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[[■政局13]] より #contents *140516 「戦地に国民」へ道 解釈改憲検討 首相が表明 [東京]  安倍晋三首相は十五日、官邸で記者会見し、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を検討する考えを表明した。これに先立ち、自らの私的諮問機関から解釈改憲を提言する報告書を受けた。集団的自衛権は、自国が攻撃されていないのに武力を行使する権利で、容認は海外の戦場に国民を向かわせることにつながる。解釈変更だけで行使を認めれば、憲法九条は骨抜きになり、憲法が権力を縛るという立憲主義の原則も否定される。戦後日本が守り続けてきた平和主義が揺らいでいる。  首相は会見で、集団的自衛権の行使を禁じた今の憲法解釈に関し「国民の命と暮らしを守る法整備が、これまでの憲法解釈のままで十分にできるのか、検討が必要だ」と強調。二十日に自民、公明両党による与党協議が始まることを踏まえ「与党協議の結果に基づき、憲法解釈の変更が必要と判断されれば、改正すべき法制の基本的方向を閣議決定していく」と述べた。  首相は「限定的に集団的自衛権の行使が許されるという考え方について研究を進めていきたい」とも説明。海外での自衛隊の対処が必要な事例として(1)邦人を救出した米艦船を守ること(2)海外で邦人らが武装勢力に襲われたときに、国連平和維持活動(PKO)に参加中の自衛隊員が離れた場所から援護に向かう「駆け付け警護」-の二つを挙げた。  首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の報告書は、集団的自衛権の行使容認に加え集団安全保障への参加も提言。湾岸戦争時の多国籍軍編成などの事例がある国連中心の武力制裁の枠組みだが、首相は「政府の憲法解釈と論理的に整合しない。採用できない」と明言した。  与党協議では、離島への武装勢力の上陸など、日本の領土・領海内で本格的な武力攻撃に至らない事態が起きた場合、自衛隊が対処する法整備が必要かを最初に議論。「グレーゾーン事態」と呼ばれ、安保法制懇の報告書にも集団的自衛権とは別に必要性が盛り込まれて、公明党も検討に柔軟な姿勢を示している。  公明党は、集団的自衛権の行使容認には反対している。首相は八月中の閣議決定を目指していて、公明党の譲歩を引き出そうと限定容認の論法を持ち出したが、同党の態度は硬い。 (東京新聞) *140509 第2次安倍内閣500日 閣僚交代なし、戦後最長更新中 [朝日]  第2次安倍内閣が9日、2012年12月26日の発足から、500日を迎えた。第1次安倍内閣(06年9月26日~07年9月26日)では閣僚の失言や不祥事で5大臣が相次いで辞めたが、第2次内閣で途中交代した閣僚はいない。同じメンバーで続いた内閣として、戦後最長の記録を更新中だ。  菅義偉官房長官は9日の記者会見で「全閣僚がチームワーク良く、安倍晋三首相の目指すものをそれぞれの立場で着実に進めてきた結果だ」と語った。首相は、今秋に開かれる予定の臨時国会前に内閣改造を行う意向。戦後の内閣で、第2次安倍内閣に次いで同じ閣僚メンバーが続いたのは、第1次佐藤改造内閣(1965年6月3日~66年8月1日)の425日。  安倍首相の在任期間も8日、第1次内閣と合わせて865日に達した。864日の鈴木善幸氏を抜いて戦後歴代9位となった。(笹川翔平) *140508 集団的自衛権の閣議決定、国会閉会後の方向 公明に配慮 [朝日]  安倍政権は他国を武力で守る集団的自衛権行使を容認する閣議決定の時期について、6月22日に会期末を迎える通常国会の閉会後に延期する方向で最終調整に入った。行使容認に慎重姿勢な公明党への配慮だが、秋の臨時国会までに閣議決定する方針は変えていない。  欧州訪問中の安倍晋三首相は7日午後(日本時間同日夜)、ベルギー・ブリュッセルでの記者会見で、閣議決定の時期について「期限ありきではない」と明言。「与党においてもご議論をいただきたい」とも述べ、公明党との協議を尊重する考えを強調した。また、首相は、有識者会議が来週中に提出する報告書を受けて示す「政府方針」について、「政府がどのように検討を進めるかについての基本的方向性を示す」と語った。  与党内では、公明党への配慮として、秋の臨時国会に予定していた集団的自衛権行使容認の関連法案審議を来年の通常国会に先送りする案も検討している。自民党の石破茂幹事長は、自衛隊が防衛出動する段階には至っていない「グレーゾーン事態」に関する法案審議を秋の臨時国会で先行させる可能性に言及した。公明党がこの問題を優先すべきだとしているのに配慮したものだ。菅義偉官房長官も7日の記者会見で「そういうこともありうるのではないか」とした。  しかし、首相は秋の臨時国会召集前には閣議決定に踏み切る考え。政権幹部も「絶対にやる」と強調する。首相は集団的自衛権を政権の最重要課題に位置づけ、国会でも繰り返し言及してきた。閣議決定まで大幅に先送りすれば、この課題に取り組む機会自体を失い、首相の求心力も大幅に低下するからだ。  ただ、国会閉会後になれば、国会での議論がないまま閣議決定が行われるおそれがある。政権はその場合、閉会中審査を開くことを検討するが、審議時間を十分に確保できないという懸念がある。  首相は閣議決定後、内閣改造し、秋の臨時国会に臨む考え。首相側近は「常識的に言って夏の遅いタイミングだ」と述べ、8月後半から秋の臨時国会開始前を示唆している。 *140314 首相、河野談話「見直すことは考えていない」 [読売]  安倍首相は14日午前、参院予算委員会の集中審議で、日本政府がいわゆる従軍慰安婦問題で「おわびと反省の気持ち」を表明した1993年の河野洋平官房長官談話について、「安倍内閣で見直すことは考えていない」と述べ、継承する考えを明言した。  首相は「筆舌に尽くしがたい、つらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛む」と語った。さらに、「戦後50周年の村山談話、60周年の小泉談話を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる」と述べ、過去の植民地支配と侵略を謝罪した95年の村山首相談話を踏襲する考えを強調した。  「歴史問題は政治・外交問題化されるべきものではない。歴史研究は有識者や専門家に委ねるべきだ」との認識も重ねて示した。  一方、菅官房長官は河野談話の作成過程の検証に関し、「政府として実態を把握することが必要だし、しかるべき形で明らかにすべきだ」と語った。 *140427 衆院補選、自民金子氏が当選 鹿児島2区、野党共闘候補破る [東京]  衆院鹿児島2区補欠選挙で当選し、万歳する金子万寿夫氏=27日夜、鹿児島市 写真  消費税率引き上げ後、初の国政選挙となった衆院鹿児島2区補欠選挙が27日投開票され、自民党新人で公明党推薦の元県議会議長金子万寿夫氏(67)が、民主党、日本維新の会、結いの党、生活の党の4野党が推薦する無所属元職打越明司氏(56)ら5人を破り初当選した。安倍晋三首相は政権運営に一定の信任を得たとして、環太平洋連携協定(TPP)交渉や、憲法解釈見直しによる集団的自衛権行使容認へ取り組みを強める意向だ。  補選は、医療法人「徳洲会」グループの選挙違反事件を受けた徳田毅氏の議員辞職に伴い実施。野党側は「政治とカネ」問題を追及した。 *140225 衛藤補佐官が対米批判の発言撤回 官房長官の指示受け [東京]  衛藤晟一首相補佐官は19日午後、安倍晋三首相による靖国神社参拝をめぐって、動画サイト「ユーチューブ」に投稿した米国批判の発言を撤回する意向を表明した。投稿も削除した。国会内で記者団に明らかにした。それまでの姿勢を一転させた理由について「発言が政府見解であるとの誤解を与えるため」と説明した。  これに関連して菅義偉官房長官は記者会見で、19日に衛藤氏と電話で会談した上で「個人の見解を発言した部分を取り消すように指示した」ことを明らかにした。4月下旬にオバマ米大統領の来日を控えていることなどを念頭に、首相官邸が事態収拾を急いだ形だ。 (共同) *140209 舛添氏が初当選 東京都知事選 原発即ゼロには難色 [東京]  東京都の猪瀬直樹前知事の辞職に伴う知事選は九日、投開票され、無所属で新人の元厚生労働相、舛添要一氏(65)が初当選した。「原発」「暮らし」をめぐり、日本が岐路に立つ中での首都決戦。舛添氏は勝利宣言で「原発依存体質を少しずつ減らすのは重要だが、国との調整も必要」と述べ、即時ゼロにあらためて難色を示した。暮らしでは「待機児童をゼロにしたい。待機高齢者も万単位でいるので、全力を挙げて減らす」と述べた。  新人十六人で争った。前日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏(67)、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(76)は「原発即時ゼロ」を訴え、再稼働を進める安倍晋三政権との対決姿勢を示してきた。 投票率は46・14%で、衆院選と同日だった二〇一二年十二月の前回から16・46ポイント減と大きく下がった。過去三番目に低い数字で、50%を割り込んだのは〇三年の44・94%以来。  舛添氏は午後八時すぎ、新宿区の事務所で取材に応じ、勝因について「ひたすら政策を訴え、他のどの候補より都内全域を回り、最も多くの有権者と対話したことに尽きる」と語った。  原発に依存しない社会の実現への取り組みとして「太陽光、バイオマスなど自分の手で電力を生み出し、再生エネルギーの割合を6%から20%まで上げたい」と述べた。  また暮らしをめぐって「東京を世界一の街にする。福祉や防災、経済、何より二〇二〇年五輪を成功させる」と発言。「厚労相としての経験を生かして前に進めたい」と述べた。  舛添氏は元厚労相や元参院議員としての知名度を生かし、選挙戦を優位に進めた。政党本部の推薦はなかったが、自民党都連と公明党都本部の推薦で組織選挙を展開。安倍首相、山口那津男代表も終盤に街頭演説で支援した。  舛添氏は福岡県出身で東大法学部卒。〇一年に自民党から参院選に立候補して初当選し、〇七~〇九年に厚労相を務めた。一〇年に自民党を離党し、同年から昨年まで新党改革代表。 *140206 NHK経営委員発言:騒動収まらず [毎日]  NHKを巡る騒動が収まらない。経営委員の長谷川三千子埼玉大名誉教授が就任前、朝日新聞社で1993年に拳銃自殺した右翼団体元幹部を礼賛する追悼文を発表していたことが明らかになった。  ◇官房長官「長谷川氏の文書承知していなかった」  5日午前の記者会見で矢面に立たされた菅義偉官房長官は、長谷川氏を起用した理由を「わが国を代表する哲学者、評論家として活躍し、わが国の文化にも精通している」と繰り返し、文書については「承知していなかった」と論評を避けた。  同じころ、参院予算委員会では民主党の有田芳生氏が同じ経営委員の作家、百田尚樹氏の発言を取り上げた。有田氏は、百田氏が東京都知事選の応援演説で「南京大虐殺はなかった」と持論を展開したばかりか、他の主要候補を「人間のくずみたいなもの」と批判したと指摘。安倍晋三首相の見解をただした。  首相は「聞いていないから感想を述べようがない」とかわしたが、再三の追及に「延々とこれを補正予算案(審議)の場でやるつもりですか」と声を荒らげる場面もあった。  ◇「バランス感覚が欠けすぎだ」  NHKについては、従軍慰安婦などを巡る籾井(もみい)勝人会長の発言が問題になり、政権が沈静化に努めている真っ最中。そこに、首相の肝煎りで起用した長谷川、百田両氏の問題が加わり、火消しは容易ではない。5日、国会内で講演した田中均元外務審議官は「NHK経営委員なる方がいろんなところでいろんなことを言っている。残念なことだが、外国(米国)のイメージは日本の信頼性が落ちているということだ。日本の国益を害している」と苦言を呈した。  田中氏は昨年6月、「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」という首相の国会答弁に毎日新聞紙上で懸念を表明し、首相が自身のフェイスブックで「外交を語る資格はない」と応酬した経緯がある。  民主党は「あまりにバランス感覚が欠けすぎている。当然、首相に任命責任はある」=榛葉(しんば)賀津也参院国対委員長=と攻勢を強め、長谷川、百田両氏の国会招致を要求する構えだ。政府関係者は「そういう人だと分かっていて選んだのだろうが、たがが外れている」と嘆いた。
[[■政局13]] より #contents *141020 小渕経産相・松島法相 辞任 政治とカネ 問われる自民体質 [東京]  小渕優子経済産業相は二十日午前、自身の不適切な政治資金問題の責任を取り、辞任した。地元選挙区でうちわを配布した松島みどり法相も同日午後、首相に辞表を提出し、首相は受理した。第二次安倍内閣で、閣僚が途中で辞任するのは初めて。小渕、松島両氏は九月の内閣改造で起用された女性五閣僚の二人で、ともに「政治とカネ」の問題で辞任に追い込まれた。自民党の体質を問う声が上がるのは必至で、安倍晋三首相は記者団に任命責任を認め、国民に謝罪した。小渕氏は辞任会見で、自らが関係する政治団体が開いた観劇会をめぐる政治資金収支報告書の記述が虚偽記載に当たる可能性を認めた。  小渕氏は同日朝、首相官邸で首相に辞表を提出、受理された。その後、経産省で開いた記者会見で「本来やらねばならない(国会)審議に大きな影響を与え、お騒がせしたことに心からおわびを申し上げる」と陳謝。「閣僚の職を辞し、疑念についてしっかり調査することに全力を傾注したい」と話した。  「議員としてしっかり、政治家として説明責任を果たす」と議員辞職は否定した。  首相は経産相の臨時代理に高市早苗総務相、法相の臨時代理に山谷えり子国家公安委員長を指名。首相は記者団に二十日中に後任人事を決める意向を示した。  小渕氏をめぐっては、地元群馬県の政治団体が二〇一〇、一一両年に東京都内の明治座で開いた観劇会で、支出が会費収入を上回ることが政治資金収支報告書で判明。参加者から実費を集めていたと説明し、公職選挙法違反となる利益供与は否定した。しかし、収支報告書に記載された収入額が少ないことについて政治資金規正法違反の疑いが強いことを事実上認め、弁護士ら第三者を交えて調査する考えを示した。  <政治資金規正法> 政治資金規正法は、政治団体の会計責任者が毎年の収入と支出などを記載した政治資金収支報告書を提出することを義務付けている。不記載や虚偽記載は5年以下の禁錮または100万円以下の罰金が科され、この際に政治団体の代表者が会計責任者の選任や監督に相当の注意を怠った場合、50万円以下の罰金が科される。 (東京新聞) *140516 「戦地に国民」へ道 解釈改憲検討 首相が表明 [東京]  安倍晋三首相は十五日、官邸で記者会見し、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を検討する考えを表明した。これに先立ち、自らの私的諮問機関から解釈改憲を提言する報告書を受けた。集団的自衛権は、自国が攻撃されていないのに武力を行使する権利で、容認は海外の戦場に国民を向かわせることにつながる。解釈変更だけで行使を認めれば、憲法九条は骨抜きになり、憲法が権力を縛るという立憲主義の原則も否定される。戦後日本が守り続けてきた平和主義が揺らいでいる。  首相は会見で、集団的自衛権の行使を禁じた今の憲法解釈に関し「国民の命と暮らしを守る法整備が、これまでの憲法解釈のままで十分にできるのか、検討が必要だ」と強調。二十日に自民、公明両党による与党協議が始まることを踏まえ「与党協議の結果に基づき、憲法解釈の変更が必要と判断されれば、改正すべき法制の基本的方向を閣議決定していく」と述べた。  首相は「限定的に集団的自衛権の行使が許されるという考え方について研究を進めていきたい」とも説明。海外での自衛隊の対処が必要な事例として(1)邦人を救出した米艦船を守ること(2)海外で邦人らが武装勢力に襲われたときに、国連平和維持活動(PKO)に参加中の自衛隊員が離れた場所から援護に向かう「駆け付け警護」-の二つを挙げた。  首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の報告書は、集団的自衛権の行使容認に加え集団安全保障への参加も提言。湾岸戦争時の多国籍軍編成などの事例がある国連中心の武力制裁の枠組みだが、首相は「政府の憲法解釈と論理的に整合しない。採用できない」と明言した。  与党協議では、離島への武装勢力の上陸など、日本の領土・領海内で本格的な武力攻撃に至らない事態が起きた場合、自衛隊が対処する法整備が必要かを最初に議論。「グレーゾーン事態」と呼ばれ、安保法制懇の報告書にも集団的自衛権とは別に必要性が盛り込まれて、公明党も検討に柔軟な姿勢を示している。  公明党は、集団的自衛権の行使容認には反対している。首相は八月中の閣議決定を目指していて、公明党の譲歩を引き出そうと限定容認の論法を持ち出したが、同党の態度は硬い。 (東京新聞) *140509 第2次安倍内閣500日 閣僚交代なし、戦後最長更新中 [朝日]  第2次安倍内閣が9日、2012年12月26日の発足から、500日を迎えた。第1次安倍内閣(06年9月26日~07年9月26日)では閣僚の失言や不祥事で5大臣が相次いで辞めたが、第2次内閣で途中交代した閣僚はいない。同じメンバーで続いた内閣として、戦後最長の記録を更新中だ。  菅義偉官房長官は9日の記者会見で「全閣僚がチームワーク良く、安倍晋三首相の目指すものをそれぞれの立場で着実に進めてきた結果だ」と語った。首相は、今秋に開かれる予定の臨時国会前に内閣改造を行う意向。戦後の内閣で、第2次安倍内閣に次いで同じ閣僚メンバーが続いたのは、第1次佐藤改造内閣(1965年6月3日~66年8月1日)の425日。  安倍首相の在任期間も8日、第1次内閣と合わせて865日に達した。864日の鈴木善幸氏を抜いて戦後歴代9位となった。(笹川翔平) *140508 集団的自衛権の閣議決定、国会閉会後の方向 公明に配慮 [朝日]  安倍政権は他国を武力で守る集団的自衛権行使を容認する閣議決定の時期について、6月22日に会期末を迎える通常国会の閉会後に延期する方向で最終調整に入った。行使容認に慎重姿勢な公明党への配慮だが、秋の臨時国会までに閣議決定する方針は変えていない。  欧州訪問中の安倍晋三首相は7日午後(日本時間同日夜)、ベルギー・ブリュッセルでの記者会見で、閣議決定の時期について「期限ありきではない」と明言。「与党においてもご議論をいただきたい」とも述べ、公明党との協議を尊重する考えを強調した。また、首相は、有識者会議が来週中に提出する報告書を受けて示す「政府方針」について、「政府がどのように検討を進めるかについての基本的方向性を示す」と語った。  与党内では、公明党への配慮として、秋の臨時国会に予定していた集団的自衛権行使容認の関連法案審議を来年の通常国会に先送りする案も検討している。自民党の石破茂幹事長は、自衛隊が防衛出動する段階には至っていない「グレーゾーン事態」に関する法案審議を秋の臨時国会で先行させる可能性に言及した。公明党がこの問題を優先すべきだとしているのに配慮したものだ。菅義偉官房長官も7日の記者会見で「そういうこともありうるのではないか」とした。  しかし、首相は秋の臨時国会召集前には閣議決定に踏み切る考え。政権幹部も「絶対にやる」と強調する。首相は集団的自衛権を政権の最重要課題に位置づけ、国会でも繰り返し言及してきた。閣議決定まで大幅に先送りすれば、この課題に取り組む機会自体を失い、首相の求心力も大幅に低下するからだ。  ただ、国会閉会後になれば、国会での議論がないまま閣議決定が行われるおそれがある。政権はその場合、閉会中審査を開くことを検討するが、審議時間を十分に確保できないという懸念がある。  首相は閣議決定後、内閣改造し、秋の臨時国会に臨む考え。首相側近は「常識的に言って夏の遅いタイミングだ」と述べ、8月後半から秋の臨時国会開始前を示唆している。 *140314 首相、河野談話「見直すことは考えていない」 [読売]  安倍首相は14日午前、参院予算委員会の集中審議で、日本政府がいわゆる従軍慰安婦問題で「おわびと反省の気持ち」を表明した1993年の河野洋平官房長官談話について、「安倍内閣で見直すことは考えていない」と述べ、継承する考えを明言した。  首相は「筆舌に尽くしがたい、つらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛む」と語った。さらに、「戦後50周年の村山談話、60周年の小泉談話を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる」と述べ、過去の植民地支配と侵略を謝罪した95年の村山首相談話を踏襲する考えを強調した。  「歴史問題は政治・外交問題化されるべきものではない。歴史研究は有識者や専門家に委ねるべきだ」との認識も重ねて示した。  一方、菅官房長官は河野談話の作成過程の検証に関し、「政府として実態を把握することが必要だし、しかるべき形で明らかにすべきだ」と語った。 *140427 衆院補選、自民金子氏が当選 鹿児島2区、野党共闘候補破る [東京]  衆院鹿児島2区補欠選挙で当選し、万歳する金子万寿夫氏=27日夜、鹿児島市 写真  消費税率引き上げ後、初の国政選挙となった衆院鹿児島2区補欠選挙が27日投開票され、自民党新人で公明党推薦の元県議会議長金子万寿夫氏(67)が、民主党、日本維新の会、結いの党、生活の党の4野党が推薦する無所属元職打越明司氏(56)ら5人を破り初当選した。安倍晋三首相は政権運営に一定の信任を得たとして、環太平洋連携協定(TPP)交渉や、憲法解釈見直しによる集団的自衛権行使容認へ取り組みを強める意向だ。  補選は、医療法人「徳洲会」グループの選挙違反事件を受けた徳田毅氏の議員辞職に伴い実施。野党側は「政治とカネ」問題を追及した。 *140225 衛藤補佐官が対米批判の発言撤回 官房長官の指示受け [東京]  衛藤晟一首相補佐官は19日午後、安倍晋三首相による靖国神社参拝をめぐって、動画サイト「ユーチューブ」に投稿した米国批判の発言を撤回する意向を表明した。投稿も削除した。国会内で記者団に明らかにした。それまでの姿勢を一転させた理由について「発言が政府見解であるとの誤解を与えるため」と説明した。  これに関連して菅義偉官房長官は記者会見で、19日に衛藤氏と電話で会談した上で「個人の見解を発言した部分を取り消すように指示した」ことを明らかにした。4月下旬にオバマ米大統領の来日を控えていることなどを念頭に、首相官邸が事態収拾を急いだ形だ。 (共同) *140209 舛添氏が初当選 東京都知事選 原発即ゼロには難色 [東京]  東京都の猪瀬直樹前知事の辞職に伴う知事選は九日、投開票され、無所属で新人の元厚生労働相、舛添要一氏(65)が初当選した。「原発」「暮らし」をめぐり、日本が岐路に立つ中での首都決戦。舛添氏は勝利宣言で「原発依存体質を少しずつ減らすのは重要だが、国との調整も必要」と述べ、即時ゼロにあらためて難色を示した。暮らしでは「待機児童をゼロにしたい。待機高齢者も万単位でいるので、全力を挙げて減らす」と述べた。  新人十六人で争った。前日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏(67)、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(76)は「原発即時ゼロ」を訴え、再稼働を進める安倍晋三政権との対決姿勢を示してきた。 投票率は46・14%で、衆院選と同日だった二〇一二年十二月の前回から16・46ポイント減と大きく下がった。過去三番目に低い数字で、50%を割り込んだのは〇三年の44・94%以来。  舛添氏は午後八時すぎ、新宿区の事務所で取材に応じ、勝因について「ひたすら政策を訴え、他のどの候補より都内全域を回り、最も多くの有権者と対話したことに尽きる」と語った。  原発に依存しない社会の実現への取り組みとして「太陽光、バイオマスなど自分の手で電力を生み出し、再生エネルギーの割合を6%から20%まで上げたい」と述べた。  また暮らしをめぐって「東京を世界一の街にする。福祉や防災、経済、何より二〇二〇年五輪を成功させる」と発言。「厚労相としての経験を生かして前に進めたい」と述べた。  舛添氏は元厚労相や元参院議員としての知名度を生かし、選挙戦を優位に進めた。政党本部の推薦はなかったが、自民党都連と公明党都本部の推薦で組織選挙を展開。安倍首相、山口那津男代表も終盤に街頭演説で支援した。  舛添氏は福岡県出身で東大法学部卒。〇一年に自民党から参院選に立候補して初当選し、〇七~〇九年に厚労相を務めた。一〇年に自民党を離党し、同年から昨年まで新党改革代表。 *140206 NHK経営委員発言:騒動収まらず [毎日]  NHKを巡る騒動が収まらない。経営委員の長谷川三千子埼玉大名誉教授が就任前、朝日新聞社で1993年に拳銃自殺した右翼団体元幹部を礼賛する追悼文を発表していたことが明らかになった。  ◇官房長官「長谷川氏の文書承知していなかった」  5日午前の記者会見で矢面に立たされた菅義偉官房長官は、長谷川氏を起用した理由を「わが国を代表する哲学者、評論家として活躍し、わが国の文化にも精通している」と繰り返し、文書については「承知していなかった」と論評を避けた。  同じころ、参院予算委員会では民主党の有田芳生氏が同じ経営委員の作家、百田尚樹氏の発言を取り上げた。有田氏は、百田氏が東京都知事選の応援演説で「南京大虐殺はなかった」と持論を展開したばかりか、他の主要候補を「人間のくずみたいなもの」と批判したと指摘。安倍晋三首相の見解をただした。  首相は「聞いていないから感想を述べようがない」とかわしたが、再三の追及に「延々とこれを補正予算案(審議)の場でやるつもりですか」と声を荒らげる場面もあった。  ◇「バランス感覚が欠けすぎだ」  NHKについては、従軍慰安婦などを巡る籾井(もみい)勝人会長の発言が問題になり、政権が沈静化に努めている真っ最中。そこに、首相の肝煎りで起用した長谷川、百田両氏の問題が加わり、火消しは容易ではない。5日、国会内で講演した田中均元外務審議官は「NHK経営委員なる方がいろんなところでいろんなことを言っている。残念なことだが、外国(米国)のイメージは日本の信頼性が落ちているということだ。日本の国益を害している」と苦言を呈した。  田中氏は昨年6月、「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」という首相の国会答弁に毎日新聞紙上で懸念を表明し、首相が自身のフェイスブックで「外交を語る資格はない」と応酬した経緯がある。  民主党は「あまりにバランス感覚が欠けすぎている。当然、首相に任命責任はある」=榛葉(しんば)賀津也参院国対委員長=と攻勢を強め、長谷川、百田両氏の国会招致を要求する構えだ。政府関係者は「そういう人だと分かっていて選んだのだろうが、たがが外れている」と嘆いた。

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