コウヘイは朝、起きる。
寝ぼけ眼で、顔を洗って、歯を磨く。
そして、食堂に行こうとする。
だが・・・。
「冗談じゃありません!!」
オバサンの怒鳴り声が聞こえる。
この声はマリコさんだ。
「うちは金輪際、孤児院を売る気はありません!」
若い娘の声。
この声はアオイだ。
コウヘイは一瞬で目がさめる。
そして、声のする玄関に駆けつける。
其処には黒い服の男が立っていた。
「まぁまぁ、売って欲しいと言ってる訳ではないんです。」
男はさも、自分が悪く無いように言う。
そして、言葉を続ける。
「ウチはこの土地が気に入ったんです。だから、ここにデンジャラスランドを建設したいんですよ。」
アオイはその言葉にとうとうキレる。
「ふざけんじゃないわよ!孤児院の存在を無視して、言ってんじゃ無いわよ!!それに、うちにはチャンピオンのコウヘイがいるのよ!あんたたちなんてコテンパンにやっつけんだから!」
その言葉に男は
「いいでしょう。ウチの社長が相手ですよ。この事は伝えておきます。期限は、一週間後。それまで、御機嫌よう。」
男は黒い車を走らせ、去っていく。
それを腹ただしい目で見るコウヘイとアオイ。
そこへやってきたのは、ご近所の元チャンピオン、クロノスだった。
金髪の髪に、貫禄のあるヒゲ、年配とは思えない体・・・。
まさに、腐ってもギャラドス、だ。
さらに、アオイのおじいちゃんなのだ。
「どうしたんじゃ?」
アオイは話した。
ある悪徳建設会社が、孤児院の土地を狙っている事を。
「ふうむ・・・。」
クロノスはご自慢の髭を撫でながら
「そりゃあ、困った事になったのう。」
と言った。
「ねぇ、おじいちゃん。お願いだよ。あいつらを追い返してよ!」
アオイは切羽詰まった声で言う。
「スマンな。ワシのポケモンも年でな。戦えるっちゃー、戦えるが、長期戦は無理じゃ。」
と暢気に言う。
「そんな・・・。」
アオイはがっくりうな垂れる。
「だが、大丈夫。アオイ、そのコウヘイと言うのを連れて来い。」
アオイは分からなかったものの、うん、と頷いて三十分後にコウヘイを連れてくる。
「フムフム・・・。」
その場に立っているコウヘイをじろじろを見る。
「ふむ・・・。ポケモンは問題なし。主人の育てがいいな、だが・・・。問題はお前じゃな。」
クロノスは厳しい目でコウヘイを指差す。
「お前は今日から修行じゃ。」
そして、戸惑うコウヘイの腕を掴んで、どこかに連れて行く。
最終更新:2008年12月31日 00:25