雨がやむころ、やっとベクタにたどり着いた。
実言うと服を乾かす時間がほしい。そう思う、美女
ミレーユ。
だけどそんな時間はないに等しい。
ベクタの街中に入る彼女を衝撃が襲った。
仲間、
アモスが倒れているのであった。駆け寄ってベホマを唱えるも…すでに手遅れであった。
救いはその顔が満足げであったこと。彼のことだ。命を投げ出して救おうとした何かがあったのだろう。
「…アモス。アモスの遺志は受け継ぐわ。…何を守りたかったか。それを私に見せてちょうだい…」
ミレーユはおもむろに占いを始める。
しばらくするとミレーユの頭の中に三人の人影が見える。
一人が意識を失っている。瀕死の重傷であろう。
「…この人、達ね。…わかったわ。私が合流してみせる。絶対に。」
バーバラのことも、もちろん弟、
テリーのことも心配であったが…
占い師のカンというものか。今はこっちのことが大事だと、そう思えたのだ。
少なくとも、彼が命を投げ出してまで守ろうとした人たちを助けないわけにはいかない。
「…だけど、少しは泣いてもいいわよね…」
頬を涙が伝う。溢れんばかりの感情を押し殺して。
しばらくの沈黙が流れる。
だけど彼女は何もしないわけではない。
アモスを弔い、アモスの荷物を自分の袋にまとめ、ゆっくりと
ベクタの城へ歩き出した。
一度振り返る。…アモスの姿が見えた、ような気がした。
決意するように
再び歩き出す。
最終更新:2011年07月18日 07:15