第5章 兵器襲来!AZA巨人ここに降り立つ!
AZA本部ではミキが合流し、より活気が増していた。桃ぽよはAZAマシンの調整をしていた。そこに他の4人が現れる。「マシンの調整はどう?」すしが聞いた。「4つのマシンは調整完了。この調整を活かすために必要なことがあるから完成はまだ先だけど。」「完成したらデラゾッポンとの戦いもかなり楽になるぞ。」ゆびが言った。
その頃ゾビッポン帝国ではゾビマジーラがミキに似ているという者の家に残されていたという機械の説明をしていた。「異次元の扉だと!?」ゾビホウが言う。「はい。どうやらあの機械が完成すると異次元への旅が可能になるようなのです。」「つまり別世界の侵略が可能になるというのか。」「理論上はそうですが、危険もあります。あの機械を動かすには莫大なエネルギーが要ります。しかも、そのエネルギーを機械はさらに増幅させる。下手をすれば先にこの世界が滅んでしまう程に・・・」
かの植物騒動で撒いた聖水の効果が切れてきたらしく、徐々に細々とゾビッポンの出現報告が舞い込んでくる。このゾビッポン情勢では人々もゾビッポン対策用のスプレーなどは持っておりゾッポンでなければ割と対処はできる。しかし、とうとうゾッポンが現れるほどまで効果が切れてしまったようだ。
「ゾッポン反応確認!現場へ急行せよ!」ミキ合流後初のゾッポン戦だった。反応のあった場所から光が見える。「俺はミラーゾッポン!」ゾビッポンの葉っぱに当たる部分が鏡になっている。この鏡で反射された光に当たった人がゾビッポンになっていく。
「お前らも喰らえ!」ミラーゾッポンの反射光はAZAの5人にも襲い掛かった。「光にはこれだ!」ミキが踊り出て闇のエネルギーで壁を作り、光を吸収した。「これでお前の鏡は通じない!」「フッ、我が力はこれだけではない!」ミラーゾッポンの光は実体を持った光線となり、放たれる。実体では流石に相殺はできない。闇の壁が破壊された。「そう簡単にはいかないかー」
ミラーゾッポンは鏡を大量に召喚し、あちこちに配置、光が反射し、強め合う。強力になった光が再び5人に襲い掛かる!
その頃ゾビッポン帝国では一人のゾビッポンがゾビホウに何かを話していた「ミラーゾッポンの鏡は光を反射すると同時にその奥で闇エナジーを生み出します。その闇エナジーはこちらに送られ、新兵器の動力となるのです。」「ほう・・・面白い。詳しく聞かせてみろ。ゾビデータ。」「ゾビッポン四天王が一人、腐食管理者ゾビデータの計画に狂いはありません。」
帝国の開発室のような場所で大勢のゾビッポンが何かの開発に当たっているのだが・・・「これで殆ど完成やな。やけんあとはミラーゾッポンが闇エナジーを送りこむのを待つだけ。」明らかにその姿はゾビッポンではない。人間・・・まさかゾビッポンに味方している人間がいるというのだろうか?
ミラーゾッポンは戦いながら闇エナジーを供給していく。しかし、AZAの5人の圧倒的な連携の前に押されていた。「まあ良い・・・私の真の役目はゾビッポンを生み出すことではない・・・ここで一気に!」そう言うとミラーゾッポンは自ら5人の攻撃に飛び込み、爆散した。
なんなんだ・・・と誰もが思ったその時、「デラ細胞発動!」ミラーゾッポンが巨大化し、ミラーデラゾッポンとなる。鏡も巨大化し、より大量に光を反射するようになった。
そして帝国では「デラゾッポン化により、急激に闇エナジーが集まっています!」開発に当たっていたゾビッポンが報告した。「よーし!ゾビリンミラーマッチョ!発進や!」かの人間が指示を出す。
AZAマシンがミラーデラゾッポンに対処していた所に突如出現する。「何だあの巨大兵器!?」デラゾッポンと同等以上の大きさを持つ筋肉質なメカが現れたのだ。ミラーデラゾッポンが誇らしげに叫ぶ。「ハッハッハッ!我が真の狙いはこいつの起動!鏡で生み出した闇エナジーでこいつは作動するのだ!」ゾビリンミラーマッチョは手当たり次第に街を破壊する。ミラーデラゾッポンが邪魔をし、なかなか止められない。
一方AZAマシンのないミキは町の人の誘導に当たっていたが、明らかに今のAZAマシンだけでは戦力不足。「クッ・・・こうなったら!」(あれをやるのか?)リュウが問いかけた。「そうでもしなければ被害は広がるだけだ!」(よかろう・・・どうなっても知らんがな!)
ミキがリュウの力を宿し、変化。さらに!「「うおおおおおお!!!!」」龍の戦士からさらに力が溢れ、巨大化したのだ!
「なんだあれ!」デビが言う。「ミキ巨大化できるのか!」すしも言った。「あの力を使えば・・・」桃ぽよがメガニックアイでミキを分析し、さらに言った「行けるぞ!みんな、ミキの元に集まれ!」メガンビー、ユビッグバイパー、デビウス、カビディウスが巨大化した龍の戦士の所に集まる!「AZAコンバイン!」桃ぽよがコードを口にした。すると、それぞれのマシンが変形し、龍の戦士に鎧のように合体していく!「目には目を…巨人には巨人を…!」「負担が軽くなった!これなら行ける!」ミキが言った。
龍の力とAZAマシンを通して伝わる4人のオーバーの力が共鳴!そのオーラだけで人々がゾビッポンから戻っていく。「やつの弱点が見える!」メガニックの力がミキに伝わっているのだ。ミキの拳に力が宿る本人だけでなくシャリが、雪玉が、爆弾が、全員の力がそこに宿った!放たれる拳はあっという間にミラーデラゾッポンの鏡を割った!闇エナジーの供給も途絶え、ゾビリンミラーマッチョは活動を停止。いとも簡単に破壊することができた。
モニターで様子を見ていた隊長Kは誰かと連絡を取っているようだった。「ゾビッポンのエネルギーはかなり引き出されている。こっちの準備も進めねば・・・」
一方帝国では「何が完璧だゾビデータ!あっさりとやられているではないか!」「いや、これも作戦の内。この残骸はかき集めておきましょう・・・そして、今回強力な戦力を繰り出すことでやつらの手の内もかなり把握しました。分析すれば多少の新技をその場で生み出されても全て予測済み。奴らに勝ち目h・・・」「ゾビホウ様!」「なんだゾビマジーラ!今は私が喋っていたのだ。」ゾビマジーラはゾビッポンを連れて来ていたが、何かが違う。「異空間マシンの出力を抑え、小さな穴を開けてみたのです!どうも異空間そのものには莫大なエネルギーが満ちているようで・・・そのエネルギーが漏れ出したものがゾビッポンを突然変異させ、この赤いゾビッポンを生んだのです。しかもこのゾビッポン、ただのゾビッポンではなく、下手なゾッポンより実力があるのです。おまけに炎まで扱えるときた。凄まじい戦力となるでしょう。」「そうか、早速出動させてみよ!」ゾビホウが指示を出す。ゾビデータが言った「私も行きましょう。そやつのデータ非常に興味深い。それに、私にはやつらのデータがある。次こそやつらの終わりの時だ!」
〜5章完〜
次回予告!
「赤いゾビッポン!?」「何故だ・・・僕はあいつと戦いたくない。」「こ、この光は!?」
次回!「
鮮血の敵と覚醒の時」
最終更新:2020年12月06日 19:22