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修行少年~第八話~

修行少年~第八話~


サイドンはドスン、ドスン、と歩み寄る。
イーブイやコラッタが逃げ惑うなか、コウヘイは必死に考える。
皆を助けたい。この花畑を守りたい。
ポケモンがいないけど、どうすればいいか、と。
しかし、考える暇などなかった。
サイドンはコウヘイに気づいたらしく、コウヘイに牙を向ける。

「く・・・!!」

コウヘイは大人の頭大の大きな石をサイドン目掛けて投げる。
それはサイドンの口に命中。

「おっしゃあ!」

コウヘイは喜んだ。そして、木の枝を持ちビュンビュン、と振り回す。
しかし、悶えたのは一秒だけ。
強靭な顎の力でそれを噛み砕く。

「ウソ・・・。」

コウヘイの健闘は無駄相応だった。
さらにサイドンは本気で怒り出す。
赤い血走った獣の眼をコウヘイに向ける。
そして、太い足でコウヘイに“とっしん”してくる。

「ヤバイ・・・!!」

コウヘイはさすがに最期を察したのか目を瞑る。
その時、木の上から少女が降りてくる。
アオイだった。

「危ない!フシギちゃん!“くさむすび”!」

ボールから出たフシギバナは、サイドンの足元に草を巻きつける。
サイドンは転んだ後悶える。
しかし、がっちりした草がそれを許さなかった。

「コウヘイ!危なかったわね!これ!ボールよ!」

アオイはコウヘイにボールつきのベルトを渡す。

「じいさんに預けてたはずなのに・・・。」

アオイは重苦しい表情で、

「修行は一旦中止だって・・・。」
「何でだ?」

アオイは涙を目に浮かべながら、

「あいつら、一週間も待たなかった!孤児院を・・・。孤児院を・・・!!ブルドーザーや、ゴーリキーで壊し始めたの!」

アオイの言葉にコウヘイは耳を疑う。

「マジ・・・?」

そんな抜けたことを言うコウヘイの胸をドン、と叩くアオイ。

「マジよ!さらにあいつら、孤児院の子供を・・・。売り飛ばすって言うのよ!!」

コウヘイは真っ青になって

「一週間待ってやるって・・・。まさか、俺の居ない時間帯を調べる為に・・・。」

アオイはぐしっ、と涙を拭いて、

「行こう!皆を助けに!」

アオイはフシギバナをボールにしまう。
もう一つのモンスターボールを取り出す。

「行くのよ!リューりん!」

出て来たのはハクリュー。

「乗って!コウヘイ!急いで!リューりん!」

アオイとコウヘイはハクリューの背中に乗って
ある場所へ目指す。
そこは遊園地計画を進めている社長の居る会社。
バクタス社へ。



ちなみに、サイドンはワケが分からずキョトンとしていたし、ほったらかしのままだった。


最終更新:2009年05月03日 12:58
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