自分の目の前にはトンネルの入り口がある、ここを通れば山道や雪原に苦労することなく
神殿まで一直線だ。
しかし…
マゴットの死を知った今、このまま神殿に入る事を
サマンサはためらっていた。
もしかすると何か変事があったのかもしれない、あるいは…
サマンサはアルブルグで出会った銀髪の剣士を思い浮かべる、
もし、あの男と鉢合わせでもすれば…
だが、それでも自分は進まねばならない、そう言い聞かせながら、サマンサは1歩を踏み出そうとする。
と、自分の足元にまた子ウサギがまとわりついているのに気がつく。
「心配しなくても、もう食べたりはしませんよ、さぁそこをどいてください」
しかし、子ウサギはサマンサに何かを訴えるように、ひたすら足元にまとわりつく。
「どうしたのです?」
サマンサの言葉に子ウサギは一声泣くと、そのまま茂みの中へと入っていく
その後を追ってサマンサも茂みに入ったその時だった。
ごごごごっ!
凄まじい大音響と共に土砂が崩れ、トンネルの入り口はおろか通路までも押しつぶしていく、
間一髪だった、もしあのままトンネルに入ってれば命は無かっただろう。
「恩返しですか…期待していたわけではないですが、助かりましたよ」
サマンサは子ウサギの抱き上げ頭を撫でてやろうとするが、そこである事に気がつく。
「おや、良く見るとあなたは何らかのモンスターの変種ですね、ウサギに見えるのは擬態ですか」
確かに耳が長いのを除けば、ウサギというよりキツネとリスに近い。
耳を立て、足をたたみ、毛皮を膨らませることでウサギに見せていたのだ。
サマンサはキツネリス(便宜上こう呼びます)を地面にそっと下ろしてやると、また先を急ごうとする。
「さぁ、お前は親の所にかえりなさい」
だが、それでもキツネリスはサマンサから離れようとしない。
「?」
サマンサは少し考えるような仕草をしていたが、思うところがあったのだろう。
サマンサは先ほどスライムと遭遇した周辺を色々と調べる。
と、そこにはやはりキツネリスの成獣が横たわっていた。
親はぴくりとも動かない、どうやら
ブーメランの当たり所が悪かったようだ。
「そういうことだったのですね…」
サマンサの言葉に子供がきゅ~と悲しげに鳴く。
「ならば見過ごせませんね…恩もありますし、ついてきますか?」
キツネリスの子供は返事の変わりにサマンサの帽子の上にちょんと跳び乗った、どうやらそのつもりらしい。
「では参りましょうか…そうそうお話をしてあげましょう」
「昔あるところに、うさぎと猿ときつねが焚き火を囲んでいると、そこに飢えた旅人が……」
【サマンサ 所持品:勲章 星降る腕輪 手榴弾×1
第一行動方針:神殿に向かう(速度は遅め)
基本行動方針:
デスピサロを手伝う
最終行動方針:生き残る】
【現在位置:ロンダルキア中央西よりの山地、雪原との境界線付近】
※キツネリス一匹を連れています
最終更新:2011年07月17日 21:41