第二十七話:(まやかしに囚われて)
ペ「お前は・・・、この前のブースター!」
「へえ、覚えててくれたんだ。そうよ、あたしはブースターのサラ、名前も覚えといて」
ペ「いったい何のようだ!」
サ「・・・あんた達みたいな、恋だの何だの言ってるような奴らの目を覚まさせに来たの」
歩「何ですって!?」
サ「愛や恋なんてくだらない。それなのに世の中の連中は、そうゆう物が大切だと思ってる」
歩「だってそうじゃない!」
サ「あたしは知ってる、そんなもの、一時の気の迷い、口先だけの甘い言葉にすぎない」
ペ「サラ・・・、君は何でそこまで愛や恋のことを否定する?」
サ「・・・あたしはトレーナーに飼われていた。二人の兄と一緒にね。ある時、あたしの主人はとある人に恋した。主人はその人と付き合い始めた。主人は幸せそうだった、ある日、目が覚めてみると主人がいない、いるのは主人の恋人だけ、主人の恋人は、あたしの主人はもういないと言った。最初はどうゆう意味かわからなかったけど、ふとそいつの後ろに目をやったら、主人が倒れていた。血まみれで全く動かない。これがどうゆう事かわかるでしょ?」
歩「殺された・・・」
サ「そうよ。あいつはあたしと兄さん達が欲しいがために、あたしの主人を殺した。あたし達はそいつから逃げた。そのうち小さな森の中へあたし達は入っていった。そこで何日か過ごしていたら、ある日、ブースターが森の中へ入ってきた。その人は優しく勇敢でかっこよかった。あたしはその人のことが好きになり、彼のためなら何でもしてあげられると思った。そしてその人があたしを呼び出した。付いて行ってみるとそこにはあたしの主人を殺したあいつがいた。どうしてなのか彼に聞いたら、
「この人が俺の主人だ。俺は主人に命令されてお前を捕まえに来た。お前に好意があるようにしたのはただの芝居だ。お前なんて好きでも何でもない。ただの獲物にしかすぎない」
ってあたしを嘲笑うように言ってきたわ。そう、あたし達はまだ狙われていた。あたし達はまた逃げた。兄さんの一人が囮になってあたし達は散り散りになった。そこでやっとわかったの。恋なんてまやかし、そんな物は、はなから存在していない」
ペ「・・・君は間違っている」
サ「何が間違っているもんですか!あたしは決めたのよ、愛や恋なんて物の犠牲者を増やさないためにみんなの目を覚まさせるって!」
ペ「君はただ心に空いた傷口をその行為で埋めようとしているだけだ」
サ「黙りなさい!!!さあ、あんた達の目を覚まさせてあげる。食らいなさい・・・」(ボッ!)
ペ「君の考えが間違っていると言うことを、僕が証明してみせる。歩美、僕の後ろに!」
歩「ペレンネ!!そんな事したら・・・」
ペ「いいんだ。僕は君を愛してる。そのことがまやかしなんかじゃないと、サラに見せつけてやる」
歩「・・・・」
ペ「さあ来い!」
ボォ! ヒュン!
「うわああああ!!!」
ボッ! バシン!!
ペ「な!?進!!」
進「うぐっ・・・かっこつけるのは・・・・かまわない・・・だけどな・・ぐっ・・・それで死んじまったら・・・もともこも・・・ないだろ・・・」
歩「兄ちゃん・・・」
進「ペレンネ・・・俺がこんな・・・野暮な事したのは・・・お前と歩美のことが・・・・大切だからだ・・・・」
ペ「・・・聞いてたのか・・・」
進「ああ・・・・最初から・・最後までな・・・」
サ「何で邪魔をするの?めざわりよ。燃え尽きなさい!!」(ゴォォォォォ!!!!!)
進「ぐおおおおお!!!!!」
ペ「進!!!そんな・・・、あの夢と同じだ・・・・」
進「・・・・・」
歩「兄ちゃん!!!兄ちゃーーん!!!!」
進はもう返事をしなかった。
まだ炎をあげて燃えている。
サ「さあ、これで邪魔者はいなくなったわ」
ペ「・・・・」
サ「どうしたの?やっぱり恋なんて物が幻だってわかった?」
ペ「・・・黙れ」
サ「そのイーブイもバカよね。この前あたしが黒こげにしてあげたのに、懲りずにまたあたしの炎に突っ込んでくるなんて」
ペ「黙れ!!!!」
サ「何?何でそんなにムキになるの?」
ペ「お前は・・・、お前は進を燃やした!!!関係の無い進を!!!!」
サ「だから?」
ペ「僕はお前を許さない!!絶対に許さない!!!」
サ「恋だの何だの言ってる奴を目覚めさせるのは、少し犠牲が必要よ」
ぺ「ふざけるな!!!!」(ヒュンヒュンヒュン!!)
サ「フン(サッ)どうしてそんなに怒るの?物事に犠牲はつきものよ」
ペ「何が犠牲だ!!!お前は自分の境遇が嫌になった!!!!だからといって関係のない進を燃やして良いと思っているのか!!!!愛や恋を信じる前にそんなこと語るな!!!!」(シュババババ!!!!)
サ「よっと(ヒュ)あたしだって信じたかったわよ!!!あたしだって恋や愛のことを信じたかった!!!でももう信じられない。あんな悲惨な目に遭うのはあたしだけで充分よ!!!」
ペ「お前はそのことをみんなに示すために、あんな事をしても良いと思っているのか!!お前があんな事をする度に別のことで悲しむ人達がいるんだぞ!!!」
サ「うるさい!!!!」(ゴォォォォ!!!!)
歩「ペレンネ!!危ない!!!」
ゴォォォォ!!!パァン!!!!
サ「な!?あたしの炎が!!」
「関係なくはないぜ、ペレンネ」
歩・ペ「!!!」
進から上がる炎の中から声が聞こえる。
「俺は、お前等の大切な人だろ?」
炎が吹き飛んだ。
進「愛の戦士・進、ただいま参上!!!な~んちゃってな」
最終更新:2008年12月14日 15:30