その場は沈黙に包まれていた。
放送直後は、ミッドガルの状況を知る方法はないかと色々探していたのだが、
結局わからないままで、後は会話もなく、ただ誰かが来るのを待っている。
味方が来るという保証はない。中の者たちが全滅したとは考えにくいが、
参加者を殺して回った連中が生き残っている
可能性はある。
これは賭けだ。しかし、
ゾーマを打倒する上で必要な事である。
だから、待ち続けた。その答えが、明るいことを信じて――――
そして、放送から半時。オブジェの脇に設置された転移ゲートが瞬き、
彼らは思った。ああ――――大失敗だ、と。
まず嘴。そして黄色の羽毛。愛らしいといえばそうかもしれない大きな瞳。
退化した翼。細い様で揺るぎない二本の足。
その生物に騎乗するのは、何も着ていない男。一応局部は隠してあるが、それだけ。
そして覆面。その向こうの目は明らかにイッている。
「あらくれ仮面推参! 世のため人のため生かしておけぬ魔王を始末しようぞ!」
ヤバい、南極だ。つーかあらくれ仮面って。
その場に居る誰もが思ったが、とりあえずゾーマ打倒の為に来たことは間違いないようだった。
極めてエレガントではないのであまり関りたくないというのが総論だったが、
そうも言っていられないので、
エドガーは簡単に状況を説明する。
とある儀式により、ゾーマの城に移動する事ができたという事。
ゾーマを倒さない限り、何も解決しないという事。
故に、残った参加者に協力を
呼びかけた事。
今も、魔王を食い止めるため、
アルスたちが戦っているだろう、ということ。
偉そうに腕組みをしてエドガーの説明を聞いていたあらくれ仮面だったが、
アルスの名前を聞いてその態度は一転した。
「なんと、こうはしておれぬ!!」
チョコボは踵を返し、部屋の外へと走っていく。
デスピサロがすかさず扉を開放したので蹴破られることだけは免れた。
そして残ったのは立った埃と、チョコボの足跡。それから、
「なあ、エドガー。もしかして俺たち」
「いうな。頼むから」
ほんの少しの後悔だった。
【デスピサロ 所持品:『光の玉』について書かれた本 死神の鎌】
【エドガー 所持品:
エンハンスソード ミスリルシールド ボウガン 天空の鎧
スナイパーアイ ブーメラン 首輪×5】
【
デッシュ 所持品:アサシンダガー 加速装置
裁きの杖 首輪×5】
【
サマンサ 所持品:勲章 星降る腕輪 手榴弾×1】
以上
【第一行動方針:参加者が訪れるのを待つ
最終行動方針:ゾーマ打倒】
【現在位置:ゾーマの城】
最終更新:2011年07月17日 21:24