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第九十七話:謎の追跡者

第九十七話:(謎の追跡者)


ギャラルはまだ気絶しているリズを担ぎ上げるとさっさと出て行った。

歩「何なのかしら?」
「おい、そこの」
歩「?はい?」

振り返ると袋が飛んできた。
思わず避ける。

「参加賞だ、もってけ」

私は袋の中を覗いた。
水の石が入っている。
私は顔をしかめた。

E「どうしました?」
歩「参加賞水の石だって」
E「シャワーズになれますね」
歩「シャワーズ嫌いなのよね」
E「どうしてですか?」
歩「魚が嫌いだから」
E「はぁ・・・」

魚はヌルヌルしてるから嫌い。
シャワーズもそうとは限らないけど、魚っていう先入観があるからちょっと無理。
それでも一応その袋をくわえてギャラルを追いかけた。
リズをどうするのか気になる。
…逃げたいのに気になることが多くて逃げられない。
ギャラルに追いつくと、ギャラルは挙動不審に辺りを見回していた。

歩「何してるの?」
ギ「・・・・」(キョロキョロ)
歩「ねえ」
ギ「黙ってろ・・・」(キョロキョロ)
歩「どうしたのよ?」
ギ「黙れ!静かにしろ!」

急に怒鳴られた。
理不尽な気がする。
ギャラルは急に辺りを見るのを止め、ただ一点を見つめ始めた。
なんなのか聞こうとしたがまた怒鳴られそうだったのでただギャルルを見る。
数秒が経つと、ギャラルの表情が一変し、不機嫌そうだった顔から怯えたような表情になった。

ギ「くそっ!お前等ついてこい!走れ!!」(ダッ!)
歩「え?」(タッ!)
E「?」(タッ!)

何が何だかわからないが言われた通りギャラルに付いていく。
松の林を駆け抜けながらギャラルに聞いてみる。

ギ「良いかお前等、最悪の場合オレを含めここにいる奴は全員死ぬ。そうなりたくないなら死にものぐるいで走れ!足が遅いのが奴の唯一の弱点だ」
歩「奴って誰よ?」
ギ「説明してやる暇はない。喋る前に足動かせ!」


スパン!!


歩・E「!?」

周囲の松が根元から斬られて吹っ飛んだ。


バキキキキキ!!!


そのあと間髪入れずに地面が一直線に割れた。

ギ「ちっ!あの野郎相変わらずマジか!」

それからは私達は本気で走った。
大体五分ぐらいで攻撃は襲ってこなくなった。

ギ「・・・もう大丈夫か・・・」
歩「ハァハァ・・・、な、何なのよ・・・」
E「松が切れたり地面が割れたり・・・」
ギ「出来れば関わりたくない。あいつと殺り合ったら、オレがあいつを殺る可能性も、あいつがオレを殺る可能性も五分だ」
歩「あんた・・・、その人に何したのよ・・・」
ギ「・・・あいつの両親を殺したことになってる。一応な」

ギャラルの物言いが少し気になった。
今までになく暗い。
ギャラルが今まで人を殺した話をしてそんな顔をしたのは見たことがない。
と言っても、私が気絶していた時間を含めてたった二日の付き合いだが。


最終更新:2009年01月25日 22:22
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