体が痛い…
辺りが暗い…
体が…動かない…
体に重圧がのしかかる。
意識が途切れ途切れになる。
ああ。俺もここまで…
いや、
ここで終わるわけには行かない。悲しむ人がいるから。
…死ぬわけには行かない。待っている人がいるのだから。
目がかっと開かれる。
その瞬間。
光が辺りに満ちる。
「もう…気が…つかれたのですか…」
アモスは辺りを見回す。
どうやらここは酒場のようである。
自分はソファに寝かされていた。
そして、声の主を見る。
「…あなたは。」
彼女は美しい。…それ以外の言葉は野暮と思えた。
「私は
エリアと申します。…お怪我のほうは…大丈夫ですか。」
体を起こす。一体どうしてここにと思ってみる。
「気がつけばこちらのものだ。…俺はアモス。…いったいどのくらい気を失っていたのだ?」
「おおよそ、一時間半…派手な音をしたのでそちらに向かっていたら派手に横転したトロッコとあなたが倒れていましたのでここまであなたを担いできたのですが…こんなに早く目覚めて本当に大丈夫ですか?」
「回復の心得はある。…情けないところを見せてしまったな。」
…そうだ、あれからトロッコに乗ったはいいんだが…外に出てもまったくスピードは落ちずにコーナーを曲がりきれずにクラッシュしたんだ…
いやはや、自分ながら情けない。怪物が尻に噛まれた時位恥ずかしい。
「…お尻…ですか?」
「あ、いや…独り言だ。」
恥ずかしいもほどがある。声に出てしまった。
「…あれから、
ゾーマからの通信がありました。…お話します。」
「待ってくれ。…なぜ、そんなに親切にしてくれる?」
エリアを言葉で制し、立ち上がる。まだ体が痛む。
「私は、このゲームに対し、何らかの行動をしたいと思っています。…ですが、私は戦士でもないし、魔法の知識もそれほどありません。…勝手なお願いですが。あなたの力を借りたいのです。」
「…命の恩人の言葉に断る理由はない。」
「よかった…。あの、どちらに行くつもりですか?」
アモスは自分の体にベホマをかけ体調を整えていた。剣を持ち盾を持ち。
「友が戦っている。苦戦は免れない…」
「…一緒に行きます。話はそちらに向かいながら。ゾーマの部下らしい者が
雨が降ると言ってました。なるべく早くに合流したいですね。」
エリアは
ミスリルナイフを手に持った。意志は固いようだ。
「雨か…急ごう。」
アモスはエリアを連れて、酒場を後にした。
【エリア 所持品:ミスリルナイフ
第一行動方針:
ロック、
ファリスとの合流
基本行動方針:できることをやる】
最終更新:2011年07月18日 07:00