穴埋め

「もう、姿は見えませんね。」
ホフマンら五人は比較的安定した青い流れの中をゆっくり下っていた。
先に旅の扉に入ったクイナの姿はすでに見えなくなっている。
「出口は一緒ではないかもしれないでござるな。」
「うむ。しかしそうなるとまた発見するのは難しいでござるなぁ。」
「それじゃ、もうほっといてもいいんじゃない?」
「そう言うわけにもいかないでござろう。でも探す方法がないでござるし…。」
「そもそも、何で先に飛びこんだんでしょうか?」
「うーむ。ガウ殿、なにか知らないでござるか?」
「…ガウゥ。」
「わからないでござるか…。」
「そうですか。………ってこの言葉わかるんですか?」
「いや、なんとなくでござる。」
「…………。」
「…あれ?なにかこっちにくるよ。」
「そんなわけ無い…って本当に近づいてくるでござるな。」
「本当ですね。……なんか凄く速くないですか?アレ。」
「!!!皆避けるでござる!」
「避けるって、どうやって?!」
「まずい!もう手遅れでござる!!!」

どか!

「ぬう!」「!、ホンダラ殿!」「うわっ!」「ガウ!」「へぶっ!」

「出口でござる!落ちるでござるよ!」
『うわーーーーー』

――――波音が耳をくすぐる。塩のにおいが気持ちイイ。口の中がザラザラする。
なんでこんな所で寝てるんだろう?たしか、さっきは、、、、
ガバッ!
「みなさん大丈夫ですか!!??」
ホフマンは辺りを見回した。他の四人は、、、
「!メルビンさん。ガウくん。大丈夫ですか?」
「ガウガウ。」
「…ホフマン殿……。ワシは大丈夫でござる。他の皆は?」
「ここにいたのは僕達だけみたいです。さっきのぶちかましで別の所にいったんじゃぁ。」
「そうでござるか…。」
「とりあえず、服を乾かしませんか?ここ、少し寒いですよ。」
「うむ。そこらへんの流木でも集めるでござる。」


目を覚ましたルーキーは側に倒れていたライアンを起こして他の三人を探していたのだが、、、
凄いモノをみつけてしまった。
直径2メートルぐらいの深いクレーターの真中にクイナが突き刺さっていた。
少しの間熟孝し、結論をだした。気配を探る。なし!土の固さ。良好!後腐れ。なし!
「よし。埋めよう!」

~小一時間後~
「ルーキー殿。だれかいたででござるか?」
「ううん。だれも。他の所にとんじゃったんじゃないかなぁ」
「そうでござるか…。ところで何でそんなに汚れているんでござるか?」
「少し穴うm…ゲフンゲフン。穴掘りしてたんだ。」
「ほう。いやぁなつかしい。ワシも昔はよく訓練を抜け出して穴掘りしたものでござるよ。」
(ほんとにやってたんか?このオッサン)
「とにかくここにはいないみたいでござるな。」
「そうだね。これからどうする?」
「地図にはここから北に町があるでござるからいってみるでござる。」

さっきぶつかった時、加速装置は外れた。
まる一日飲まず食わずで走っていた彼にとって、それは大変幸運なことだっただろう。
しかしその時変なふうにぶつかった彼の体は、装置が外れたせいでバランスを失い、
縦に回転しながら扉をぬけた。スピードを少しも殺せずに、、、。

最後にみた映像はゴツゴツに隆起した岩肌。
そしてホンダラだったものは赤いぼろぞうきんに姿を変え、その人生にピリオドをうっていた。

【ルーキー 所持品:ブーメラン
 第一行動方針:ツェンの町へ
 第二行動方針:仲間をさがす】
【ライアン 所持品:不明
 第一行動方針:ツェンの町へ
 第二行動方針:仲間をさがす】
 基本行動方針:来る者は拒まず、去るものは追わず。】
【現在位置:ツェンの南】

【メルビン 所持品:虎殺しの槍
 第一行動方針:焚火
 基本行動方針:仲間を集める。冗談を飛ばす。】
【ホフマン 所持品:ギガスマッシャー
 第一行動方針:焚火
 第二行動方針:とりあえず仲間を探す】
【ガウ 所持品:なし
 第一行動方針:焚火
 第二行動方針:とりあえず仲間を探す 】
【現在位置:島最西端の砂浜】


【クイナ 死亡】
【ホンダラ 死亡】
【残り 78人】
※加速装置はどこかに行ってしまいました。


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最終更新:2011年07月18日 07:41
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