第九十九話:(選択)
歩美ちゃんとEVがいなくなってから二日が経った。
相変わらず進は何事にも無気力のままだ。
進はろくに食事も取っておらず、目に見えて痩せてきた。
本気で心配になり、無理矢理食事を取らせようとしたが、進は飲み込んだあとすぐに吐いてしまう。
ポケモンセンターにいるので、進のこの状態が何とかならないかと思ったのだが、
ジョーイさんは進にストレスがたまっているからそのストレスを解消してやるしかないと言う。
あの二人を連れ戻すのはかなり無茶だ。
キリクが昨日霰を使ってからずっと霰が降り、辺りは溶けかけた氷が転がっている。
霰が降っていて足場が不安定な中移動するのは少し無謀だ。
未「何とか出来ないの?」
キ「出来たらとっくにやってる」
未「天候を完全に操れる訳じゃないの?」
キ「そんなの神様かポワルンぐらいだよ。自分にはそこまでのレベルはない」
似たような天気にしか出来ないらしい。
それと、キリクは天気で性格が変わるようだ。
今は普通に晴れている時と違って一言一言が冷ややかだ。
ス「ホントにどうにかしないと、進くん死んじゃうんじゃない?」
ア「縁起でもない事言うなよ」
ペ「でも確かに、何とかしないとまずいな」
フ「うーん・・・」
ミ「他のものに注目させるとか」
シ「そうは言っても・・・、進さんがあの二人以外に興味を持つものと言えば・・・」
みんな未歩ちゃんの方を見る。
未「来ると思ったよ。で?どうしたらいいと思う?」
花「要するに未歩ちゃんの方に集中させてあの二人のことを一時的にでも忘れさせればいいのよ」
ペ「しかし、そうは言ってもどうすれば・・・」
ス「さらわれる?」
サ「それじゃ進が悪化するだけでしょ!」
ス「だよね~、ハハハ・・・」
ミ「ん~・・・」
シ「どんなことなら進さんが未歩さんのことで頭いっぱいになるかな・・・」
一「・・・あれは?未歩さんに好きな人出来るとか」
未「え~・・・」
ペ「いや、意外といけるかも。EVが言ってたんだ、歩美が僕のことを好きになってた時に進が歩美のことを凄く心配してたって」
サ「なるほど、進って未歩ちゃんのこと大事にしてるからそれならいけるかも。やってみましょ」
未「・・・・」
フ「そんな顔しないの。進くんが戻って欲しいでしょ?」
未「わかってるけど何かなぁ~」
花「じゃ、一応それで決まりね。じゃあ相手は誰?」
ペ「アイクは?」
ア「僕?やだよ、進さん騙すみたいで」
サ「もっと予想外な相手が良いんじゃない?だとしたら・・・」
みんな考えることは一緒だった。
わたし達はポケモンセンターに兄ちゃんを残して外に出た。
グ「俺にそのお嬢さんと付き合ってる振りをして欲しいだと?」
グリードは人口施設を嫌って一人外にいた。
サ「そうよ。あんたなら一番進が心配になるはず」
グ「お断りさせてもらおう。俺は女などには興味はない。大体・・・、俺に何のメリットが?」
未「何でもするからお願い」
グ「・・・ごめんだ。美しさのないものに興味など無い。それに俺はあいつのことが気に入らない。やるのならお前達だけでやるんだな」
サ「ケチ」
グリードがダメなら・・・。
フ「意外と一歩くんとか」
一「意外すぎるでしょ」
未「わたしもパス」
ス「告白してもないのにフラれた」
一「いちいちそうゆう事言わない!」
サ「残ってるのは・・・、キリクね」
キ「自分が?嫌だ、アイクと同じ理由」
未「キリクなら予想外だし良いと思う。ねえ、お願い」
キ「・・・・」
未「何でもしてあげる。ね?」
キ「・・・わかったよ。でも約束守ってよ?」
未「うん。ありがとキリク」
さて、作戦開始!
最終更新:2009年01月25日 22:27