ハンドアウト
平和な世界、平和な街。しかし、裏切りの世界の中では、指先一つで破壊される危うい平和。
平和を壊すことは、いつだって容易い。

一年前に仕掛けられた小さな爆弾。それに気がついたのは“再現者”と呼ばれる一人だった。再現者は笑う、笑う、笑う。自分の目的を達成するために。

ダブルクロス 『赤ずきん』

「物事はいつだって悪いほうに向かうものさ、えてしてね」


PC1 高校生or大学生 ロイス:大神智子
君と智子は親しい友人だ。智子の姉、大神裕子とも親しくよく料理をご馳走になっていた。一年前、裕子が首から上を食いちぎられるという変死をするまでは。ある日、死んだはずの裕子が君たちの前に現れた。それは裕子の亡霊か、それとも……

PC2 UGNもしくはFH関係者 ロイス:“暴食”ベリアル
 一年前に逃したジャーム、ベリアル。なにもかもを食らい、君の目の前で、君に助けを求めた人を食らった奴。そのベリアルがこのK市に戻ったと知った君は追うことを決める。

PC3 UGN関係者 ロイス:新堂あやめ
「《再現者》という集団をご存知ですか?」
 君が久々の休暇から帰ると一人のUGNエージェントから話を持ちかけられる。協力を約束すると彼は《再現者》の起こす事件を解決する専門家を紹介するという。

PC4 自由 ロイス:黒服の青年
 最近、ニュースを見て行方不明者が多いことに気づいた君。レネゲイドが関わっているかもしれないと思い調査に乗り出す。なぜそう思ったか?ぶっちゃけ勘だ!行方不明になることが多い場所に行くと黒服の青年がいた。勘がさえたようだ。

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登場NPC
NPC
大神智子
大神裕子
新堂あやめ
樒聡(黒服)
“暴食”ベリアル
葉風真夜



シナリオ内容
一年前にこの手から逃れたジャーム、ベリアル。ふとしたきっかけで彼のことを思い出していた柿栖川秀人は一人の少女から道を聞かれる。
親切に道を案内しようとしたが彼女は断り、意味深な言葉を残し姿を消す。

「ベリアルは、またここで食事をするそうだよ」

一方、東方丈二は友人の大神智子の様子がおかしいのに気が付いた。昼休みに話を聞くと彼女の姉、大神裕子の姿を見たと言うのだ。動揺する東方だが智子自身も信じられない様子だった。それを確認するためか、神童霊能事務所と書かれたチラシを取り出し一緒に行って欲しいと頼んでくる。

放課後、その事務所に向かっている途中裕子が東方たちの前に現れる。二人の姿を視認すると路地裏に隠れる。智子それをすぐに追う。東方は裕子に違和感を覚えつつも智子を追う。
そして、彼らを待っていたのは確かに裕子だった。

「久しぶりね・・・智子、東方君」

そして、別の動きも・・・
休暇から帰った新条梢。UGNへ帰還の報告をしに行く道中、UGNエージェントの葉風真夜から話しかけられる。ある喫茶店に入り話を聞くが、どうもはぐらかされている様な話し方をされる。とりあえず《再現者》と呼ばれる集団の調査を手伝って欲しいという話しだが・・・
協力するか決めかねていると一人の少女が入ってくる。

「彼女が協力者かな? はじめまして、僕は新堂あやめだ」

現世に興味を持った神、ハインもあるニュースに興味を持った。
行方不明者が続出している学校。そこが今どうなっているのかと思い行ってみると一人の黒服の青年がグラウンドを歩き回っていた。しばらく警官と会話をしていると黒服から話しをしてくる。
彼は『赤ずきん』の本を探していると言っている。ハインはそれを探す約束をすると音楽室でそれを見つける。見つけた本を渡すと軽い会話の後、彼はお礼にお茶を出すといい事務所についてくるようにとハインを誘う。
理科室? 何が大人の赤ずきんだよ!

――――路地裏
「本当に・・・裕子ねえちゃんなのかよ?」
路地裏で裕子と邂逅した東方と智子。まったく疑わない智子を東方は裕子に近づかせようとしない。最初から分かっていたのだ、死者は生き返らない。裕子は一年前に死んでるのだから。
しばらく話すと、彼女は本性を現す。彼らに見せるは“過去の食事”、大神智子の母を食らう光景。美味い、美味い、東方は気持ち悪さに中にそう思う。
「イヤアアアアアアアアアアアアアァァァァァァ」
隣から聞こえた悲鳴に現実に戻される。智子もあの光景を見たのだろう。そのまま嘔吐してしまう。
裕子は笑う、笑う、かつての彼女ではない事を証明するかのように。
しばらく笑って満足したのか、裕子は路地から出る。
「私の名はベリアル。また会いましょう?」
東方は止めようとしたが、精神的疲労と智子の存在から追いかけることは出来なかった。
そこに訪れたのは柿栖川秀人。彼は東方に話を聞き新条に連絡、再びベリアル捜索に乗り出す。

――――ファミレス
一方新条は新堂あやめと名乗る少女から《再現者》について説明を受けていたが・・・どうも理解に苦しむ。要領を得ないというか・・・誤魔化されているような印象を受ける。
システム的には《再現者》は物語を再現する再現する→再現すると不思議パワーがたまる→その不思議パワーで誰かが望みを叶えてくれる。つまり、自分の願いを叶えるために《再現者》は物語を再現するのだという。
しばらくすると柿栖川も合流するがあやめの態度は変わらず、イライラさせられるだけだった。

「さて、そろそろいいかな? 物語が始まったそうだ」

――――神童霊脳事務所
ハインが『赤ずきん』を読み、興味深げにしている。しばらくすると東方、柿栖川、新条が集まる。
改めて黒服が《再現者》と自分たちについて説明する。
「今回はベリアルを倒す方向性で動いて問題ないだろう」
そういう黒服に、あやめも同意する。彼らの目的は分からないが互いに協力関係であることだけは明確になった・・・のか?

――――女子寮前
情報を集めるうちにベリアルが智子がを狙っていると考え東方と柿栖川は智子の住む女子寮の前で護衛をしていた。その前に現れた大神裕子・・・ベリアル。
「何しにきやがった!」
敵意を隠しもしない東方とヘタレている柿栖川。
からかうような口調のベリアル。新条が合流すると一言だけ残し退散する。
「やっと順番がきた・・・今夜智子を食べに来るわ」

――――神童霊脳事務所
残されたわずかな時間で情報を集め、あやめの気まぐれの発言を受け、状況を整理しているうちに彼らはあることに気づいた。似ているのだ・・・一年前の事件と。

再現者、行方不明、赤ずきん。大神裕子とベリアル。
登場人物と起こる事件まで、何から何まで同じ。
意味を考え、赤ずきんの配役を考えるうちに一つの答え。
それは東方にとって悲しい答え。しかし、確認しなければならない。
それが・・・彼らの使命なのだから。

――――女子寮前
立ちふさがるベリアル。彼女は問う、自分を止めるのかと。それとも智子に会うのかと。
彼らは決めていた。悲壮な決意、救われない結末へと歩みだす事を。


ベリアルを退けるとそこには裕子の亡骸だけが残った。
終わったのだ。物語は結末を迎えた・・・結末を迎えてしまった。

「私は智子。《再現者》の一人、大神智子。さあ、物語は結末を迎えた!」

彼女の目的はまともな姉の復活。あるものはそれを逃げだと言った。狂ったとしてもそれは姉だと・・・狂った姉も含めて愛してあげればよかったと。
それでも落ちてしまった水はお盆に戻らない。
彼女の願いは叶った。姉は蘇ったのだ。

――――――――グシャ

「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

女子寮の屋上から地面までの短い距離、彼女は確かに生きていたよ?

目の前で起きた惨劇によって精神が壊れた智子は柿栖川が保護することになった。少しもめたが。

それで物語は終了。Bad Endを迎えました。











…………なんてね。《再現者》は心が壊れたくらいじゃ無駄だよ。彼らは利用できるものは最大限利用する。こんなのHappy Endに含めてもいいくらいさ。

この後、智子は何者かの手伝いによって脱出。《再現者》かと思ったけど・・・神は気まぐれなんだね。脱出した智子はジャームとなり東方丈二の前に現れた。
「私は死ぬために、《再現者》として・・・ジャームとして生きる」

東方くんは彼女を殺してあげると言ってたし、彼女が《再現者》として生き、彼らもそれに関わる運命にあるのなら・・・また会うこともあるかもね。

  • 何が大人の赤ずきんだよ! -- あいなめ (2011-02-20 02:29:21)
  • 誰だよ大人の赤ずきんとか言った奴! -- みりん (2011-02-20 09:08:41)
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最終更新:2011年02月20日 09:08