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*寮
#right(){&tt(){&font(14,#006699){[[データ>http://www9.atwiki.jp/doudan/pages/579.html#データ]]}}}

#image(http://www9.atwiki.jp/doudan?cmd=upload&act=open&pageid=579&file=moonhorohoro.jpg,title=満どうだん寮,center,x=490,http://www9.atwiki.jp/doudan?cmd=upload&act=open&pageid=579&file=moonhorohoro.jpg,title=どうだん寮)
(クリックで別画面が開きます)


満天星国の犬士は格別とも言っても良い程の差別の結果、国に基から仕えていた犬士達しか公式に確認できないくらいその数を減らしてしまった。
しかし非公式といえば言葉は悪いが、混乱のさ中確認しきれなかった犬士の存在も否定できない
どちらにしてもその保護と肉体的・精神的なケアは急務であった。
そのために満天星国では人のための施設である寮を犬士のために設立することを決定した。

設立予定地は王城の施設内、庭園も望める一角とされた。
これは直に確認できるところでなくては保護してその後見に当たる意味がないという藩王の意向によるものである。
庭園が望めることで精神の安定も図れるのではないかという狙いもあるとされている。
その外観は犬士に無為の圧迫感を与えるものであってはならない。
かといって保護施設だからと質素であればそれば犬小屋とすら揶揄されてしまうであろう。
その中間として考えられたのが、どこか温かみを与える木造アパートである。
決しておんぼろではなく、懐かしさを与えるようなその作りが、心を癒す助けになるのではないか。
月光ほろほろのそんな気遣いが会議で通り、木造アパートでの建造が決まった。

その後完成図をみて誰か止める奴はいなかったのかという騒ぎになるのはまた別の話である。


構造はシンプルかつ不足の無いように作られている。
玄関は大勢が一斉に外に出ることがあっても大丈夫なようにと広めのスペースがとられている。
そこからは左右に廊下が伸び、上階につながる階段もある。
廊下を左に折れれば、そこは集団生活に欠かせない食堂、犬士達の交流を行うためのレクリエーション室、温泉郷より運び込まれた湯による浴場、共同コインランドリー、メンタル的なケアを行うための医務室などとなっている。
同じく右に折れれば、一番手前に大家メードの部屋がある以外はすでに個室が並んでいる。
2階に上がったすぐそこは玄関と同じか、それよりも広いホールがあり、開放感のある造りとなっている。
他には特筆するような設備はなく、メードの詰所が一室ある以外はただ個室が並ぶのみである。

個室の造りは大家メードの部屋を含めてほぼ同じつくりになっている。
だからといって決して刑務所のような殺風景な部屋ではない。
押し入れ収納を備えた7畳一間の畳張りの部屋には、いくつか備え付けの物があった。
必ずどの部屋にも大きめの窓が設けられ、いつでも外を眺めることができるし、やろうと思えばそこで洗濯物も干すことができる。
食堂も浴場もあるが、すべての部屋にはキッチンとユニットバスも設けられている。
必ずしも交流を望まない者もいるだろうという配慮もあるし、自分の自由にできる部分がなくては息が詰まるだけである。
ただのアパートにしては豪華とも思えるが、それこそが満天星国の思いを示していた。

寮という名はついているがほぼアパートであるからして、そこには大家がつきものだ。
そして犬士達は保護されてすぐここですべてのことができるわけではない、そのサポートも必要だ。
という訳で、この寮には何人かのメードが勤務していた。
寮長とも呼ばれる大家メード、エコーをはじめとするメードたちが昼夜を問わず犬士達のサポートに当たる。
掃除風呂洗濯食事まで、完全なサポートを受けることもできるしそうしないこともできる。
その自由さを持ってもらうことが一義であり、彼女らもそれを全うするよう励んでいる。


この施設の上棟式には藩王も参加したという。
その際にかけられた言葉こそが、この寮の精神を表していると言える。

「自分の家として使い、安息を取って欲しい。その責任は私が取る」




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**データ


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**スタッフ
(絵:月光ほろほろさん)
(文:里樹澪さん)

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