第六十三話:活動組

第六十三話:(活動組)


キ「ZZZzzzz・・・」
歩「・・・ホントに寝ちゃうんだ・・・」

雲も消えてしまって、私はキリクのそばに座っていた。

歩「・・・それにしても・・・」

私は折れていない方の前足でキリクの頬をつついてみた。
プニプニと肌には弾力がある。毛越しだから正確にはわからないけど。

歩「・・・私が頑張ってもこうならないのになんで自然にこんな風になる人が居るんだろ・・・。しかも男の子で・・・」
キ「ZZZzzzz・・・、んにゃ、女じゃない・・・、ふにゃ・・・」
歩「寝言までそれか・・・」

羨ましいなぁ。
毛の艶も良いし、長いし、サラサラしてるし。
取り替えて欲しい。


進達・・・


進「よーし、やっぱり案の定」
E「?」
進「ここは鍛冶屋らしい」
E「必要とされてるんですかそんなもの?」
進「刀鍛冶のショーをやるんだろ?ほら、耐熱ガラスの向こう側に炉とかあるし」
E「見て楽しいんですか?」
進「そうお目にかかれないぞ。今はやってないっぽいな。年一回やるかどうかって所か」
E「残念でしたね」
進「まあな。だけど今まで作ったのが展示してあるぞ」
E「高すぎて見えませんよ・・・」
進「後ろ足で立てば良いじゃん」
E「そうですね」

ケースの中に日本刀が大体七振程ある。

進「おぉ・・・、さすが日本刀・・・、芸術品の域だ・・・」
E「確かに綺麗ですね」
進「峰の中程まで刃をつけている小烏丸だ。あっちの世界にある小烏丸は国宝だったっけな」
E「刀が国宝に?」
進「日本刀発祥の地だし。こっちでは知らんけど」
E「じゃあ日本っていう国なんですか?」
進「ああ。ここは?」
E「私は知りませんよ」

そう流された。
なんだこれ、変な感じ。
聞いちゃ悪いことか? (作者EVの声 資料的にね・・・


スピア達・・・


ア「じゃ、勝手にやってて。僕は見てるから」
ス「うん♪行っくよー!」(タッ)
ペ「来い!」
ス「たりゃ!」(バッ!)
ペ「おっと」(サッ)
ス「そこ!【薙ぎ払い】!」(ヒュン!)
ペ「(バシッ!)イテッ!」
ス「【噛み付く】!」(ガブッ)
ペ「イタタタタタ!!スピア!本気で噛み付くな!!」
ス「あ、ごめ~ん。癖で」
ペ「イテテ・・・、あ、歯形付いてるし・・・」
ス「弱いじゃ~ん。本気とかそれ以前の問題だよ」
ペ「うるさいな・・・」
ス「アイクくんも来てよ」
ア「だから完治してないって・・・」
ス「後ろから羽飛ばしてるだけで良いから」
ア「はいはいはい・・・」

今にわかった事じゃなかったが、スピアは僕なんかよりも全然強い。
ああ・・・、年上としての威厳が無くなっていく・・・。

ア「じゃ、行くよ。【ウィングアロー】!」(バサッ シュシュシュシュ!)
ペ「じゃあ僕も遠距離から行こうかな。【葉っぱカッター】!」(ヒュヒュヒュヒュ!)
ス「来た来たぁ♪」

そう言いつつスピアは羽と葉っぱをするりとかわしていく。
一発もかすりもしない。なんだか悔しい。
…?あれ、あの動き・・・。

ペ「剣の舞か・・・」
ス「そぉれ!【ロビュスト・ランス】!」(ヒュヒュヒュン!)
ペ「ぐあっ!なんで僕だけ!?」
ス「アイクくんケガ治ってないから」
ペ「それはないだろ!」
ア「不可抗力だよ」

イジメられてる気分になった。
昔を思い出す・・・。
思いだしたらネガティブになりそうで嫌だけど。
まあ、もうあれも思い出かな。


最終更新:2009年01月25日 20:16
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