「わたしの兄弟も帰ってくるはずです」
「兄弟・・・、か・・・」
「?どうかしましたか?」
「ああ、いや、何でもない」
進は自分の兄妹の事を思いだした。
無論忘れていた訳ではないが、兄弟という言葉を聞いて少し意識すると彼女たちの事が心配になってきた。
あの爆発で、自分は何とか無事だったが、妹たちは無事でいるだろうか・・・。
「帰ってきたみたいです」
「そうか」
その言葉の通り、少し離れた所でドアが閉まる音がした。
少し経つと、部屋に次々とポケモンが入ってきた。
「な、なんだなんだ?ブイズのパレードか?」
「わたしのお姉ちゃんとお兄ちゃん達です」
「起きたみたいだね」
その中の一人、サンダースが進の事を見ながら言った。
見た限りこの中で一番年上のようだ。
「えっと、紹介しますね?」
ソルはちょこちょこと歩き一番年上のサンダースに近寄った。
「一番上のお兄ちゃんのエクレールお兄ちゃん」
「よろしく」
エクレールは人懐っこそうな笑みを浮かべた。
おそらく進より年上だろう。
結構小柄だ。
「それで二番目のお兄ちゃんのヒュドールお兄ちゃん」
「・・・・」
ヒュドールという名のシャワーズは進を睨み付けていた。
何かしたのか少し考えてみたがそんな覚えはない。
ここに来てからずっと気を失っていたのだから当然だ。
とりあえずその事は考えない事にした。
それにしてもヒュドールはシャワーズにしては大きい。
シャワーズの平均身長を大分上回っている。
「三番目のルナお兄ちゃん」
「よろ」
ブラッキー。
なかなか生意気そうな顔をしている。
こんな顔をしている子供を見るのは進は結構好きだったりする。
進はバレない程度にニヤリと笑った。
年齢のせいか小さい。
そうは言っても、進よりはかなり大きい訳だが。
「最後にお姉ちゃん、ピュールお姉ちゃん」
「よろしくね」
わかるとは思うが、ブースターだ。
彼女はソルとそんなに年が変わらないらしい。
おおよそ進より三歳ほど年下だろうか。
「・・・ま!なかなかこんな兄弟見ないだろうな。俺は進だ。園田進。よろしくな」
「よろしく、進くん」
エクレールはペコリとおじぎした。
なかなか友達の多いタイプらしい。
「進様、わたしの兄弟どうですか?」
「様・・・」
進は“進さん”と呼ばれる事はあっても“進様”などと呼ばれた事はないので、困惑と不自然さで一瞬何を言って良いのかわからず固まった。
とりあえず“様”と敬称されたのは置いておく事にした。
「ま、まあ、なかなか良いんじゃないか?バランス良くて。で、お前等のご主人様はどうした?」
「そろそろ来るんじゃない?」
「瑞輝さん今日も人形買い込んできたよ」
「また?」
「いくらお金があるからって買いすぎよね~」
この部屋にある人形の数を数えてみるとざっと二、三十個ほどか。
瑞輝はどうやら女の子らしい。
それも若そうな感じだ。
最終更新:2009年05月03日 13:29