」

茜「お、おまかせします///」

紬「うふっ…カワイイ。じゃあ…いくわよ」

茜「……は、はい、、、、、あっ///」


 ウィ~ン…

茜「す、すごいです…これって自分で動くんですか!?」

紬「そうよ。見たことない?」

茜「は、はい…今までいた国では見たことありませんでした…」

紬「じゃあ……」

茜「あ、あの…ずっと、自分の手で……///」

紬「うふふ。私もコレじゃじれったい時もあるから手の方がいい時もあるわ」

茜「軽音部の皆さんも……」

紬「どうかしら…? 私の家には何台かあるけど…」

紬「でも、唯ちゃんの家では見当たらなかったわ」

茜「あ、あの…もう一度してもいいですか…///」

紬「うふっ。茜ちゃんったら気に入っにいっちゃったのね。ええどうぞ」


 ウィ~ン…

「い、いらっしゃいませ~」

紬「私、一度バイト終りにパッと牛丼屋に入ってつゆだく注文するのが夢だったの♪」

茜「や、やっぱり奢っていただくなんて…ダメです。悪いです」ダラダラ

紬「とか言いながら、もう涎でグチョグチョよ…」

茜「すみません…つい…」

紬「うふふ。言葉では遠慮しつつも、やっぱり体は正直なのね」

茜「……恥ずかしいです///」

紬「…って私ったらなんだかイヤらしい言葉使っちゃった気が///」

茜「どうしたんですか? 琴吹先輩」

紬「もう/// イヤだ私ったら///」バシバシ

茜「痛いです」


 ・ ・ ・ ・ ・

「おまちどうさまです。牛丼並盛つゆだくとウルトラデラックス特盛りになります」

紬「わぁ~~♪ さぁ、いただきましょ」

茜「いただきます」

紬「りっちゃんが言ってたんだけど、この紅しょうがたくさん乗せて食べるとおいしいって」

茜「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」

紬「き、聞こえてないみたいね…」

紬「でも…友達と一緒に牛丼食べるなんて…本当に夢みたい♪」

茜「ハムッ ハフハフ、ハフッ!! ……むぐっ!!」

紬「ほらほら、そんなに慌てて食べるから…はい、お水」

茜「ゴクッゴクッゴクッ……。ぷはぁ~~~…」

茜「の、喉が詰まって死ねぬのなら…本望です」

紬「あらあら…うふふ」


 ・ ・ ・ ・ ・

茜「ごちそうさまでした」

紬「はい、茜ちゃん。これお母様にも」

茜「?」

紬「お持ち帰り。頼んどいたのよ」

茜「そんな…悪いです。ケーキを頂いた上にそこまでしてもらうなんて…」

紬「いいのよ。邪魔者をやっつけてくれたお礼」

紬「私言ってやるわ。女子高生に負けるくらいのSPなんて役に立ちません!って」

紬「うふふ。茜ちゃんが私の用心棒になってくれた方が心強いわ」

茜「……」

紬「あっ…ごめんなさい。気に障っちゃった?」

茜「いえ…うれしい…です」

紬「そう? よかった♪」


 ・ ・ ・ ・ ・

紬「ごめんね茜ちゃん。ここまで送ってもらっちゃって」

茜「いえ…私も、琴吹先輩のことが心配なので」

紬「ムギでいいわよ。茜ちゃん」

茜「は、はい…ムギ…先輩」

紬「今日はとても楽しかったわ」

茜「私も…です」

紬「二人だけのヒミツね」

茜「…はい」

紬「それじゃあ、おやすみなさい。また明日ね」

茜「おやすみなさい」

 ・ ・ ・ ・ ・

茜「ムギ…先輩…」

茜「明日…」

茜「私に…できるかな……」


翌日 放課後

唯「ごめ~ん。今日は私も早く帰らないといけないんだ~」

律「なにかあるのか?」

唯「うん。久しぶりにお父さんお母さんが帰ってくるから、憂と一緒にお出迎えに行くんだ♪」

澪「そっか、なら仕方ないな」

梓「ムギ先輩は今日もバイトですか?」

紬「うん。とりあえず頼まれてたのは今日が最後なの」

澪「じゃあ、今日も個人練習だな」

律「茜なんてもう購買に行っちゃってるしな…」

唯「じゃあ、平沢唯。両親を迎えに空港へ行って参ります!」

律「うむ。くれぐれもお土産の確保を忘れずにな」

澪「厚かましいぞ!!」


空港

唯「お父さんおかえりなさ~い」

平沢父「おおっと!? 相変わらず唯は元気いっぱいだな」

憂「お母さん、お疲れ様」

平沢母「ありがとう憂。どうだった? 何か変わった事なかった?」

憂「うん。大丈夫だよ」

平沢父「唯は憂に迷惑かけてなかったか?」

唯「も~…なんで私が面倒見てもらってる前提なのさ~」

平沢母「だってそうでしょ?」

唯「二人ともヒドいっ!!」

憂「お姉ちゃんはちゃんと手伝おうとしてくれてたよ!」

唯「ほら! でも憂が『お姉ちゃんはゆっくりしてて』って言うから私はしかたなく
  ゴロゴロするんだよ!!」

平沢父(唯も唯だが…)

平沢母(憂も憂よね…)


 ・ ・ ・ ・ ・

唯「でね~、軽音部に新しい子が入ってね~」

平沢母「そうなの。じゃあ唯はもっとしっかりとしなきゃね」


平沢父「……憂、唯にはまだお父さん達の仕事のことは…」

憂「うん…言ってない…」

憂「だって、こんな辛い思いをするのは私一人で充分だもん…」

平沢父「そうか…憂には苦労かけるな…」

憂「大丈夫だよ…。私、お父さんのこと誇りに思ってるから」

憂「なんたって、世界を股にかける優秀なスパイなんでしょ?」

憂「今回だって、必ず生きて帰ってきてくれるって…信じてたから」

平沢父「憂……」


唯「憂~。お父さんと何話してるの~?」

憂「ううん。なんでもないよ」


平沢父「すまんな…2人とも…」


マックスバーガー

紬(今日はSPもいないし、普通に仕事ができるわ♪)

「クーポン使えますか?」

紬「はい、どんとこいで~す」

「ど、どんと?」

ひとみ「ち、ちょっと…琴吹さん…」

紬「はっ!? し、失礼いたしました!」





男1「アイツカ…?」

男2「アノマユゲ マチガイナイ」

男1「ウラグチデ マチブセ」

男2「OK…」


 ・ ・ ・ ・ ・

紬「今日は少し失敗しちゃった……」

紬「でも、昨日よりはしっかりと仕事ができたし」

紬「やっぱり護衛がいなくったって普通にやっていけるわ」

紬「お父様にもわかっていただけると嬉しいんだけど…」

ひとみ「琴吹さん、2日間お疲れ様」

紬「はい、お疲れ様です」

ひとみ「助かっちゃったわ。もしかしたらまたお願いするかもしれないけど…」

紬「こちらこそ、またお願いします」

ひとみ「そう言ってもらえると助かるわ。じゃあね」

紬「はい、お先に失礼します」


マックスバーガー 従業員出入口前

紬「うふふ、頼りにされてるってなんだか嬉しい」

紬「明日からはまたみんなで練習できるし」

紬「こんな日が毎日続いたらいいのにな~」

男1「……」ババッ

紬「……むぐっ!?」

男2「サワグ ト コロス」

紬(そんな…!? まさか本当にテロリスト!?)

男1「~~ ~~~~~」

男2「~~~ ~~ ~~」

紬(日本語じゃない…英語でもなさそう…)

「待ちなさい!!」

男「!?」

紬「!?」


茜「痛い目に会いたくなかったらその人を開放しなさい」

男1「~~ ~~~!!」

紬(あ、茜ちゃん!!)

茜「ムギ先輩! 動かないでください!!」

紬「!?」

 それは、ほんの一瞬の出来事でした
 茜ちゃんがこっちに来たと思ったら次の瞬間私の視界からフッと消え去り
 気づけば暴漢達は倒れていたのです

茜「~~~~ ~~」

男1「~~ ~~~ ~!!」

男2「~ ~~~ ~~~」ダッ!!

紬「あっ…二人とも逃げて行く…!!」

茜「ムギ先輩…その…大丈夫でしたか?」

紬「あなたって…もしかして、本当に私の用心棒さん?」

茜「……」

茜「はい」

 ・ ・ ・ ・ ・

茜「ヤツらが話していた言葉はアラビア語でした」

茜「おそらく、以前からムギ先輩の会社を狙っていたテロリストで間違いないと思います」

茜「私は密かに彼らを日本まで追ってきて、そして偶然あなたの護衛を頼まれたのです」

紬「偶然?」

茜「はい…元々はテロ予告以前から私は彼らと敵対関係にあったんです」

茜「ヤツらこそが…父の…、憎き父の仇なんです」

紬「そうだったの…」


茜「日本でのヤツら活動の内容が不明だったんですけど
  つい先日テロ予告と共にあなたがやつらのターゲットであると判明したので
  そちらとの利害関係が一致したという訳です」

茜「それでもなかなかヤツらは行動を起こそうとしなかった…アジトもわからない」

茜「そこで私はムギ先輩の警備の手を薄めることによってヤツらをおびき寄せようと思いました」

紬「それで、昨日SPをこてんぱんにしたのね」

茜「はい…囮みたいな事をして…ごめんなさい」

紬「でも、ちゃんと助けてくれたわ」

茜「ふふっ…そうですね」


紬「ところであの2人、逃がしちゃってよかったの?」

茜「はい、ヤツらにはちゃんと発振器を仕掛けておきましたので」

茜「これでヤツらの足取りは手にとるようにわかります」

紬「なんだか、映画のような話ね…」

茜「きっと…映画みたいに、綺麗ではないと思います…」

紬「……茜ちゃん」

茜「すみません…あなたのような人には知らなくてもいい世界の話…です」

紬(きっと私なんかには想像もできない世界で生きてきたんだわ…)

紬(軽はずみな言葉は、なお一層茜ちゃんを傷つけることになるかも…)

紬「ニコッ♪」

茜「ムギ…先輩?」

紬「それじゃあまた家まで送っていただいてもよろしいかしら? 用心棒サン♪」

茜「……ふふっ」

茜「はい、喜んで」
つづき

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