オデュッセイアを読む@wiki内検索 / 「メラント」で検索した結果

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  • メラント
    メラント(Melantho)はオデュッセイアの登場人物で、オデュッセウスとその家族に不忠実な女中である。彼女は求婚者エウリュマコスと関係を持つ。山羊飼メランティオスの姉妹である。ペネロペが家族同様に扱う女中の一人である。彼女は乞食姿でやってきたオデュッセウスに無礼な口をきく。オデュッセウスが求婚者たちを討ち果たした後、テレマコスはメラントを他の不忠実な女中とともに首吊りに処した。 系譜 父はドリオス。兄弟はメランティオス。 解説 オデュッセイアでのエピソード 彼女は乞食姿でやってきたオデュッセウスを不快に思い、なぜ鍛冶屋(火があったので、流れ者が良く集まった)にでも行って寝ないのかと無礼に問うた。(第18歌) ペネロペに会いに来たオデュッセウスに、出て行けと口汚く罵る。(第19歌) オデュッセウスが求婚者たちを討ち果たした後、テレマコスは彼女を他の不忠実な女中とともに首吊りに...
  • メランティオス
    ...父はドリオス。姉妹はメラント。 解説 (同名)メランティオスは紀元前4世紀のギリシャ人画家である。絵画で有名だったシキュオンの学校にいた。 (同名)メランティオスは土星の衛星上にある直径245kmのクレーターの名前である。 オデュッセイアでのエピソード オデュッセウスとエウマイオスが泉を通りかかったとき、乞食に変装していたオデュッセウスを馬鹿にした。(第17歌) 屋敷にきていたオデュッセウスを侮辱する。(第20歌) アンティノオスの命令で、弓を温めるため、暖炉に火を起こし、脂のかたまりを持ってきた。(第21歌) オデュッセウスが求婚者と戦闘中、倉庫から武器を出して、求婚者たちに渡した。戦闘が終わりオデュッセウスが勝つと、引きずり出され、処刑された。(第22歌)
  • オデュッセイアを読む
    ...ス・メランティオス・メラント・メンテス・メントル・ラエルテス・レオデス
  • オデュッセイア/オデュッセイア19
    ...おろした。この時女中メラントがオデュッセウスに「この乞食め、さっさと出ておいき」と毒づいた。オデュッセウスは、「わしも昔は裕福であった。お前も今の栄耀を失わないよう気をつけるのだな」といった。ペネロペもメラントを叱りつけた。「私がこの客人に、夫の消息を訊こうとしていることは、いっておいただろう」ペネロペはオデュッセウスに素性や出身をたずねたが、オデュッセウスは昔を思い出すのが辛いからと答えなかった。 ペネロペ、悲しい身の上を語る ペネロペはいった。「夫のオデュッセウスがイリアス目指して出征して以来、近隣の王侯や貴族たちが、嫌がる私を妻にと求め、屋敷を荒らしています。結婚を迫る彼らに私は策をめぐらしました。部屋に大きな機を据え、布を織ることにし、求婚者たちに言いました。『この布を織り上げるまで待ってください。これは老雄ラエルテスが亡くなった時に備えて、弔いの衣裳として織っている...
  • オデュッセイア/オデュッセイア18
    ...い」と言った。女中のメラントがオデュッセウスを罵った。彼女はエウリュマコスと情を通じていた。彼女は「お前は厚かましく、恐れるということを知らないのだね。乞食のイロスに勝って思い上がってるのかね。もっと強い男が現れてお前をたたき出すことがないよう気を付けることだね」と言った。オデュッセウスは「この恥知らずの牝犬め。お前の雑言は若様にお話しするぞ」と怒鳴りつけ、女たちを追い払った。 オデュッセウスはエウリュマコスと口論する  エウリュマコスは求婚者の間でオデュッセウスを笑いものにし、「どうだ、わしの所で雇われて働く気はないか。といっても、お前は仕事なんかできまいから、物乞いをして歩く方が良いのだろう」と言った。オデュッセウスは「わしとあなたで仕事の競争をしてみたいものじゃ。同じ道具を持って牧草の刈りくらべをするのだ。あるいは、どこかで戦争が起これば、わしの姿をご覧になれようものを...
  • オデュッセイア/オデュッセイア22
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第22歌 求婚者謀殺 オデュッセウスはアンティノオスを弓で討ち倒し、求婚者に正体を明かすと、テレマコスと二人の忠実な下僕を従えて求婚者と戦う。アテナの助けもあって、求婚者を全員誅殺した後、不忠の山羊飼や女中を処刑する。そして、惨劇の後を清掃する。 内容 オデュッセウス、アンティノオスを討つ オデュッセウスは着ていたぼろを捨て、敷居の上に躍り上がり、求婚者に向かって、「さあ、競技は終わったぞ。ではこれから、誰も当てたことのない的を、見事に射当てられるか試みるとしよう」といって、アンティノオスに矢を放つと、矢は咽喉を貫いて先へ抜けた。求婚者たちは騒然となり、椅子から躍り上がると、壁を見回したが、武器がひとつも見あたらなかった。彼らは、「他国者よ、とんでもない過ちを犯したな。お前の死は確実となった」と罵った。よもや、故意に殺したと...
  • オデュッセイア/オデュッセイア17
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第17歌 テレマコス、帰館 テレマコスは屋敷に帰館し、母に会った。オデュッセウスと豚飼は後から屋敷へ向かった。オデュッセウスは屋敷の入り口で愛犬と再会した。オデュッセウスは広間で食物を乞うて求婚者の間を回ったが、アンティノオスに足台を投げつけられた。ペネロペは夫の消息を知るために、乞食姿のオデュッセウスと会う約束をした。 内容 テレマコス屋敷に帰館する  翌朝、テレマコスは豚飼に「わたしはこれから町へ行き母に顔を見せてくる。そなたはこの気の毒な客人を町へ連れて行き、食物を物乞いできるようにしてあげてほしい」と言って、町へ出かけていき、屋敷に着いた。乳母のエウリュクレイアが彼に気付き、嬉しさに泣きながら出迎えた。ペネロペは部屋を出て、我が子を抱きしめ、泣きながら旅先のことを訊いた。テレマコスは「さあ、あまり泣かないで下さい。わ...
  • オデュッセイア/オデュッセイア20
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第20歌 求婚者謀殺前夜のこと 眠れぬオデュッセウスの枕許にアテネが現れ、援助を約束する。翌朝、成功を祈るオデュッセウスにゼウスが吉兆を示す。豚飼エウマイオス、山羊飼メランティオス、牛飼ピロイティオスが屋敷にやってくる。テレマコスは求婚者にきびしく対応する。アテナは、宴会中の求婚者を錯乱状態に陥れる。テオクリュメノスは彼らに訪れる災厄について予言する。 内容 アテナ、オデュッセウスの枕許に立つ オデュッセウスが広間の前部屋に毛皮を敷いて横たわっていると、求婚者らと情を通じていた女たちが、笑いながら女部屋から出てきた。オデュッセウスは激しい怒りを覚えたが、じっと耐えた。そこへアテナが天上から降りて、枕許に立ち、「どうして眠らないのか」といった。オデュッセウスは、「私は求婚者どもにいかにして痛撃を与え、その後はどこへ難を避けよう...
  • オデュッセイア/オデュッセイア21
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第21歌 弓の引き競べ ペネロペは屋敷で弓の腕競べを開催し、オデュッセウスの弓を用いて、十二の並んだ斧を射通した者に嫁ぐことを約束する。求婚者は次々と弓を試みるが失敗する。オデュッセウスは豚飼と牛飼に正体を明かし、求婚者討伐の協力を求める。オデュッセウスは弓の腕競べに名乗り出て、弓を試みて成功する。 内容 ペネロペ、弓の腕競べを開催する ペネロペは女中たちを随えて、屋敷の外れにある倉庫に向かった。そこには弓と矢筒が置かれてあった。それはラケダイモンの勇士イピトスがオデュッセウスに贈ったものだった。妃は弓と矢筒を手に、求婚者の群がる広間に向かった。妃は柱の傍に立ち、求婚者にむかって、「一同よ、さあ、ご所望のものは、腕競べの賞品として賭けますから、試みられよ。ここに置いたオデュッセウスの弓を用いて、十二の斧を射通した人に私は随っ...
  • アイオロス
    ギリシャ神話では、アイオロスという名を持った三人の人物がいるのだが、古代の物語作者によって混同され、それぞれはっきり見分けるのは、ほぼ不可能である。ディオドロスはなんとかその三人を区別した(が、彼にも混乱が見られる)。 1. アイオロス…ヘレンの子。アイオリア人の始祖。 2. アイオロス…ポセイドンの子。 3. アイオロス…ヒッポテスの子。オデュッセウスを助けた。 アイオロス(Aeolus)はヘレンとオルセイスの息子である。テッサリアの王で、アイオリア人の始祖である。エナレテと結婚し、シシュポス、アタマス、クレテウス、サルモネウスなど多数の子をもうけた。一説では、メラニッペとの間に娘アルネをもうけた。しばしば風の神として描かれた。 系譜 父はヘレン、母はオルセイス。 子はマカレウス、子はケルカポス、子はミマス。 妻はエナレテ、子はクレウス、シシュポ...
  • メントル
    メントル(Mentor)はオデュッセウスの友人である。オデュッセウスがトロイア戦争に出発する時、息子のテレマコスと屋敷の管理をメントルに託した。アテナがテレマコスを訪ねた時、求婚者に知られないようメントルの姿に扮した。帰国したオデュッセウスが、屋敷で求婚者と戦っている時、アテナはメントルの姿で現れて、彼を助けた。 系譜 父はアルキモス。 解説 現代では「メンター」という言葉は、「良き指導者」、精神的支援者、信頼のおける相談相手、助言者という意味で使われる。 オデュッセイアでのエピソード テレマコスが住民集会を開いて、求婚者と論争した時に、メントルに扮したアテナがテレマコスの味方をする。集会に敗れたテレマコスを励ます。テレマコスを船に案内して、共に出発する。(第2歌) 旅から帰国したテレマコスを出迎える。(第17歌) オデュッセウスと求婚者たちの戦いの場にメントルに扮したアテ...
  • 関連書籍
    画像 説明 イリアス〈上〉 (岩波文庫) ホメロス (著), 松平 千秋 (翻訳) ¥ 840 (税込)トロイア戦争の末期、物語はギリシア軍第一の勇将アキレウスと王アガメムノンの、火を吐くような舌戦に始まる。激情家で心優しいアキレウス、その親友パトロクロス、トロイア軍の大将ヘクトルら、勇士たちの騎士道的な戦いと死を描く大英雄叙事詩。 イリアス〈下〉 (岩波文庫) ホメロス (著), 松平 千秋 (翻訳) ¥ 903 (税込)第13歌から第24歌まで。勇将アキレウスを欠き苦戦するギリシア軍。アキレウスの武具を借りて一時はトロイア軍を敗走させたパトロクロスも敵将ヘクトルに討たれる。死を覚悟して復讐戦に立ち上がるアキレウス。伝ヘロドトス作「ホメロス伝」を併載。 オデュッセイア〈上〉 (岩波文庫) ホメロス (著), 松平 千秋 (翻訳) ¥ 798 (税込)トロイア戦争が終結。英雄オデ...
  • アンティロコス
    アンティロコス(Antilochus)はネストルの子である。彼はトロイア戦争に参加し、ピュロス人を率い、多くの勇敢な活躍をした。彼は若かったが、その美貌と俊足と御者の腕前で有名だった。彼は神々のお気に入りだった。アキレウスとは親友であり、彼からパトロクロスの死の発表を頼まれた。最期は、メムノンに攻撃された父をかばって死んだ。 系譜 父はネストル、母はエウリュディケ(またはアナクシビア)。 子はパイオン。 (画像/系図/ネストル) 解説 彼には「エチオピア人に注意せよ」という神託があったが、トロイア戦争でメムノンに殺されることでそれは実現した。アキレウスはメムノンを討ち、彼の復讐を果たした。別の説によると、彼はヘクトルに殺された。また別の説によると、彼はパリスにアポロンの神殿でアキレウスと共に殺された。 彼が殺したトロイア人は、メラニッポス、アブレロス、アテュム...
  • オデュッセイア
    オデュッセイア(odyssey)はイオニアの詩人ホメロスの作とされる、イリアスと並ぶ古代ギリシャの二大叙事詩の一つである。作品の成立は紀元前8世紀から6世紀とされる。イリアスの続編であるこの詩は、主にトロイア戦争終了後にギリシャの英雄オデュッセウスが故郷イタカへ帰還するまでの長い流浪の旅を描いている。西洋文化の基礎をなす作品である。 解説 元来の詩はアオイドスかラプソードスの口頭の語りによって作られた。 古代の詩がどのように歌われていたか、口伝の語りから著述された作品へどのように転換したか、などは古くから論議されている。 ダクテュロス調六脚韻で書かれた12,110行よりなる。 第1~4歌は「テレマキア(Telemachy)」として知られる。若者テレマコスの試練と旅を描いている。 第9歌は「キュクロペイア(Cyclopeia)」と呼ばれる。 第11歌は「ネキュイア(Nekuia)」...
  • オギュギア
    オギュギア(Ogygia)は女神カリュプソの住む島である。カリュプソはオデュッセウスを7年間、オギュギア島に引きとめた。島の場所については、イオニア海か地中海にあるとされた。 解説 (画像/オデュッセウスとカリュプソ) オギュギアは「太古の」を意味する語である、と古注にある。 オギュギアとパイエケス人の国をアトランティスと同一視する者もあった。 Roderic O Flahertyは彼のアイルランドの歴史書の中で、アイルランドとオギュギアを同一視した。 マルタ共和国では、オギュギアとゴゾ島(マルタ諸島で2番目に大きい島)を同一視する者があった。 オギュギアとスケリア島は大西洋にあるとする人たちもいた。その中にはストラボンやプルタルコスがいた。 (画像/オデュッセウスとカリュプソのいる幻想的な洞窟)
  • アルクメネ
    アルクメネ(Alcmene)はミュケナイ王エレクトリュオンの娘で、ペルセウスの孫娘にあたる。母はアナクソ、あるいはリュシディケ。ゼウスと共寝し、ヘラクレスを生んだ。 系譜 父はエレクトリュオン、母はアナクソ、あるいはリュシディケ。 夫はゼウス、子はヘラクレス (息子) 夫はアムピトリュオン、子はイピクレス 夫はラダマンテュス、子はエリュトロス 解説 ヘシオドスはアルクメネを、比類ない知性をもつ背が高く美しい女性であると記述している。彼女の顔と暗い色の目はアフロディテのように美しく、いかなる女性よりも夫を尊敬したと言われる。 エピソード ゼウスと共寝する アポロドロスによると、アルクメネはアムピトリュオンと一緒にテバイへ行った。そこで彼は、エレクトリュオンを殺してしまった罪を、クレオンによって清められた。アルクメネは、アムピトリュオンが殺された兄弟の復讐を遂げるまで、彼との...
  • ポルキュス
    ポルキュス(Phorcys)は「海の老人」といわれた古代の海神である。ヘシオドスによると、ポントスとガイアの子である。他の「海の老人」はネレウスとプロテウスである。妻ケトとの間に、多くの子と、ポルキュデスとして知られる恐ろしい怪物たちを生んだ。ゴルゴンとスキュラは彼の美しい娘だったが、怪物に変えられた。 系譜 父はポントス、母はガイア。 妻はケト。娘はトオサ、娘たちはゴルゴン、グライアイ。 妻はヘカテ。娘はスキュラ。 画像/系図/カオス 解説 別名ポルキュース、ポルコス、フォルキュス。 オルフェウス賛歌によると、ポルキュスとクロノスとレアは、オケアノスとテテュスの最も年長の子だった。 (同名)ポルキュスはトロイア戦争に参加したフリギア人の将の名前でもある。アレタオンの子で、アスカニオスの兄弟。アイアスに殺された。
  • オリンポス山
    オリンポス山(Mount Olympus)は標高2,919mのギリシャで最も高い山である。ギリシャ神話ではオリュンポス十二神の住処である。 解説 神々の住む水晶の宮殿であると考えられた。 ガイアがティタンを産んだ時、彼らはギリシャの山々を玉座として使ったが、オリンポス山に座ったのはクロノスだった。 語源は不明だが、おそらく前印欧言語の起源である。 よく使われる山の名前で、ギリシャのキュプロス島、ユタ州、ワシントン州などに同名の山がある。 +地名一覧 地名一覧 アイトリア・アテナイ・アルカディア・アルゴス・イタカ・イダ山・エウボイア・エリス・オリュンポス山・クノッソス・クレタ島・コリントス・スパルタ・ティリンス・テッサリア・テバイ・トラケ・トロイア・ピュロス・ボイオティア・マイオニア・マグネシア・ミュケナイ・ミュシア・ミレトス・メリボイア・リディア・...
  • ネレウス(海の老人)
    ネレウス(Nereus)はポントスとガイアの子で長男である。妻ドリスとの間にネレイデス(ネレイスたち)をもうけ、彼女らと共にエーゲ海に住んでいた。彼は「海の老人」と呼ばれる神々の一人である。プロテウスのように変身能力と予言の力をもち、変身して逃れようとする彼を捕らえたヘラクレスなどの英雄たちに力を貸した。ネレウスもプロテウスも海神であったが、ゼウスが神々の王になった時、その地位はポセイドンに取って代わられた。 系譜 父はポントス、母はガイア。 妻はドリス。子はネリテス、娘はネレイスたち。 画像/系図/カオス 解説 別名はネーレウス ウラノスの子ではないが、ティタン族とされることがある。 イリアスには、直接彼の名前は出ないが、海の老人がネレイスたちの父親だと書かれている。 紀元前5世紀ころから、美術家たちによって、ネレウスは次第にトリトンに置き換えられていった。...
  • オデュッセイア/オデュッセイア02
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第2歌  テレマコス、集会を催し、旅立つ 翌朝、テレマコスはアカイア人の集会を催し、求婚者の悪行を訴えた。アンティノオスやエウリュマコスを中心とする求婚者たちは、ペネロペが求婚に応じないのが悪いと主張した。結局、求婚者の圧力の前に、集会の効果はなく散会となった。テレマコスはその晩、後見人メントルと共に船で旅に出発した。 内容 テレマコス、集会を開く 朝になりテレマコスはすぐに触れ役に命じて、アカイア人たちに集会所へ集まるよう触れさせた。集会所に一同が集まると、テレマコスは犬二頭を従えて広場に向かった。テレマコスが父親の座に座ると、長老たちも席を譲って脇へ退いた。 老雄アイギュプティオス、最初に発言する 最初に口を切ったのは老雄アイギュプティオスだった。老人は一同にいった。 「イタケに住む方々よ。オデュッセウス...
  • レオクリトス
    レオクリトス(Leiocritus)はペネロペの求婚者である。ザキュントス出身。エウエノルの息子。テレマコスの開いた集会を最期に強引に解散させた人物。テレマコスに殺された。 系譜 父はエウエノル。
  • オデュッセイア/オデュッセイア24
    前へ … オデュッセイア 第24歌 再び冥府の物語。和解 求婚者たちの霊はヘルメスに導かれて冥界へ降りていく。オデュッセウスは農園で老父ラエルテスに再会する。求婚者たちの親族は、エウペイテスに率いられて農園を襲うが、エウペイテスはラエルテスに討たれ、アテナの裁定によって両者は和解する。 内容 求婚者たちの霊、冥界へ降りる ヘルメスは求婚者たちの霊魂を導いて冥界へ降りた。冥界ではアキレウスの霊がアガメムノンの霊に会い、故国で妻と情夫に殺されるくらいなら、トロイアで死んだ方が名誉ある死だった、と語りかけた。アガメムノンは、トロイアで戦死して皆から悼まれたアキレウスを羨んだ。そこへヘルメスが求婚者らの霊を率いて近づいてきた。アガメムノンはそこにアンピメドンを見つけ、一体何があったのかとたずねた。アンピメドンは答えた。「われらはオデュッセウスの妻に言い寄っていたのです...
  • アゲラオス
    アゲラオス(Agelaus)はダマストルの子で、ペネロペの求婚者の一人。帰国したオデュッセウスに殺される。 解説 求婚者の無礼に怒るテレマコスを、穏やかに説得しようとする。求婚者にしては穏健な人物である。(第20歌) オデュッセウスと求婚者の戦いの場、メントルに扮して現れたアテナを恫喝した。生きのこった求婚者の戦闘を主導した。(第22歌)
  • 画像/ギリシャ地図
    +地名一覧 地名一覧 アイトリア・アテナイ・アルカディア・アルゴス・イタカ・イダ山・エウボイア・エリス・オリュンポス山・クノッソス・クレタ島・コリントス・スパルタ・ティリンス・テッサリア・テバイ・トラケ・トロイア・ピュロス・ボイオティア・マイオニア・マグネシア・ミュケナイ・ミュシア・ミレトス・メリボイア・リディア・レスボス島・ロクリス
  • ハリテルセス
    ハリテルセス(Halitherses)はオデュッセイアの登場人物で、イタカの予言者である。ゼウスの送った予兆を読み、オデュッセウスの帰国を予言したが、求婚者たちは聞く耳を持たなかった。 解説 オデュッセイアでのエピソード テレマコスが開いた集会中に、ゼウスは二羽の鷹を広場に送った。ハリテルセスはこれを見て、オデュッセウスの帰国と求婚者の身に迫る厄災を予言した。(第2歌) 旅から帰還したテレマコスは集会場で、メントル、アンティポス、ハリテルセスら親しい友人たちと会った。(第17歌)
  • イタカ
    イタカ(Ithaca)はオデュッセウスの故郷とされる島である。現在のイタカはイオニア海にある島である。オデュッセイアでのイタカと現実のイタカが同一のものか、議論の対象であるが、現在では両者は同一であるとする意見が学者たちの間では一般的である。 +地名一覧 地名一覧 アイトリア・アテナイ・アルカディア・アルゴス・イタカ・イダ山・エウボイア・エリス・オリュンポス山・クノッソス・クレタ島・コリントス・スパルタ・ティリンス・テッサリア・テバイ・トラケ・トロイア・ピュロス・ボイオティア・マイオニア・マグネシア・ミュケナイ・ミュシア・ミレトス・メリボイア・リディア・レスボス島・ロクリス
  • ピュロス
    ピュロスは南ギリシャのメセニア地区にある大きな湾、およびペロポネソス半島の西岸の町の名前である。ピュロス王ネストルの生誕地と考えられている。 解説 紀元前425年、ペロポネソス戦争において、ピュロスの戦いがあった。 1827年、ギリシャ独立戦争において、ナヴァリノの戦いがあった。 +地名一覧 地名一覧 アイトリア・アテナイ・アルカディア・アルゴス・イタカ・イダ山・エウボイア・エリス・オリュンポス山・クノッソス・クレタ島・コリントス・スパルタ・ティリンス・テッサリア・テバイ・トラケ・トロイア・ピュロス・ボイオティア・マイオニア・マグネシア・ミュケナイ・ミュシア・ミレトス・メリボイア・リディア・レスボス島・ロクリス
  • オデュッセウス
    オデュッセウス(Odysseus)は狡猾さと機略によって名高いイタケの王である。ホメロスの叙事詩オデュッセイアの主人公であり、イリアスの重要人物である。トロイア戦争で数々の活躍をし、最後にはトロイの木馬の策略を考えて、ギリシャ軍を勝利に導いた。戦争後は、故郷に帰るまでに十年におよぶ波乱に満ちた放浪の旅をした。故郷へ帰ると、自分の屋敷に妻ペネロペへの求婚者たちが集まって、傍若無人にふるまっているのを見た。彼は息子のテレマコスと計って、正体を隠して屋敷にもぐりこみ、求婚者全員を謀殺した。 系譜 父はラエルテス、母はアンティクレイア。エウリピデス作「アウリスのイピゲネイア」では父はシシュポスとされる。 妻はペネロペ。子はテレマコス、ポリポルテス。 妻はカリュプソ。子はラティノス。 妻はキルケ。子はテレゴノス。 妻はカリディケ。子はポリュポイテス。 妻はトアスの娘。子はレオントポノス。 ...
  • トロイア
    トロイア(Troy)は伝説上の都市で、叙事詩の環(特にイリアス)で描かれたトロイア戦争の舞台である。別名イリオスとも呼ばれる。現在それは遺跡の名前であり、トルコ北西部、ダーダネルス海峡南西のイダ山の麓に位置する。 解説 1970年代にドイツ人の考古学者のハインリヒ・シュリーマンが遺跡を発見した。後の発掘で、いくつかの都市が層をなしていることが分かった。それらの都市の一つ(第VII層)がホメロスのトロイアと推定されている。 +地名一覧 地名一覧 アイトリア・アテナイ・アルカディア・アルゴス・イタカ・イダ山・エウボイア・エリス・オリュンポス山・クノッソス・クレタ島・コリントス・スパルタ・ティリンス・テッサリア・テバイ・トラケ・トロイア・ピュロス・ボイオティア・マイオニア・マグネシア・ミュケナイ・ミュシア・ミレトス・メリボイア・リディア・レスボス島・ロクリ...
  • アウトリュコス
    アウトリュコス(Autolycus)はヘルメスとキオネの息子で、有名な盗賊である。アンティクレイア、ポリュメデ、そして多くの息子たちの父である。息子たちのうち、名前が分かるのはアイシモスのみである。 系譜 父はヘルメス、母はキオネ。 妻はアンピテエ。子はアイシモス他多数、娘はアンティクレイア、ポリュメデ。 (画像/系図/オデュッセウス) 解説 有名な盗賊だった。盗賊の神である父から技術を受け継いでいた。 ヘラクレスに格闘を教えた。 シシュポスの牛を盗み、後にオデュッセウスがトロイア戦争で使った兜をアミュントールから盗んだ。また、彼がエウリュトスの牝馬を盗んで、イピトスがヘラクレスに殺される原因になった、と考えられている。 アルゴナウタイの一員だった。 オデュッセイアでのエピソード オデュッセウスの祖父であり、名付け親である。成長したオデュッセウスがパルナッ...
  • スパルタ
    スパルタ(Sparta)はギリシャ共和国南部に、紀元前10世紀ごろからビザンチン帝国の時代まで存在していた都市である。トロイア戦争の時代はメネラオス王の支配下にあった。 解説 紀元前7世紀からローマ人にギリシャが征服されるまで、スパルタはギリシャでもっとも重要な都市国家の一つだった。紀元前5世紀にペロポネソス戦争でアテナイと戦い、一時的にギリシャの大部分を支配した。 国家や文化についてよく言及されるスパルタと、イリアス・オデュッセイア時代のスパルタは名前と場所は同じだが、別のものである。 トロイア戦争のおよそ80年後にドーリア人移住者が創建したスパルタがよく知られたスパルタである。 +地名一覧 地名一覧 アイトリア・アテナイ・アルカディア・アルゴス・イタカ・イダ山・エウボイア・エリス・オリュンポス山・クノッソス・クレタ島・コリントス・スパルタ・ティリ...
  • プロテウス
    プロテウス(Proteus)は海神で、ホメロスが「海の老人」と呼んだ神々の一柱である。ナイル川近くのパロス島でアザラシの世話をしている。彼は未来を予言できるが、それをきこうとやってくる人間からは変身して逃れようとする。彼を捕まえることが出来た人間だけに、彼は予言を語った。 系譜 父はポントス、母はガイア。(異説)父はポセイドン。 (異説)父はネレウス、母はドリス。 (異説)父はオケアノス、母はあるナイアド。 子はポリュゴノス、テレゴノス、娘はエイドテア。 画像/系図/カオス 解説 オデュッセイアでのエピソード プロテウスはナイル川三角州の沖のパロス島に住んでおり、アザラシの世話をしていた。メネラオスはテレマコスにトロイアからの帰国談を語る。メネラオスはプロテウスの娘エイドテアに会い、プロテウスを捕らえることができれば帰国の方法がきけると教わった。メネラオスは待...
  • オデュッセイア/オデュッセイア03
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第3歌   テレマコス、ピュロスでネストルに会う テレマコスはピュロスでネストルに会った。ネストルはトロイアからの帰還の様子を語ったが、オデュッセウスの消息は知らないという。ネストルはアガメムノンの最期を語り、メネラオスを訪ねるよう助言した。テレマコスはペイシストラトスとスパルタへ出発する。 内容 テレマコス、ピュロスへ着く 朝になって、一行はネレウスの城ピュロスに着いた。ちょうど海辺では、牡牛を何頭も屠ってポセイドンに献じているところだった。参列者は九組に分かれ、それぞれの組は500人だった。テレマコス一行は岸に船を泊め、上陸した。アテナはテレマコスにいった。 「テレマコスよ、さあ、ネストルのところへ行き、父親の消息について何か知っておられるか訊ねなさい。」 テレマコスは答えていった。 「でもメント...
  • テイレシアス
    テイレシアス(Tiresias)はテーバイの盲目の予言者である。7年間、女の姿に変えられたことで知られる。羊飼いのエウエレスと、ニンフのカリクロの子である。カドモスの助言者の地位から始めて、七世代の間テーバイの市政に参加した。 系譜 父はエウエレス、母はカリクロ。 解説 彼が盲目になった理由は、神々の秘密を明かしてしまったからだといわれる。入浴中のアテナの裸を見たからだいう説もある。彼の母カリクロは、アテナに視力を戻すよう乞うたが、アテナはきかなかった。代わりに、鳥たちの歌を理解し、予言する力を与えた。 彼がペロポネソスのキュレネ山に来たとき、交尾していた蛇を杖で打った。ヘラはそれを怒り、テイレシアスを女の姿に変えた。彼はヘラの巫女となり、結婚して子を生んだ。その中に予言の力を持つ娘マントもいた。別の版の話だと、女テイレシアスは名高い娼婦であったという。彼女は七年後に再びつが...
  • オデュッセイア/オデュッセイア07
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第七歌   オデュッセウス、アルキノオスに対面する アテナは少女の姿になってオデュッセウスをアルキノオスの屋敷まで導いた。彼が屋敷に入ると、貴族たちの宴の終わる所だったが、彼は妃アレテにすがって助けを求めた。オデュッセウスはそこで歓待を受けると、アレテに問われて、筏で海へ出て漂流の後ここに着くまでのいきさつを話した。 内容 オデュッセウス屋敷へ着く  ナウシカアは父アルキノオスの屋敷へ帰り着くと、自分の居間に入って休んだ。オデュッセウスは立ち上がって町へ向かった。アテナは水瓶を持った少女の姿になって彼と会った。オデュッセウスは少女に屋敷へ案内してもらい、やがて壮麗な屋敷に着いた。アテナは彼にアルキノオス王の家系を説明し、妃アレテの好意を得るようにと助言する。 オデュッセウス援助を求める  オデュッセウスは屋敷の前で立...
  • アテナ
    アテナ(Athena)はオリュンポス十二神の一柱で、知性、戦争、芸術、織工、正義、手芸の女神である。彼女はゼウスのお気に入りの娘である。夫や恋人を持たないアテナ・パルテノス(処女アテナ)として知られる。英雄の守護神であり、オデュッセウス、イアソン、ヘラクレスなど多くの英雄を助けた。また都市の守護神であり、アテナ・ポリアス(都市のアテナ)としてギリシャ全土で崇拝された。アテナイ市とは特に関係が深い。 系譜 父はゼウス、母はメティス。(異説)父はゼウス。(母はなし) (異説)父はポセイドン、母はトリトニス湖。 (異説)父は巨人パラス。 子はエリクトニオス。 画像/系図/ゼウス1 解説 (画像/ヴェレトリのアテナ) 別名アテーナー、アテーネー、アテネ。 彼女は配偶者も恋人も持たず、アテナ・パルテノス(処女アテナ)として知られる。最も有名な彼女の神殿...
  • オデュッセイア/オデュッセイア09
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第九歌 巨人キュクロプスの国での冒険 オデュッセウスは自分の名前と故国を語り、これまでの冒険を語り始めた。イスマロスの町を攻めたが、手痛い反撃にあったこと。ロートスを食するロトパゴイ族の国に行ったこと。さらにキュクロプス族の国に到り、ポリュペモスの洞窟に囚われたこと。そこで彼は部下を食われながら、策略によって巨人の眼を潰し、辛くも脱出した。 内容 キコネス族の町へ着く  オデュッセウスは自分の名前と故国がイタケであることを語り、これまでの冒険を語り始めた。「イリオスからキコネス族の町イスマロスに着いた。私は町を攻め落とした。キコネス族は奥地に住む仲間を援軍に呼んで逆襲してきたが、我らは辛くも船で死地を逃れた。故国に向かっていると船は潮流と風によってあらぬ方向に流された。 ロトパゴイ族の国へ着く  船はロトパゴイ族の国...
  • オデュッセイア/オデュッセイア16
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第16歌 テレマコス、乞食(オデュッセウス)の正体を知る テレマコスはエウマイオスを訪ねると、帰国をペネロペに知らせるため豚飼を町へ遣わした。アテナは乞食姿のオデュッセウスを元の姿に戻し、テレマコスと父子の再会をさせた。二人は求婚者殺害の策略を練った。求婚者はさらにテレマコス殺害を企てるが、ペネロペは彼らの非道を責めた。 内容 テレマコス豚飼を訪ねる  オデュッセウスとエウマイオスが小屋で朝食を済ませたところに、テレマコスがやってきて戸口に立った。エウマイオスは感動して泣きながらテレマコスの手や頭に接吻して出迎え、小屋の中へ招き入れた。テレマコスは乞食姿のオデュッセウスと顔を会わせたが、ただの客人だと思った。三人は食事をした。テレマコスが豚飼に客人の素性を訊ねると、豚飼は「この人はクレタ出身で、各地を放浪したそうですが、身柄...
  • オデュッセイア/オデュッセイア08
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第八歌 オデュッセウス、パイエケス人と交歓する 翌朝アルキノオスはパイエケス人の集会の席でオデュッセウスを故国に送ることを提案した。宴の席でデモドコスがトロイア戦争を歌い、オデュッセウスは落涙した。それから一同は外に出て競技をしたが、オデュッセウスは円盤投げで見事な腕を示した。デモドコスはアレスとアフロディテの恋物語を歌った。また宴になり、今度はトロイの木馬の物語が歌われたが、オデュッセウスは再び落涙したので、アルキノオスは彼に素性を訊ねた。 内容 (画像/アルキノオスの屋敷でのオデュッセウス) オデュッセウス歓待される  翌朝、パイエケス人たちの集会が催された。アルキノオスは一同にオデュッセウスを故郷へ送り届けることを提案した。それから宴がアルキノオスの屋敷で開かれた。楽人デモドコスが、オデュッセウスとアキ...
  • ネストル
    ネストル(Nestor)はピュロスの王である。ヘラクレスが彼の父ネレウスとその子らを殺害した時、彼だけは唯一生き残った。アルゴナウタイの一員であり、ケンタウロスの戦いに参加し、カリュドンの猪狩りに参加した。晩年にはトロイア戦争でアカイア勢について戦った。彼は最も高齢だったにもかかわらず、その知恵と雄弁と勇敢さで名高かった。「オデュッセイア」では、オデュッセウスの息子テレマコスが父の消息を求めてきたのを歓待した。 系譜 父はネレウス、母はクロリス。 妻はエウリュディケ(またはアナクシビア)、子はペイシディケ、ポリュカステ、ペルセウス、ストラティコス、アレトス、エケプロン、ペイシストラトス、アンティロコス、トラシュメデス。 (画像/系図/ネストル) 解説 別名、ネストール。 トロイア戦争が始まった時、ネストルはおよそ110歳という高齢だったという。彼は頑強な黄金の...
  • ディオメデス
    ディオメデス(Diomedes)はトロイア戦争での活躍で知られる英雄である。彼はテュデウスとデイピュレの子で、成長して祖父アドラストスの地位を継いでアルゴス王となった。イリアスにおいて、彼はアカイア勢の中で大アイアスと並ぶニ番目に強い戦士とみなされた。彼の父方の伯父ヘラクレスと彼の親友オデュッセウスはアテナに好まれた英雄だった。ウェルギリウス「アエネイド」によると彼はトロイの木馬に入った戦士の一人だった。 画像/ディオメデス 系譜 父はテュデウス、母はデイピュレ。 子はディオメデス、アムピノモス。 妻はアイギアレイア。 画像/系図/ディオメデス 解説 別名はディオメーデス、ディオメーデース。 トロイア戦争で、ディオメデスはアカイア勢でアキレウスに次ぐ二番目に強い戦士だった。彼は大アイアスに拳闘大会で勝った。彼はヘクトル(トロイア最強の戦士)に...
  • オデュッセイア/オデュッセイア01
    オデュッセイア … 次へ 第一歌  テレマコス、父の消息を求める旅を決意する 流浪のオデュッセウスを故郷イタケに帰国させることが神々の集会で決まった。アテナが賢者メンテスに扮してオデュッセウスの屋敷を訪ねると、彼の妻ペネロペへの求婚者たちが宴会に興じて屋敷の財産を食いつぶしていた。アテナはテレマコスに、集会を開催して求婚者の悪行を訴えることと、父の消息を尋ねて旅することを勧めた。テレマコスは求婚者たちに、明朝集会を開催して彼らを糾弾することを宣言した。 内容 神々の集会が開かれ、オデュッセウスの帰国が決まる さて、オデュッセウスは帰郷を望んでいたが、彼を愛する女神カリュプソの洞窟に引き止められていた。ある時、ポセイドンが留守の間に、神々はゼウスの屋敷で集会を開いた。ゼウスは、 「人間どもは非道な行いによって自ら苦難を招くものだ。このたび、アイギストスが...
  • ヘルメス
    ヘルメス(Hermes)はオリュンポス十二神の一柱で、ゼウスの息子であり、神々の伝令役である。多くの権能を持つ神であり、国境や旅人、羊飼いや牛飼い、演説や機知、文学や詩、運動競技、発明、商業、泥棒や嘘つきなどの神であった。発明の才に富んでおり、竪琴や笛をはじめとして、アルファベット、数字、天文学、音楽、格闘術、体育、オリーブの栽培、長さ、重さなど多くの発明をした。また死者の魂を冥界に導く神(psychopomp)でもあった。 系譜 父はゼウス、母はマイア。(異説)父はゼウス。(母はなし) (異説)父はディオニュソス、母はアプロディテ。 子はパン、アブデロス、ダプニス。 妻はアンティアネイラ。子はエウリュトス、エキオン。 妻はヘルセ。子はケパロス、ケリュクス。 愛人はアプロディテ。子はヘルマプロディトス。 妻はテオブラ。子はミュルティロス。 妻はニコストラテ。子はエウアンドロス。 ...
  • トロイア戦争
    トロイア戦争(Trojan War)とは、小アジアのトロイアに対してアカイア人の遠征軍が行ったギリシア神話上の戦争である。この戦役は多くのギリシャ文学で語られた。特に有名なのはホメロスの叙事詩「イリアス」、「オデュッセイア」である。戦争の発端は、トロイアの王子パリスがメネラオスの妃ヘレネを誘惑してトロイアへ連れ去ったことである。メネラオスは、兄のアガメムノンと遠征軍を編成し、妻を取り戻すためにトロイア遠征に出発した。戦争は十年にわたって続いたが、トロイの木馬の計略によってトロイアは陥落した。 解説 トロイア戦争の全体像について、権威ある唯一のテキストというものは存在しない。それは多くのソースの集合より成っているが、ソースのいくつかは互いに矛盾している。 最も重要なソースは、ホメロスの作とされる叙事詩「イリアス」と「オデュッセイア」である。イリアスはトロイア戦争最後の年(10年目)...
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