231 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/25(木) 23:55:34.37 ID:FDlkYTRV0
【三浦茜のお泊り】
「サラサラ、パクパク、さらさら、ぱくぱく」
日もすでに落ち、午後七時を過ぎたころだろうか、
公園の滑り台の上でのりたまを食べている女の子が一人いた。
公園の滑り台の上でのりたまを食べている女の子が一人いた。
「今回は奮発して奮発してふりかけを買っちゃった♪
今日はいつもより幸せだなぁ♪帰り道で500円玉を拾っちゃった♪♪」
今日はいつもより幸せだなぁ♪帰り道で500円玉を拾っちゃった♪♪」
そのとても可愛らしい笑顔は、夜中の公園にはもったいないくらい明るかった。
彼女、三浦茜はホームレス高校生だ。今日はお金を拾ったらしく、ご機嫌だった。
彼女、三浦茜はホームレス高校生だ。今日はお金を拾ったらしく、ご機嫌だった。
「今日はなんだか運がいいなぁ~。さわ子先生にお弁当作ってもらえたし、
家庭科も調理実習だったから、パンの耳がこぉ~っんなにいっぱいもらえたし♪」
家庭科も調理実習だったから、パンの耳がこぉ~っんなにいっぱいもらえたし♪」
学年全クラスのものだろうか、ゴミ袋いっぱいのパンの耳を眺め、茜はにっこり笑った。
のりたまのチャックを閉めると、その袋に手を伸ばし、パンの耳を手に取った。
のりたまのチャックを閉めると、その袋に手を伸ばし、パンの耳を手に取った。
232 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/25(木) 23:56:17.75 ID:FDlkYTRV0
「最近公園の草も減ってきていたからちょうどよかった。これで2ヶ月は保つわ♪
普通の人間なら、どう考えても2ヶ月も保てないだろう。彼女だからできる芸当だ。
「ふっふぅ~♪ふ~たき~れめ~♪」
そう言うと、二切れ目のパンの耳を手に取ろうと、袋に手を入れた。
すると、袋の後ろ、茜からはちょうど死角になっていたところでなにかが動く。
茜はパンの耳を口に入れるのをやめ、そちらをずっと見ている。
すると、袋の後ろ、茜からはちょうど死角になっていたところでなにかが動く。
茜はパンの耳を口に入れるのをやめ、そちらをずっと見ている。
「えっ?あっあれぇ?パンの耳って動けたっけ?」
顔を真っ青にして恐る恐るパンの袋を持ち上げた。
そこには緑色の大きな大きな物体が蠢いていた。
そこには緑色の大きな大きな物体が蠢いていた。
「ばっ!…バッタぁあぁぁぁあぁぁアあぁあくぁwせdrftgyふじこlp;!!!!!」
茜はトノサマバッタを見ると、滑り台から飛び降り、一目散に走り去っていった。
233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/25(木) 23:58:28.65 ID:FDlkYTRV0
それから5分後
「っはぁ…っはぁはぁ…はぁ…もう…大丈夫…だよね…っはぁはぁ」
茜は桜高の校門前で止まって辺りをキョロキョロと見回していた。
彼女の住んでいる公園から桜高までは5キロある。単純計算で1分で1キロを走るのは不可能なのだが、
彼女のその心の底からバッタを嫌っている気持ちが、異常な運動神経をさらに異常化させてしまったようである。
彼女の住んでいる公園から桜高までは5キロある。単純計算で1分で1キロを走るのは不可能なのだが、
彼女のその心の底からバッタを嫌っている気持ちが、異常な運動神経をさらに異常化させてしまったようである。
「私、こんなとこまで来てたんだ…。どうしよう、帰るの…怖いな…(悲」
そんな時、オドオドしている茜の耳に聞き覚えのある声が聞こえた。
「えぇ~、うぅいぃ~、今日はきな粉ゼリーうどんがいいよ~」
「もぉ、お姉ちゃん。そんなの無理だってばぁ。今日は普通にうどんだよ。」
「えぇ~…」
「もぉ、お姉ちゃん。そんなの無理だってばぁ。今日は普通にうどんだよ。」
「えぇ~…」
平沢姉妹、唯と憂だ。
唯は茜の軽音部の先輩で、憂とは同級生だ。
そんな二人を見て安心したのか、茜は二人めがけて走り出した。
唯は茜の軽音部の先輩で、憂とは同級生だ。
そんな二人を見て安心したのか、茜は二人めがけて走り出した。
「平沢先輩~!!!」
茜は唯に飛び込むようにして抱きついた。
235 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/25(木) 23:59:52.81 ID:FDlkYTRV0
自分の胸の中で泣き崩れるピンク髪の女の子に、唯自身もあたふたする。
自分の胸の中で泣き崩れるピンク髪の女の子に、唯自身もあたふたする。
「でっ、デビちゃん?!どうしたのさ!先輩が恋しくなったの?何か教えてほしいの?勉強?まかせてっ!」
「お姉ちゃん、落ち着いて!それは無理だよ!!」
「…憂、心が痛いよ…」
「…ごめん、お姉ちゃん…。それより、どうしたの三浦さん?」
「ばっバッタが…バッタがぁああぁぁぁ泣泣泣泣泣泣泣」
「お姉ちゃん、落ち着いて!それは無理だよ!!」
「…憂、心が痛いよ…」
「…ごめん、お姉ちゃん…。それより、どうしたの三浦さん?」
「ばっバッタが…バッタがぁああぁぁぁ泣泣泣泣泣泣泣」
その後、落ち着いた茜から事情を聞いた二人は、茜を家に泊めてあげることにした。
「あの…本当にいいんでしょうか…」
「うん!大丈夫だよ!先輩が守ってあげるから!!」
「お姉ちゃんかっこいい!」
「えへへぇ」
「あの…では、お言葉に甘えさせていただきます…。」
「いいよいいよぉ?今日はお父さんもお母さんもいないから大丈夫だよ。」
「そうだよ三浦さん、ゆっくりしていいていいよ?」
「あっありがとうございます!」
「じゃあまずご飯にしよう!ご飯!」
「そうだね。お姉ちゃん、三浦さん、今作るからちょっと待っててね」
「うん!大丈夫だよ!先輩が守ってあげるから!!」
「お姉ちゃんかっこいい!」
「えへへぇ」
「あの…では、お言葉に甘えさせていただきます…。」
「いいよいいよぉ?今日はお父さんもお母さんもいないから大丈夫だよ。」
「そうだよ三浦さん、ゆっくりしていいていいよ?」
「あっありがとうございます!」
「じゃあまずご飯にしよう!ご飯!」
「そうだね。お姉ちゃん、三浦さん、今作るからちょっと待っててね」
そういうと、憂は調理場に向かった。
236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/26(金) 00:01:01.97 ID:vAvWHdOF0
「あの、平沢先輩。私、パンの耳があるので、お食事までしていただかなくても大丈夫です。」
「あの、平沢先輩。私、パンの耳があるので、お食事までしていただかなくても大丈夫です。」
そう言いながら、手に持ったまま来てしまった袋を開けて、パンの耳を出した。
「ダメだよデビちゃんっ!ちゃんと食べないと!育ち盛りの女の子なんだから!!!」
唯はそう言いながら、茜のを見て、自分の言ったことを少し後悔した。
「まっまずはお風呂入ってきてお風呂!その間にご飯できると思うから!」
「いっいいんですか?じゃあ、お先んい失礼します。」
「いっいいんですか?じゃあ、お先んい失礼します。」
さっき思いっきり走って汗をかいた茜は、断ることができなかった。
茜が湯船に使っていると、ドアの前から声がした。
「デビちゃん、私も一緒に入っていい?」
唯の声がする。
「べつに大丈夫ですよ?」
「ホント?やったぁ!!それぇい!!!」
「ホント?やったぁ!!それぇい!!!」
大きな声と共にドアを開け、入ってきた唯だったのだが、茜を3秒ほど見て顔色が変わり、ドアを閉めた。
「ゴメンデビちゃん…私、後で入るね…」
「そっそうですか…」
「そっそうですか…」
茜自身、今の一瞬の出来事が理解できなかった。
237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/26(金) 00:01:50.68 ID:vAvWHdOF0
「これを着てくれっていう意味なのかな…?」
「これを着てくれっていう意味なのかな…?」
茜は胸の辺りに「あいす」と書かれた水色の服を着て、食卓へ向かった
「あっ、三浦さん、お風呂どうだった?」
「とても…気持ちがよかったです。」
「よかったぁ~!」
「とても…気持ちがよかったです。」
「よかったぁ~!」
憂はニコニコしながら食事を運ぶ。
「あれ?憂ぃ、今日ってうどんじゃなかったの?」
「えへへぇ、三浦さんが来たから特別にハンバーグ作っちゃった♪」
「さっすが憂!気が利くねぇ!!」
「えへへぇ。」
「あ、デビちゃん、私の服、着てくれたんだぁ!
制服だと寝るときちょっと苦しいかなって思ったから出しといたんだぁ。」
「ありがとうございます、平沢先輩!」
「私のサイズでも入ってよかったよぉ。きつくない?」
「はい。ちょっと胸が苦しいかなぁって感じなんで大丈夫です。」
「アハ、アハハハハハハ…」
「お姉ちゃん、ファイト!」
「えへへぇ、三浦さんが来たから特別にハンバーグ作っちゃった♪」
「さっすが憂!気が利くねぇ!!」
「えへへぇ。」
「あ、デビちゃん、私の服、着てくれたんだぁ!
制服だと寝るときちょっと苦しいかなって思ったから出しといたんだぁ。」
「ありがとうございます、平沢先輩!」
「私のサイズでも入ってよかったよぉ。きつくない?」
「はい。ちょっと胸が苦しいかなぁって感じなんで大丈夫です。」
「アハ、アハハハハハハ…」
「お姉ちゃん、ファイト!」
238 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/26(金) 00:02:32.68 ID:vAvWHdOF0
食事も終わり、就寝の時間になる。
唯がダダをこねていたが、憂が、心配だからという理由で茜は憂と一緒に寝ることになった。
食事も終わり、就寝の時間になる。
唯がダダをこねていたが、憂が、心配だからという理由で茜は憂と一緒に寝ることになった。
「すいません、おじゃまします。」
「どうぞ~。」
「どうぞ~。」
二人がひとつのベットに入った。
「どうして私と平沢先輩を一緒に寝かしたくなかったんですか?」
「だって、お姉ちゃんと一緒に寝ると、布団がとられちゃうよ?」
「だって、お姉ちゃんと一緒に寝ると、布団がとられちゃうよ?」
ちょっと納得したのか、茜はクスっと笑った。
その時、隣の部屋からギターの音がした。
その時、隣の部屋からギターの音がした。
「平沢先輩、ギターの練習してるんですか?」
「そうだよ♪あ、うるさかったら言いにいくけど…」
「いえ、大丈夫ですよ。とっても上手じゃないですか、平沢先輩。」
「でしょ~?お姉ちゃん、寝る前に必ず練習して、そのまま一緒に寝ちゃうんだよ?」
「一緒にって…誰とですか?」
「ギターと一緒に寝ちゃうの、お姉ちゃん。」
「そ…そうなんですか。」
「そうだよ♪あ、うるさかったら言いにいくけど…」
「いえ、大丈夫ですよ。とっても上手じゃないですか、平沢先輩。」
「でしょ~?お姉ちゃん、寝る前に必ず練習して、そのまま一緒に寝ちゃうんだよ?」
「一緒にって…誰とですか?」
「ギターと一緒に寝ちゃうの、お姉ちゃん。」
「そ…そうなんですか。」
茜は、ちょっと複雑な気持ちになった。
239 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/26(金) 00:03:20.80 ID:vAvWHdOF0
「私も、もっとユーフォニアムを練習して、うまくなりたいんですけどね…
公園生活なので、近所に迷惑がかかるといけないので、学校でしか練習できないんです。」
「へぇ~、そうなんだ~。あっ!そうだ!練習したくなったら、また家においでよ!!」
「そっそんな!迷惑ですよ!!」
「ううん、大丈夫。それに、三浦さんがうまくなったら、お姉ちゃんの喜ぶ顔もみれるし。」
「平沢さんは本当に姉思いな方なんですね。」
「そっ、そうかな?も、もう寝ようよ三浦さん、明日寝坊しちゃうよ!」
「私も、もっとユーフォニアムを練習して、うまくなりたいんですけどね…
公園生活なので、近所に迷惑がかかるといけないので、学校でしか練習できないんです。」
「へぇ~、そうなんだ~。あっ!そうだ!練習したくなったら、また家においでよ!!」
「そっそんな!迷惑ですよ!!」
「ううん、大丈夫。それに、三浦さんがうまくなったら、お姉ちゃんの喜ぶ顔もみれるし。」
「平沢さんは本当に姉思いな方なんですね。」
「そっ、そうかな?も、もう寝ようよ三浦さん、明日寝坊しちゃうよ!」
テレ隠しのように電気を消した憂を見て、クスっと笑う茜。
「わたしも、もっともっとうまくなれるようにがんばるね。」
「うん、がんばって三浦さん!応援してるよ!」
「ありがとう。じゃあ、おやすみなさい。」
「おやすみ、三浦さん♪」
「うん、がんばって三浦さん!応援してるよ!」
「ありがとう。じゃあ、おやすみなさい。」
「おやすみ、三浦さん♪」
END