第1回口頭弁論で原告側「規制の根拠ない」と主張
1. 省令の根拠は、医薬品の副作用・誤使用防止のために、ネットではなく「対面販売」で、顔を合わせて情報を十分に提供することが必要だとしているが、ネット販売に起因する副作用のリスクは何ら実証されておらず、規制の根拠がない
2.
薬事法では、購入者が情報提供が不要であると言えば、1類の医薬品でも情報提供を省略して売買ができると定めてあるにもかかわらず、省令では、対面の販売を原則とし、消費者が(対面での説明は不要で)ネットやメールでの説明のほうがいいと言っても、安全性の確保ができないとして禁止されるのは、消費者の自己決定権を侵害するものである
3.さまざまな事情で薬局・店舗に行くことが困難な消費者にとっては、ネットは医薬品購入のための極めて便利な手段であり、ネット販売禁止は、かえって必要な医薬品の入手を困難にして、その健康と生存を脅かす危険な規制である
4.法治国家では、国民の権利を制限するには憲法に適合した法律が必要であり、法律より下の政省令で定める場合には、その法律(から)の具体的な授権が必要である。しかし薬事法36条の6は、情報提供などについて定めることを省令に委任しているだけで、どこにも対面の原則を規定していない。従って、今回の省令は法律の授権を欠き、憲法第41条に違反する
厚労省は「規制はどうしても必要」と反論
省令は、医薬品の適切な選択と適正な使用の確保、国民の健康被害を防止する目的となっている。医薬品にはリスクが不可避であり、できるだけリスクを回避するためには、医薬品に関する専門家が関与して販売することが重要である
現状を見ると、専門家が不在であったり、適切な情報提供が行われていない。購入者においても、医薬品に関する適切な知識を持っているとは限らない。
こうした実態に鑑みると、販売業者に専門家を関与させリスクの比較的高い医薬品に関して対面で情報提供を義務付ける規制がどうしても必要である。(省令により)規制をすることは合理的な制約であり、憲法22条(職業選択の自由・営業の自由)には違反しない
改正薬事法後の状況を見ても、店頭での販売に大きな改善は見られない。他方で、原告らには大きな損害が発生している。
経過措置の不合理性として、離島以外で店頭に出向くのが困難な利用者などは救済されない。また、事業者にとっては、継続使用者の判定は著しく煩雑で、コストがかかる。システムを入れ替えようにも、2年のみの時限措置で無意味である。
省令は他の制度と不均衡である。例えば、薬事法では店頭において、第1類医薬品でも購入者が不要とすれば、情報提供は不要とされている。また、特例販売業許可、配置販売業許可は、既存業者であれば
登録販売者すら不要で第2類の販売が可能となっている。
「本人にメールで薬の購入を頼まれた代理人が医薬品を買うことが省令で認められている一方、本人が電子メールで医薬品を購入できないとするのはおかしいのではないか」
■ケンコーコム、改正薬事法全面施行後の一般用医薬品販売状況を調査
結果およびコメントを発表
主な調査結果
【広島県A
漢方薬局】(社団法人 日本薬剤師会幹部運営薬局)
初回代理人が対面で漢方薬を購入、2回目は電話でやはり代理人が注文し、郵送で初回と同じ※注)漢方薬を購入できた。
⇒ 初回対面時に、代理人に対し、「次回以降は郵送で購入ができる」との説明あり。
【神奈川県B漢方薬局】(社団法人 日本薬剤師会会員運営薬局)
初回に代理人が対面で漢方薬を購入、2回目は電話で代理人が注文し、郵送で初回と同じ漢方薬を購入できた。
⇒初回対面時に、代理人に対し、「代理人でも良いので初回に対面すれば、次回以降は郵送で購入ができる」 との説明あり。
【東京都C漢方薬局】(社団法人 日本薬剤師会会員運営薬局)
初回にインターネットで注文、郵送でOTC漢方薬と医療用漢方薬を購入できた。
⇒使用者に代わり、代理人が薬局店頭で対面で医薬品を購入、使用者に送付する『買い物代行』としてインターネットサイトに医薬品情報を掲載。事実上、初回から郵便等販売により医薬品を購入できた。尚、医薬品は当該薬局より直接送付されてきた。
最終更新:2009年09月07日 18:28