私は待つのは嫌い。
なぜなら待つのは心苦しいから。
自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分の力で行動を起こしたほうがいいと思うから。
たとえ自分の力が及ばないとしても。
…だけど、あの人は待っていてといっていた。
一瞬で吹き飛ぶかもしれない。そういっていた。
あなたは大丈夫なのと聞くと。
「呪文の心得はある。大丈夫だ。」
そう言った。
待つのは…嫌い。
魔導工場前。
入り口近くにて雨宿りするわけでもなく雨にただ濡れて待ち人を待つ美女。
水の巫女
エリア。
しばらくすると工場から人影が見える。
アモスである。仲間を探して工場に入っていったのである。
「どうでしたか?」
アモスを出迎える。
「あの悔しそうな顔を見るとどうやら
ロックたちは逃げ切れたようだ。」
「そうですか。…よかったですね。」
「ああ。」
「これからどうしましょうか。…この雨…激しくなりそうですが。」
「…このままだと風邪を引く。だから先ほどの酒場に戻ろう。」
「それがいいですね。」
二人は激しくなる雨の中酒場へ駆けて行った。
先ほどの酒場に着いたころ。雨はさらに激しくなった。その激しさはあまりの激しさで前が見えなくなるほど。
「びしょびしょですね。」
「全く。これじゃあここから動けないな。」
酒場の椅子にどっかと座りカウンターから持ってきた酒をグラスに入れる。
エリアは酒場の奥に入っていった。
意外といい酒だな。アモスは口にした酒の感想をつぶやいた。
エリアが奥から出てくる。
「…あの、酒場の奥から着替えになりそうな服を見つけましたので…少し向こうを向いてくれませんか?」
「あ、ああ。」
アモスが向こうを向く。それを確認してからエリアはカウンターの中に入る。
ちらりとアモスのほうを見る。ちょっと頬を染めていた。
「…意外と若いのかな。」
ぼそりとアモスに聞こえない声でつぶやいていた。
アモスは棚から持ってきたワインを一人飲んでいた。
「…」
エリアは着替えを始めた。
あまり服の種類はないけどこの際贅沢は言ってられない。
ちらりとアモスを見る。はっきりと頬を紅く染めていることを確認していた。
「早く着替えてくれ。」
「あ、ご、ごめんなさい。」
【エリア 所持品:
ミスリルナイフ
第一行動方針:着替え中
第二行動方針:ロック、
ファリスとの合流
基本行動方針:できることをやる】
【アモス 所持品:
妖剣かまいたち 水1,5リットル
小型のミスリルシールド
第一行動方針:ロック、ファリスとの合流
基本行動方針:レナの捜索】
【現在位置:ベクタ酒場】
最終更新:2011年07月18日 07:01