リュウトが男を追って辿りついた先は洞窟だった。
リュウトが洞窟に入った時、悲鳴が聞こえた。
悲鳴は上の方からするので、上を見上げると、スリの男がギャラドスに咥えられて、気絶していた。
そして、ギャラドスはリュウトを睨む。
男を池の淵に置く。
そしてギャラドスは少し頭を後ろに下げたかと思うと、勢いよく飛び出す。
「わああっ!」
リュウトは横飛びに逃げる。
ギャラドスはリュウトの後ろの岩にぶつかる。
リュウトは気絶して無いかな?と心配した。
しかし、リュウトの心配は無駄だということに気付いた。
ギャラドスは気絶していない。
それどころか、岩に頭をぶつけたのに、体にも顔にも傷一つもついてない。
リュウトは思った。コイツ、強い。と。
しかし、そう思う暇も無く、次々に攻撃してくる。
リュウトはよける。その時、声が聞こえた。
「お前も私の子供を捕りに来たのか・・?」
ギャラドスの声だ。
リュウトは推測した。
この男達はスリだけでなく、ポケモンの乱獲も行っていたんだ。
このギャラドスはコイキングの親なんだ。
そして、僕も乱獲に来た仲間だと思ってるんだ。と。
しかし、なんとか誤解を解く方法を考えようと言うとき。
ギャラドスは血走った目をした。
「許さん!」
そして、口からハイドロポンプをはく。
リュウトは慌ててよける。
「ま、待ってよ!僕は違うんだ!君の子供を救いに・・・」
しかし、ギャラドスはリュウトの言葉に耳を貸さない。
「黙れ!貴様も奴らと同じだ!」
ギャラドスは口を開ける。
ハイドロポンプの合図だ。
しかし、逃げ道が無い。
リュウトは覚悟を決めて、目を閉じた。その時だった。
モンスターボールからポケモンが出てくる。
リュウトのチームのエース。ドダイトスのトルテだ!
「!!トルテ!!」
トルテはギャラドスを睨む。
そして、大きな声で言った。
「私の大切なご主人をそんな風に言うのか!ご主人はな、現実世界の父上殿のためにこの世界に来たのだ!お前のように、人間と言うだけで攻撃するバカとは違うんだよ!」
リュウトは驚いた。そんな風に思ってくれているなんて。
すると、ギャラドスはリュウト達を見る。
しかし、さっきとは違い、穏やかな目をしている。
一度、水の中に潜ったかと思うと、再び出てくる。
しかし、口には何かを咥えている。
ギャラドスはそれをリュウトに差し出す。
リュウトは受け取ってそれを見た。
一つは氷に覆われた岩。
もう一つは琥珀色と土の色をした小さな石だった。
「これは・・・?」
リュウトが顔を上げると、ギャラドスはもういなかった。
泉の中に帰ったのだろう。
リュウトは二つの貰い物をポケットにしまう。
そして、警察とタツヤが駆けつける。
「リュウト!心配したぞ!!逮捕されたって言うから!」
タツヤは泣いてリュウトに駆け寄る。
男は逮捕され、リュウトの濡れ衣は晴れた。
「疑って、本当にごめんなさい。」
ジュンサーはペコり、と頭を下げる。
リュウトはいいですよ、と許す。
「あ、あの・・・。」
ドアを開けて、サーカスの少女が入ってくる。
「どうしても、謝りたくて・・・。でも、なんで、助けてくれたの?
私はあなたを・・・」
リュウトはにっこり笑いながら言った。
「キミ、脅されてたんでしょ?それに、あのとき、キミの唇が動いてるのが見えたんだ。「ごめんなさい」って。君も、脅されて怖かったんだね。」
少女はありがとう、言って泣いた。
そして、涙を拭くと
「お願い!あたしを旅の仲間にして!リュウトさんは世界を旅するんでしょ?お父さんに会えるかも知れないから・・・」
リュウトはその真剣な眼差しを見た。
「僕はいいけど、タツヤさんは?」
タツヤは困ったような顔で
「そりゃあ、こんなお嬢さん、断るほうがどうかしてるぜ・・・」
と言った。
その時、ルックス(レントラー)が戻ってくる。
先ほどのイーブイと一緒に。
「あれ・・?キミは・・・?」
ルックスが事情を説明する。
「どうやら、イーブイはお前のたびについて行きたいってよ。」
リュウトはイーブイを見る。
「よし、一緒に行こう!」
リュウトはイーブイを抱き上げて言う。
そして、タツヤの息子、ユウタと馬車に乗る。
「あ、自己紹介がまだだったね。あたしミミ。よろしくね!」
「俺、ユウタ。育て屋の息子だ!」
リュウトは二人によろしく、と返すと嬉しそうに
「よーし!三人とポケモンたくさんで出発だ!」
と叫ぶ。
願いの塔を探すたびはこれからだ。
最終更新:2008年11月29日 17:31