「フォーヴィズム。野獣派ともいうな。写実主義に対抗してできたジャンルだ」
床が反転しネオンカラーに光る。僕が屈折し壁に突き刺さる。
「色とか形とかを描く人の好き勝手にやろう、というやつだ」
視界がバグってあてにならない今、バーサーカーを受け入れるしかない。下手に移動もできないし。
「キュビズムは簡単に説明すると、いろいろな角度からの視点を一つの画面に収めるってやつ」
アーチャーの声が聞こえる。狂った美術館の中に。
「いや狂ってはいない。極めて理知的な試みなんだ。作品は奇天烈に見えるけどな」
僕は芸術に疎く、ゲルニカとか見てもよくわからないという感想しか出てこない。
「でも、「なんだかすごい」というのは感じるだろ?」
それはわかる。全然理解できないが、好きになりはする。
「別にそれでいいんだ。解説とか分類とかは偉い人がやってくれるさ」
視覚がばらばらになったところで。
バーサーカーからの追撃がいつまで経ってもない。
薄々気づいてしまったが、暇である。やることがない。
「誰も怪我してないわよね。どうすればいいのこれ」
「大丈夫だ。でも一応気構えておいてくれ」
「自分がどんな顔してるのかもわからないわよ」
バーサーカーに巻き込まれている今、最も危険なのは二人目の敵が現れることだ。
無防備にも程がある体勢になっているので、対処のしようがない。
「ねえ、あなた、なんかしてくれないの。手持ち無沙汰なんだけど」
「鉄とガラスという新しい素材の利用大胆な形態高度な技術の要請そして自然のメカニズムとの調和や革命の理念を志向しているという点でロシア・アヴァンギャルドの象徴的作品とされている」
「駄目だわこれ」
「キュビズムとフォーヴィズムはよく対照的に語られる運動だ。理知的なキュビズムと直感的なフォーヴィズム。特徴的なデッサンと、特徴的な色使い」
「絵画が統一するためには人物や静物の固有色は無視され描かなければいけない色彩を描く赤なら赤の特質を表現するためにデフォルメを施しマチエールが生まれるそれらはすべて」
「そういうのはどうでもいいんだ。芸術幻霊に、芸術なんて関係ない」
「画家自身が持っている統一原理のもとに働き色彩の統一的原理或いは色彩を利用した独自の一定の秩序を持つ統一的原理を探求したものと考えられ」
「悪趣味という、時々作品に向けられる評価がある。趣味に悪いも何もないとは思っちゃいるが、その言葉で表現したくなるものもあるのは確かだ」
「赤青黄色などの原色に近い鮮烈な色彩によって描かれる彼の作品からはステンドグラス独特の表現方法の影響が色濃く見られるモチーフとしては初期は」
「このバーサーカーなんかはそれだな」
アーチャーは吐き捨てる。
「幻霊として融合されるには、食い合わせが悪かった」
「貧しい人々の姿を描いていたが次第にキリストや聖書の逸話へと題材とした作品へと変化していき今日のフランスで」
真名判明
バーサーカーの芸術幻霊 真名 キュビズム・フォーヴィズム
「ちょっと、くっちゃべってないでなんとかしなさいよ」
「だから、俺達は話すことができているんだ。バーサーカーは、聴覚まで乱すわけではない」
つまり。
「音になれるって、まあ、チートコードみたいなものだ」
乱された視覚による認識の世界から脱出し、聴覚による認識の世界へと移動したアーチャーはバーサーカーを始末する。
絵に音は描かれないから。
「キュビズムとフォーヴィズムは物の表現の仕方であり、決してただの絵の描き方ではないんだが、この幻霊に関してはそういうものだったんだろう」
これまで出会った塔&青騎士、ロゼッタ・ガイド、ニケちゃんはなんというか、テンションが高かった。融合したことに前向きだった。
それと比較すると彼は、いや彼なのかもわからないが、可哀想だと感じた。
「気分が悪いな」
まあ、ばらばらになった美術館を見るのは少し楽しかったけど。ちょっと酔ったな。
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現状見取り図 |
| マスター |
藤丸立香 |
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| 芸術のアーチャー |
エロイカ |
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| 芸術のキャスター |
ミロのヴィーナス |
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| セイバーの芸術幻霊 |
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| アーチャーの芸術幻霊 |
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| ランサーの芸術幻霊 |
塔&青騎士 |
撃破 |
| ライダーの芸術幻霊 |
サモトラケのニケ |
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| キャスターの芸術幻霊 |
ロゼッタ・ガイド |
撃破 |
| アサシンの芸術幻霊 |
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| バーサーカーの芸術幻霊 |
キュビズム・フォーヴィズム |
撃破 |
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最終更新:2018年03月14日 01:30